近日的な傾向として股関節の周囲の筋肉は練られ柔軟性が増し、
仙腸関節の可動が正常化または状態の異常の軽減が図られている。
ただ問診で前回と前々回の生理が短周期になっておられました。
気には固摂作用という不用意に体内の液を漏らすことを防ぐ力があります。
生理周期が速まったタイミングで気の固摂作用が働きが鈍る状態に陥っていることがわかります。
気の量が減ったのか、
それとも気の循環が悪くなったかのどちらか。
脈を診れば血の流れるリズムや強さに過剰と言えるほどの異状は認められません。
となれば気の量が減りすぎて固摂作用が失調したのではなく、
気の循環が停滞させられていると観るべきでしょうか。
人体の経絡は肝経および胆経が体側を走行しております。
肝経が物理的に通る体側に異状が生じれば呼吸がしづらくなる。
肝経の章門・期門が肋骨の肋軟骨部を除く肋骨部に位置しており、
横隔膜の動きに大いに関係し肝経がトラブルを持つと気が滞ることがあります。
そうした目算を持ちながら胸郭全体を調べれば
肝経を含め胸郭全体が開いた状態で固定され上方へ移動しています。
横隔膜の動きがつとに低下する胸郭の位置で固定されているため、
通常の半分ほどしか呼吸代謝がなされていないようです。
この状態になると、脳へ潤沢に酸素が届かなくなり睡眠が浅く、
疲労が抜けなくなります。
気の循環が停滞が多ければ鬱屈した気分に陥りやすいため、
動きたい気持ちになれなくなって、
だらだら長く休息をして現状をどうにかやり過ごすしかなくなります。
体験してみればわかりますが大変つらい。
他者の私の目を通せば、冷静に肝気鬱結状態でこもってるなとわかりますが、
本人は鬱屈した気分にあせりが加味されていて、
なにをどうすればいいかわからないまま。
ただ他人として私が診れば、
生理周期の速まったころから継続した気の循環が悪くなっているのだと冷静に推測いたしております。
気が詰まって滞る。
すると気の落ち込みのみならず
あまりに動けなくなった自分に腹を立てる怒りの感情が湧く(肝の影響より)。
この時点で規則正しい生活に移行すれば、
自然に引き返せることが多いようです。
ただそれでも動けなくてあたふたしてると焦りだす段階に移行します。
そして煮詰まると気の停滞のみならず気が量的に減少していき、
取り返すには数ヶ月もかかるようになります。
もちろん治し方がわかっていなければ、
この段階の次の悪化ステップへ移行するのですが、
いまはこの段階でした。
今回、非常に興味深いと感じた点があります。
本人は主訴として右仙腸関節の痛みをしきりに訴えつつも、
背中の奥の奥のほうでも不調があるんだといいます。
下図に示します。
(仙腸関節が強烈な痛さ、背中は奥がずーんとはするといったそこそこの痛さの箇所)
それは左側起立筋の多裂筋の深さだろうと推測いたします。
肋骨全体の変位を丁寧にみたら首筋の斜角筋の下方が鉄のような筋に引き下ろされた箇所をみつけられ、
上部〜中部肋骨にガッチガチな身動きがつかない様がわかります。
するとテンセグリティの性状をもって構成される肋骨は、
そのすべての関節が可動性を大幅に減じられている。
極端に身体が硬かった方が変化するときに、全体をバランスよく解くことは難しく、
筋肉の硬化部位が解けた部分と残る部分の二極化の差異が大きくなるとでてくることがあります。
まさに本人が主張する左側の多裂筋にまで動きを出せれば勝てる。
気の滞りもなくなり、本人にとって得体のしれない不調感がぱっといなくなります。
施術の手技をもちいて、
徹底して肋骨部位の胸肋関節なり要所を狙ってリリースを加えました。
2時間弱かかりましたがきれいに解けて、胸郭が微塵も動けなかったものがしなやかに動き出し、呼吸を支えられる用になっていました。
そして胸郭の位置が全体で肩ごと3〜4センチ持ち上げた状態の姿勢であったのが、
平素の位置にあと1センチ3ミリというところにまで緩め落とせました。
深い呼吸ができはじめれば、自動で収まりのいい定位置に落ち着くでしょう。
注意したいところは、
肋骨はリリースをする際に骨折リスクが最も高い部位です。
施術者の手技でもそうですがセルフマッサージで骨折をなさる方々もいます。
十分に解放のやり方を把握できていない場合には、
痛みがでるまで加圧するようなことは避けてください。
また先生方への私なりのやり方のヒントをご参考にお伝えすれば、
メディスンボールを2つ使い側臥位で脇のしたの肋骨を前後で挟み込みしっかりと固定します。
そのようにしてから足の方へ向けて肋骨を動かすようなずり圧をかけられるよう工夫をしてください。
細かく肋骨の部位のどこを狙うかで、ボールの大きさを変える必要が出てまいります。
肋骨の3番目に動きをつけようとか意図を明瞭にして挟み込みフィットさせるのです。
正確なフィットがしないときには効果は期待できないでしょうし、当たりが偏れば危険ですのでやめてください。
側臥位を前方に倒してボールを動かすのではなくお客様の体を動かす。
ボールをずり圧の序章をかけたあとに固定してからおこなうのがポイントです。
これはヤムナボールを使ったリリースからヒントを得たやり方で、
私自身がセルフでこの手技をやろうとするときにはボールを5つ同時に使います。
ずり圧をかけるボールを正確にしっかりと固定する役割を持たせたボールたちの活躍があっての成果です。
最良なヒントとしてお伝えできることは、
一度、ハードな矯正をもやってのけるタイプのヤムナボールの先生にレッスンを付けていただけましたら、
どういったことをすればよろしいというものか腑に落ちることでしょう。
またこのボールを使ったやり方は、もともと私が軽度の側湾症(胸椎が先天的状態の異常がない方)のお客様に対して、
慎重にリリースを加えて成果をだすために10ヶ月前に作り出したやり方です。
軽度の側弯症、軽度のロート胸などを患われておられる方々も呼吸に不調感があるので、
そうした場合にも軽減を図ることができております。
最後に。
肋骨の位置が変わり解放に迎えましたら、
それだけで仙腸関節をリリースするような操作は一切無しで整いました。
不調の引っかかり感はあるかもしれませんが、
強烈だった痛みが、仙腸関節を触らずに去っていくのです。
これは本当の原因を解決できたら、芋づる式に他も自動で治まる好例です。
それで仙腸関節がトラブルの主因ではなかったことがわかります。
肋骨の状態移行が起立筋伝いに左側仙骨を上方に強烈に引き上げたため、
仙骨が尻尾が左側に振られるように移動、
そして右側仙骨の主に上方側が右腸骨に仙腸関節を挟んでガチンとあたってたのです。
こうした場合は仙腸関節炎だと判断して、
仙腸関節の丁寧なリリースのみをしてしまうと状態が必ず悪化してしまいます。
病因を正確に把握できないで痛みのみを抑えようとする場合、起こります。
これは専門家であっても、おおよそなかなか見つけづらいものですから、
仙腸関節のリリースをされて痛みが増悪してから
後に問題点がここだったかと気づかれることもあるでしょう。
私が経絡を使ったリリースを勉強する前であれば、
今回の方の対応でも読みが浅く仙腸関節への対応に終止していたかもしれません。。。
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