2026年04月08日

認知症を中医学でみてみますと(特にこのたびは脈でみてみましょう)



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たとえば
『腎精不足』は髄海とよばれる脳の営養が行き渡らなくなった状態を呼ぶ『虚証』です。
脈は沈脈、細脈、弱脈といった3要素を含んだ様子を表します。

『痰濁蒙竅』は痰と呼ばれる粘稠な病理物質が脳に影響があらわれ重だるさをったぼんやりした感じを覚えます。
痰の生成が体内の気血津液の流れに影響し、滑か濡といった脈を示します。
私が脈をみると濡はジュルルといったジェル状化したような血の状態を感じます。
(私が認知症の方の脈診をしたとき、濡脈の方の割合が多かったように感じました。
 たまたまかとは思われますが)


『瘀血内阻』は瘀血により脳への血流が直接的に滞りをもたらされた結果であり、
脈は細くなり渋滞を示します。

(腎精不足という腎の気が少ない虚証と、
痰や瘀血などの実証が加算された虚証と実証が混ざりあった虚実夾雑と呼ばれた場合が多く見られます。)



『心肝火旺』は心と肝が陽盛の傾きが強固となり、興奮がやまない状態となります。
このときの脈は弦脈といって脈管が強めに張られた弦楽器の弦のようであり、
数脈といって脈の数が通常より多くドクドクと脈打ち速く感じるでしょう。




上述させていただきましたように、
そうした脈状の違いを手がかりにして、
・腎精を増やすか、
・痰や瘀血を取り除くか

と対応の違いが現れてきます。
(もちいられる食薬や中薬、方財はそれぞれ異なってまいります)

認知症といわれても、
実態としてどのタイプの認知症か?
それぞれの対処は明らかにすることが必須となります。


間違ったら治らないどころか
誤治による不測の事態が起こる危険がでてまいります。

だから一般の方が認知症に効果的といわれている漢方薬情報を元に、
試しにとりあえず服用する、、、ということは避けるべきなのです。


私も漢方薬の勉強をしだしたころには、これが認知症に効くのか!と、
分類分けする意識もないまま嬉々として寄せ集めていましたから。
人のことを言えたものではございません。




実際の治療は、漢方を処方してくださる医療機関の先生により
適切な処方をお願いするとよいでしょう。


十把一絡げに認知症という認識から、
認知症はこうした分類があると細かいことをしっかり究明しはっきりさせなければ動けない。
そうお考えいただけましたら幸いです。
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posted by スズキ at 15:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

私もいずれ、なんらかの陰徳を積むことができればと切望するばかりです

個人的な話題ですいません。

60代中盤を回った姉が、
とある公的認知症カフェでお話を聞くボランティアをしております。
ご利用者さまのお話を適切な相打ちを打って傾聴する。
そのような内容です。


こちらでボランティア登録をしておられる方は、じつは数百名もおられるそうですが、
主に活動するボランティアさんは片手ほどの人数。
姉も、その数少ない片手に入っているそうです。


ご利用者様の体調や認知症の進行の具合から、
通常意識で傾聴では収まらず、
気を使い骨が折れることもあり、
ときにはトラブルも発生することもあるそうです。

そうしたなかでもときおり過去に会話してくれた利用者さんから声をかけてくださって、
『あぁ、私のことを覚えてくれてたんだわ』
とよろこびがこみあげてきて、
利用者さんの記憶力の助力となっている傾聴ボランティアのやりがいも感じるといいます。


姉自身は、お金はいただけないボランティアだからねといいながらも、
そうして陰徳を積み上げている様子から明るさを感じました。


皆様も、なにかそういった活動をなさっておられますでしょうか?


私はお恥ずかしい話ですが、できてませんね〜。😅
こころを改めなければなりません。



話が少し変わりまして。

神社のお賽銭箱の横に短冊が置かれた令和8年4月の生命の言葉。
「教うるは学ぶの半ばなり(おしうるはまなぶのなかばなり)」でした。
​これは中国最古の歴史書『書経(説命下)』にある一節で、
「人に教えることは、自分の学習を完成させるための後半プロセスである」
という教えです。


西洋医学的な認知症の発症の下地や症状、対処などは、
すでに多くの優良な認知症を解説する出版物がありますから、
そちらをお読みいただければ十分な知識を得られるものと思います。

ですが中医学的な見方にも興味深い視点での解釈があることについて、
まだ深くはありませんが認知症について中国本土の情報を含め調べ物をした結果から理解できました。
そうした知識が役立つときがあればと、
認知症カフェでがんばっている姉に伝えられる機会がもてればと、考えております。
実際は傾聴ボランティアさんのひとりとしての活躍ですから知っていても知らなくても、
そこはどちらでも支障のない活動ができますが。

しかしながら今の時代、
認知症になる率が増えておりますし自分を守れる武器を持つことは、
余計な話ではないと思われます。

ボランティアをしながら自分を守る大切さを、
高く認識しているのは姉自身でしょうから。


ただ姉が中医学を勉強し始める状況は想像ができません。
私も勉強し始めて広さや深さや時間や労力、そして難しさや厳しさに、
へこむ気分で進んでいる最中で、誰にでもこれを勧めるというわけには参りません。

でしょうがまずは中医学基礎をテーブルゲームをわいわいしながら遊ぶ感じで、
少しずつ気血津液の理解を深められる学び方ができるよう工夫をしたい。

そういったアイデアが映像として脳裏にうかんでまいりました。

現れたヴィジョンでは絵に視えた上皿天秤と色付きドミノ倒し用ドミノ。
あとはヴァーチャルなカード。
これらをもちいて
どういったゲームのルールメイクして中医学基礎を伝えるのだろう?

