2026年05月24日

健康相談をAI利用のメインとなさる中高年層が5割!

2026年5月22日NHKテレビ夜7時30分から医療機関でAI実用化の可能性について特集されていました。
AIにより緑内障の早期発見により、治療に取り掛かるタイミングが早まり進行した後に治療をするよりも治療実績がよくなっているといいます。
また夜間に入院している患者様の死亡リスクを20万ものデータを蓄積しAIにより照らし合わせて容態を確認する。そのようにして死亡リスクを低減させるような措置をとることができる。そうした気づきが一部の病院に運用されいるといいます。

現在、AIはまだ間違うことがあるが、最終的に医師がチェックしていくから大丈夫とのこと。

一般の方も生成AIにより健康相談をすることがあるといいます。ですがそうしたなか情報の正確性について問われるところがでてきます。
国立がんセンターの医師がAIの回答は正しいことも多いものの、間違った回答もあるといいます。
科学的根拠が論文からあるのか、記述が正確で配慮されていた割合は

配慮されている 60.3% 
要注意 28.9% 
問題あり 10.8%

要注意・問題あり あわせて 39.7%

という結果となっております。
対して公的機関や医学的見解が妥当なサイトからのみ情報を獲得するAIの信頼性を上げる取り組みもおこなわれております。
近畿大学医学部主任:大塚篤司先生の肌感覚では、9割方が正解だが1割が致命的な間違いも含まれているという。


AIで健康相談をするとき、

1. いつの情報か?
2. 根拠は?
3. 複数のAIに聞いてみて!


〘あなたは癌の専門家です〙といった専門家の意見を取り出すプロンプト文が必要。

最後に主治医により確認をするべきでしょう。




といった内容でございました。

近畿大学医学部主任:大塚篤司先生の肌感覚では、9割方が正解だが1割が致命的な間違いも含まれているという。〙と述べられた9割方が正解という肌感覚の高さは、AIには熟考したプロンプトで回答を得られるようにした先生だからこそで、一般の私どもではAIのハルシネーション対策が不十分で情報のソースをチェックせずに信じてしまうことでしょう。そうなれば9割方より正解率が下がるでしょう。


実は私もAIの賢い使い方を理解しないまま薬膳レシピをAIで聞いてみたとき、やってはならない食材チョイスや食材の組み合わせ、そして調理法がでてまいりました。私も薬膳に対して理解が浅いときで、薬膳の先生からそこを指摘され赤っ恥体験をしております。悲しいかなおおざっぱなプロンプトでは100%という確率で薬膳の先生から致命的ミスを指摘をいただいたことを覚えています。💦


AIの使い方がわかってくると前提条件を分析して的確に情報として伝える必要があります。
私がかつてプログラマーをしていたとき、こうした作業を徹底してやってきたことを思い出します。
そう感じてからはかえって親しみやすさを感じるようになりました。
そのうえで薬膳レシピをAI(Gemini)に聞いたとき、9割方は正解です。
ですが1割が致命的ミスあり、という正誤割合に近づきます。


致命的ミスとは、どのようにあらわれるか。。。
致命的ミスはAIが学習したデータがすでに更新されて古いものであったり、信頼できるリソースではなかったり。
信頼できるリソースではないという文の意味は、アカデミックな参照元であっても頭が硬い専門家の狭い範囲で自説を正当とする《自説ではこれが常識》というものも多数含まれるのです。
そればかりか本音と建前を使い分けているデータさえあります。

特に心身の健康を重篤に害したときの判断ミスは大きな損害を被る危険があり、
信用に足る定義付けかどうかを疑う目を持たないと危険です。

結局は、これからの時代、健康相談もAIを頼りにすることは必要です。
ですが自分の頭が学習記憶していかないとAIのミスも見抜けないため使いづらい。
使い方の工夫が必要だなと、番組をみながら実感した次第です。


posted by スズキ at 08:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年05月23日

弁証論治って、具体的にどんな弁証を使い分けるの?


