様々、生薬関係の本に目を通して、現在はざっくりした一般書の「漢方ポケット図鑑(主要漢方49処方、生薬82種)」を利用しています。
サイズの大きな本も手元にはありますが、
こちらの小型のポケット図鑑を観ております。
日本で使用されている生薬の数は、
保険適用の生薬が約150〜240種類。
一般用漢方薬に用いられる生薬は約100種類。
すると残念ながらポケット図鑑に掲載された生薬は82種で、だいぶん足りてません。。
たとえば「香附子(こうぶし)」という生薬を「漢方ポケット図鑑」にあるか調べてみました。
陳皮などと同様に<理気作用>という気の滞りを改善する作用をもち、
{香蘇散(こうそさん)}という女性の利用が多い漢方処方にも使われます。
香附子は私の中では知られる生薬なんだからあるだろうと期待するも、残念!
掲載されてませんでした。
そんなとき、ネットで以下の生薬データベースに頼ります。
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■ 伝統医薬データベース(Trad MPD)(富山大学和漢医薬学総合研究所)
https://dentomed.toyama-wakan.net/ja/
生薬に関する各種情報(学術情報、基原植物の遺伝子情報など)、漢方薬に関する各種情報(漢方方剤情報、文献情報など)および生薬に含有される化合物に関する各種情報を調べられるデータベースです。
各種分析結果・試験結果など、一部情報の閲覧にはアカウントの作成が必要です。
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写真資料もあり、
私が知りたい情報は網羅されています。
薬用部位、主要成分、薬理作用、臨床応用、頻用疾患、含有方剤、帰経、性、味、神農本草経、中医分類、薬能、薬徴、備考、参考文献。
特に(含有方剤、帰経、性、味、神農本草経、中医分類、薬能、薬徴)などの詳細な項目を載せていただけたことは、
中医学勉強をしようとするものには本当にありがたい!
ネット環境があれば無料でこのような有益な情報を提供していただけるのは、
ほんとうにうれしいですね〜
薬膳や漢方薬の方剤の詳細を調べたい方がおられたら
ご利用をお勧めいたします。
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ここから、お話が変わりまして。
「瘀血」によってあらわれた凝りと「気滞」によってあらわれた凝り。
凝りの違いがあるってご存知でしたか?
{瘀血が凝りの元凶}なら、患者様に凝りがどこにあるかと伺えば、
「ここです!ここです!」と自分の手で凝った場所をピンポイントで指し示します。
この凝りは固定的で移動しません。
するとこれで瘀血由来の凝りだろうなと推定されるのです。
対して、
{気滞が凝りの元凶}なら、患者様に凝りがどこにあるかと伺えば、
「おそらく、、ここらへんなんですけど。突っ張ってパンパンになった感じです」といわれることがあります。
また凝りの位置が身体の肩や首の横、脇の肋骨や脇腹などと側面に患部がよくみられる。
この凝りは遊走性で移動することがあります。
するとこれは気滞由来の凝りだろうなと推定されるのです。
では、瘀血由来の凝りと気滞由来の凝り。
手技療法でこの両者の凝りを緩めるとき、
両者を同様に解けばいいものでしょうか?