意味深長な中医学用語という見慣れず難解に感じる感じられ方のアレルギーを除き、
自然界と人体の下地が一致する見方が受け取れるようにできたら。
ぜんぜんわからないと閉口するしかなかったことも、
身近な物事と置き換えて把握しやすくなって、
質量を持った学びになるだろうと思います。

これをつくって姉に楽しませることができれば、
私の(教うるは学ぶの半ばなり)となって
私の学びが完成するんじゃないかと感じています。


ちょうど姉は中医学の中の字もわからない状況で、
中医学基礎理論の本を勉強しようと勧めることは高い壁を見せつけ、
喧嘩の火種にしかなりません。

シンプルに伝える点を絞ったゲームを用意して遊んでもらえるよう促して、
そこでえた知識や体験が食生活に生きるよう反映できるように仕込めれば。
いま、そうしたアイデアが日の目を見るよう、
Gemini相手に壁打ちをしているところです。

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2026年04月07日

書籍紹介:『アーユルヴェーダの食事療法』   アーユルヴェーダの食のレシピ集として秀逸です


もしあなたがヨガをなさっておられ、
インド伝統医学のアーユルヴェーダにも少なからず関心を寄せておられるようでしたら。


私はヨガはしておりませんが、
ゴツコラやアシュワガンダ、トゥルシーなど、
アーユルヴェーダでもちいられるハーブが好きで栽培もしております。
それが縁でアーユルヴェーダは好きで勉強しております。


アーユルヴェーダの出版物は日本でも多く、
関心をもつ方々が多く優秀な本もあるなか。

先日、食事療法に特化した『アーユルヴェーダの食事療法』を知りました。
味の素研修所食のライブラリーでみつけてお借りし、読ませていただきました。


出版物 ‏ : ‎ アーユルヴェーダの食事療法
出版社 ‏ : ‎ フレグランスジャーナル社
発売日 ‏ : ‎ 2001/9/1
言語 ‏ : ‎ 日本語
本の長さ ‏ : ‎ 353ページ

商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
アーユルヴェーダの根本原理と体質という概念、クッキング、日本の薬草・食材を最大限に生かしたレシピを紹介。伝統医学と現代医学を統合した、真のアーユルヴェーダ健康法の核心に迫る。



ここからは私見でございますが、
アーユルヴェーダの専門書としての意味合いも含め、
レシピ集としても他にはみられない貴重さを感じました。

専門書ゆえの内容の濃さと難解さから、一読で頭に残るものではございません。
ピッタ・カパ・ヴァータの体質分けをしたうえで紹介されたレシピレパートリーの多さは圧巻。

レシピはサクッとした簡単な文章のみで飾りがありません。
特筆すべきは日本でも手に入る食材でも作れるレシピも多数あり。



中医学での得意な分野、苦手な分野。
そこをアーユルヴェーダが補うことが可能なところもございます。
またはその逆パターンもあります。
ゆえに、中医学・アーユルヴェーダのともに良いところどりで学ぶことは、
益することが多々あるように感じております。
posted by スズキ at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

流れる水は腐ることはなく、停滞した水は腐敗します。人体内部もそうなんです。


日本はがんにかかる方が依然として増えておりますが、
他国では以前より減少傾向にあるといいます。
なぜ日本人だけが?
と不可思議に感じます。


40代の方々が腫瘍発生する割合が増しているといいます。
ネットで調べれば40代の罹患率を示す折れ線グラフがぴょこんと高くなっておりました。

がん検診推進事業の一環で、早期癌が発見されるようになったことも一因です。
テレビコマーシャルで線虫が尿のがんに反応するという医療サービスを商品化しているものもありますね。
そういった面も考慮したほうがいいかと思います。
ですが、以前は老人がかかるがん種が弱年齢化していることもあって、驚きました。



悪性腫瘍の発生直後は成長が遅いため40代で発見された場合、
20代〜30代から継続した体にかけてきた負担の現れと察せられます。

疲れ過ぎや動かなすぎ、睡眠不足、心身のストレス、食事の不節などにより、
血や津液が化けた(瘀血)や(痰)という病理物質ができあがることもあります。

そうしたときは生活習慣が合理的に瘀血や痰を作らないサイクルを学び、
それらを一度しっかり拭って作らにようにすることが必要でしょう。
ひとえに40代の方々のおからだに厳しい時代であろうと、
改めて感じた次第です。






ここから中医学的な見方を少しだけお耳を傾けてくださいませ。

中医学は天人合一思想といい、
自然と人は切り離された存在ではなく、
自然界で展開する姿が人体内部でも同様に展開されていると観ております。
フラクタル理論のように、一部が全体をあらわしその逆もあるということでしょうか。



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(気血津液正常な川の水流図)

体内を絶えず巡りを止めることのない(気・血・津液)。
それらが堰き止められずに十分な量が流れれば、気血津液は濁らず健康を保ちます。




ですがひとたび停滞しだすと川の水が腐敗するように気血津液も濁りだします。




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(気血津液の濁り図)

気が(邪気)になったり、
血が(瘀血)になったり、
津液が()に変わります。
それらがさらに強力に気血津液の流れを妨げ、気血津液の濁りを強めます。
そうした気血津液の巡りのトラブル進行度に比例して、
腐敗が起こり病を生じさせるのです。