概要図の3つのパズルのパーツ(八綱弁証、臓腑弁証、気血津液弁証)が組み合わさり統合している中央下図をご覧ください。
弁証論治って、プロセス全体の実施は大変なんです。いろいろと。

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【八綱弁証、臓腑弁証、気血津液弁証】の大まかを概説すると。。。
- ​八綱弁証(大黒柱・羅針盤):
病気の全体的な性質(寒熱)、深さ(表裏)邪気と正気の力関係(虚実)、そして全体の総括(陰陽)を俯瞰します。ここで「どちらの方向へアプローチすべきか」という大枠のベクトルの向きを定めます。

- ​臓腑弁証(病位の特定):
大枠のベクトルが決まった後、「具体的にどの臓腑(システム)にエラーが起きているのか」というターゲットの座標を特定します。

- ​気血津液弁証(病態・物質の特定):
ターゲットとなる臓腑において、「気・血・津液のどれが不足しているのか、あるいは滞っているのか」という、具体的なトラブルの中身(物質的な異常)を特定します。​





病気の種類(急性か慢性か、単純か複雑か)によって、必要な弁証の深さや組み合わせは柔軟に変化します。

急性・シンプルなトラブルなら、臨床では上述した弁証のひとつかふたつを取り出して治療法に当てることもあります。
ですが慢性・複雑なトラブル(内傷病・複雑系)なら八綱・臓腑・気血津液の3つの独立したパラメータを掛け合わせることで、初めて根本的な「証(臨床的解釈)」となり、精度の高いアプローチが可能になります。




たとえば、弁証論治により証を立てた結果、疏肝理気といわれる治療法にたどり着いたとします。
肝の疎泄(気を巡らせる働き)が失調し、気が鬱滞した「肝気鬱結(かんきうっけつ)」の証に対して行う治療です。八綱弁証で「裏証・実証」と見立てた後、臓腑弁証と気血津液弁証によって初めて「肝の気滞である」という確定診断に至るのです。
ちょっとだけ細かく言えば八綱弁証で裏・実、臓腑弁証で肝(場所)、気血津液弁証で気(物質)と確定することで、疏肝理気という治療法が導き出されたわけですね。


本場の中医学の臨床や薬膳の組み立てにおいては、八綱弁証を大黒柱としながらも、常に他の弁証法を立体的に組み合わせて全体像を捉えることで、初めて的確なアプローチが可能になります。
複雑な内傷病の弁証論治をするとき、最初の関門として八綱弁証・臓腑弁証・気血津液弁証の三つ揃えをマスターする必要があるんですね。



後日、それぞれの弁証法について簡単な解説ができればと願っております。


ただ、いまだ・・・私は臓腑弁証が私には覚えきれない・・・。😭
臨床中医臓腑学という本に詳しく解説してあってありがたいのですが、
臨床をしながら覚えていくほうが記憶に残るのではないかと。。。
施術を受付していたときだったらそうもできましたが、
いまはなかなかそれが難しい。困ったものです。
posted by スズキ at 15:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年05月22日

〘舌診〙:一例として気虚体質の方の舌の特徴とは?



中医学の診断法の四診には望診・聞診・問診・切診があります。
このなかの望診には患者様の顔ツヤを診たり動きを診たり姿勢を診たりといった見ることで診断をする方法で、そのひとつに舌診とよばれ舌を診て診断する方法があります。

舌は薄い粘膜の下に多くの血管が通るため体内の気血津液の様子が捉えやすい。そのうえ五臓の経絡が舌に入り込んでいるおかげで五臓の状態もチェックできます。とてもすぐれた望診ポイント。



気血津液にもとづいた体質診断をするとき、気が足りないときと、血と津液が足りないときを、便宜上わけて観察することがあります。

たとえば、
気が滞るまたは量が減るとどうなるのでしょうか?

正常な舌 → 気虚 → 陽虚 → 瘀血

というように変化していきます。
右に進むにつれて病が表層から深層へと侵攻しております。

そちらをおおよその舌の変化で眺めてみると、下図となります。


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(気が滞るなどの舌図:あくまでもこの舌は一例に過ぎません)


血と津液の滞りるまたは量が減るとどうなるのでしょうか?

正常な舌 → 血虚 → 陰虚 → 痰湿

というように変化してまいります。
右に進むにつれて病が表層から深層へと侵攻しております。


そちらをおおよその舌の変化で眺めてみると、下図となります。


Pasted image 20260522123942~2.jpg
(血と津液が滞る等の舌図:あくまでもこの舌は一例に過ぎません)


ざっと眺めていただけますと、

『おやっ、舌の色が違うな』
『あれっ、舌の形もちょっと違う』


などそれぞれの病症による気血津液の過不足などの変化により舌の姿にも影響があることがわかるでしょう。

たとえば、気虚体質だけをひとつ、
取り上げて観察してみましょう。


Screenshot_20260522-165241~2.png
(気虚の舌図)

