2026年05月14日

東洋医学系治療院にいったときに痛み方を聞かれたら、こう、つたえればカンペキ!

施術院へお客様が来店なされたとき、第一声で痛みを訴えられたときの会話。


お客様:今朝起きたら、痛みで首が回らなくなっちゃって。びっくりしました!

施術者:それは、それは、つらかったでしょう。

    痛みの場所は、正確に言うとどこになりますか?
    首のつけねですか?
    根本ですか?
    または左右どちらかでしょうか?

お客様左側の首筋当たりです。

施術者場所は承知いたしました。

    では、痛みの性質を知りたいので、
    どんな痛み方か教えていただけますか?

    張ってる感じもありますか?(左側肩甲骨が外方へと旋回固定している状態を観て聞いてみる)


お客様:そういえば、ここのところ数日、左の指先に痛みがでてきました。
    徐々に上に登ってきた感じ。
    腕もしくしくと痛みはじめて、肩にパンパンな張りも感じるようになってきた。
    その次の日の今朝、首が痛みで回らなくなったんです。

施術者:それは手先指先の気血不足が先行して広まってきて、首や肩にまで気の停滞が生じた脹痛かもしれませんね。

    それでは確認して、気滞であれば気の停滞する箇所を見つけて、気の流れを改善する手技をおこなってまいりましょう。
    もしかしたら肩甲骨の変位が望診でみえてますから、
    大円筋・小円筋や棘上筋や肩甲下筋あたりがトラブル箇所かもしれませんね。。。
    だとしたらリリースは一回である程度ちゃんといきますけど、けっこうな痛みが出る場所です。
    どんなペースで緩めたらいいと思いますか?
    


痛みの質をお伝えいただきましたとき、【しくしくと】、【張ったような】というキーワードがでてまいりました。
これを覚えていただいて下図をご覧ください。

すると言葉によるサインと重なる痛みの名があることがわかるでしょう。

【しくしくと】隠痛(いんつう)で、局所的な気血不足の状態とわかります。このお客様は施術を幾度も受けていただいており〘体力が低下した虚証〙ではないことは理解できております。

【張ったような】脹痛(ちょうつう)です。脹痛となれば気滞だというほど、ワンセットで想起されます。体側が主に張ることが多く、肝経と横隔膜との兼ね合いと思われます。

このように痛みの名前が特定できましたら、それを弁証のための重要な手がかりとして把握し、治療法の決定判断のために利用できます。




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中医学では、痛みの「場所」だけでなく「どのような痛みか(痛みの性質)」を重視します。

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痛みの性質による弁証 1



1. 気血の巡りに関わる痛み
脹痛(ちょうつう): ぱんぱんに張ったような痛みです。これは気滞(きたい)、つまり気の流れが滞っているサインです。
刺痛(しつう): 針で刺すような、あるいはキリキリとした鋭い痛みで、場所が固定されているのが特徴です。これは血瘀(けつお)、すなわち血の流れが滞っていることを示します。

2. 水分代謝や邪気に関わる痛み
酸痛(さんつう): だるさを伴う痛みです。エネルギー不足の虚証や、余分な水分が溜まった湿証で見られます。
重痛(じゅうつう): 体が重く感じるような痛みで、主に湿証(湿邪による影響)が原因です。
絞痛(こうつう): 絞り出されるような激しい痛みです。寒邪による収縮や、血瘀、あるいは結石などによる閉塞で起こります。

3. 温度感覚を伴う痛み
冷痛(れいつう): 冷えを伴い、温めると楽になる痛みです。寒証(実寒または虚寒)を示します。
灼痛(しゃくつう): 焼けるような熱さを伴う痛みです。熱証(実熱または虚熱)が原因です。

4. 不足(虚)による痛み
隠痛(いんつう): しくしくと続く、我慢できる程度の鈍痛です。体力が低下した虚証や、気血不足の状態で見られます。
空痛(くうつう): 痛む場所が空っぽであるかのような感覚を伴います。気血や、生命の根本である腎精の不足を示唆します。

5. 経絡や臓腑特有の痛み
掣痛(せいつう): ひきつれるような、引っ張られるような痛みです。筋(すじ)を司る肝の病変によく見られます。



〘小コメント〙
お客様から、『ひきつれるような痛みがある』という言葉をよく耳にします。
掣痛(せいつう)というちょっと難しい字の痛み方ですね。
身体またはこころにかなりつよいストレスを感じているときに肝の疏泄が失調したことにより、筋肉や腱に正しく血が届けられていない状態のときにこうした引き連れがおこります。




痛みに対する反応から以下の4つの病証を判断できると説明しています。



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痛みの性質による弁証 2



​喜按(きあん): 痛い場所を押すと楽になる。 → 虚証(体のエネルギーや物質が不足している状態)
​拒按(きょあん): 痛い場所に触れたり押したりすると痛みがひどくなる。 → 実証(体に邪気が満ちていたり、巡りが悪かったりする状態)
​喜温(きおん): 温めると痛みが和らぐ。 → 寒証(体が冷えている状態)
​喜冷(きれい): 冷やすと痛みが和らぐ。 → 熱証(体に熱がこもっている状態)






〘小コメント〙

腎気虚の私は身体が冷えやすい寒証のため​喜温(きおん)となります。体を温めるとすっと痛みが消えたり和らぐのです。

自動車にぶつかられたといった衝突による怪我では​拒按(きょあん)が当然ですよね。触られたら睨みつけられます。
骨折していないことを医療機関で確認の上であれば、
直接的に患部を按じることは厳禁ですが、衝撃により遠位の経絡や関連筋肉が引き連れることが往々にして見受けられまして。
拒按ではない関連部位を徹底したリリースをおこなっていきます。
患部を一切に触らず引き連れた遠位の関連している筋肉や経絡、時には骨の関節の歪んだはまりを緩めて正していきます。
すると患部の痛みが半減しますし非常に治りがよくなるケースがみられます。

腹部の触診等で​拒按(きょあん)が見つけられたとき、腹部奥にある大腰筋の凝りであればそれを解けばいいものですが、へその周囲やいくつか触れて痛みがひどいなら、なんらかの不調が腹部に收められていることがあります。施術者も、そしてお客さまご自身のお身体のことも気をつけなければなりません。
痛みが厳しく強いことが自覚できた際は医療機関を受信されたほうがよいでしょう。
それで内科的治療の必要はないと診断を受けましたら腹診という診断方法で、状態を弁証していくことで、東洋医学的にはどういう証になるのかの判断のために利用されるでしょう。



痛みの性質は、重要な弁証論治のための🔑になるのです。

posted by スズキ at 17:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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