自然界に在する多摩川や目黒川などは、
見た目で水が透き通るか濁りがあるかがわかる川は一目瞭然。

『もっときれいになってほしいな』と感じますよね。

ですが人体の内部を通る血管やリンパ管等は皮膚に覆われています。
だから多摩川の流水のようには視界が行き届きません。

そうなるとコロコロと美しい渓流か、濁りある濁流かは見た目では気づけません。



そこで中医学では、そうした視界を補う方法として、
脈を診たり、舌を診たり、問診などを研究
してきました。



脈診の見方がわからなければ、
脈を観られて橈骨動脈を通る血の流れを観察されても、
何をされてるものか見当がつかないでしょう。

やっていることといえば、
視力を手放して血の流れのみならず気の流れも感じ取っているのです。
血の量や流れのリズムや強さ、速さを調べていくことで、
お客様の体内を巡回する気血の水流を清聴しています。




実際の話、脈診だけでがんが発見することはかないません。
虚脈で沈脈など一定のがんが進行した場合にみられる脈状はあらわれても、
他の体調不良でもこうした脈状は現れることがあるからです。




痰や瘀血の体内生成が抑制されることで気血津液の循環がスムースになれば、
『中医学的に観れば腫瘍の発生がしづらい体質』だとみております。

事実として私も様々な文献を読み、そうであると納得いたします。


痰や瘀血の理解と同時に自身の内部にそれらがどのような割合で、
どういった箇所に点在または偏在しているのだろうか?


そうした見方で自身の身体を再検証することで、
がんの侵攻しづらい身体づくりの指針をもてるでしょう。



具体的に中医学的に痰や瘀血の対処法が研究されております。
その考えが防衛するがんとして(防がん)と、
すでにがんが見つかったときの(抗がん)というジャンルで
中国語ではありますが多くの出版物がございます。
すでに中医学の基礎があるものでなければ読み下せませんが、
出版物にはカラー写真で取り入れると良い食材や中薬などを紹介し、
中国の国家公認医師が執筆者となっているものも。
こうした本が日本円で3000円くらいで中国本屋さんで手に入るのですから、
中国本土ではその半分ほどの価格帯で入手できているのでしょう。


日本の手厚い健康保険制度があるものの
中国ではそれがなく病気になれば10割負担です。
高所得者層ならまだしも中間層以下はきびしい出費となるため、
防がん・抗がんの本に目を通して対策をしている方々もおられるそうです。

その結果ががん患者の減少につながっていたとすれば、
日本でももう少し、そうした知識を取り入れて活用できていければと願っております。



(Amazonでも売ってるんで、私は昨日3冊ほど購入してみました。😅)
posted by スズキ at 10:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年04月06日

脳波制御は筋トレ同様、修練でかないます。


今回は、脳波がどうのこうのと怪しいやつだといわれそうですし、
自分のカラダの管理が甘いやつだとお叱りを受けてしまうブログ内容となります。




正直にいいますが変位や組織変形の状態の悪化がわかったとしても、速攻では治せはしません。
よい状態の到達点へ至るまでの過程をマイルストーンとして設計図に描くことで、
地道な登頂をしてまいります。


以下、私自身のことについて個人的なことを例としてもちいることは、お恥ずかしい限りです。


私の左副鼻腔のみ炎症を起こしやすい状態がありました。
これは20年前から不調感はあったものの、
ここ2年で悪化しました。

老化による腎虚の進行が影響したものです。
右の鼻の穴からは鼻水はでることもないが、
左の鼻の穴だけ鼻水がでていたのです。


蝶形骨や側頭骨などの頭蓋骨の骨の動きが正常であれば、
左側副鼻腔に起きないトラブルだということがわかります。
左側の後頭骨下に通る動脈にも影響することも左側の副鼻腔の異状から理解できます。



この状態を招いた悪癖姿勢に思い当たるところがあります。
施術をしていたとき頭部を前傾させた点、利き腕の右手を屈筋主体で使った点です。
施術の1日終わりは誠心誠意頑張れば消耗し疲れが溜まるのは、生理的な現象です。
疲労が積み重なれば伸筋手動で動かす意識も低下して、屈筋主体に成り下がります。
そうした日々が積み重ねられ、軟部組織損傷という肉体へ異状が現れてまいります。





どこにトラブルが起きているか?


急性の症状では自分の主観から離れて自分の身体を客観視することが難しいため、
正確な状態が把握はできないものです。

それは私もそうです。

お客様の主訴が腰痛で、ご自身は腰の筋肉が炎症していると感じているとき。
私が観れば腎に熱がある。
腎経沿いに脚部へと下方に調べていけば膝裏内側の委中や陰谷や曲泉という経穴のある部位に異状が観られた。
この場合は膝の治療で腎の炎症トラブルを改善可能です。

こういったことはしょっちゅうみられることなのですが、
いざ、自分が腰痛になると主観でしか自身の体を観れず、
腰に出た炎症の分析もすまないうちに逃れたい気持ちが先走ります。
急性のトラブルだったらなおさらです。



ただ慢性的な変位となれば事情が変わってまいります。

私は日々、自己を客観視する脳波レベルに移行するトレーニングをしています。

筋トレすれば筋肉がパンプアップして隆々と同じです。
自分にあったトレーニング方法を採用して頑張れば
誰だって普通にできることです。



脳波を自在に制御するように訓練することで、
自身の身体に蓄積した異常な状態を客観視することができる。
急性は脳波を操作することを忘れて慌ててだめですが、
慢性ならば少しは主観から離れ客観視できるものです。