舌をみるときの順番として、
一般的な流れは、
舌の形状を舌体を観察、
舌の色などの舌質を観察、
最後に舌苔という舌の上にある苔を観察します。
(※私はこのように教わりました。もし最初に舌苔が目に飛びこんできますが、そこに目を奪われると舌質、舌体の印象が低く判断されがちになります。)

では気虚の舌はというと、
1.舌が正常な舌よりサイズが大きい
2.舌の側面にギザギザした歯形がついています

舌体がこうなった理由は、気が足りなくて舌内の水分代謝が滞り、水ぶくれの胖大と化したのです。舌の側面のギザギザした形状は、口内の舌の大きさが下顎の歯に接触するほどの大きさまで達していることを示したものです。

舌質は舌の地肌の色のことですが、少し正常な舌より(白が強く)目に映ります。
これを淡白(たんぱく)といい、
気虚が進行し、血を養う力が不足している状態です。

舌苔は薄白(うすしろ)で、
苔が薄く白い状態です。気虚の初期や、湿がそれほど強くない状態を示しております。


このようにして舌の形や色や苔から、
気血津液の状態をうかがい知ることができているわけです。


ですが気虚の舌は上掲した図だけしかないわけではありません。

Pasted image 20260522140002.jpg
実際、臨床では正常寄りの気虚もあれば、陽虚よりの気虚もあります。それでも色や形状の特徴が移り変わります。
そして気虚と同時に血も足りなかったり滞っていたりという症状が重なることもあります。するとさらに複雑な読み解きにくい状態に舌は変わっていきます。
まさに指紋は誰一人同じ人がいないように、舌の様子もと思いたくなってきます。。。
試験問題では、そこまで複雑なものは突っ込まれませんが、臨床で慢性化した疾患をお持ちの方は複雑な場合がほとんど。
なかには舌内部の水分量が乾いて干上がるところと水滞で膨れ上がるといった相反する状態が混在しておられる方も見受けられるほど。



最後に。
舌診に興味を持たれた方がおられましたら、
舌を、見る、動かす、食べるで健康になる! やさしい漢方の本・舌診入門』という本は、わかりやすいイラストで舌診を解説しておりますし対応する改善レシピも教えてくれてます。とても読みやすい本ですから、書店で一度手にとってご覧いただけましたら幸いです。



posted by スズキ at 18:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

<〘食用〙:日常の食事 → 〘食養〙:目的を持った食事 → 〘食療〙:不調を治す食事 → 〘薬膳〙:生薬を使った治療食>

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- 食用:季節や場所、環境などに応じて、営養バランスの取れた食事を選択することです
- 食養:「食養生(しょくようじょう)」とも呼ばれます。健康な状態の人が、健康維持や病気予防(未病を防ぐ)、美肌、老化防止など、目的を持った食事のことです
- 食療:「食餌療法(しょくじりょうほう)」のことです。不調の改善を目的とした食事で、弁証論治(個人の体質や症状を分析して治療方針を決めること)に基づいて、五性や五味を考慮し、不調や体質改善へ効果が期待されるような食材を多めに用いる。中薬(生薬)は使わずに普段の食材の効能で不調を改善するものです
- 薬膳:食療の状態から、さらに生薬を加えて作った病気を直すための食事で、食療よりも強い効果が期待できます。


薬膳において補足いたします。
現代の日本で一般的に言われる「薬膳」はもっと広い意味を持ち、
「中医学の理論(弁証論治など)に基づいて作られた食事は、生薬が入っていなくても(つまり上記の『食養』や『食療』であっても)すべて薬膳である」と定義されることが非常に多くなっております。
スーパーで買える食材だけで作る「身近な薬膳」などがこれに当たります。

となりますと薬膳を名乗れるキーポイントは〘中医学理論に基づいて作られた食事〙であることなのです。



では
薬膳理論の押さえどころです。
中医学では、人は自然環境に影響され陰陽のバランスはつねに変化し一定しないものと観ております。その日、その時のその人の状態をもそれと同じことでつねに変化し一定ではない。そのため食事の際の体質を把握することからはじまります。


1. 体質を把握する弁証論治:診断による証立てと治療法決定)
2. 五性(熱性・温性・平性・冷性・寒性)を考える
3. 五味(酸・苦・甘・辛・鹹)を考える
4. 季節を考慮する



