2026年03月13日

消渇(糖尿病)についての考察

体内の微小血管について、興味を持って調べておりました。
糖尿病の末期では、体内の微小血管へ血が届かなくなるため、手足の指先や壊死や失明の危険があります。

中医学で言えば、
消渇(糖尿病のこと)になりやすい証は、次の4つ。
・胃熱証
・肺陰虚証
・腎陰虚証
・痰湿湿熱証

です。


胃熱証や肺陰虚証は、飲食不節といった食習慣由来のことがあります。
辛いもの、甘いもの、お酒のとりすぎが、内臓に火を付けて水分を蒸散させて干からびさせていしまう。

腎陰虚症は、胃熱証や肺陰虚証で内臓をからからに乾燥させた熱い状態が長引かされ熱の強度上昇や乾燥の進行、または過労で生命の源として貴重な腎精が枯渇すると、腎は身体から外に水分を出しすぎないようにする溜め置く機能があるのですが、そちらが作動できなくなり、尿が大量にでていきます。
それにより体内の津液が不足しますしストレスは火化して残った体液の乾燥が進行が増して行きます。

こうなりますとこの残った体液の状態は、
元あったさらさらだった津液から水分が蒸散させられたことで、
内部の成分と水分との比率が崩れてねばねばと粘りつきはじめます。
こちらのことを(痰)と呼びます。

また脾胃が弱り消化不良から未消化物が痰湿に変えられて体内に停滞することもあります。
こちらも(痰)と呼ばれる状態ですが、痰が現れて居座る箇所には厄介なことに血瘀をも作り出してしまう傾向があります。

そしてこうした状況下で腎のエネルギーが不足すると、
血糖をコントロールする力も衰えてまいります。



消渇(糖尿病)を調べると、
(痰)が微小血管の疎通性を阻害する要因となることが、
あらためて実感できますね。


上述したように、
痰の生成は、
・脾胃の未消化物から生成されるとき。
・津液が熱せられ水分が蒸散して、津液内の成分濃度が高まり粘稠した物質に転化したとき。
という生成の流れがあります。

血瘀は寒邪等による冷えによる凝滞から現れることが知られますから、
痰と血瘀はそれぞれが別の生い立ちをもっているんですね。

ちなみに、薬膳により消渇の食養生を試みるとき、
外せないのは『消渇の聖薬』山薬(山芋)です。
脾・肺・腎の三臓すべてを補い血糖の安定をはかります。


そして消渇やその予備軍の方に対して、手技療法によるアプローチもございます。

肺陰虚であれば重点調整部位は、胸椎3番の肺兪・そして頚椎周辺の緊張を緩和させること。

胃熱証であれば重点調整部位は、胸椎12番の胃兪・第11肋骨付近となります

腎陰虚であれば重点調整部位は、腰椎2番の腎兪、仙腸関節の可動性確保です。


もちろん薬膳によるセルフケア法もございます。
そちらはネットでお調べいただきますと、
ずらずら〜と多くの食材が紹介されますからそちらをご参考にしてください。


上述した部位にあるそれぞれの気の足らない状態の臓に、気を届ける操作を物理的に調整を試みていただくことで、
薬膳といった体内を流れる循環物の調和を取ることに加え、¥
身体の外箱として外界を仕切る骨格上の歪みの修正は相乗した改善をもたらすでしょう。
ちなみに肺兪・胃兪・腎兪という(兪穴)とよばれる経穴があります。
兪穴とは、それぞれ該当する臓の気が足らないときに刺激を加えて気を補充するための重要箇所となります。
肺陰虚は肺に課題があるので肺兪を刺激すると、肺に気を肺兪からより多く届けるというポイントとなっております。

一般の方がなんとなくここが肺兪かな、と押すところがまさに肺兪であれば効果が高いでしょう。
ですがそれはまさにミリ単位のピンポイント場所の一点を刺激するときが効果が絶大です。
べたべた肺兪の周囲に触れても押しても気の入り方が鈍ってしまい、効果が存分には現れません。
ですから願わくば鍼灸師の先生から鍼治療を受けることをおすすめしたいと思います。
手技療法をする他の先生でも、起立筋全体の状態を整えていただくことができればよろしいでしょう。


以上は、平易におこなうことができることなのかと思われます。




そして以下、飲食不節や過度なストレスの軽減を図っていただいたことを前提にお話を進めましょう。


私が今の時点で思いつくことを書かせていただきます。


【注意】
私はまだまだ考えとしては未熟なものです。
なので以下は中医学的な一般の流れを書いたものにすぎません。
実際に上記体質を改善を願う場合には、
漢方医の指導のもとでおこなわれることが必須です。
自己判断による改善はなさらないようお願い申し上げます。




ただそれでも痰は粘り強く体内に居座ります。
サラサラしてたら流れさってくれるのも容易ですが、
べたべたしてたらくねったり狭かったりといった管の中を
痰が移動するのは至難の業といえるでしょう。
物質的に想像していただければ、
油汚れなどでドロドロ配管があったら、
ちょっとこすっても落ちないでしょう。
油分を溶かす薬剤を入れた熱湯で流せば、
どうにかいくのかもしれませんが、、、。
人体にそれをすることはできません。

そうなると痰ができるときのは熱で津液を乾かしたなと思い出していただき、
まずは[火を鎮める]こと。
熱を冷ますよう重点的に清熱効果をもつ食材を取り入れること。
そして火による水分の蒸散により津液が不足しておりますから[津液を増やす]食材を入れること。



そこを状態が安定するまで時間をかけて先におこなう。



次に[脾胃が弱くて痰を作ることを防ぐ]ためのステージに移り、
健脾]の実行。

あとは痰ができている状態が長らく継続されておれば、
痰の生じた場所周辺には流れが滞りだして冷えた環境をそこにこさえることになります。
するとそうした場所には血が凝滞し[血瘀]が生成される傾向があります。
こちらに対しての[活血]の対処もおこなう必要があります。
ここは見落としがちですから注意が必要かと思います。


おそらく糖尿病の予備軍であれば、こうしたところまでを、
十分に丁寧になさることで一定の効果があがるのでしょう。

ただすでに糖尿病として診断を受けておられる場合には、
生命の源といえる腎に対し症状が現れておられるかもしれません。


こうした場合は対処として[補腎]により腎の固摂作用を整えることも必要です。
腎の固摂機能が失調し、必要な水分を身体から外に出さないようにできなくなると多量の尿が排泄されてしまいます。
そうなることで津液量の減少から生じる不調原因を低減させていくようにするとよいでしょう。
ちなみに腎臓の尿のろ過装置となる糸球体は、水分が足りなくなると血流が簡単に途絶えてしまう性質があります。
それもあって津液が多量に尿として排泄されてしまうと糸球体に送って浄化すべき血液がいけなくなってしまうため、
人工透析のような措置が必要となることもあるようです。

腎機能低下が進行した場合、
状態悪化の進行した先にある腎機能障害であるため
根っこにまで蓄積した負担を拭うには困難を極めます。
そうなってしまった場合には薬膳で配伍を探っていけば、
良策も見当たります。
ですが生活習慣病として長年かけてつくられた状態悪化はきびしいもので、
改善以前に状態をさらに悪化させないことに力を尽くすこと。
そこができてから次に進むアプローチとなるのだろうと思います。




このときには
目的を叶える効果の高い成分を含む中薬を元にした方剤。
漢方薬には、なにか具体的な方策があるのでしょうか。。。
そこに期待を寄せるところが妥当かと、
今の私は考えております。




以前、知人が内科へ糖尿病で通っていたそうですが、
治療方針として状態の推移を見守り、
悪化したときには透析治療をする病院を紹介するということに。
その知人としては不調感も体感していて悪化を待つのも辛く、
でもどうしていいものか、わからないといっておられました。

そのとき私は知っている漢方薬局があって、
そちらの先生のところへいってみるのも手では?と
申した記憶があります。
ただ、そのときの私は、漢方薬といっても勉強できておらず、
効果がでるかもしれないしでないかもしれないけど、、、
と実に殺生な言い方をしてしまったものです。
(いまなら、セカンドオピニオンとしてお行きなさい!と
笑顔でお勧めできたでしょうが・・・
糖尿病の方の証を改善させる方剤はありますから、
まずは苦痛を癒し、次に本治を目指して治療を取り組んでいただけることでしょう)

その直後に知人は仕事を廃業し遠方に引っ越され、
連絡がとれていないんです。
どうなったことでしょう。。。
願わくば、引っ越し先でも漢方薬局にお世話になって、
少しずつ改善方向へと向かってくれておられれば。

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posted by スズキ at 14:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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