それにより左側後頭骨と起立筋群の接合部や頭板状筋、
これらの骨化が左側後頭骨の位置を前方下方へ変位させており、
左側蝶形骨の可動域を狭くしたまま可動を関節部を萎縮固定させています。
それによる左側副鼻腔内の血流異状から免疫となる保護や補液の減少により
左側の鼻からのみ鼻水がでてしまうという状態を生み出しているのは確かでしょう。



そこは脳内シミュレーションを繰り返して数十もの頭蓋骨のパーツを分解してから組み合わせ、
小さな鋤骨に至るまでの動きも与えて観察までした手の混みようで見える化したことで、
『そうなるだろう』と腑に落ちてまいります。

施術をしながらでは壊しながら治すため異状が拭えないものですが、
私は8月から施術から離れており、
いままで蓄積させた慢性の変異筋に対し対処しています。

そうした状況下で、自身が割り出した頭蓋骨への変位が修正されるごとに、
副鼻腔内の血流が通る状態が増すという改善の兆しが見えてまいりました。
途中途中、変化させれば必ず、バランスを大きく失って悪化するのですが、
そうした仕組みの上にいるか危険状態かは脈状などで推し量れますから。
かえってひどい状態に2度ほど陥り乗り越えています。

あとは、、、
これから左右の蝶形骨と側頭骨の癒着というより癒合といいたくなる点に、
緊張しながら手出しをしていく必要があります。

この点が問題あり続ければ認知機能にいずれ障害をきたすと判断できます。
ものすごい深刻にとらえることができる鬼門ほどの大切な課題です。

これはどうにか薬膳のおかげから筋肉の芯の柔軟性を取り戻せているため、
2ヶ月後には処置がだいぶん進む目算がついてきました。




余談ですがタイムラインを歩いて近い未来をイメージして、
施術をしまう現状で手技をしても問題なく対応できますが、
数年内にお客様に対しご迷惑をおかけすると危惧しました。
認知機能を失調した状況へ進む手前の兆候が蝶形骨上に観られています。
認知症の方々の施術をしてきたことによる施術者として着眼からです)
脳内のが大脳に取り付いて増加しだしていっぱいいっぱいになったら、
施術を受け付け続ける引きどきを判断することができなくなる。
取り返しのつかない失敗をしてから辞めることがないよう、
そういった状態になる前に引くべきとの考えがありました。





ここからがことの佳境で、
私が施術をするときのことをお話いたします。



お客様の身体チェックはこの脳波に移行させて、
β波では見えづらい深層トラブルを発見するよう努めています。


発見はできましても、いきなり難しい知恵の輪を渡された具合で、
するすると解けるほど器用ではないので試行錯誤を重ねています。
エビデンス通りに治せる急性の症状は教科書通りの手技で対処できますが、
慢性は内部に混乱が起きてこんがらがりながら支え合っているものです。
その仕組を知って悪影響を残さない解き方をしようとすればむずかしい。

ですがこうしたゴール設定が明確となったお陰で、
余計な部位を触って壊すことが避けることができます。
それは非常に大事なことで収拾がついた施術ができて
安全に施術の回を増すステップアップできる計算がつくのです。
そして徐々に深層まで解き進めていきます。

(↑先生ごとにこうしたやり方や考え方は千差万別とお考えください)





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この図は、1秒間のサイクル数(Hz)に基づき、脳波の状態を高い順から「ベータ、アルファ、シータ、デルタ」の4つの領域に分類しています。


1. ベータ領域(21〜14Hz付近:青色のエリア)
脳波名:ベータ(日常の覚醒状態)

物理的世界(客観的):私たちの五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を通じて外部環境を認識する、物理的な世界です。
外意識レベル:意識が外に向いている状態です。
特徴:時間と空間の概念が明確に存在し、活発な思考、論理的な判断、そして「行動」を伴う日常生活の中心となるレベルです。


2. アルファ領域(14〜7Hz付近:緑色のエリア)
脳波名:アルファ(センター)(リラックスした集中状態)

精神的世界(主観的):外の世界ではなく、自分の内面にある精神的、主観的な世界です。
内意識レベル:意識が自分の内側、心に向かっている状態です。
ESP(超感覚的知覚):五感を超えた知覚、いわゆる直感や予知などが働きやすくなります。
無時間 - 空間:時間や場所の制約を受けにくくなります。
特徴:リラックス、瞑想、想像力、創造性が高まり、学習や自己変革に最適な状態です。「思考」や「睡眠」とも深い関わりがあります。


3. シータ領域(7〜4Hz付近:橙色のエリア)
脳波名:シータ(深いリラックス、浅い睡眠状態)

高等知能とのつながり:自分の「小我」を超えた、より高い次元の知性や意識とつながる状態とされています。
特徴:深い瞑想や、夢を見ている時などに現れます。インスピレーションや深い気づきが得られたり、トラウマの癒やしが起きたりすることがあります。


4. デルタ領域(4Hz以下:黒色のエリア)
脳波名:デルタ(深い睡眠、無意識状態)

無意識:通常の意識ではアクセスできない、深い心の領域です。
精神的次元への入り口:この世を超えた、精神的(霊的)な次元とつながる境界とされています。
高等知能とのつながり:シータと同様、さらに深いレベルでのつながりを示唆しています。
特徴:完全な無意識状態で、身体の修復、成長ホルモンの分泌などが行われます。