日本の薬膳レストランでは、一部の枸杞子や大棗など食材認定される生薬を除き、多くは医療にもちいられる薬とされて使用は法で禁じられております。
ただし中医学理論に基づいて作られたレシピは、中薬(生薬)を使わないスーパーマーケットの食材のみによる調理でも立派な薬膳と日本では通ります。

対して本場中国では薬膳は病気を治すための医療と認識されており、効果が高い中薬(生薬)をもちいることが通例です。厳密に上記した(食用、食養、食療、薬膳)の言葉の定義がわけられ、アンチエイジングにいい食材をプラスしただけで中医学理論を通さなければ薬膳と呼ぶことははばかられます。ただの食養といわれ、通常の料理の範疇です。


そうした日本と中国との言葉の解釈により違いはあるものの、薬膳は未病以上の症状にも対処する学問体系です。理解が進めば自他ともに健康を維持に活用できる学問分野といえるでしょう。
posted by スズキ at 10:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年05月21日

中医学の治療までの流れ全体を通して眺めてみましょう

中医学の治療の流れ全体がわからないというお言葉をいただきました。

流れを図解させていただきましたので、ご参考にしていただけましたら幸いです。


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中医学の四診や弁証法は古代の中国の医師がさまざま生み出してきた結果をだせたノウハウを、ぎゅぎゅっとまとめた成り立ちです。
群雄割拠の稀代の中医師が立ち並んでいた流れを整理してだいぶん削ぎ落とされました。
そして有用性から残された珠玉の四診や弁証法とか。
違いをもった有意味な複数情報が複雑に組み合ってみえてくるもの。

だからこそ、
漏れやダブりのないよう情報を汲み取れて、
丁寧かつ合理的に並べ整理して内容をしっかり把握できるよう仕込まれています。

ですが観ていただいたとおり、ほんとうに一筋縄ではいかない。




1.四診をお受けいただきます。
四診には、
望診、聞診、問診、切診の4つの診断法があります。


2.弁証をおこないます。
四診で得た患者様の診断情報に基づいて総合的かつ綿密に現状のお身体を把握いたします。
弁証は、わかりやすくいえば、いわばビジネスフレームワークのようなもの。
多数設けられた専門性の高い整理法を活用し、体の状態の事実を拾い漏れないよう把握しやすく検証していきます。


3.論治をおこないます。
論治はそれぞれの弁証結果をもとに総合的な判断から実際の治療方針を決定することです。


4.処置をおこないます。
さまざまな治療の実践ですね。
患者様の治療効果を出すたには、
《方剤治療がいいか、鍼灸治療がいいか、按摩治療が良いか、導引術がよいか、そして薬膳がいいか。
またはこれらを複合してもちいるのがベターか。》




以上のステップを登ることで、
改善変化の効果が高まるように設計されております。




個人的に私がはじめて弁証論治の流れを通して治療を受けたときの
お話をさせていただきますと。。


四診や弁証論治などを身近に受けた機会がなくて、
自分がどんな診断をされているのか?
そうした診断データをもとに、
先生の頭の中でどんな情報が処理され、結果がどうでてくるものか。

まったくわからないし得体のしれないものに接する不安感をもちました。
意味不明すぎると、いわれたままなんとなくわかったふりをするしかなかったのです。

一体全体、私は鍼灸師の先生に、なにか見透かされ情報は自分の恥部を見透かされているかのようで、
居心地の悪さを感じていました。


そのような印象で頭の中が混乱しました。



それがいまは少しずつ中医学の理解が深まると、
そうした多様な視点であるがゆえの学びのおもしろさを感じています。

posted by スズキ at 20:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

診断パフォーマンスを安定させる武器として活躍する各弁証法の数々

論理的に思考し考察を深めるならば、
カン(直感)に頼らず問題解決ができます。

そうしたときは再現性がめちゃくちゃ高い!


以前に一度か二度の類似した問題を解いたものは、
『あぁ、それね。それは僕なら◎◎とするね』ということがあるでしょう。
解決できた実績があること事態、悪いことじゃありません。
ですが別の人の具体的な◎◎証は、同じ◎◎証でも実際は人それぞれの指紋が違うように誰一人としてまったく同じではないのです。
そのことを忘れて、かつての成功に無理やり当てはめカンに頼ると、再現性は高いとは言えません。
むしろかつての栄光は、考慮すべき失敗リスクを低く見積もり慎重さを失わせかねません。


施術者でもカンに頼って物を言い施術をおこなう傾向の先生もおられます。
それはときに手早い手技へとつながりそこそこの成果を高確率で出せた天才肌といわれそうです。ですが、過去の実績からえた直感は、昔の時代の主流で留まります。実際の話しですが、以前の患者様の体の傾向と今の患者様の体の傾向の違いを論理的な思考で把握考察していないようであれば、直感のリソースが時代遅れになっているはずです。

そうなると、たまたま当たることもあるが、当然、外れることもある。
そしてむしろ、正解率が下がり誤答が増えていく。
誤答が増した時点でおかしいと気づけばいいが、意外にぱっとみではたまたま厄介な症状を持った患者様が増えただけと自己正当化を図ることもあるようです。そこはかとなく友人からの噂話で、私の耳にも入ってまいります。




このような直感頼みのやり方をしていては、診断とはいいづらいものです。

ここで中医学には直感に頼らないようにするため、
数多くの診断ツールがご用意されております。

ここでいう診断ツールと申しますのは、
四診(※望診(目で見る)、聞診(声や音を聴く・嗅ぐ)、問診(話を聞く)、切診(お腹や脈に触れる))から患者様の症状と身体状況、そこに至る状況や経過、付帯する親類の病歴などの情報を集めたうえで、総合して証の判断をおこなってまいります。

四診では効率の観点から定型の情報の集める流れが用意されます。
この流れでチェックすると漏れやダブりなどの無駄がなく問題をあぶり出す。
そうして解決策を得る手法だから、パフォーマンスが安定するのです。

四診により得た情報を、次の弁証という「現時点での総合的な体内のアンバランス状態」が病態としてないかの分析ツールに活かします。
臨床において弁証を行う理由は、「表面的な症状(標:ひょう)」に惑わされず、「根本的な原因(本:ほん)」を治療するためです(治病求本)。

下痢なら下痢を抑えるお薬、片頭痛なら頭痛薬といった対処法ではなく、「なぜその症状が出ているのか」という体の自然界(環境)や心(感情)の乱れとの因果関係を紐解くために、様々な「弁証法」をツールとして使い分けるのです。


たとえるなら、ビジネスフレームワーク用に様々なフォーマットが用意されてますね。
チャートやグラフ、マインドマップ、といった表現ツールであったり、PDCA図、二軸図、5W1H図、mece、ロジックツリーなど。
フレームワークのツールに当てはめ観察することで、傾向を読み気づきがうまれ、考察も深まります。
弁証論治の弁証は例えるなら、ビジネスフレームワークのような分析ツールのようなイメージではないでしょうか。
的確な弁証からのみ、優れた治療法の決定(論治)へとつながります。




ここでは簡単に弁証ツールの具体例をあげますと、

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八綱弁証で「病気の全体的な方向性(大枠)」を決めます。

気血津液弁証で「何がトラブルを起こしているか(エネルギーや物質)」を特定します。

臓腑弁証で「それがどこの部署(内臓)で起きているか(具体的な場所)」を突き止めます。

六淫(ろくいん)弁証で、「どんな性質の敵(邪気)が襲ってきたか」を特定します。

六経(りくけい)弁証で、「その敵が今、防衛線の何層目まで突破してきたか(深さ)」を時系列で判断します。

経絡(けいらく)弁証で、「その敵が、体のどのルート(経路)を通って暴れているか」を空間的に特定します。

七情(しちじょう)弁証では、「どんな感情の乱れ(ストレス)が、身内のどこ(五臓)を内側から裏切らせたか」を特定します。

など。
posted by スズキ at 11:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年05月20日

食材と中薬の違いを実感。。。 

私は新大久保や中華街陳皮(みかんの皮を乾燥させた中薬)を購入しています。
するとみかんの皮が細く1~2cmほどに刻まれたものを手に入れています。


・とある横浜中華食材店ではカリカリに乾いて香しいみかんの香りが漂うもの。

・新大久保のとある中華食材店は非常に安価でボリュームがあるものの香りが少なめ。水分が少し残っておりソフトな食感。


といったようなところで手に入れて食材として使ってきました。



ですがこの度、小島漢方という漢方生薬メーカーの陳皮粉末500gをを購入しました。


するとどうでしょう。



少量で力強い香り豊かさは、
上述した食材店の製品とは比べづらいものでした。


小島漢方の陳皮粉末を舐めてみて嗅いでみて、いままで手に入れていた陳皮が食材で生薬とはいいづらいと痛感した次第です。



今回はたまたま中央薬局様にて小島漢方の陳皮を注文を急ぎでして、栃本天海堂は手に入れてませんが。小島漢方よりも栃本天海堂のほうが高品質な生薬として定評あるといわれております。
(栃本天海堂の高品質な生薬: 厳格な品質管理に基づいた生薬や健康茶(板藍根など)を提供しており、自然由来の製品を求める層から安定した支持を得ています。)
小島漢方でこうしたレベルなら、栃本天海堂の生薬なら。。。
物によってですが小島漢方の価格の倍になる栃本天海堂の生薬。
高くても売れるという商品の強みはリピーターたちの信頼からでしょう。



食材を使った食薬は、中薬と比較して薬効薄目なおかげで副作用がガツンとこないものです。
対して中薬を構成生薬として漢方処方を自宅でしてみると、効きがあきらかに強いんです。
そうした効果効能の強さは正確な弁証ができたらシャープな強い薬効への期待ができますが、
同時に、いまだ学び半ばゆえ《誤治の恐ろしさ》が食薬の比ではないことが脳裏をよぎります。
実験を受けるのは自分自身ですから、取り立てて文句を言われる心配はありませんし、それゆえに真剣味も増すというものです。


身体にある程度の余裕がある状態であれば、生薬の品質を高品質にこだわらなくても、
ある程度の扶正が補えればあとは自力で持ち治せるでしょう。
それは実際の話、いままで個人的な実験を通して体験してまいりました。
ですが身体状況が切羽詰まった状態で早急に改善させ安定した状態へと落ち着かせたい。
そういった場面は、私の場合は薬膳ですからあまり想定しなくてもよいものです。

ですがいざとなったとき、事前に栃本天海堂の生薬など、高品質な生薬を知って使ったことがあるかどうか。
困ったときには貴重な判断材料となるでしょう。



正直に言えば、補気作用を期待してのお高い人参。。。。人参は、予算上、高額すぎで絶対に無理なんで、党参ならどうにか。
党参を栃本天海堂の生薬で手に入れたいと考えているところです。
ただ小島漢方の党参がほしいところですが手に入りづらいもので、比較対象が手持ちの中華街で手に入れた党参ですが。。。😅


気虚体質の方々に、同じ党参でも、どれほどの効きの体感差があるか。
おつたえできればうれしいところですね。
posted by スズキ at 18:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

気滞状態の血管ってどうなってるのかな?

まずは2つの血管を比較した絵をご覧ください。


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(正常な血管・気滞となり気血の流れが滞る血管図)


清浄な血流は、上図左側のように血管内をスムースに気血が流れています。

気滞による血流は、上図右側のように血管が肝の疏泄失調により適切に血管を緩めることができなくなり緊張からの収縮が起こります。すると血管の所々に肥厚した状態を形成させて気血をスムースに通すことができない血管となり、そのなかを気血が通ります。凸凹した血管内を通る際に気血が渋滞し滞留が起こります。凸凹の筒内を四方に跳ね返りながら進み熱を高めると、さらに血管の収縮が強まり状態の悪化が進みます。
(東洋医学的な言い回しがうまくできず、申し訳ありません)


中医学を学んだ方は、精神的ストレスから情志の乱れが起こり気滞が発生するメカニズムとしてイメージしていることでしょう。

では精神的ストレスが加えられたときの肉体は、どのような状況でしょうか?ひとつ、《呼吸》から観察して参りましょう。

呼吸は、空天の気となる(清気)が肺により口・鼻から吸気され、汚れた濁気を排気いたします。
精神的に充実していれば肺の宣発・粛降といった作用が正しくおこなわれます。
血管内にある気は一定の距離を持ち気体の気エネルギーとして活発に働くことができます(※)。


しかし精神的ストレスが加わると、人間はどうなるでしょう。

怒りや苦しみで呼吸が浅くなっているでしょう。
すると清気を肺に吸気する量が減り、濁気を外に捨てる量も減ります。つまり血管内の営気や血管外の衛気は捨てきれなかった濁気が正常な呼吸より量が少ない清気と結びつき、凝縮して形をなします(※)。凸凹となった血管内を通過するとき形ができた気は進行がさらに遅滞し、血管内の渋滞を現します。こうした状態が継続したとき、瘀血と呼ばれる病理物質の生成に移行するのです。
(※中医学では『気は拡散するとエネルギーとなり、凝集すると形をなします』といわれます)


強い怒りや苦しみの感情などにより精神的ストレスを持つと、
1.肝の疏泄作用がうまくいかなくなり血管を機敏に緩められず張ったまま収縮して凸凹になる。
2.呼吸が浅くなり肺の宣発・粛降が失調して気の凝縮が起きる。
といった2つの側面が合わさることで、
上図右側のような血管状況が現れます。




では、こうした場合の対処法は?


ひとつは過度な精神的ストレスから遠ざかること。
ただこれができるときとできないときがあるでしょう。

そのときは呼吸を変えてみることをお勧めいたします。

肺の宣発・粛降により体内の気の凝縮を解くことができます。これだけでも瘀血生成への段階を大きく遅らせることができるでしょう。

中国気功では吐納八勢という修練法がございます。
息を口からゆっくり時間をかけて吐くことを重視した、
優雅でゆったりした動作をすることで効率的に深い呼吸をかなえてくれる優れものです。



吐納八勢YouTube


または次のような呼吸法もよいでしょう。

「4・7・8」呼吸法(鎮静と納気の呼吸)
現代医学的に自律神経を強力に整える呼吸法ですが、東洋医学的には「腎への納気」を促進し、心の熱を鎮める効果があります。

姿勢を整える: @と同様にリラックスした姿勢をとります。

吸う(4秒): 鼻から静かに4秒かけて息を吸います。「清気が身体を満たす」イメージです。

止める(7秒): 息を7秒間止めます。このとき、吸った気を「丹田(へその下)」へ収める(納気作用)イメージを持ち、気を下に降ろすことを意識します。

吐く(8秒): 口から「シュー」という音を立てながら、8秒かけて細く長く息を吐き切ります。「濁気や熱を全て出し切る」イメージです。

繰り返す: これを4回(4セット)繰り返します。

実践のポイントと注意点
「吐く」に集中: ストレスによる気滞では、気が滞って「吸いすぎ」になりがちです。まず「長く吐く」ことで濁気を出し、身体を緩めるスペースを作ることに集中してください。

無理をしない: 秒数は目安です。苦しくなるほど無理をすると、逆に緊張を招き(新たな気滞)、肝を傷つけます。ご自身の快適なリズムで行ってください。動悸やめまいを感じたらすぐに中断してください。
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2026年05月19日

薬膳でよくお見かけする用語《五臓と五味と五性》


まずは下図をご覧いただけましたら幸いです。




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(五臓・五味・五性の対応するポンチ図)

五臓は、肝・心・脾・肺・腎
五味は、酸・苦・甘・辛・鹹(かん)
五性は、涼・寒・平・温・熱


肝機能が失調して多汗・下痢・頻尿となれば、酸っぱい味の涼しくなる食材をとると良い。
一例:レモン

心機能が失調したら熱を取り、便通を良くし、毒を出す苦い味で行き過ぎた熱を取り去る寒くなる食材をとればよい。
一例:ニガウリ

脾機能が失調したら疲れを改善、虚弱を補い、痛みを緩和する甘い味で温めたり冷ましたりしない性質の食材をとればよい。
一例:はちみつ

肺機能が失調したら身体を温め、気血の流れを良くして、痛みを止めてくれる辛くて温める性質の食材をとれば良い。
一例:とうがらし

腎機能が失調したら血虚、便秘を改善し、利尿させ、かたまった状態を和らげるしょっぱくて熱する性質の食材をとれば良い。
一例:塩



といったことになるでしょうか。
(ことばの言い回しがわかりづらく、申し訳ありません)

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たとえば、


『汗がひどくて下痢気味だし、頻尿なんだ・・・』となれば、体内の水分がどんどん外へと逃げてカラカラに干からび状態になります。
肝機能の気血津液の漏れを防ぐ作用(収斂作用、固渋作用)が失調したときにも起こります。もしそうならば肝機能を回復させる食材(涼しげにした酸味ある食材:一例としてレモン)を食すことでよくなるでしょう。

といった具合のお話です。




五味・五性の意味内容の関連から五味から五性を導き出すのは容易ですから五臓と五味はセットで覚えるよう指導されることがあります。私がよく参照している『東洋医学の教科書』でもそうですね。
ですが複雑な判断を必要とするときにおいて混乱を避けるため、(五性を無理やりはめた感じとはなりますが、)五臓、五味、五性は3つ揃えて覚えておいてもよいのかと思います。
posted by スズキ at 14:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大型13インチ超えアスペクト比7:5のタブレット持参で出張施術。超絶役に立ちます。

半月前にノートアプリの〘Obsidian〙を使い始めました。
すでにお使いの方も多いでしょう。
軽快にマークアップでテキスト装飾も、左右上下に画面分割も、簡易マインドマップも、プラグインも利用できます。
日頃12インチタブレットを使って勉強や研究をしていますが、12インチのディスプレイを画面分割すると判型が大きい施術や薬膳等の専門書のPDF等は読むに耐えない文字の小ささ。これは困りました。。
ひとまずObsidianでやりたいことがサクサクできる喜びを感じたくて、13インチタブレットを購入しました。


私の周りではipadかAndroidタブレットなら過半数はXiaomi製です。ただ十万円を越えるipadは予算オーバーでXiaomiでと思っていましたが。。。

結果的に購入した13.2インチタブレットはSVITOOの〘 SVITOO V13 〙 という、聞き慣れないメーカーの中華タブレット。

購入理由は SVITOOのタブレット「型番 V13」のスクリーンの縦横比(アスペクト比)が 正方形に寄ったサイズの7:5 だからです。


ネックは動画視聴時の上下の黒帯が気になるほど出てしまい、向きません。
そうした不利益はあるものの、分割画面で日頃使っているA4用紙に近い縦横比の書類を表示すると、理想的なサイズ感!!!
定型固定された電子書籍やコミックの表示も最適です。
いままでの横長のタブレットで違和感を感じていた端っこが切れたり黒帯がでてしまう不満が激減しました。


私同様に専門書含めた教科書をPDF化してタブレットで勉強している方がいたら〘ディスプレイサイズが13インチ以上でアスペクト比  7:5  〙を強くお勧めさせてください。iPadならあるサイズですから、予算が合えばそちらのほうが長く使えるでしょう。私が購入した中華タブレットより長く快適に利用できるでしょう。




https://youtu.be/3Gij0MsoWqU?si=yTe1M_ccc2DPTDFr






話が変わりまして、

一昨日前に、施術者の友人を訪ね施術をしましたが、再度、歯痛に襲われたと報告をいただき再訪問。


本人の気づきでは『〘蝶形骨の変位〙からきているのでは?』と、いいます。蝶形骨という言葉はでてきませんが、彼の説明を伺えば、左側蝶形骨の固定から可動が制限され、呼吸ごとに経穴の迎香あたりに圧迫痛のようなトラブルがでてきたのでしょうと訴えております。

オステオパシーのDrアプレジャーのクラニオセイクラルセラピーの方法を選択するより、『クラニオセイクラル・オステオパシー』に解説された手技をメインに立てて、サブに『靭帯性関節ストレイン』を使う選択のほうが最適と判断。


しっかりとした圧を持続的にかける靭帯性関節ストレインと、クラニオセイクラル・オステオパシーを混ぜるのは、良策ではありませんが、速攻と小回りのいいケアを狙うには、これらの両者の手技をうまく連携させることでかなえられる。



結果、、、、この手技をした翌朝連絡をもらえば、気になっていた歯痛は消失していました。私もホッとしました!



経絡上のトラブルは本人的には気づきにくい領域ですが、事実、ありました。そちらを事前にケアして気の流れを停滞させていた部位を納めて気の流れを順調にしておいたのは。この度の復活上、有利な展開に持ち込める基盤づくりになっています。

そのうえ畳み込むように頭部の頭蓋骨の縫合部のサブラクセーションのリセット。

これらにより理想的な連携を持って体調の安定をはかることができたのでしょう。


本人、寝ているときの夢はへんてこなものでしたが、寝覚めがここ最近にはないほどすっきりした顔になっていたようです。





私ごとですが、いつもこういった出張するときPDF化した専門書をタブレットに積んで持ち歩いています。数百ページ超えの専門書500冊以上入っており、私の頭にはなにがどこにあるかインデックスされています。記憶が怪しい部分はかならず確認して手技をおこないます。それにより出張のときは切羽詰まったときが多く、確認作業がスムースにおこなえる。それにより自宅に持ち帰り案件となり再度訪問という時間と費用上のロスを大幅に軽減させていただいております。


こうしたとき持参する軽量なタブレットは運ぶ負担は減りますが、本を見つけることもままなりません。今回購入した750g超え重量級13.2インチタブレット。肩にかかる負担は大きいものの持っていけば自他ともに幸せになれる予感がしています。
posted by スズキ at 14:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする