2015年11月09日

経絡コンディションと天候からの体調の影響など

人体の天候からの影響について。

天気が悪くなると、
調子が今ひとつに。

そう感じられる方、いませんか?

たとえば、、、
古傷が痛む、肩こりがひどくなり腰痛が。
覇気がなくなる、鬱っぽくなる。


それは、なぜ?

中医学では、気・血・津液の滞りがなく順調な状態が健康体といいます。
中医学でみれば、天候からの影響について次のように見ます。


『 雨天、曇天時は天候が陰の状態であるため、
生体の陽気が圧迫されて気・血・津液の運行が低下する。 』


活発に体内の動きを活性化させるような熱を持つ陽の気が減少することで、
気の停滞やら、血行が低下したり、津液という滋潤作用をもつ体液も流れづらくなる。
それでちょっと沈みがちになるのです。

ただしもともと気・血・津液の運行が活発な人は、
ちょっと滞ったとしても、まったく物事に動ぜず。

さほど影響はないのですが、
気・血・津液の運行に余裕がない人は、
体調不良になったと感じる境界線を容易にまたいでしまいます。
そうなると、体の節々が問題がでてきたり、精神的なブルーへ。

というわけですね。


天気がよい晴天はまったく問題がないのか?

といえばそうでもない。



『 晴天時は天候が陽の状態であるため、
生体の陽気が強まるが、気・血・津液の滞りがある場合は症状が悪化しやすい。 』


とのことで、結局は気・血・津液の滞りがあるならば、
晴れても曇っても雨が降っても、症状が悪化しやすい。


そのような傾向がある人の場合、
たとえば血が流れる量が少なくなったコリが進みすぎた部分が多くなっているようです。

血行不良からの炎症がかつてはあったのだが、
そのまま放置されてさらなる血行悪化を呼び、
痛みの警報がなって自分の身を守ろうともできなくなる場所。

意外に多いのです。

まさにこの状態は、
人体内部で麻痺が。
気や血の届く量がめっきり減って、
津液も滞りがちなところの象徴です。

経絡とは、
「気・血・津液」を全身へ運ぶ通路です。
全身に網目の様に張り巡らされています。
体の隅々までそそれらを運ぶための通路。

血は血管を流れるんじゃないの?
そう考えられるわけですが、
ここは詳細説明は割愛しますね。
話が大幅に脱線しますので。



その経絡とは、経筋という見方・概念があるように、
筋肉を取り巻く筋膜のなかを経絡が通るわけであり、
筋肉のコリがひどくなってしまうという状態ですと、
「気・血・津液」の流れを滞らせる元凶のようです。


昨日も、数回目の施術をお受けいただいている方に、
右側の臀部の臀部筋群をリリースしてみたときより
左側の臀部の臀部筋群をリリースしたほうが痛いはずです、
と施術中に申し上げておりました。

なぜ、自分が圧をかけられる側でなかったとしても、
お客様の痛覚で感じられる痛み具合がわかるのかは、
筋肉に硬化が進めば「気・血・津液」の流れを滞らせ麻痺を起こすということを知っているからです。

痛覚神経が働いてくれているところは痛いものです。
ですが「気・血・津液」の流れがある程度は確保できている。
流れを滞らせるような強力な経絡のセンを閉ざすまでには影響がない良好さがある部分だといえるのです。

ただし施術中には
『「気・血・津液」の流れを滞らせる』という説明は複雑になり腑に落ちずイメージがぼやけますから。
「血行の滞りにより痛覚神経が正常な反応が阻害されているようですね」という説明でとどめています。

ですが実際は津液がかなり減少していて体内部分にはかなりの問題がでてきているので浄化しきれずに、
けっこう血流を流すようなお客様の自前のポンプ力で押し流せるような計算が成り立たせることが困難。
津液の滋養を育み体質を底上げするため潤滑させる強力なバックボーンになっているのですが。

こちらの津液の復活には、殊のほか手間がかかる。

体質レベルで問題が生じてしまわれている方が体調不良気味であれば、
体は改善曲線を考えるよりも、
加速度的に体調悪化を迎えていますから。
そのようなときには津液の流れは容易に閉ざされてしまうようにある。
だから後戻りも早くてなかなか復活してくれないようです。


考え方なのですが、そういう面を食養でバックアップできればどうか?
計算上、下降曲線を食い止められるのでは?


そこを施術と組み合わせて考えられないか?


まだ研究中ですが、
アイデア的には興味深いでしょう。


posted by スズキ at 13:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月03日

不妊症になりやすい反り腰ってあるのですか?

一昨日前、知り合いの先生から女性の施術を依頼されて。

内容は、不妊症を患っておられるということであります。
整体的に観て、不妊症を患っているといえるのかどうか。

いくつものチェックポイントがあるものですが、
そのもっとも強力なものといえば、
腰部が前側に反りが強い状態です。

理由はいくつもありますが、
たとえば少しだけ挙げれば、、、

(1)内臓下垂が進み子宮後屈になりつつ子宮はおしつぶされる

(2)腰椎部分から椎間孔を通り枝分かれする神経根を圧迫して、
 性器と脳をつなぐ脊髄神経のネットワークに誤作動が生じ、
  女性ホルモン等のバランスだけでなく、
  生殖器内の血流量にも関係する。

(3)腰部の前反りが強い人の仙骨は後ろへ反り返るまま固定されている事が多い。
   仙骨は腹式呼吸をするときに、前後に動きますが、
   その動きが正しい際に生殖腺に刺激を送るようです。それがうまくいかない。
  

など、

時間の関係上、図示はいたしませんが、
図で観てみると、さもありなんと納得。


特に、体の柔軟性がありつつ腰部が前へ反りがきついならば、
影響が腰椎椎間板ヘルニアなどになりぎみとなっていきます。
椎間板の上下のサイズが萎縮して寸が短くなります。
腹腔の上端が下方に落ちて、
腹部の寿司詰め量も多くなる人もでてきやすくなる。
腹腔内部の代謝が問題になってしまうことで、
内臓に廃液できな常態化した血やリンパ液が過剰に貯まる。
これは個人差があるのですが、
そうなるようなリスクはあるのかなということだけ、
意識して置くのは反り腰を改善させたくなり予防になるでしょう。

関節部の柔軟性ある人で血圧がある程度正常値なら、
寿司詰めがきつくなるので、
コアをトレーニングして開発して、
反り腰とはならないようにしたい。
もともとが関節の柔らかさをもつ人とは、
上下の軸を伸びやかに活かして生きられる優位性の高い体の持ち主。
今が上下の軸を伸ばし骨格を正しく並べることを知らないだけです。
身体を正しく軸を活かした使い方をみっちり学べばいい。
そうすれば短期間で、大きく生まれ変われるのですから。

それに気づけば希望を持つことができるでしょう。


それに対しまして、体の硬さがきつい人の場合は?
腰部の反りがあっても、
自前の腰部周囲のしこりのサポーターのおかげで、
腹腔の空間の萎縮が一定に収まるようですから。
妊娠にまでは持っていくことができるときもある。

だが、つわりが強く出てしまうし、
母体内部の赤ちゃんが窮屈ですし。

多くは赤ちゃんが母体の骨盤底筋部分の上に乗っかり切れずにいる。
赤ちゃんが骨盤のハンモックからこぼれ落ちた状態といえるのです。
無理矢理にでもどこかにすがりつく形で支えが必要となってしまう。
すると母体内で赤ちゃんの肩口が母体の腸骨の骨に当たり続けます。
腸骨というハードな骨に当てられているのですから、これはきつい。
それだけではなくて、
内臓が骨盤の前にポッコリお腹となって出ている人の腹直筋は硬化。
強烈に腹直筋の押さえが働くことで、母体内は寿司詰め状態ですし。