最後に、杉本錬堂氏が出演しているYouTube動画を観ていた際、
おのころ氏の不調を治しているシーンで杉本氏にどうした研究からわかったのかと問われました。
すると杉本氏は手技はうしろにいる方が教えてくれたと申しておりました。
うしろにいる方の声を聞いてなにをどういう仕組であるかと理解する下地を養う杉本氏に感服しました。
デルタ領域へと出入りできておられるのでしょうか。



私はトレーニングからシータ波の領域まではギリギリ出入りできても
デルタ波は容易には進むことはかないません。。。


デルタは無理でもシータ波は誰でもメンタル・トレーニングを方法として自分にあったものを選び実践し、
修練を積めば筋トレするがごとく鍛えられるものだと考えています。
それが真実です。

そしてシータ波に意図的に出入りできるようになることで、
私が慢性化した頭蓋骨変位がどういう状態かを客観視できるようになる。
客観視から今の状態が切り離せて見えてきた時、
かつての負担の積層した時を歩きいまにたどり着き、
そこから先をどのような飛び石を想像して未来の改善した状態を手繰り寄せればいいものか。

改善計画の青写真がシータ波の下で描くほうがかないやすい。

このたびほんとしんどい左副鼻腔の不調が削れてくれたため実感がものすごくあります。😅




ストレスフルを感じやすい方には、
肝気鬱結といえるような自律神経が失調する状態になりやすいようです。

そうした傾向があると思い当たるお方がおられましたら、
筋トレ同様、メンタル・トレーニングもお勧めいたします!



posted by スズキ at 10:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理的なこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年04月04日

本のご紹介: 知識ゼロからの薬膳入門  (薬膳の学問としての平易解説がなされた良書ですよ)

薬膳を学んだことがない方にお尋ねいたしますと、
10人10様の回答が返ってまいりました。

(朝鮮人参が入ってるんだぜ)
(クコシが数粒、乗っかってたよな)

とか。

こないだ薬膳料理と題して食べた思い出を手繰り寄せ、
印象をお答えいただくことが多いようです。


本草薬膳学院の小テストの解答としては通りません。
添削者の容赦ない厳しいだめじゃないかといわんばかりの叱責は必定です。


薬膳学という学問の名を冠したものである以上、
通信教育での添削者も真剣な指導となります。

あなたが性根をいれて薬膳をと飛び込んだものはへこたれないはずです。
ですがそこまで粘れない方は挫折の道へ追いやられる人もいたんじゃないでしょうか?

一般の方々とプロの薬膳師の知識や経験の層が異なり、
距離は大きく隔てられていることを改めて痛切に感じます。


でも通常は薬膳の学問とはどういったものかを平易に知る手立てがみあたらず、
いきなり本格的な薬膳学校に入って大失敗だったという人もいると思います。




薬膳に興味あるが入学を視野にいれてますと言った方に、
貴重な時間とお金を失うようなことはしてほしくないと思っています。
中途半端な気持ちでやるならやめておきましょうよとも言えますが、
土台としてどういったことを学ぶものかの情報があまりにも少な過ぎたり、
または知識がなければ咀嚼困難な内容だったりでは、
やるもやらぬも判断できたもんじゃないでしょう。
濃霧を不安と期待のまま進めというのはナンセンスです。



そうした方に、お読みいただきたい良書が見つからなかったんですが、
たまたま昨日、味の素研修所食の図書館でお借りした本を手にしたとき感じました。


薬膳を初学者から学び始めるファーストチョイスにしていただきたい!
おぉ!!これ、これだよ、これ!!』
つい小躍りしたくなりました。😅


そう太鼓判を押したくなる本です。

こちらを手にしてお読みいただき、関心が持てなければ、薬膳学校はスルーすることが勧められます。
そうしたほうがきっと学校もスルーした方もしあわせです。

こちらを手にしてお読みいただき、関心が増したら薬膳学校をがんばってみようとなれば、
学校もあなたもしあわせです。


そんなふうに感じました。



書名:知識ゼロからの薬膳入門──身近な食材で今日からできる「正しい薬膳」の基本 
著者:村上 文崇 
出版:自由国民社
出版年: 2013/2/23



◆特別な食材は不要!
「本物の薬膳」料理が、おうちですぐ作れます。
◇上海在住の日本人漢方医が、
「正しい薬膳」の基本をやさしく教えます。

◇本書「はじめに」より
私は、上海で診療をしている漢方医です。
海外に住んでいますから、ほとんど(日本人からみて)外国人とだけ交流しているのかというと、そんなことはありません。
海外にいても患者さんの大半は日本人ですし、仕事でお会いする方々の中にも日本の方が多いので、日本人との新たな出会いは多く、日本人と話す機会もたくさんあります。
旅行でいらっしゃった日本人や、上海に来て間もない日本人の中には、私が漢方医だと知ると、「薬膳料理を食べたいので、どこかレストランを紹介してほしい」とおっしゃる方が少なくありません。
この質問をする方は、「漢方」と「薬膳」には何かしら関係があるらしい、ということをご存知なのです。
ですから私にこの質問をしたい気持ちはわかるのですが、実は質問される私の方は、少々心苦しいのです。
(中略)
もしも皆さんが本当の薬膳がどういうものかをご存知ならば、「中国に行ったら薬膳を食べよう」とか、「薬膳料理には何か特別に体に良い食材が入っているに違いない」などとは考えないはずです。

この本では、薬膳がどういうものなのかをわかりやすく説明します。
薬膳がどのようなものかがわかれば、それは特別な食材がなければできないものでもなく、特殊な調理方法などもなく、その気になれば家庭でも毎日作ることができるものだということに気づかれるはずです。
もしあなたが薬膳に興味を持っているなら、まずこの本を読んで薬膳の正体を理解してください。
そうすれば、薬膳は上海ではなく、もっと身近なところにあることがおわかりになります。




posted by スズキ at 11:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

◇筋トレは気血の流れ呼び込み、トランスの勉強は人生の幸運を呼び込みます

トランスに入ることで深い意識レベルでリラックスができ、
霊感にも似た直感力を引き出せると申します。

トランスは特別な状態ではありません。
まずはそのことをご理解いただきたいとお願いいたします。

たとえば、
(入眠するときや眠りから目覚めの意識状態)
(単調な話し方で眠くなる教授の講義を受講中など)
トランス状態の脳波が計測されます。

1日に2回は誰もがトランスに入る通常の意識状態です。
なんらめずらしくはございません。


生活を送るうえで心身を操る基準となる信条や考えが
無意識下に書き込まれ固定されております。
カラダの操作パターンの固定が埋め込まれ、
そうした操作を駆使してしか動けません。
自分とは(◯◯だ)と決めることで、自分らしさ以外に進む抑制がおこなわれています。
これが個性といえば個性です。
ですがカラダの操作が悪癖を含めばカラダは緊張し歪められ、
こころに見方の偏りを持てばメンタルが病んでしまいます。





こうした不都合さを身にまとう信条を、他者の力添えで書き換えることもできます。
私が尊敬する催眠療法師の巨星ミルトン・エリクソン氏は、
個人が感じた不都合な信条を乗り越える援助をクライアントをトランスへ導くことでおこないます。


他者による操作に対し、
自力でゾーンと呼ばれるトランスに入り、
パフォーマンスを高めるスポーツマン、武芸家、勝負師等々もいます。

たとえばそこには、
施術をする先生にも、トランス状態でパフォーマンスを高める方がおられるようです。
エビデンス通りに対応すれば治せる患者様のときは、記憶の引き出しから適応技術を選択し施す作業をすればいい。
ですが実査の臨床では症状が教科書通りにはいかない複雑な方が見受けられ、教科書通りでは浅い対処にとどまります。
そうしたときには独特な集中に自らの意識を移行しますが、
そのときも脳波はトランス波形が現れていると思われます。





昨今では
運動で筋パワーアップを試みると同様に、
トランスに自由に出入りできるよう修練して
集中力・直感力・イメージによる理解や記憶の定着などが促進されることが学術的実験結果よりわかってまいりました。



ゆえに創造的なパフォーマンスがなせる先生かどうか、施術の依頼者としてそこは重要なチェックポイントかもしれませんね。



ただだれもが入れるトランスだと説明いたしましたが、
トランスに入りパフォーマンスを最大化する設定法を持って、ことに当たるには熟練工かいまだ熟するのを待つ方か。
熟練工を求めるには目利き側が試されるのです。




私が観察する範囲では、
最低でも次の5つがもちいられているようお見受けします。


・型(姿勢や身体操作上の合理的所作)
・中心力と精神力(中心は実にして実・精神は清心)
・瞳孔のコントロール
・呼吸の調節
・アンカリング


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(簡易な図示)


これらひとつひとつの項目は浅からぬ内容を含むものと
感じ取っていただけましたら幸いです。





ひとつ申し上げられるとすれば、
すでにこれらの操作をしている人には思い当たることでしょう。




私ごとでございますが、
トランスと思しき状態にスッと入ってから、
お客様の所作や姿勢を見ると気付きが10倍にも増量し、
重要度順でそれらが整理して並べて提示されてまいります。
同じ観察でも通常の整理されない混雑した状態からは考えられない見方ができており、
トランスから抜けて施術が終わったあとに他人事のように感心することが多々ございます。
ただし勘違いなさってはならない点は、ゼロから有は生み出されませんから、
トランスで他者へのヒーリング能力が爆発的に開花するといった現象は幻想です。
実力が平素の意識では60点出せるところからトランスでは90点と、実力の発揮がすぐれたものとなるイメージです。
気の発力等も実力の内とお考えください。

またトランス状態で動けていたほうが肉体疲労は大幅に減じられます。
精神的疲労は脳を極限まで使おうとするため少なくはないものの、
これは頭の中で良策とクセのある思考が戦い続けていたため生じる摩擦用のように感じています。





無論、こちらは施術者のみに限られた技法ではございません。
応用範囲の広がりから気血の循環をスムースにする集中した修練のベースには、筋トレと同様と考えて執り行われることも大切です。

リラックスの深化によりこころが温まり、
同じことの繰り返され続ける沼から抜けるきっかけは、ここから。

ここを知らずに通る方と、応用分野として開拓しようと取り組んだ人とでは。
もたらされる進化の滑らかさが変わってくるんじゃないでしょうか





昔からそのように考えて取り組んで参りましたし、
これからは、さらに取り組み密度を高めていこうと。
そうなっていく必要を肌で感じます。


あなたは、いかがでしょうか。



posted by スズキ at 09:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理的なこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年04月01日

片側の手の脈状が極端に弱い場合、放置しないでください!