こういわれたら、
察しの言い方は「違うんでしょ」といいそうですね。
そう、それが正解です。
たとえば
気滞由来の凝りは、
ストレス過多により肝の疏泄が失調したために起きたものですから、
精神的または肉体的にかかる過剰なストレスを取り除くことが必須。
肝の疏泄が失調したとは自律神経系が乱れてしまったということで、
その影響により様々な部位に不調感が遊走するかのように移動する。
なのでもともとの凝りの原因が気滞由来の凝りの方でしたら、
ストレス過多により現れた不調感だろうから、
日常の生活の中で少しずつストレス軽減に身も心も移行するよう
心がけてまいりましょうねということがよろしいでしょう。
というのは気滞傾向のある方の様子を見て、
どこの経脈の位置で気が停滞しているかを把握し、
そうした経絡上の気を通せんぼする邪気を砭石等で押し払うことは、
マッサージや整体などの手技療法でもできるんです。
ですが気滞が起こる原因を理解して、
そこに手を入れて改善を促さなければ同じことが繰り返されるのです。
それは何度も、何度も。
ゴッドハンドといわれる整体の先生が、
患者様を一発で治すといっていましたが、
それはごくごく一時的に気が通るようにして差し上げただけのこと。
ストレス軽減がおこなわれなければ不調状態に何度でも陥るのです。
言ってみれば、そういった凝りの起こり方の仕組みをしっていたら、
私が一度の治療をすればもとに戻らないと断言できないはず。
瘀血由来の凝りを見るだけでも以下の3パターンが見受けられます。
1.栄養不足か脾の消化能力の低下により
血が足らなくなった虚血が原因や、
2.精神的または肉体的に過剰なストレスを被り、
気の流れが停滞し続けたからだったり、
3.冷えによる血行に問題がでたことが原因だったり。
1.で食事による栄養不足や消化能力の不審により瘀血を得て凝り出すとき。
消化能力を向上できるように腹部の凝りなどを緩めて
消化器と大腰筋等の癒着を緩めることは手技療法でできるでしょう。
ただ食事が疎かになり栄養不足となって瘀血が貯まるなら、
それを手技療法でがんばりますというのはおかしいことです。
本人確認の上、どういった食事がいいのかを検討する必要があります。
栄養士でもないし時間も限られていますから、そこまではできないが、
道理を考えれば脾を養う食事を心がけるよう、助言ができればと思います。
2.の場合。
気が血を運ぶ推動作用を発揮することで血液循環が順調に巡るものです。
それが気滞という状態となれば、気が滞ってしまい血を目的の場へ必要な量を運べなくなってしまい、そのために瘀血が形成されていくのです。
たとえば瘀血があるところは、シミが現れたり、皮膚の色が動脈の赤から静脈のなかを通る濃青色の静脈瘤があらわれるでしょう。または吸玉療法(カッピング)や刮莎をすれば、紫や黒などの瘢痕やこすり痕がのこる。こちらは皮下組織に溜まった瘀血が皮膚の上層に現れたものです。
手技療法により、刮莎等で患部に固定して動けなくなった瘀血を押し流して、
本来あるべき瘀血廃液のための配管へと流すことはできます。
ですが1.の消化能の働きの停滞などの影響も同時にあることが多く、
瘀血を流して現状の浄化は必要なことですが、
気滞を生じるストレス軽減に取り組んでいただけるように促すこと。
これは大事ですよね。
3.の場合。
冷えですが、冷えにも内因性の冷えと外因性のものとがあります。
内因性は陽虚体質のような生まれてもらってきた体質のこともありますから、
そこは体質改善できるように気血の流れを手技療法で改善を図ることもできます。
ただ外因性の冷えは、寒い環境下におられる場合と、過剰に冷えた飲食物を摂ることによる場合があります。
こちらに関しては手技療法でなにかができるわけではなく、
寒かったら服をもう一枚多く羽織りましょうとか、
冷えた飲食物は控えめにしましょうという助言を送ること。
そこまでができうることでしょう。
ちなみに上述した様々な場合分けをした原因に対して起きた症状に対応した
漢方薬の処方はございます。
だからそのような漢方薬を服用することで体調は改善することでしょう。
ただこうした漢方薬を服用しているときは対処できるものの、
患者様の御本人がなさられるとよいことを自分の責任において取り組む姿勢が整うことがなければ。。。
そうした漢方薬の服用を取りやめたり手技療法でのサポートを受けなければ、
やがて不調はまたリターンしてくるときもあるのかもしれません。
中医学的な体質を改善することで体調を管理することの理解を進めるにおいて
手技療法による見方をメインにしていたとき以上に、
ここまでは施術者のできることで、
ここからは患者様のなさられることといった仕切りが明瞭になってみえてきました。
口やかましい人に思われないように、笑顔で軽快に「こうしたらいいと思います、ぜひ!試してみてください」と言えるよう心がけられれば。
最後に余談ですが、
気滞による凝りも張っていやなものですが対処のしやすさはありますが、
瘀血による凝りは気を通すだけでは弾き飛ばされてしまう高い壁があります。
瘀血も、カッピングなどの瘢痕を観たり、顔色のくすみや舌裏の静脈の色を見れば、
初期段階は青い感じですが、状態が悪化すると黒さが増していくでしょう。
黒さが増すにつれ腎まで到達する慢性化した厄介な取れづらい状態です。
それもあって気滞の対処にはないところを瘀血の対処では推理して段階を踏んで改善を図る必要がでてまいります。
非常に厄介なものです。
だからこそそういった手技での手当をするとき、砭石の瘀血を浄化するパワフルさを引き出すノウハウが豊富に備えられれば、瘀血の凝りとの対峙にどれほどお客様にも施術者にも安定感と画期的な効果度をもたらしてくれるものか!
今更ながらに、そこは実感するところです。
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