そのような体制を取りやすく、すると赤ちゃんの呼吸器系は育ちづらく、
それが原因でアレルギー体質にもなりやすいという先生もいるほどです。


というようなわけで、
不妊症のようだといわれると、
身体の構造上の面を知るなら、
腰椎部分の反りに気を配ります。


こちらを観た瞬間に、
体質が柔らかそうか、
肩が前に出ていて上がり気味ではないか、
胸椎が猫背になっていないか。
腰部の反り具合はどう?
顎関節に問題はないか(←仙腸関節障害が同時に起きているため)、
などなど。


徹底して構造上の問題をリセットするのは、施術者に相当な力量がなければ実質が伴いません。
そちらも難しい問題を、内部に含んでいるため、
整体がいい結果を得ることができるかどうかは一概に言えるものでもありません。
ですがきっちりと修正をしていければ、
成果が多少なりとも出やすくなるのは
経験則的に言えているようです。

だから整体にも一縷の望みを持ち、改善の可能性あるツールのひとつと考えていただければ幸いです。


もちろん、これらが整えられていれば100%の結果が求められるというものではありません。

不妊理由は、複雑な感情面の緊張の連なりや、卵子の老化などもあるでしょう。
不妊症を悩まれている方々の多くは、
親族の気持ちを推し量ることでつらい日々を感じてしまっている。
このときのプレッシャーが交感神経を優位にして内臓の力を奪い、
内臓のひとつの腹部内部にある性器の活力を抑制しているのなら。
それは強烈で施術で体を整えられたとしても難しいようですから。

ただ一昨日前のお客様は、
そのようなメンタル面の気づきを先に受け入れておられました。
積極的に気負わない姿勢を保つよう思案なさっておられました。


そこは、とてもありがたいところですね。 ^-^



周りの意向に揺さぶられ動揺する浮き草のような自分であれば、
「今の自分」を楽しみきれていない。

今、生きている自分を、どれだけ幸せにしてあげられるかです。
自分が太陽になってエネルギーを心臓の内側から放ち続けます。
誰かからの日が差さなければ生きられないものではありません!
過去の失敗や後悔を笑い飛ばし、
未来の期待よりも今の笑顔です。


それが基本姿勢。


平塚らいてうが、
1911年(明治44年)9月、25歳の時、
雑誌「青鞜」発刊を祝い寄せた文章。

「元始、女性は実に太陽であつた。
真正の人であつた。
今、女性は月である。
他に依つて生き、他の光によつて輝く、
病人のやうな蒼白い顔の月である。
偖(さ)てこゝに「青鞜(せいたふ)」は初声(うぶごゑ)を上げた。」

と。


太陽のように力強くあればいい。

自分の身からエネルギーが生じ、
周りを照らすものだと声をあげる。


立位姿勢を見せていただいて脚部の大腿部の強さを図り、
正常姿勢とどれだけかけ離れているかをチェックしたら。

それで整体で妊娠しやすいかどうかの傾向はつかめます。
ですが自身を『元始、女性は実に太陽であつた。』とこころと気持ちを諭していくこと。

そのような信念を胸に常夜灯のごとく焚き続けるならば、
不妊理由で心が疲れ緊張が不妊を強める悪循環は消せる。

私は、
元始、女性は実に太陽であつた。』から転じて
元始から今も、女性は実に太陽です。』と繰り返し言い続けていただければと願っております。
望みのかなう暁まで。



ただ、、、
しょせんは整体という民間のものであるから、
成果の保証などはできるものではありません。


施術を受ければ簡単に結果が出るような奇跡は期待しないほうがいいでしょう。

一回だけ施術を受けられた不妊症の女性が、
「妊娠しなかったじゃないか!詐欺師!!」とけんもほろろに電話で抗議をなされたことがあり、
どんなに私が内容を説明しても一向にわかっていただけなかったということが過去にありました。
それも数例に及びます。
不妊症の改善は単純なものではないケースがほとんどだからです。
本来、腰を据えて現在の体の状態の基礎から立て直す必要がある。
そう申し上げても、一切聞き入れることがなかったため、
お詫びの品と施術料を返金させていただきました。

そのようなケースは他の症状をお持ちの方には見られないものです。
それだけ大変な思いをし続けてこられたのだろうと察しております。


だからそのような過度な期待をお持ちの方の場合は残念ですが、
施術ばかりを期待しすぎても改善の確率をあげるに留められるものでしかありません。
はじめから私の施術成果は期待しないで、スルーしていただけたほうがいいでしょう。

されど腰を据えて関わらせていただけるのでしたら、
こころを込めて前進するための方策を共に考えたいと思います。


^-^
posted by スズキ at 06:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月16日

猿手って、どういうもの?

メールを頂いた方から、
『猿手ぎみ』というお体の状態をお伺いしました。

そういえば私のところへおいでいただいているお客様で、
猿手ぎみの女性がおられまして。

腕力や握力が、幼少期より少なかったとおっしゃられていた記憶があります。
確かに現状でも握力は強くないですし、腕力も然りです。

猿手については、
女性が多く先天的にそのような傾向があるとおっしゃられる方ばかりなのかと思っていました。

ところが、そうではないのですね。


ここからちょっとだけ横道にそれますが・・・。

私は日頃、体の生理学的なことを知ろうとするとき。
いきなり整体院や他の民間医療関係のホームページの
『猿手は治る!』といった内容のページは参照しないようにしています。

意外に役立つのが、ナースのための看護用語辞典。
本格的なお医者様の利用するものは詳しすぎます。
かえってわからない単語が多くて誤読につながる。

それに対し
「看護従事者のための〜」と名をいただくものは、
文章も比較的簡潔にまとまっていて読みやすいが、
専門的な医療知識をベースにして語られています。

あまりにも専門性が薄いものであれば、
最初から情報が抜けていたり漏れていたりするし、
そういったものは偏見が強くなりがちで使えない。
まずは私の頭のなかの領域に、
きっちり最低限押さえるところは押さえたいので。
そうなると看護用語辞典は、かなり使えるのです。

私が所有するそちらのほうの本は、もう年代が古いものになってしまって。
新しい本を買わないといけないんですが。。。
最近はネットで看護用語辞典をアップしているサイトで、
ちゃっかりチェックさせていただいております。

たとえば

看護roo!
http://kango.919.co.jp/

のなかの下記のサイトとか。
看護用語辞典 ナースpedia 
http://kango.919.co.jp/word/

こちらにも『猿手』で調べたら、
しっかりしたイメージがしやすいような内容が解説されていました。
本当に助かります。

興味がある方は、調べてみてくださいね。


すると、、、猿手ではどのような問題が起きるかというと。
「肘を通る神経のひとつ、尺骨神経が引っ張られることによるしびれや痛み、麻痺などがある。
また、指の曲げ伸ばしが困難になることがある。」

とのこと。

尺骨神経が引っ張られることがあるということは、
もしかして尺骨側の力の出力に問題が出る場合もあるのだろうか。

実際は確かプロテニス選手でも猿手っぽい人がいましたし、
バレエをなさっておられる方でもいたような気がしますし。
力の出力はある程度はカバーできるものだということです。

だから猿手で尺骨側の制御がしづらくなるというのは、
あくまでもそのようになる場合もあるのではないかという仮定です。

猿手といいましても、
実情を観察すればそれぞれが違った特性を持っていると思うのです。
それぞれの猿手の状態も、
その成り立ちや解剖学的なその人の骨格や骨格筋上の特性と絡んで、
十把一からげにいうのはいけません。

ただしもしかするとプロテニス選手もバレエダンサーも、
伸筋を自在に操って伸びやかな力を発揮するようにトレーニングを積んでいる。

そのようなトレーニングが実質、積めていければ猿手で使用するのにも問題ないし、
逆にしなやかな関節という面を活かしたテニスのプレーやバレエでの表現が可能だ。
それは、私にはメリットに転化できる素晴らしい素質のように思えてならないです。

ただ伸筋を出力のキープができないよう気を抜けば、
はっきり言えば相当関節に負担がかかって壊れやすいのは確かだから、
実に使う際は繊細さと注意深さ、それに自分の手を熟知していること。
そのような高度な知恵がなければ深く使いこなすのは難しいものだと思うのです。

そのような基礎的な使い方の妙を、
どのように身につけていけばいいのか。
ただ普通に使っているだけでは、
やはり腕力の出力は難しそうですから。。。

猿手の方々は、どう取り組まれていくのでしょう。

そんなことを考えていました。 ^-^
ちょっとがんばって研究して頂きたいところです。
posted by スズキ at 12:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月27日

尾骨の曲がりが改善することによる精神的な安定

肉体状況から精神へ影響が出ることもある。

尾骨の曲がりからくる精神的な躊躇心。
意外にこれは大きいことだとわかった。

それは私の実際に施術をするうえで、
お客様から教えていただいことになる。

尾骨が、左右にねじれていたり、前後に曲がっていたりすること。
それは、ほぼ10人いれば10パターンの曲があるといえるほど、
それぞれが個性的な歪み方を示している。

自分が理想型になっているということは、
相当なフィジカルメンテナンスが済んでいても難しいだろう。
それは、プロ野球選手をしているものでも、
私の目から見れば微妙な尾骨の曲がりを見出した。
その微妙な曲がりが、精妙なコントロールを狂わせることもでてくることもある。

尾骨は体の中心軸の下端に位置する最重要ポイントといえる。
コマの傘が理想であると条件をだしコマを回転させるならば、
コマの軸の最下点の尖っている部分は尾椎の尖端に当たる。
その部分がわずかにでも中心軸からずれていたとすれば、
コマの回転はきれいにはまわらない。
もし精密至極にコマの軸の下端部分があれば、
ぶれないで回転力は長時間保持できるのです。
それがぶれが多少でもあれば、短時間で失速。
そうなれば力技で労を配って回すしかない。

それは理想の尾骨の設定かどうかというような問題と似てくる。

とにかく、
尾骨が理想形で位置が正されていないならば、
脊椎の全体が縮みだしたり後屈したり側屈したり。
そんな脊柱起立筋を常に硬化させる状態は交感神経を優位にさせっぱなしにして、
肉体疲労をすっきりと、さっぱりと寝たら抜き去られるというようにはしてくれない。

多少の尾骨のずれは、一般の生活を送る上では許容範囲があるだろう。
多少の曲がりはいい。
ですが強い曲がりには、その修正がなされることを期待されるのです。


そのような折り。

バレエや水泳を真摯に修練中の方々などに、
施術の力も手伝ってか脊柱起立筋が緩められて椎間板の正常化がなされてきて、
呼吸と脊椎の前後の動作というものにも気が配れるような動き方の修正もした。
そのような方がいて。

すると尾骨が施術を受ける前の当初では、
ずいぶん個性的に曲がっていたのですが、
徐々に仙骨の自在に動き出す力を借りて
尾骨と仙骨を結ぶ仙尾関節が動き始めた。
そして尾骨が自然に矯正されだしてきた。

なかなかこのような状態になる人は少数。

本来的に、股関節のハマりの浅さや、日常的な不良姿勢や、脚部や腰部の使い方の問題、
そして過去から蓄積してきた仙骨や尾骨を取り巻く靭帯の骨化から逃れることは困難だ。

だからそこから抜け出せるというのには、
施術だけの力ではない、本人の動作の改善自覚と磨き上げがあって起こることです。

そのようなことがかなえられた稀有な人たちを観察させていただきますと、
以前の尾骨の歪み状態から改善が図られるに従って、
考え方の柔軟性が飛んできたりストレス耐性が付いたり。
そして以前は消極性があったがそれは過去のもの。
今では積極的な行動をするのに何らためらいがなく、
考えているよりも動ける。
以前は、頭のなかでどうしなければいけないかとわかっていても、
そうすることができずに、延々と悩み続けていたのがうそのよう。


それは尾骨が立ってきたことが、
あたかもコマの軸が正確なところに打たれて回転が安定してきたかのよう。

自力を信じて軽々と楽しく体が動ける。
そして以前は体力を早々に失っていたが、
それが疲れづらく疲れてもすぐ回復と変化していく。

そのような変化が尾骨の歪みの度合いが、低減してきた人から見て取れた。
それはまさに目覚ましい変化でした。
そのようなことは、
一人二人に特別起きたことではなかった。
だからある程度の一般性があると察せられるところもあるだろう。
それは実際に私のようにリリースをさせていただいて、
どのような場合であったかを認識して比較することで、
推測という判断ができるようなところもでてきます。


尾骨を直接刺激を加えて矯正をすることよりも、
その人の尾骨がなぜ歪んだのかを考えて、
関連する問題箇所を観て、そこを動かすように伝えていきたい。
一見、それは直接圧を使って尾骨の歪みを調整するよりも遠回りに感じられるかもしれません。

ですがそのような遠回りに感じる努力は、避けるべき徒労になるものではないのです。
自身の力を確実に増していく行為ならば、存分に脳に体に汗をかいたほうがいい。
苦労がはんぱではないため、そこの努力を惜しむ気持ちもわかりますが、
無用な努力には当たらない。
そのような務めは、躊躇なくすべき。
私が自分を動かすときには感じます。
手を抜いていいことと抜いてはいけないことを、
見誤っては成長はオボつきませんから。。。


真摯に身体操作の基礎から磨きをかけていこうとする粘り強い人がいるならば、
そこから改善のいとぐちをつかむことは貴重な後戻りの心配のない、
さらに理想的な身体機能を発揮させるチャンスになるはずです。

そのように進展してきた人が現れてきたことに、
胸躍る気持ちになります。


また、同時により多くの人にそのようになっていただけるような工夫をして、
係るお客様の誰一人欠けることなく、そうなっていただけるようなことへと。
特に、尾骨の歪みが許容範囲を超えている人に対して、
どのように対処していくべきかを考えたいと思います。
いいアイデアが浮かぶように、がんばってみますね。


ちなみに尾骨の曲がりが改善することで、精神的安定へと状態が変化する理由は。
骨盤底筋群の緊張がほどけて腹式呼吸がしやすくなり、
下丹田への重心の安定化がなされるということから、
肉体的な呼吸代謝や筋疲労の低減が確実になされて、
呼吸の安定等による精神的なゆとりがでるものと推測しています。
posted by スズキ at 04:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月25日

筋肉疲労等による命令伝達障害が起きるとき。



脳により体全体の動き方が制御されています。
適宜、最適な動作をするよう計算されている。
脳で演算された結果を得て命令を筋肉に送る。

脳からの情報を受け取った筋肉は、
言われた通りに動いてくれるはず。。。

ですが、実は脳からの命令伝達が、
筋肉の疲労が極めて強い場合には、
正常に伝わることはなくなります。

脳では十分に計算して痒いところまで手が届くほど丁寧に動作制御命令を下したとしても、
張りが強く炎症を持つ筋肉、
しびれたり麻痺を起こしている筋肉、
過緊張で硬化している筋肉、
むくんだ状態で筋繊維がはっきりせず虚脱した筋肉など、
正常な状態から遠のいた筋肉群は、
脳からの情報が理想的な状態では伝達されなくなります。

そのような脳から送られた情報伝達が届かずに、
理想とは遠い筋肉のコントロールをするならば、
体のバランスが最適化した楽な動きができるわけはありません。
むしろ体のバランスが崩れていることさえも気づけないほどに、
心地よく動くときの快適性や快感を感じる状態から離れている。

赤ちゃんがじたばたと訳もわからずに体を動かす際に、
満面の笑みを浮かべてキャッキャキャッキャしますが、
何気ない動作の中に体を動かす喜びがあるからですね。

筋肉が張りが強かったりこわばったり虚脱するなどの疲労蓄積が進んでいたら、
脳がせっかく最高の調整具合で計算して最適な情報を出したはずなのですが、、、。

動作をするための役割を担う筋肉には脳からの命令が届かないか、
ノイズが入った情報となったものが伝達されてしまったのならば。
体のコントロール制御が、思ったとおりにいかなくなってしまう。

いったんこの状態の強い傾向を持ったならば、
体を思うように動かせない結果は感じていて、
そこに少なからずの恐怖を感じるものだろう。

過剰に体の前面の筋肉群を固めたままの状態にして、
体のブレを減らそうとして、
その体の前面の筋肉の緊張がたえず抜けなくなったり。
また膝に力みが入っているならば、
腰の筋肉が過緊張になり縮むので、
背筋が伸ばせなくなり腰背部痛に。

つまり脳からは正常な制御するための命令が出ているのに、
筋肉にそれを受け付けられる状態ではなくなっているため、
命令伝達障害が生理的に起きてしまっている。
理想的な身体操作がかなわないときには、
体をがんじがらめにして固定させること。
それがさらなる問題を引き起こしますが、
本人的には無自覚でそのようにしている。

他者に自覚を促されたとしても、
すんなり認めようとはしません。

頑なに「そんなことはないはずだ!」と、
自身の正当さを信じて疑わないものです。
そこがまた、状況を複雑化する要因です。
正確な状況判断を鈍らせるには十分です。
脳と筋肉との連携が悪くなり混乱したら
自己修正機能が機能しなくなっています。
だから客観的に自己の姿を捉えるように、
自己の捉えを正確に把握すべきです。

ですが、
そこは自己否定をしたくない心理的作用のためか、
あまりにも頑ななのです。。。


命令伝達障害が起きるような筋肉状態は、
慢性化すればするほど抜け出せなくなります。。。

強めにそのような傾向がでたなら、
自力で復活するのは容易ではない。
通常は一生ものだとして、
終生持ち続けられて、
状態は悪化していく。

ただ相当、深く体を洞察して読める施術をする先生でなければ、
その対応は適切にはできないようです。

10手ほど先々まで読み込めなければ、
いい手は打てないです。

施術が一時しのぎのカンフル剤になるか、
その後の改善へのきっかけにできるのか。
その違いはあまりに大きい。
そこに私自身も、施術の奥深さや難しさを感じてやみません。


複数の筋肉が連関して動こうとする力が分断されてしまうため、
それをつなげるという伸筋の連携の復活へとつなげる作業には、
その仕組をきっちり知り得るものでなければ、
ナビゲーションするようなアドバイスは困難。

自身の筋肉のコンディションを正確に把握するのは難しいものだが、
理想的な姿勢から大きくかけ離れてしまった状態でいついていると、
それはすでに脳から送り出された筋肉への命令伝達障害があるはず。
そのように考えてみても、当たらずといえども遠からずでしょう。
身体状況を、全身の立位写真や座位の写真を前横後ろから撮影する。
それで脊椎の側湾傾向があったり、前後の弯曲が強かったり、
上下の椎間板の詰まりがあれば命令伝達の問題が生じている。


それゆえの、
たかが姿勢、されど姿勢なのですね。


posted by スズキ at 05:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月12日

『反射もどき』から脱したいものですね


一昨日前の施術の際。
作業療法士をなさっているお客様の施術だった。

私は理学療法士の本を渋谷のジュンク堂で、
面白いな〜と感動したことがある。
観ていたのは以下の本です。

ブラッシュアップ理学療法―88の知が生み出す臨床技術

購入すると言うまでには至らないものですが、
論文調で筋道を立て、データを掲載して解説。
大きめの医学書がある書店に立ち寄るときに、
繰り返し立ち読みをさせていただく一冊です。 ^-^;;;

論文だから読む気が失せるという人もいるでしょう。
私も最初、見慣れないもので、うぁ〜っとなります。
ですが理学療法の臨床面での関心を深めてくれるし、
それは取りも直さず人体を深く読む視点を提示する。
興味あるコンテンツは、気づけばしっかり観ている。

データ部分や写真等から感じがつかめてくるので何を言おうとするか
その点が要領よく理解できてくる。

つまりなぜそうなるのかという論証をするから、
話の進行に大きな飛躍がないことがありがたい。

日頃、中医学関係の本や手技療法の本などで技術を学ぶ際に、
よく出来た本も多数あるものの、
作者は深いところまでその技術遂行に見渡す目があるからわかっているだろうが、
本からはその基底部の論証がない断片をいきなり伝えられていそうなものもある。

そうなるとよほどその流派に精通していない限りは読みこなせない。
施術技術なんていうものは、身につくまでが大変なのだが、
身につくまでの初歩から高度までのステップアップ階段が
途中で割愛されていそうなものが多数見られます。
紙面のスペースの限りもありますから、
それはしかたがないところですが。
論証不足であろうものの説得力は、
どうしてもこちらサイドで筆者と
同等レベルの思慮深さと情報通にならなければ読み解けないのかもしれない。

そのような手技療法関係の本では、洋書を訳したものは、
まさに論文調で事細かにイラストを付して語る書がある。
多分に私にとり、それはそれで読みやすいものではない。
だが読んでみて、後々になり資料性の高さに助けられる。

そういうところがあっての、ブラッシュアップ理学療法―88の知が生み出す臨床技術という本は、
面白みがあった。

観ているだけで、いろいろと新たな施術技術を考案できそうだ。

そんなこともあって、作業療法士をなさっておられるお客様と、
整体関係の書籍には、あまり論証を付した本はないが、
理学療法の関係本は、論証を試みた論文調のものがあって勉強になるという趣旨の話をしていた。

すると、作業療法士の方が、
やはり、一字一句しっかり論じるというフォームでの記述をするトレーニングをなされたそうだ。
記述法が要領を得ていなければ、叱責をいただける。

アカデミズムである方々と、私のような在野のものとの違いは、
人にわかりやすくデータ提示して説得力をもった論証をする点。
そのようなところにも現れているのだろうと感じました。


また、話が他に伸び、
私のような筋膜を調整していく施術者の集めるテキストは、
多くは筋骨格系のものであるのだが、
彼らは人体特有の【反射】というものに造詣が深いという。

人間として、まだ生まれ落ちて間もない赤ちゃんは、
大人たちなら起こるべき反射が起きない。
赤ちゃんを触る等をして反射が未発達状態を確認し、
反射の機能を知るという勉強もなさっているそうだ。

その反射で人が動くと言う話に付け加えて、
以下の様な説明もしていただけた。
(正確に内容を聞き覚えていなくて失礼!)
サメの脳が挫傷した状態で動きが悪くても、
サメは水の中に入ると反射で泳ぎだします。

そういえば、
鯉の活造りのようなもの。
卓越した包丁さばきの料理人が、
身をそいで頭と背骨と尾っぽだけにする。
水槽に入れたときに泳ぎだす脅威の技が。
「包丁人味平」でしたっけ、^-^;
あったような気がしますが、、、
それも反射なのでしょうか。


脳を使って体の筋骨格系を操作しているわけではない。

脳を通さずに体を動かす仕組みが反射として備わって、
反射作用が悪くなると日常生活に支障をきたしますし。
それは新たに反射という仕組みをリメイクしなければ、
なかなか思うように状況を打開進展させていけません。

そういうところで、
作業療法士としてのお客様の活躍の場が生まれるのでしょう。



少し自由な発想で思考してみて。
人間の動作のほとんどは何ら深く考える新鮮味もなく反射で。
高度な動き方のプログラムをメモリーして実行する小脳はあるが、
もしかすれば、小脳に行く手前の段階での反射で制御されていて、
思考の省かれた省エネ化の反射に頼りすぎているのかもしれない。

体の中にある適切なテコの原理や滑車の原理等の応用が効くためには、
本質的に姿勢の理想状態での維持が必須である。
それがあまりできていないときには、
本来的に体に仕組みとして仕込まれたパワフルな反射ではない形の、
主に屈筋群に過度の緊張状態を強いる癖付けをしたことによる
『反射もどき』で暮らしを成り立たせていることもある。
『反射もどき』機能も、長年にわたって使えば生理的な機能に感触が似る。
違和感を感じられることもなく、過度に屈筋群のダメージを増し続けては、
『反射もどき』からの不調だとは気付かずに、つらい思いを重ねてしまう。
実にそのようなケースは多いように思います。

私には『反射もどき』が、体を歪める根源に思えてならないのです。

そして『反射もどき』は、筋膜のよれとか歪とか裂けてとか癒着に、
大きく関係しているのではないかと感じています。
先ほどまで、論証を述べていくことがよしとするというところから、
ずいぶん離れた意見ですが、
それは私自身が日頃の施術で見えてきたことです。

実質、劣化した筋膜状況からは『反射もどき反応』は逃げられない。
それは身体操作を持ってリセットするには、
特別なボディワークを積み重ねていかなければ、
話にならない場合が多分にあることを知っているからです。
ここも手間・暇・時間と強烈な学習意欲を維持し続けて問題を深く見通す目が必要な、
大変な厄介なところでもあります。

促成栽培でのセミナーで十分なものじゃない。
思索の及ぶ深さを広げ、身につける修練など、
欠くことのできないところも多くあるのです。

だから多くに方々にそこを押して推挙しても、
途中でドロップアウトなさることもあります。
その気持、分からないでもないのですよね。

ただ半端な追求がもどかしくて仕方がない性格の私には
進化の過程が目に見える分野でもあり面白くて仕方のないところでもあります。
まずは私自身が少しでも理解を深め、人に伝えるための下地が作られることが、
大事なことだと思って取り組んでいきたいと思います。


もちろん私の中にも、そのような『反射もどき』がはびこっている。
ただできるだけリセットしていかなければと気づいただけいいです。
がんばればることで『反射もどき』を抑えこみ、体の内側にあった、
画期的な反射機能の発動へとバトンタッチできるときを心待ちにしてます。

まさに羽の生えたような感じになるのでしょうか。 ^-^
体の操作性の向上は、自身の身体の存在感や居心地の良さを、
間違いなく清々しいものへ生まれ変わらせてくれることでしょう。

おそらく私どものような動きの面でも見るボディワークを志すには、
生理的に起きる反射機能と、
後発的に創りだされた反射もどき機能と、
分析していくためにも、私も人体に起きる反射について学ばなければ。

お客様により、反射にも学習意欲をかきたてていただいたところです。
ありがとうございます。


いったい、どんな本を読めばいいのだろうか。
まずはブルーバックスあたりでしょうか。
確かそのような本は持っていたので、
探してみます。
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2014年12月06日

ガラス格子越しに、姿勢を改める

姿勢のずれを見るとき。


下図をごらんください。

姿勢のずれ 2.png

左側の女性は右肩が上がり頭が右に傾斜していますよね。
胴体部分の腰腹の前の縦ラインの重ねあわせ部分が斜めになってますし。

どうもこれは水平じゃなさそうだなと察しが付くわけです。

右側の女性はだいたい整えられている図です。


それでは次に、
右側の理想姿勢の女性をシルエットにして、
左側の歪み姿勢の女性にオーバーラップさせてみましょう。

下図となります。

姿勢のずれ オーバーラップ 2.jpg

すると歪み姿勢が頭の位置のずれがずいぶんあるものだなとか、
左側に軸がずれているようだななど、直感的にわかりますよね。


わかりやすくするために、
理想状態と現状を重ねて、
オーバーラップさせます。

その方の理想姿勢をイメージして、
オーバーラップさせて差異を見る
脳内で可視化しているのですね。

そのような作業をすることで、
重心のずれ」や「修正ポイント」を画像チェックしていきます。
それを元にしてどれくらい左右の過緊張のずれがあるのかなどを
筋肉部分を触ってみると骨格の様子がイメージしやすくなります。


人の姿勢の良し悪しは、慣れれば、本当に楽にチェックできます。

傾いていたり緊張していたりする部分からは、
微弱に引き連れるかのような違和感を感じる。
それを感じるのは経験上直感的なことですが。


整体した理想姿勢体をオーバーラップさせるのは、
イメージを思い描くための描画力が必要ですよね。
描画力もさることながら、
どのような像が理想姿勢かという理解力の力量が。
そこが最大の仕事だといってもよいのでしょう。


他の人の姿勢像を検分することはできますが。。。

ですが自分の体の歪みはわからないものです。



昨日、池上本門寺まで散歩をしました。
普段は扉が閉じていて中を拝むことができない日朝堂が開いていた。

th_nittyou.jpg

初めて可愛らしい日朝様像を拝観することができました。 ^-^
『眼病守護のにっちょうさま』と呼ばれ、
眼病平癒のご利益があるといわれています。

日朝堂.jpg
上図、日朝堂が開いていたらのイメージ図

すでに午後6時を過ぎて、本格的な開門をしている時間帯を過ぎているため、
ガラスで格子状越しに拝観しました。
気持ちの良くなる芳しいお線香のかおり。

そんなことを思っていたものですが、
日朝像が6〜7メーター向こうに向かい合うように設置してあります。
像の見える位置が格子の仕切りラインをそれとなく意識しつつ手を合わせる。
そしてしっかり姿勢を整えた瞬間に、
像の見える位置が先ほどの見え方と角度が違う。


「さっきまで、ひどい前傾姿勢でいたんだな」と気づき、
日朝像に「まだまだじゃな」と言われた気になりハッとした。


自分の背筋が伸ばされた瞬間、
目の前の格子が定規のように自分の姿勢の状態を教えてくれました。


昨日は夜半は少し寒さが厳しかったため、
散歩中に背中が曲がっていったのだろう。


メジャーで計測した分だけ自分の状態を客観視できる
よりよい状態への道のりを割り出しやすくなるのです。
計測出来ない状態では修正のきっかけが得られません。

姿勢の歪みの歯止めが利かない人は、
計測して僅かな日々積み重なるロスを
見過ごしてしまっている。
多くの方がそうです。

どれだけ細かい目盛の計測器で改善を積み重ねるか

日々、少しずつ計測して改善を積み重ね続けること。
そんな修行が大切なのですね。

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2014年08月30日

血圧の理想的な高さの方と上が100を割り込む方との違い



お客様の書かれた質問表で
私が重視するものな、なに?

その筆頭は、血圧の上です。

血圧の上が126辺りなら、
自力で筋膜の癒着の多くを
寝てるときや足を動かして代謝促進しているときに、
効率よくリリースしていますから心配はないのです。

そのような心配ない方々でも深層筋まできっちり緩めるというメンテナンスをしていただければ、
自分では気づくことがないようなディテール部分の底上げをしていくことができますから、
不思議とそれなりにリリースを受けるメリットは感じられるのですが。

血圧が100を割るとき。
そのような方々には深層筋までリリースをされることのメリットは大いにあるといえるでしょう。

寝ても休んでも、体の末梢部分まで血流が行き届きづらくなっているため、
自力で筋膜の癒着を解く生理的な力を上回るペースで、
筋膜の癒着を増やしていく可能性があるからです。

そうなると自律神経系に十分な酸素が送り届けられないから、
自律神経失調症的な不定愁訴がでてきたり、
慢性疲労から抜け出せなくなってきたり、
古傷や故障箇所が多年に渡り維持したり。

体調的に思わしくない状態の「どツボにはまる」が低血圧なのではないかと、
私は、そのように長年の施術をさせて頂いて感じております。

低血圧にも、
1)遺伝的な素養からくるものもありますし、
2)心臓に関わるいくつかの胸椎が係る椎骨部分の変異が起きて心臓機能に問題がでていたり、
3)血管をひとつまたは複数箇所にわたり強く圧迫をしてしまっていたり。

1)の場合
遺伝的な低血圧になりやすい代々の家系的な素養については、
施術でも対抗しづらいところがあります。
そちらは残念なところですが、
お医者様とのご相談を綿密になさっていただくことがよいでしょう。

2)の場合
心臓に関わる胸椎部分が変異して心臓への神経の分配部分が調子が悪く接触不良であったというとき。
それは胸椎が相当な負荷をかけられていて左側の肩甲骨下の起立筋部分などに、
大きなしこりなどもできているときも多いようですね。
それ以外でも心臓機能に対して、横隔膜が動きづらいようなみぞおちや腰部の硬さや、
胸郭の全体の動きが鈍って一定の形で変わることができず心臓を圧迫しているなどで、
心臓事態に外圧的な問題を生じさせているようなときもあります。

心臓のポンプの力も、呼吸により肋骨が拡張したり収縮されることでマッサージを受け、
心臓のいるスペースの窮屈さも少なくしてくれる仕組みがあるのですが、
それらが働かなくなっていると問題がでてきます。

意外に多いいが本人が気づいていないのが
重心がみぞおちや、それ以上の高さの心臓部分にまで押し上げられていているときなど。
これも代謝力を弱めてしまう原因になると思うのです。

3)血管を圧迫して血流を妨げているケース。
ここにいる方が一番、深層筋のリリースを選択してほしい理由です。
血管の中でも動脈。
動脈は切れたら出血多量で死に至るようなものですから、
身体奥の深い部分に流していくようなルートを通ります。

そこが深層筋の隣といった深い部分なものなので、
深層筋が硬直化して柔軟性を失い出すと、
動脈がドクッドクッと血を送るための脈圧を奪い、
末端へいけばいくほど血液の流れを抑制し始める。

足の踵あたりで血圧の測定をしているものでして、
そこの血圧センサー部分に血圧が弱まっていれば、
「もっと血を送ってくれないかなぁ」
と、脳の方にメッセージを送ります。

すると脳も、
「わかったよ、じゃぁ、血をちゃんと末端にまで行き届けられるよう、
心臓をもっと強く打つように設定しておくからね」
と答えてくれる。

そこで心臓から一番遠い踵の部分まで十分血がめぐる状態が作れたわけです。

ただ、、、
もしも姿勢の歪みや仕事の同一姿勢からか過労などで深層筋が固まりが強まってきたとき。

たとえば腹部大動脈が圧迫されていたり、鼠径靭帯で血流が抑制されるなどは、
その代表格ですが、細かく見ればそこかしこで血液を停滞させる筋の硬化という固まりを創る。

そうなると、どうでしょう。


踵の血圧センサーは、「もっと血液を送ってください!」
と要求をしていくのですが、
筋肉の硬化で血管の圧迫により血液の流れが阻害されていく量が増すに連れて、、、

心臓にかかる負担は増加傾向に。
やがては、これ以上、心臓に負担をかけると、
いくら丈夫な心筋でも過労での問題が深刻化して危険かもしれないと判断し、
自分の身を守らなければとなります。

心臓が止まっては、生きて入られませんから。

じゃぁ、どうするのだろうか。

血圧を正常値でキープするのをあきらめて、
活発な動きを手放し低くなっている状態で
どうにかこうにかやっていこうじゃないか。

それが、血圧の上が100を割り込む低血圧状態。

体の皮膚の下の世界では、
その時点でさまざまな不具合が徐々に起こり始める。

たとえば血圧が下がることで、
足に届いた血液は暖められてそれが心臓に帰って来て、
その暖かさを全身にまた分配するという仕組みですが、
その流れが抑制されがちになってしまう。

すると体の筋が冷えだして、
筋膜の癒着は温かい血液で湯煎されて溶け出すものなので、
それがぬるま湯程度になれば、
固まった筋膜の癒着部分は減るどころか年々増えるばかり。

だから低血圧のお客様は、
血圧の上が改善して110くらいまでは行ってもらえないと、
体質が改善してきたのでしょうとは喜べません。

ちょっとした施術を受けただけでは、
硬化した深層筋の隣の動脈の圧迫を
緩め解けることはありませんから。

施術後でもすぐにまただるくなり、
いつもの状態に即、戻りいきます。
なかなか深層筋までは緩められず、
中層や浅層でとどまれば、
その方はもともとシコリをつけやすい体質ですから、
先に進むというより現状維持か職場環境等での過労が重なれば悪化を食い止めるのは、、、。

そのようなところでずっと居続けるのは、
精神衛生上もよくありませんね。


できればきっちり深層筋を緩めるまでリリースを試みて欲しい。


血圧が正常値ある方と比べれば、
筋膜をしっかり深層まで解くところは手間暇やそれに乗じたコストもかかるのですが、
そこを緩めていくことで、体内の血液の流れやリンパの酸化した部分の廃液もできて、
やがて自分で寝れば治る的な状態に近づいていっていただければと思います。
(ただコスト削減を狙い、ある程度良くなったら自力で改善させようという気概は必須!)


ただし多くの施術院を巡り施術を受けた方々が、
そこまで改善がなされることは稀でしかないと。

なかなか容易なことでは固まった深層筋の硬度を知っていれば、起きないことは頷けますが。
スチールとか石とかと同じ程の硬度をそこに私は感じ取ることがありますから。。。
尋常じゃないものです。
それを工夫して傷つけずに、慎重に安全に。
かつ効率的にという作業は息が詰まります。 ^-^;
ものすごい集中力で、頭のなかでその方の内部状態を検索しまわって、
仮説を立ててビクビクしながら手を出して、正解とわかれば遂行して、
別解を求めよというときは、また深い思考の渦に入っていきますから。

深層筋部分のシコリのパターンは、本当に人それぞれですから、
一様に同じことをして解けてしまうものではないのが、難しい。

かつての経験と知恵を絞り、観察に目や神経をとがらせて、
必死にちょっとずつ進んで、進んで、進んでいくのですね。

そのようにして、
深層筋を緩めて動脈の大きなところで圧迫するものを緩める目をもって仕上げていくことで、
徐々に体調的にも体質的にも安定し始めるようなことが起こってきます。

本当に作業する側の施術者としては、
血圧が正常かむしろ高い人のほうがはるかにリリースが楽なので、
「ありがと〜〜」というところはあるのですが。
気分的に、ものすごく解くときに楽なのですね。
安定感がある方々の場合は、自力で良くなる人。
だから改善ポイントを見て、後押しすればいい。


ですが、反面、なかなか低血圧を続けていての
体調不良の方々が改善していかれる姿は感動的。

「なんだか、最近、疲れづらくなったし、血圧も上がったようなんです」
といわれたとき、やったね!!と声が出そうになります。 ^-^



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2014年05月21日

骨盤基準


私が「これだ!」と納得してやまないのは、
Rolfing」の本に掲載されているものです。

骨盤の立ち方横面.jpg

上図を観て立位姿勢、骨盤の横面からみた着目点のいくつか。



(A) 恥骨上端と尾骨末端を結んだライン

地面に対して水平

(B) 恥骨前面と上前腸骨棘を結んだライン

地面に対して垂直
延長線上で脊椎が縦に芯を捉えて積み重なる。

(A)と(B)のラインは90度で直交する。
構造上、
うまく重力に馴染む構造になっていることがわかるだろう。


(A) のラインが正確であれば、骨盤底筋が地面に対して水平だから、
内臓を正しく縦積みにしておける。





おそば屋さんが、自転車でざるそばを重ねて運ぶとき。
それが一番、イメージしやすい。

そばのお重を支えるのは、
一番下のお重の底面だけ。
そこを手首を調整して水平にする。

もし水平にしていたら中心を捉えることができますし、
おそばのお重が幾枚も積み上げることができるだろう。


ボックスの積み上げ.jpg


そんな感じの積み重ねをするための底面がこの(A)の
骨盤底筋の水平維持です。

これが立位での胴体の安定を測るポイントですよね。



このラインが常時前傾していれば、
骨盤底筋の上に泌尿器や生殖器へ
内臓下垂が重くのしかかってゆく。

そうなると恥骨周囲の靭帯が緊張しつづけたり、
臀部の表層から深層まで硬化が抜けなくなって、
同時に下腹部まわりの腹斜筋の緊張も抜けない。

つねに下腹部周囲が締め付けられて緊張してる。

それらの状態が加味されてゆくことで、
たとえば女性ならば生理痛や生理前痛、
内性器への血行不良、性交時の痛みや、
尿漏れなどの問題。
男性ならば、やはり泌尿器の残尿感や
前立腺肥大症やEDなどへの問題に。

均整術の脊椎の作用などを考慮すれば、
そのような可能性がでてくるといえる。
かもしれない。 ^-^)


余談だが、
骨盤底筋を水平に保とうとだけすると、
不都合が起きるだろう。
必ず他の部位との関連を考慮していく。
具体的には胸骨後頭骨の制御なども
最低プラスして考慮していきましょう。

観察眼を深めれば、
他にもいろいろなことが見えてくると思いますから。
お時間があるときに、建築家になったつもりで骨格モデルを眺めてくださいね。





Google ブックスで「Rolfing」の本の一部が参照できます 
http://goo.gl/BYh9Bp ドイツ語
http://goo.gl/tMC9D0 英語
ドイツ語と英語では微妙に掲載された参照可能ページが違うようですね。

posted by スズキ at 09:09| Comment(7) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月05日

筋膜のテンセグリティ構造を解説する映像(英語版)

以下に筋膜の立体構造をわかりやすく伝える動画がありましたので、
貼り付けさせていただきますね。

英語ですが筋膜のテンセグリティ構造を、
わかりやすく映像で伝えてくれています。
映像部分を見るだけでも感じがつかめるかもしれません。 ^-^)


Strolling Under The Skin (part 2)

それにしても良い映像を作り出してくれるものです。 
多謝です。


テンセグリティモデル

上図のモデルは、
私が割り箸とゴムをつなげて作ったものです。
この立体モデルが筋膜だと想像してください。

こちらを地面に軽く落とすと、ポーンと弾む。
横からちょんと突けば、ゆらゆらと揺れます。

この立体物の内部に筋肉が配置され、
筋膜が「びよよ〜ん」と外壁として
弾性力で筋肉部分を保護しています。

弾性力ある筋膜が立体化して筋肉を内包する。
それで、伸び縮みや圧迫等されても持ちます。

筋肉はタンパク質でできていますので、
組成成分が非常にもろい組織なのです。

筋膜が癒着するというイメージとは、
この「びよよ〜ん」と伸び縮みする
筋膜の立体構造物が、元通りの拡張された立体状に戻れなくなっているということです。

面白いことに、この立体構成物の、
一本のゴムが伸びすぎたり縮みすぎたりしたままになったり、
割り箸の一本がへし折れてしまったりすると、
この立体構造物は全域にわたって崩れ始める。

そんな影響の広がりが起きる性質があります。

体の姿勢の悪くなっているというときには、
上記のモデルのように単純化して考えれば
大きなブロックの筋膜の並び構成を作り出すゴムや割り箸の部分、または全体に
構造上にゴムの張りが短縮してテンションが強くなりすぎたようなところが発生。
それによりうまくきれいな立体化した状態で安定できない。

そのようなイメージでしょうか。

posted by スズキ at 00:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月12日

3D人体マップ 『zygotebody』

ますます進化している
ウエッブベースの人体マップアプリケーションです。
注意:WebGL技術を利用し私のAndroid OSタブレットでは利用不可でした 

zygotebody.jpg

zygotebody
http://zygotebody.com/

)

男女のバージョンが表示できる。

OpenGLでしょう。
ロードタイムがちょっとかかります。
ですがロード後は軽快な使用感覚で、
なんとなく見てみたら、相当使える。


たとえば、
(深層筋→中層筋→表層筋)という
切り替えがスライドでスムース表示

「深層筋って、どこ?」
というのも、これですぐわかります!


そして秀逸なのが、
スケルトン表示で皮膚を半透明にし、
内臓等との位地関係がわかりやすい。

臓器等、ひとつのパーツをクリック。
すると選択されて他が半透明となる。
360度回転させて表示させられる。
この立体視ができるのはすばらしい。
posted by スズキ at 01:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月24日

体を立て続ける原動力としてのコマ軸パワー

体の芯をどう立てるか?

体の芯を、
五重塔の心柱のようなものとイメージすることもあるでしょう。

相当詳しい仕組みを解説してくれているぺーじもありますので、
関心あればグーグル画像で『五重塔心柱( http://p.tl/vSYA )』で調べてくださいね。

地震大国の日本で生き残りし古からの知恵。
感心以上に感動です。

ただ人間は動物。
そこは建築物とは類して否なシステムも必要。

たとえば、私どもが体の軸を正中線というと同時に、
コマ軸というお正月にまわす独楽の軸にたとえます。

「そうか、コマは高速回転すれば長い時間、立ち続けられるよな・・・」

そうです。

Youtubeで見つけた映像をエンベッドさせていただくと、
精密に制作されたコマは、想像以上に長時間回り続ける。


精密コマ NEXT-URANUS (ウラヌス) 記録 約7分16秒

こちらのコマはアマゾンでも販売されている市販物なのです。
価格: ¥ 3,980
(私にとって衝動買いの価格帯を超えていました でも、施術の際にお客様に見ていただきたいグッズのひとつなんですよね、、、これが。。。)


アマゾンの紹介文では、精密メーカーが作った本気のゴマ。平均で3分以上回ります。

映像の始まりで、手でまわすシーンがあるのですが、
その手の大きさとコマを比較すると本当に極小です。

だから3分以上の記録 約7分16秒という記録は、
コマを回された方が修行を積まれて達者なのでしょう。

映像の中盤以降に、
コマが回転しているかどうか、
コマだけをみていると静止画にしか見えなくなるシーンがあります。
もっとも回転するエネルギーが安定しているので力が前後左右上下に保存されるとき。

この状態をコマ軸が生きた様子とみて、
そのように身体の軸を立てられたらよろしいでしょう。

という意味を込めてコマ軸と名づけたのだと思います。

そしてこのコマ軸が安定している状態のときに、
手をそのコマの外周に触れれば、
このコマの質量が1キロもある大物ならば、
指先が焼け焦げるかはじき飛ばされるか。

静かな佇まいのうちにも、
うちに秘められた情熱は、
それはもー、すばらしい。



また、Youtubeで他にも、
下記のような信じられない長時間の記録を叩き出した映像も。


単独回転時間を追求した究極のコマ15分以上回った!!


ただ、ここで疑問。

パソコンで文字をカチャカチャ打っているデスクワーク中では、
「私は、バレエダンサーやフィギュアスケートの選手のように回ってないんですけど。」

実際、明らかに、回転してないんですよ。 

気功の功を積んだものならば、
体の陰陽をモーターのプラスの磁石とマイナスの磁石に模して考え、
その内側にコイルを巻いた芯をいれるイメージで、
体の実態以外の気の流れを高速回転する。

それは慣れてみれば、
高速回転の実感がでてくる。

高速になり安定すれば、
脊椎が上記映像のコマの安定した際ように、
立ち天地に幅を利かせるのが自然に感じる。

ただしそれには修練が必要ですから。。。 ^-^;



人は、回転する物を、映像や自分の近くのものに見つけ観察すると、
感度がよろしい方々には不思議な現象が起きる。
その人の動きを真似てしまおうとする軸をただしていくような共鳴が起きる。
そのような視覚情報から、アプローチをしてみるのもいいだろう。

ものすごく回転するものに対して、
そこに意識を集中して見やるもの。
そんな注意の払い方を本能的にやってのけるようだ。

だからもしかすると高速にまわるコマをじっとみて、
それで背筋が少しずつ伸びた感じになるひともいたかもしれない。


またはフィギュアスケートをしているシーンをソチ・オリンピックでみましたが、
荒川静香選手のスピンについて語るYoutube映像もあったので、
コマになってるという解説が興味深く掲載させていただきます。


荒川静香のフィギュアスケート講座 スピンの軸


コマは長くても数十分で止まってしまいますから、
回転し続けるようなモービルなどのインテリア。

あると、いいのかもしれません。



たしか三軸修正法の本を読んでいたら、
視覚で捉えられない背部に回転体があっても、
それに人は影響を及ぼされると書かれていた。

コマを見ればわかるように回転はエネルギーの保存効率が、いい。

冬場には不向きだが、
熱帯地方のホテルとかにありそうな巨大でゆっくりにまわる扇風機を天井に設置して、
回し続けてみるというのもいいのかもしれません。
巨大な質量を持ったものが回転しているならば、
それに比例して人体のなかの体液のコマたちが
くるくると勢い良く共鳴回転するようになる。


これは、昔から実験したいなと憧れています。

ただそんなに大きな扇風機は、
買えないですよね。 ^-^;
posted by スズキ at 13:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月08日

深層筋を活かして使って、内剛外柔 (ないごうがいじゅう)に。

一昨日前、顔を知っております整体の先生のところへ。

初めて、私の家以外のところで顔を合わせることで、新鮮でした。

男性一人で経営している住居兼施術場。
フローリングの床面がしっかりとして、
部屋の内装も整っておられましたから。

お客様として訪れた方々も、
気分よく施術を受けられそうだなと。

午前11時から午後6時まで。
長時間居座ってしまいました。
感謝。。。

いろいろと話し込んでいたのですが、
たまたま私がホームページ作り中で
深層筋を緩める意義をわかりやすく、
と解説課題を悩んでいると相談すると、
次のようなイメージの絵が載る本を見せてくれた。

書名は、見事に聞き逃しているのだが、
とてもシンプルな絵で、意味内容がわかりやすい。
さすがこのような有益な絵をチェック済みとは、
情報を集め研究していますねと感心いたしました。





絵の内容は言葉で私が内容をふくらませ、
私なりに深層筋を緩める適応を概説すると
次のようになります。




深層筋を使えない人は深層筋がぐにゃりと力感が失せ、
表層筋を固めてしまい鎧のようにして体を支えている。
深層部が内だとすると、表層筋が外です。
これを四字熟語的にいえば、
内柔外剛」です。

深層筋が萎えた状態が先に起こります。

体の外側が硬く蓋をされている感じで、
骨を支えるには遠い部分の皮膚近くが固まりだしてしまうことで、
骨を積む力が消えてガタガタになってしまう状態が「内柔外剛」。



それに対して、
深層筋を使える人は。

深層筋が適度にテンションが効いて
脊柱等の骨を綺麗に下から上に重心をとらえて積み上げます。
すると骨の力で体を支えるという樹労働をしてくれる。
骨は体を支える仕事をしても硬体で疲労しないのです。
皮膚近くの表層筋は、
力を入れて外枠を当てて縛りあげて必死に崩れそうな
内容物をまとめあげようとしなくていい。

これを筋肉的に評せば『内剛外柔』といって、
深層筋が剛体となり外部の表層筋が柔軟な状態です。

これが理想の体の支え方となるのです。



深層筋を活かして体の支えをつくれない「内柔外剛」が長い年月続きますと、
どうなるでしょうか。

それを観察してみると、
皮膚近くの表層筋が硬く身を締め付け続けて代謝を滞らせ
細胞組織を栄養失調かつ老廃物を捨てられない状態にしてしまう。
それに重心が理想のポジションから離れたところにいつづけていたために
動作のたびに関節にかかる負担が厳しくて、
関節がずれたままそれを取り巻く靭帯や腱の組織が硬化していく。
すると深層筋が、体の体幹を支え上げるために固まるという意図ではなく、
表層筋の責め苦によって、いずれ生気を失うかのような硬さを持ち始める。

内剛外柔」が理想だ。
だがそれが
深層筋で体を支える使い方がピンと来ないと「内柔外剛」となり、
やがては深層筋が本来のしなやかに使われず「内剛外剛」となる。
内剛外剛」となると、自分でセルフワークで体を解くにはリスクが多く効率も悪い。

深層筋を何も考えずとも使えていることが「内柔外剛」の秘訣。
深層筋を今まで運動神経系が使う選択をせずにいた結果から、
内柔外剛」で調子よくいけなかったのです。
だから、脳の無意識に選択した今までの体の使う癖を変えなければいけない。
そういった手の込み方なのです。

つまり「内剛外剛」の内側の深層筋の硬直化させる体癖が変わらねば、
その先にある本当に私がたどり着いてほしいさらなる上の快適ゾーンを楽しめる体にはなれず。

そこで深層筋をゆるめ、深層筋の使い方を伝えるようなサービスを提供してくれるところを、
ぜひ、ご用命くださいとお願いをさせていただきましょう。





そして、そして。
これがまた進んでいくと、
深層筋が動脈やリンパの流れを活気づかせるマッスルポンプの役をもつが、
それが使えない硬いままになってしまったため表層筋に栄養不足が起きる。
すると表層筋が虚脱した状態に変化していく。
それをもって、「内剛外虚」となる。

一見すると皮膚や表面上の筋肉層が柔らかく感じるのですが、
特徴として浮腫(むくみ)があったり体温が冷たいようです。
そして奥の筋肉層と分離しているため、上側の筋膜層が滑り、
わかるものが触れば、「内剛外柔」と「内剛外虚」は別物と、
即座に判断がつくものです。





これを、小学生低学年にもわかるように伝えるには。
それも、伝えるためのコストをかけ過ぎると、
本当に何気ない絵を描くだけで一日仕事になるから。

どのようにすればよいか。

そのようなバランスが難しいなと思います。
手早く絵をかけるようになる修行も必要ですね。
posted by スズキ at 12:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月25日

Youtubeの頚椎のディテール映像、いいですね〜

身体操作は、具体的な内側の体の世界をみてから。

想像で観ているのは趣味の段で、
曖昧さを消すには専門書レベル。

そこから学ばなければ役立たず。

専門書を読めというのが正解だ。

ただ、、、
知識に穴が多ければ混乱するし、
専門が深すぎると網羅が大変で。

解剖学の本など読んでみても、
受け身で読むにはどこがどう、
ポイントがあるのか解らない。

だから調べ物をする目的がなければ
観ていてメリハリもなく単調で苦痛でさえある。

それが解剖学のネックになっていると思います。




Youtubeは、お気に入りに登録させて頂いているものからお勧めの映像を選んでメールしてくれます。

そこで以下の【頚椎の詳細について】の映像を教えていただきました。

見ていただくとわかりますが、英語です。
ですが3Dイラストがアニメーションで、
何を説明しようとしているのか直感的にわかると思います。
受け身になって観ているだけでも発見があるはずですから。

これは、すばらしい教育的な学びができるはずです。


施術をなさる先生、
ムーブメントをつたえるヨガやピラティス、その他のインストラクター、
身体操作のスキルアップを狙うダンサー、武道家、スポーツ選手、
専門的な身体操作を必要とする方々に。



http://youtu.be/RNUpMNd_u1U
Cervical Spine Anatomy (eOrthopod)


上記の映像を制作している会社では、骨盤や頭蓋骨や足部や手やと
他のさまざまな部位を同種のような映像としてアップしておられます。
お時間がありましたらチェックしてくださいね。
posted by スズキ at 09:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月07日

アメーバの原始生命体から学んで


野口三千三先生の本を読む。
「原始生命体としての人間」という本です。

まさに目からうろこが剥がれるようなことを、
数々おっしゃられています。

これがやっぱり私の生命を感じ取れるような、
貴重な教えです。


原始生命体というと、
連想して思い浮かぶのが、アメーバ。

アメーバ、、、と検索すると、
アメブロが検索で真っ先に。 ^-^;

この原始的な生物は、
骨もない、目もない、耳もない。
ないないづくしのようにみえる。

この一つの細胞の中にはそれらしき機能が満載してるのだろう。

私には、下図の映像を見ると、
神秘的に感じられてなりません。



高校生物実験 アメーバ Amoeba proteus 原生動物


人体の動きも、まさに仮足を延ばして体を進める感覚から生まれる。


動き方の原点のように感じます。
この動き方の質から発想すると、

筋力で動けというものではない、
骨で動けというものでもない。
体液の移動で体を運ぶ方式です。

アメーバの映像をみていくと、
餌を求めて頑張ってるんです。

このような身の内側の感性が豊かな方がいい。

アメーバの外膜の内側にある世界をコントロールしていく感覚です。
この感覚があれば、みずみずしい体を保ち続けられることでしょう。


posted by スズキ at 12:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 体のイメージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする