たとえば目を薄めを開けたまま寝る人がいますが、それは『脾虚』となります。目が落ち窪んでいたら『陰虚』、まぶたの裏が白ければ『血虚』、目の下にくまがあれば『瘀血、腎の病』です。
または鼻の形状、色を診ることで、脾、胃、肝、胆の様子を診ます。
これらは顔面部の診断箇所の一例で、さらに細分化して診る力が長けてくれば、写真一枚でもこの人は『◎◎証だろう』と、かなりの精度の高さで言い当てる。
まさに観ただけで当てる神のような診断といわれるのが望診。
ボディチェックをさせていただいたお客様をみたとき。
『爪の不調』を訴えていただいたことがありました。爪は肝の状態をよく現している箇所でもあります。爪は、比較的診断がやりやすいもの。できれば皆様にも特徴を覚えていただければと思った次第です。
◎ 健康な爪 (Healthy Nail)
比較用として、理想的な健康な爪の画像を追加しました。ピンク色で滑らか、適度な厚みがあり、根元の白い半月(月状)がはっきり見えます。「血行良好・栄養十分」であることを示しています。
◎ 縦すじ (Vertical Ridges)
特徴: 爪に縦の線が入る。
診断: 「老化」および「陰虚(いんきょ:体内の潤い不足)」を示唆します。年齢とともに現れやすくなりますが、若くして目立つ場合は栄養不足や乾燥も考えられます。
◎ 横すじ (Horizontal Ridges)
特徴: 爪に水平な段差や溝ができる(ボー線とも呼ばれます)。
診断: 「過去に血虚(けっきょ:血の不足)」または「過去に陰虚(潤い不足)」があったことを示します。爪は根元から作られ、指先に移動するのに数ヶ月かかるため、この溝は数ヶ月前の大きな体調不良やストレス、栄養不足を物語っています。
◎ 柔らかく薄く割れやすい (Soft/Thin/Brittle)
特徴: 爪が薄く、ふにゃふにゃしており、すぐに欠けたり割れたりする。
診断: 「肝血不足(かんけつぶそく)」の典型的なサインです。中医学では「肝は筋を司り、その華は爪に在り」と言われ、爪の健康は肝臓に蓄えられた血(栄養)によって保たれています。血が足りないため、爪が栄養失調状態になっています。
◎ 爪甲剥離 (Sohkō Hakuri)
特徴: 爪が先端や側面から爪床から剥がれて、白く浮き上がる。
診断: 「肝血不足」だけでなく、「気血両虚(きけつりょうきょ:エネルギーも血も不足)」、または「津液不宜(しんえきふぎ:体液の循環が良くない)」が関係しています。爪を支える組織の栄養不足や、水分代謝の異常が原因と考えられます。
◎ 匙状爪 (Saji-jō Sou)
特徴: 爪の中央が凹み、スプーンのように反り返る。
診断: 重度の「気血両虚」や「脾胃虚弱(ひいきょじゃく:消化吸収機能の低下)」を示します(元の資料の「去弱」を、より一般的で現代的な表現である「虚弱」に訂正しています)。食べたものから血を十分に作れず、組織が未発達で弱くなっている状態です。
◎ 爪甲鉤状 (Sohkō Kōjō)
特徴: 爪が異常に厚くなり、灰色や褐色に変色し、前方に湾曲して、鳥の爪や鎌のように変形する。
診断: 「瘀血(おけつ:血行不良、血の滞り)」の強いサインです。血がスムーズに流れないため、爪に栄養が偏って過剰に蓄積したり、老廃物が溜まったりして変形します。
◎ バチ状爪 (Bachi-jō Sou)
特徴: 爪甲が大きく、丸く、時計のガラスのようにドーム状に盛り上がり、指先が棍棒(バチ)のように太くなる。
診断: 「心疾患」や「呼吸器疾患」を強く示唆します。中医学では「心は血脈を司る」と言われ、血液循環の中枢である心臓と、気を取り込む肺の不調は、末端への酸素・栄養供給を阻害します。その結果、慢性的な酸素不足を補おうとして組織が増殖し、この形になります。
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