私どもがお客様の姿勢を観ている重要ポイントがあります。
五臓の経絡は、流注により首を通過し頭部へ集まります。
(頸部経絡図)
つまり首はウィークポイントで『ネックになる』んです。
首の硬さ前方や萎縮などの変位があるならその変位箇所を通る経絡の気は、
物理的な気の流れの阻害が起きております。
わかりいいところでは、
首が前に変位すれば背中側の脊柱起立筋に張りが強まります。
すると首後ろ側を流れる膀胱経に物理的な気の流れの支障がおきます。
ただ膀胱経のみが制約されるわけではなく、
その他経絡の気の疏通にも制限が加えられていますので注意深く観察をしていく必要があります。
経絡の気の疏通がスムースにいく首をお持ちの方は、
癒しは体内のエネルギー(気)が再び流れ始めた瞬間にドミノ倒しのように末端まで連鎖して起こります。
対して
経絡の気の疏通がスムースにいきづらい首をお持ちの方は、
癒しは体内のエネルギー(気)が再び流れ始めるよう手技がなされても、
首で気の通行が邪魔されてしまう。
すると一時的な手技による改善は観られるが、
継続して体調のよさが続かずに留まります。
首の物理的不調を作り出す要因は、
腰椎や胸椎の詰まりやねじれに、
手の使いすぎ、
などさまざまですが、
こうした物理的な首の変調を改善させるためのエクササイズがあります。
セルフでおこなう簡単なやり方です。
椅子に座り、両手の手根部で軽く側頭骨をはさみ、
背骨を上方へ引き延ばすイメージで100グラムほどの力で1~3分間キープします。
首のアプローチは、やりすぎは厳禁です。
軽い刺激を持って正しい位置に導くのがポイントです。
特に合気柔術等を学んだ方であれば、触れ合気をかけるイメージで、
前後左右の頭頸部や支える腕・肩や胸に前後左右上下の乱れがないか。
乱れがあれば、無駄な筋緊張があると観て該当部の脱力を意識しましょう。
こうすることで頸部の頚椎の並びを正して項靭帯の張りを取り戻します。
首の後ろ側で頭部を支える項靭帯に異常を見つけ出せれば、
首の筋肉に過度な緊張を布いて支えるクセがあります。
首の筋緊張は自覚できないまま悪化が進行します。
他者より施術を受けたとき、首の不調に気づくことがあるものです。
※すでにストレートネック等の病理的異常がある際は控えてください。
※やってみてめまいや吐き気が起きる方もいます。頭部への気の集中が過剰に進みすぎておられる方々です。
お控えいただき、医師等へ見つけた頭部にかかる不調の事情を相談なさるようお願いいたします。
※椅子に腰掛けて1~3分間キープおこなうことをお勧めしますが、
10分ほどの長時間を試みるなら横臥位でおこなうようにしてください。
ただ、病の原因は、物理的な要因だけではありません。
以下のような感情も要因となります。
1.ストレス、
2.恐怖、
3.怒り、
4.感情的な痛み
が気の流れをブロックし、
免疫力や内臓を弱める原因になってしまうのです。
そして細部まで頸部のつまりを観察すれば、
興味深い気付きがえられます。
五臓が変調したときに現れる感情を〘五志:ごし〙と呼びます。
具体的には以下の各臓に対応した感情がございます。
肝=怒り
心=喜び
脾=思う、憂う
肺=悲しみ
腎=恐れ
《過度な感情》が臓腑を失調させ、
《臓腑の失調》が対応する感情を引き起こします。
たとえば、
頸部を観察し、
背中側の起立筋が過度に短縮するか張りが強いとき。
膀胱経の経絡を流れる気に支障が及んでおります。
膀胱経と腎経が陰陽の関係にあり、
膀胱経内を通る気の停滞は腎経へと同調して支障をきたします。
五志より
《腎=恐れ》で恐れる気持ちのスイッチが、
この首の凝りの位置から入りやすいとわかる。
腎精という生命エネルギーの流れの循環が滞るのは確かですから、
今以上の生命エネルギーを持っていかれそうな事象に対処する余裕がない。
恐怖を感じさせエネルギー消費につながる行為から逃避させるのが
生き残りに有利な戦略となっているといわれます。
たとえば、どなたかがやったことがまったくないことに取り組むかどうか。
やってみてできたときの〘期待や希望が大きいとき〙や
〘究極的な切羽詰まった状況下〙では、
残り少ない生命エネルギーを割いてでも取り組むでしょう。
戦うか逃げるかの選択で、生き残りをかけたらアドレナリンもでます。
ですがそこまでは切羽詰まってないし強烈な期待や希望がイメージできていない。
または希望が叶ったあとのイメージを描かない習慣が定着するとどうでしょう。
やったことがないことには、
やって恥をかいたり、痛い目にあったり、失敗する可能性があります。
嫌ですよね、、、そういうのって。
だからそうならないよう不安を減らすために、
事前の準備を怠らないようにするか、
プラスの未来が手に入るなら羞恥心や怪我や失敗も受け入れる姿勢があればいいわけです。
ですがやったことがないことはやらずに
さっさとあきらめるクセをつけても嫌な気持ちにならずにすむのです。
皮肉にもこうした恐怖から身を過剰に守る不安な感情は、さらに腎を傷つけてしまうようです。
施術者の観察が、首を触って物理的な経絡上の課題と感情的な課題の両側がみえてしまうことがあります。
物理的な経絡上の課題をもった首の異常は手技で調整することや上述したセルフケア等で改善を図ろうと時間と労力をつぎ込む必要があります。
丁寧に首のケアをしていくことが頸部のネックを正すこととなり、そこにあった課題が解決する度合いに相対して改善がみられるでしょう。
物理的な首の変位は触診や望診で客観視できますからわかりやすいものです。
ただ感情面の情景は客観的事実を汲み取ることは推測の域をでないため、仮定の話としてチェックをして白黒をつけることとなります。
五志から生じた過度な感情が起こす身体への課題は、
そうした状況を理解して気づくことから始まります。
課題への取り組みは減感作療法のように小さなステップにわけて取り組めるようにするなどの工夫が必要ですが、
取り組みだしたときに不思議な原初的な反応が観られる方がおられるのです。
首の長さが手技を受けたわけでもないのに、
〘うにうにうにっ〙と伸びていきます。
本人は胸のもやもやした痞えがきえてすっきりした顔になります。
本人の口から思わず『体重がごっそり減ったような軽さを感じます』とおっしゃられることも。
そうした意識的な認知行動療法によるメンタルケアなどが効いてきます。
ただし年単位の身体の歪みが歪みグセが着くと手放しにくいように、
長年かけて形成した感情のクセも手放すには労力がかかります。
体の歪みもメンタルも、自分で作り上げてきた歪みであり感情には、
そうした歪みをもつ必要やそうした気持ちになるべき肯定された理由があります。
そうした必要や肯定的理由があるからこそ手放すことが難しいのです。
日向の裏に隠れた必要だった理由に気づけたときに、
背骨伝いにビビビッと稲妻が走って感じたとかいわれた方がいましたが、
そうした強烈な体感をえた方のほとんどは姿勢や負の感情への戻りがありません。
科学的理由は明確ではありませんが現象としてあらわれているのです。
気の流れとは自律神経をつたう静かな情報の波のように例えられることがありますが、こうした話を伺いますと、経絡中の経脈の気の電圧は弱いものではなくて、計測する機器が開発された暁にわかる事実としてそれは膨大な電気的エネルギーの流れではないかと考えます。
言葉を変えて説明させていただけましたら、
脊椎の中を通る中枢神経系の電気的エネルギーは原発ほどの電流が通過すると申します。
そのような中枢神経が陰陽の陽として機能するには、
経絡を通じて配られる気のエネルギーが陰陽の陰となり支えて起こることであれば、
それら中枢神経と経絡内の気は陰陽のバランスが取れている状態が健康と考えられます。
中枢神経の電気的エネルギーと経絡の気の電気的エネルギーが釣り合ううようにするのが手技療法としてセッションで求められていると考えも浮かびます。
これはあくまで推測ですが、気という物体として存在を、私なりに再定義していく必要を感じております。
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