過度なストレスや過労など。
できれば避けて通りたいものですが、それでは暮らせないことも出てきます。
昨今の物価高は、のんびりした生活を拒むかのようです。
仕事がたんまり溜まっていてげんなりというのもあるでしょうし、今後の社会情勢の見通しがわからなさからの金銭上の精神不安だってあるでしょう。
他には私の自宅周りのまちなかを歩くと、信じられない多くの家が解体され早々に新築物件が建てられます。そんな建築現場で働く交通誘導警備員さん(←私も大学時代バイトでやってました)に大工や電気工事(←私も大学時代バイトでやってました^^;)などなど。炎天下でのしごとは快適環境での労働と比べて3〜5倍もの疲労を実感するといわれるそうです。
すると、どうなるでしょうか?
各人の体力値や気の持ちようにもよりますが、
ストレス由来の自律神経の乱れがでてきます。
これが自律神経失調状態です。
(自律神経失調)は、中医学では{疏泄失調}といいます。
自律神経は、交感神経と副交感神経のふたつがバランスをとり成立しています。
交感神経と副交感神経の関係性は、
「 交感神経は、アクセル
副交感神経は、ブレーキ」
と例えられることも。
中医学では疏泄失調を改善させることを<疏肝(そかん)>という用語で表します。
ただ、ほんとうに疏泄失調だけで患ったすべてなの?
そうした疑問を持った方はおられるでしょう。
実は心身へのストレスが過剰に加わるときに肝にがつんと影響して疏泄作用という気が身体の各部へ送り届けられる作用に不具合がしょうじ、気の流れが停滞するのです。
これを「気滞」といい、この気滞の改善を<理気(りき)>という用語で表します。
多くのケースでは<疏肝>と<理気>のふたつを同時に改善させねばならず、
そんな場合のことを{疏肝理気(そかんりき)}と言い表すのです。
以前の私ならお客様から最近のお仕事の状態を伺い、その多忙さが極みになっていると見れば「自律神経失調状態ですか。大変つらすぎですね・・・」となりました。
つまり気が滞ってしまい経脈内の気の流通がおろそかになっているのは状況的に身体を見ればわかっていたものの、それから気滞というキーワードを思い起こす引き出しがなかったと反省しています。
ストレスは肝から胃にきたり(肝胃不和という)、肝から脾にくる(肝脾不和という)ときもありますし、
状態がさらに深刻なストレスであれば肝から胃と脾の両方の働きがわるくなる(脾胃不和)となることもでてきます。
こうして身体状態をよく観察し、さまざまなパターンに分けることができたとき、
「それじゃ、肝胃不和だから対処できる方剤は四逆散だね」といったようにう、それぞれのパターンごとに対処方法がまったく異なっていくことがわかります。肝脾不和では逍遙散、脾胃不和では半夏瀉心湯を、
といったように処方がそれぞれ異なってくるのです。
詳細に観察した末に違いが導き出されるものでして、
それは詳細に分類するための視点が具体的に設けられるとよいでしょう。
中医学を学び進める過程で、
以前なら想像もしていなかったものの見方がなされていたシーンが多数見受けられました。
こうすることでより深く真に切り込む力を授けてもらったように感じています。
同時に知らなかったこととはいえ、中医学を学ぶ前の見立てと学びだした今では人体の理に触れた感触の味わいの違いに驚かされます。
「そうか、こうしたしんどいストレス下では、
単に自律神経失調だと見るだけじゃなく、
同時に気の停滞がどこかに現れているから、
その経絡上の具体的な箇所を見つけ出して
気滞症状を改善させることもあわせていく。
そういった疏肝と理気を同時に必要とする
複合パターンも割合として多い。
ここは慎重に見極めよう!」
そう考えて精密な四診をおこなっていけば、
手技療法をもちいる際も、
だいぶん体質論から人体を見る判断も加わり、
手技の具体的なもちいかたが刷新したことでしょう。
それ以上に精密な分析として精度が高まれば高まるほど、
施術者としての現状把握から手技技術の選択からその後のお体の変化の見立てなどに自信があらわれだし、
それまで以上に自信を持った施術ができることだろう。
そうしたことが実感できるまで、
少しずつは中医学の勉強が進んできたと感じます。
ほんとに奥が深い。
ただそうであるが故に、勉強する事象の量や目新しさが膨大です。
中医学の勉強は、かつて施術の仕事をしながら学んできても時間も体力もまったく足らないで遅々として高い山の頂上が見えず。
強烈なフラストレーションを感じていました。
いまはそのフラストレーションは消えましたが、
「施術の手技とのかけあわせた対応がもしできたら、
どういった改善効果の変化が現れるだろうか?」というところをお客様に知って体感していただく機会がえられないフラストレーション。
これは大きい。。。
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