脈を見せていただくとき、片側だけ異常に脈が弱い方がおられます。

5年前に私のお客様の中にも数名、気になる方がおられましたため、
脈診講座を受講中に気づき講師に質問したが、回答がなかったのです。
大変多くの臨床をこなしておられる鍼灸師の講師です。
明瞭なこうした原因が考えられるといった周知された回答がないことが察せられた瞬間です。



いまの私は、お客様のそうした原因のひとつをすぐ見つけ出します。
肩内部の腋下に強固に凝りがあって血管を潰していたのです。
より状態が悪い場合は肘の内側にも凝りができて血管を潰しています。
肩内部の腋下部位を深部まで探索する手法を開発して判明したのが、
ひどく橈骨動脈につながる手前の動脈が潰されている実態でした。
数年前は、腋下の深部を容易に調べる手技がなかったため不思議でしたが、
わかってみれば、物理的な血流の制限を与えられていただけのこと。




腋窩の凝りをリリースするための手法も工夫を凝らし、
お客様の状態を8パターンほどに分類して解くことができるようになりました。
ひどい腋下の凝りで血管の圧迫が強い場合には、橈骨動脈の脈圧が戻るには、
4〜8回ほどの手技が必要ですが、徐々に脈の左右が平らに揃ってきます。
脈にそれほど強い異状が示されていない健常な側の脈もより良い方へ変わっています。


名画の修復士のように、今、『巡りの道』を力強く描き直していく作業です。




ここでひとつご理解をいただきたいことがあります。


腕の付け根の動脈の流れを遮る凝りを付けておられる方のなかには、
腕の不調和が起きるまえに仙骨にトラブルが起きている方が多いように見受けられます。



仙骨の傾斜やねじれ等の異常は、
生まれつき股関節部分の浅さ等の異常もありますし、
後天的に不都合な脚の使い方による場合もあります。

こうした場合には腕と同様に脚のホースも潰されてしまっていて、
お話を伺えば脚が重だるくなる不調感が拭えないことも多いようです。
足部内側の脈が取れる場所がありますから、そこで脈を測ると腕と同様に気血の流れの不調を観ています。
腕の脈診とは違った情報を持った確認が取れます。




気・血・津液は、絶えず体内を循環し続けることで健康を保っています。


そうした観点から申し上げますと、
腕や脚の片側等に露骨な循環異状を起こしておれば、
そうした箇所の血流等の不調が起きるばかりではなくて、
全身を巡回する流れにも影響を出しています。
特に心・腎・肝・女性であれば子宮などへ負荷を強いられ弱くなりやすいようです。




もし、あなたが鍼灸院や整体院、漢方薬局等で、
片手の脈があからさまに弱い場合があれば気をつけてください。

両手の脈が弱ければ脈状として、それを見ますが、
片側の脈がしっかりしているときはそちらの脈を参考にして、
異常に弱い脈の方は脈を取っても実質対策外にあり参考とされないことがあります。



もし、あなたが脈を自分でチェックしていただいて、
あからさまな問題が見いだせたならば、

状態がさほど根まで凝りが侵入していなければ、
脈が弱い側の脇下の凝りをとるのみで対応を完了できる場合もあります。
ただ仙骨から全身に及ぶミスアライメントによるときには仙骨の修正がなされなければ、
腋下の凝りは何度でもすぐに戻ります。
そして仙骨を整えずに腋下の凝りを解くことに熱心となれば、
やがて脈状はさらに悪化して弱まる結果が現れますから注意が必要です。

カラダの土壌を変えるって。
4〜5手先を読んでから手をださないと収拾がつかなくなる好例です。
知らないで外圧をもって解きすぎると、全身のバランスがそれにより崩れてしまうのです。
こうなった状態は概して複雑な歪みが入りますから、
その状態を補正することができる治療師は少ないと思われます。
なので施術の心得のない方がセルフケアで対処するには難易度が高いといえるところです。
お気をつけください。



新たに治療院に通う算段のお客様が、自身の脈から上述した問題が見受けられておれば、
お客様側が治療院を選ぶ際に、事前に問い合わせをなされたほうが賢明かと思われます。
こうした腋下の凝りの存在は、施術者にも多くは知られていない側面もありますので。
うまーく、カマをかける感じで質問メールを送っていただき、治療師からの返答を待ちましょう。




​「腕の力みはホースを潰します。
その大本の多くは仙骨のずれからで、その修正によりホースを真っ直ぐに整えます」


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posted by スズキ at 13:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年03月31日

ヒュウガトウキと一般的に使われている当帰の組み合わせ。いいと感じます。

昨日、高輪台の味の素研修所にある食の図書館で、
ヒュウガトウキのすべて』という本をお借りしました。

ヒュウガトウキ.jpg

他の区立や都立の図書館では見当たらない一冊でしたが、
さすが食の専門図書館でございます。



ヒュウガトウキについて。
ネットで先行して調べればかなり魅力的な効果効能が語られていました。

日本にて知られる三大当帰といえば、
北海道や中国産の当帰、奈良の大和当帰、大分のヒュウガトウキ。



おなじ当帰と名がつくセリ科ですが、
当帰と大和当帰帰経:肝・心・脾で、補血・活血・潤燥・止痛が優れており、
ヒュウガトウキ帰経:肝・脾・腎は、活血理気・補腎益精・補気となります。



三大当帰を並べればヒュウガトウキの異質な点になります。

ひとつは、ヒュウガトウキの活血理気
活血理気(かっけつりき)は、
漢方において「気(エネルギー)」と「血(血液・栄養)」の巡りを改善し、
滞りを解消する作用のことをいいます。
ストレス等による気の停滞(気滞)と血行不良(瘀血)を同時に改善し、
慢性的な肩こり、生理痛、イライラ、月経不順に効果的です。
瘀血の改善から抗がん作用のある生薬としても知られ研究されております。


次に、ストレスから生じた気滞(気の循環が阻害された状態)を防ぐ効果もあり、
アダプトゲン認定はされずとも大変に優れた抗ストレス性が認められております。


当帰と大和当帰の五味をみれば(甘味・苦味・辛味)があり、
甘味のお陰で食品にしやすいが、
ヒュウガトウキは、甘味はなく(辛味と苦味)が前面に打ち出され強烈です。


腎気が弱まれば白髪や抜け毛が増していきますが、
ヒュウガトウキの持つ薬効成分のひとつの作用は
補腎益精という先天の精に関わる『腎精を補う』パワー。

減った腎精が補えれば育毛や髪質の改善が起こるのはここからです。



ただ活血理気を示す他の中薬と同様に、
ヒュウガトウキを単体で摂るよりも
補血作用のある生薬と合わせることが推奨されることがあるでしょう。

たとえば生理痛に悩まれている女性にすぐれてそうなると感じました。
芍薬甘草湯のような補血作用にすぐれ生理痛の不調を軽減させる方剤もあります。

ただ強く生理痛を患われている方の多くに内性器に
痰や瘀血といった病理物質も生じておられる場合があります。

痰や瘀血が生殖器内部の陰液(血・津液)の流れを阻害することにより、
将来的に子宮筋腫や子宮内膜症となる場合があると言われてもおります。
芍薬甘草湯の補血作用のみであれば、瘀血に対抗できておりませんから、
活血理気作用を持つヒュウガトウキはその視点から利用して役立つ可能性がありそうです。

ただヒュウガトウキだけでは生理痛が強い方の多くは補血作用が必要でもあって、
そこでヒュウガトウキと補血作用のある他の一般的な当帰をあわせて用いてみる。
両者が同じセリ科で相性は悪くない取り合わせとなるだろうと思うからです



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このアイデアは興味深いかなと、
私の頭の中で想像を巡らせていました。





そして。
ヒュウガトウキを薬膳師が説明をするといったプロンプトでAIにて
絵を書いてもらったところ、、、
私が思ってたヒュウガトウキと当帰をあわせて用いるといいだろうと提案された。
(中央の上方にいる女性の吹き出しのなかをお読みください)

うれしいような、見透かされたようなで、戸惑うところです。


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posted by スズキ at 15:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

薬膳の基本:扶正祛邪(ふせいきょじゃ)の考え方

薬膳を勉強なされた方には、
大変おなじみのことばが[扶正祛邪(ふせいきょじゃ)]です。

扶正祛邪(ふせいきょじゃ)とは、漢方・中医学における治療原則で、
体の自然治癒力や免疫力(正気)を高めて病邪を追い出し、
病気の原因(邪気)を取り除くこと。


正気を強化する「扶正」と、病因を除去する「祛邪」を組み合わせ、
体質改善と病気治癒を同時に目指す考え方です




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(扶正祛邪の城壁と兵隊のレトリック図)

[扶正]とは、いわば鉄壁な城壁を築き保ち敵の侵入を阻む備えです。
[祛邪]とは、いわば城内に侵入した邪気と戦う兵士でしょうか。



​扶正優先(左側): 予防、体質改善、病後・産後の回復期など、症状が出る前や、体が弱っている時期です。正気を補い、お城(身体)を強固に保つことが最優先です。


祛邪優先(中央): 風邪の初期、急な発熱、感染症など、邪気が強く侵入し、まだ体力がある急性期です。一気に邪気を撃退することが最優先です。


​扶正と祛邪の同時進行(右側): 虚弱な人が急性疾患にかかった場合や、慢性病が急に悪化した複雑な状況です。「扶正」で体を守りつつ、「祛邪」で病気を治すという高度なバランスが求められます。








病状に合わせた扶正と祛邪の適用手順は覚えておきましょう。

扶正後祛邪:
正気が不足し体が弱っている(虚証)場合、
まず体力を補ってから邪気を取り除く。
重い病証、長期療養者、加齢等により体力減少では虚証です。
だからまずは扶正を先んじて補うこと。
体力を増やすことで邪気への抵抗力も増しますね。


祛邪後扶正:
邪気が強く症状が著しい(実証)場合、
まず邪気を取り除き、その後で体力を回復させる。 
実証には、もともと体力が平均を上回っている人もいます。
そうであれば祛邪だけでOKですね。



余談ですが、
中医学の用語は、読む本ごとに使い方や意味合いが異なってしまうことが多々あります。
扶正祛邪という概念も、教科書ごとに、微妙に異なった意味合いで述べられていたりして迷うところ。
扶正を体を栄養し免疫含めタフにするものでとかくものもあれば、
祛邪に邪気を取り除くという印象からか免疫で邪気を取り去る作用もそこに含めるテキストもあった。
そういった学んだ本により用語の意味内容が若干か大幅な違いが生じていることもあるため、
互いに自分はどの本で学んだのかを先に明かしておく場合があるようです。

・・・実に、こういうところが悩ましい。。。😂
posted by スズキ at 12:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする