2026年05月12日

筋膜リリースは、衛気の促進と津液の停滞改善にいいんだって!? 経絡内を通る〘営気〙と経絡外を通る〘衛気〙

まずここで気の全体像を大まかに眺めてください。
気の種類:〘元気・宗気・営気・衛気〙
4つの気はそれぞれ異なる役割を持ちながら、互いに連携して私たちの生命活動を支えています。

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(気の全体像を図解)

図解をご覧いただけますと、
気の生成の違いから考慮してわかりますように、
それぞれの気の構成要素にも差異があります。
〘元気・宗気・営気・衛気〙のそれぞれ固有の**性質や特徴、そして作用・機能**を理解しておく必要が出てまいります。


(元気)は、普段から耳にしますね。
馴染みが深いでしょう。
腎に留まり、三焦(全身の通路)を通って全身に分布します。
元気の生成は、先天の精(親から受け継いだ生命力)が腎に留まり、後天の精(食べ物)で養われます。



ですが他の(宗気・営気・衛気)は、
初耳の方もおられるかもしれません。

(宗気)は、呼吸により清浄な空気(清気)を肺に取り入れ、水穀の精微と混ぜて生成されます。
宗気により心臓の脈動と呼吸が制御され、定位置が心と肺の当たり(上焦)です。
宗気が失調して血と津液の循環が停滞すれば息切れ動悸により健康が損なわれます。


・・・と元気と宗気は、ほんの触りだけでスルーさせていただきます。




今回、取り上げてみようと考えている気は〘営気と衛気〙です。

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私が営気と衛気を初めて目にしたときは、
読み方が同一で驚きました。
『混同させたいのかな?まぎらわしい』
そんなことを感じていました。

**営気と衛気は、脾が消化吸収した営養や水分をもとにした水穀の精微により生成されます**。


「営気は脈中、衛気は脈外」といわれております。
営気は脈の中(血管内)を血と共に、一日に50回十二経脈を循環します
津液に営気が血の成分を付与して血を造り、全身へと営養を送り届ける役割があります。
以下が営気の経絡内循環ルートです。
> 手太陰肺経(スタート)
> ​手陽明大腸経
> ​足陽明胃経
> ​足太陰脾経
> ​手少陰心経
> ​手太陽小腸経
> ​足太陽膀胱経
> ​足少陰腎経
> ​手厥陰心包経
> ​手少陽三焦経
> ​足少陽胆経
> ​足厥陰肝経(ここから肺経に戻る)

営血の気虚となれば(貧血、しびれ)に。


衛気は経絡外(皮膚、筋肉、組織、臓器の間)を巡ります。
興味深いことですが、一日の昼と夜で循環経路が異なります。
昼に体表を25回巡って感覚器や皮膚を保護します。
夜の眠っている間は衛気が体の深部(五臓・陰の領域)に入り、25回巡って内臓を温め休息をサポートします。

> 昼の巡り(陽分を巡る)
> ルート: 太陽経 → 少陽経 → 陽明経の順に、頭部から足先へと流れます。
> ​その後、再び目に戻り、このサイクルを25回繰り返します。

> 夜の巡り(陰分を巡る)
> ルート: 足の少陰腎経から入り、以下の順で臓器を巡ります。
> ​腎 → 心 → 肺 → 肝 → 脾 → 腎
> ​このサイクルを25回繰り返します。

衛気が足らなくなれば(風邪をひきやすい、多汗、不眠)となります。
衛気不足により不眠を患う方も少なくありません。
衛気が夜になっても陰分(内臓)に入れないと、目が冴えて眠れない「不眠」の原因になります。
逆に、昼になっても衛気が陽分(体表)に出てこられないと、日中の強い眠気や、風邪を引きやすい(防御力の低下)といった症状につながります。


私ごとですが、中医学を基礎から学びだす前までは、営気と衛気の分別の認識が甘かったため、血管や経絡内を通る営気とそうした脈外を通る衛気をわけないまま記憶認識しておりました。
筋膜リリースにより気の促進をはかるとき、具体的に言えば衛気の循環停滞を改善する施術となっていたわけです。
それは衛気の流れる(皮膚、筋肉、組織、臓器の間)のうち、主に皮膚および筋肉、そして一部は組織と臓器の間を含みます。
この場合の代謝促進の狙いは脈外を流れる津液の衛気に向けられていたという状況が把握できました。
実際は筋肉の硬化部が血管を圧迫して血流を阻害しておられる方が多いため、筋膜リリースをもちいてそうした筋の硬化を緩めることは、血の循環停滞を改善させることになっていたでしょう。
ですが経筋の再生を狙うも、多くは筋肉と筋肉をくっつけている筋膜の癒着した組織を解放する作業を多くおこない続けていました。
そう、筋膜リリースは気を促進させるために狙ったアプローチと考えていたものは、実際は衛気の促進を図っていたのです。
衛気は血管外の《津液を巡らせていた》のです。

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経脈や血管内の血への循環促進をはかる効果は、直接的に作用して届けられ、そうした影響が大きいものと考えていたのですが、、、。

それがボウエンテクニックを使い始め経絡内の滞りを改善させ気血(営気)の流れを促進させて効果を現せるようになってきたとき、気づきました。

『どうも、筋膜リリースで筋肉通しや筋肉や骨膜等の癒着を解放する狙いとボウエンテクニックで経穴を刺激して経絡内の滞りを改善させて循環促進が図られたときは、まったく違った治癒経路を示しているようだ』

「営気は脈中、衛気は脈外」の営気と衛気の別を理解したとき、筋膜リリースが脈外の衛気の循環促進をサポートしていることと、ボウエンテクニックが脈中の営気の循環促進をサポートしていた違いに気づきました。

これは筋膜リリースがいいとかボウエンテクニックがいいといった択一式選択問題ではありません。
筋膜リリースとボウエンテクニック、それぞれ得手不得手がありますので、衛気が滞れば筋膜リリースを使い、営気が滞りましたらボウエンテクニックを使う。
『両方の手技ができるようになってお客様の状態や状況により適材適所で使い分ければOK』
が理想的なんですね。

ボウエンテクニック中に筋膜リリースを同時にというのは禁じ手です。それもそうである背景は重々承知しておりますが、私が施術をしてきて徐々に筋膜リリース中心からボウエンテクニックの部分的な手技を取り混ぜていくような比率を増やし始めてから、ほぼすべてのお客様の血の流れが恒常的に安定し始めていったという底上げ現象があらわれておりました。
体調的に慢性的に不安定であった方が、恒常的に安定の底上げが続いていくときには、単純に筋骨格系の歪みが一時的に改善なされたということではなく、体内の気血の流れに良好な結果が現れていった場合がほとんどなのです。
(ちなみに筋骨格系の歪みは、脳のメンタルスクリーンに描かれた絵がリライトされるほどに、丁寧なリプロダクション行為があって変わるものです。特に大人の方は、そのように言えるのではないかと、私は考えております)

そういったことで、
手技療法をベースに考えれば、
衛気と営気をわけて不調状態を把握できることが必要でしょう。
脈内の通りをよくする脈外の通りをよくするか。
体の箇所の部位ごとに判断しようという目で観察をし直していけば、手技を使うものとして、理詰めで成果が高まる計画がたてられるようになると思われます。

そしてはからずも筋膜リリースは、筋肉周囲に満たされていた津液やそれが病理物質となった湿や痰の停滞を取り除くアプローチに分類できるものでした。営気と衛気がわかってきたとき、そのことに、はたと気付かされて驚きました。。。😄


最後に余談ですが。
衛気と津液の関係からだと推測しますが、
摂取する水分のpH値を各人の体質に最適なものへと気遣いをしたとき、予測していなかったほどの好転がみられたときがありました。
ただこうした水分の摂取のしかたですが、
真水か白湯(煮沸した水)では、
真水はすぐに身体に必要な部位へ吸収される水分として使われますが、
白湯は調理したスープと同じように胃に入り小腸へと粛降がなされます。
個人の体質上、酸とアルカリのバランスが崩れていて弱アルカリ性へと改善させたいときに摂るべきは真水のほうです。
白湯として消化吸収してしまうと弱アルカリ性にさせるつもりで計算したものも無駄になってしまいます。
白湯がブームになっていたとき、お水でpH値の調整がしづらくなったり、速攻で乾いて水分が必要なところへそれをもっていけなかったり。
そうなったことで身体がかえって弱ってしまわれる方もおられまして。
こういった見極めも、大事でしょう。


posted by スズキ at 15:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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