2021年10月17日

一度なったらずっと終わりなく継続する肩の痛み、、、つらいよね。。。

一度なったらずっと終わりなく継続する痛み、、、つらいよね。。。

たとえば、土佐犬のたづなを引いていたとき。
急に土佐犬が走り出した!
私は腕ごともがれるように、腕が持ってかれた!!
「おいおい、ちょっと待ってくれよ!!」って叫び、持ってかれないよう胴体を残したとしましょう。

そのときに肩関節って?

靭帯や腱がよじれると自然には元に戻らない.png



とっさのことで、自分では肩がいったいどうなっているかはわかりませんが、
そのときに関節部の靭帯や腱に起きる歪曲という癒着がおきてしまうのです。


靭帯腱の困った状態.png


上図の絵のように、
正常な関節の骨間が急激に強く引っ張られると、真ん中の絵になります。
そして引っ張られて腕が抜けそうになって、慌てて犬を引き戻そうを引っ張るとねじりが入ったまま、
靭帯や腱の部位がよじれつつ委縮してしまう。

すると、どうなるか。。。

靭帯や腱には、こうして大きな衝撃や変化が起きてしまったときにかかる関節への牽引や委縮のベクトルの反対になるようにゆっくりとけん引と委縮をすれば元通りになるのですが。。。
そんなことをすればいいんだなって、もし私が知っていたとしても、とっさにそんなことができるわけがありません。。

するとゆがみ曲がった(=歪曲した)関節部靭帯や腱が委縮した状態へと移行し、うまく関節がはまることができなくなるのです。
そのとき、痛みや張りなどの不調が起きています。


ただ大事なポイントは、このような衝撃のエネルギーが複雑なベクトルで入り込んだ関節の靭帯や腱。
これらは自動的に癒着がはがれて元に戻す力が働きづらい傾向にあります。

まっすぐに引っ張られて腱や靭帯が、単純に伸びたときなら、その周囲の筋が多少の収縮調整を行って状態を改善するきっかけを作ります。
ですが複雑なベクトルに引っ張られるようなゆがみや曲がりがはいった場合、その複雑さゆえに筋が容易にその場の修復をはかれません。
それどころか、状況によっては時間経過につれて歪曲部の癒着が進んでしまい、その場の炎症が増すこともよくあるのです。







「自然に治ってくれればいいな〜」と、普通は期待するじゃないですか。

だいたいの場合、炎症痛は炎症が引くことで消えてくれますから。
そこまで辛抱強く耐えればいい。

でもこのときの問題部分が靭帯や腱の歪曲による癒着というと、
もともとそれらは癒着すると筋肉のように体液がふんだんにある細胞から構成されてはいないため代謝が少なく、
なかなかほどけることがないんです。

それどころか関節のゆがみは、その周囲の筋やさらに遠位にある腱や靭帯をもずらして牽引痛をおこして、痛みに勢いをあたえるのです。


この場合、残念ながらシップを貼ってもダメです。。。
そのうえ、マッサージをしたら改悪します。。。
だから対処法を知らないと、その痛みを永年耐え続けて、悪化が進んで麻痺をおこすまで関節のずれを固定化すまで終わりがない。
イヤな特殊なケースなんですね。。。


オステオパシーの手技のひとつに、こちらの歪曲を改善させるためのテクニックがありますので、
まずはそちらを、できるだけ不調が起きて早期に受けることが有効性が高いといえるのでしょう。

障害したときから時間が長く経過すればするほど、その患部の癒着は深まってリリースが困難化するでしょう。
ときには手技で極度の痛みを感じることともなりますし、うまく関節の歪曲をほどくことができなくなります。





ただこのような症状は肩のみに限ったものではありません。
足首や膝などに、このような腱や靭帯の歪曲が過去に生じて治さないままでいて、
それが影響で体のゆがみを永年にわたって続けざるをえなくなっていたというケースも珍しくはありません。


posted by スズキ at 13:03| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月15日

お客様からの問いかけでしたが、いい加減なことはいえないので、返答できませんでした。。。 m__m

お客様から、
「私の首筋の凝りは、大丈夫でしょうか?認知症になりはしないでしょうか。。。」
という疑問を投げかけられました。


質問をいただきましたお客様の頸部は、以前は左首の凝りが背中の影響があり芳しくない状態でした。鋼のような斜角筋や舌に関する筋群、胸鎖乳突筋が、それが代謝力が全身にわたってまんべんなく作用していただいた影響もあって、だいぶ状態が安定しつつあるという好転へ向かう変化の兆しが顕著です。
快方へ向かっていたときにかけられた質問は答えやすく、にんまりして「首凝りはいい感じですね!」と答えることができました。

首の筋肉と頚部血管の位置.png

ただ頸部の状態が直接的に認知症になる要因かどうかを判断するようなことは医学的になされていることではありません。そこは医師ではない私には答えられません。


首凝りと認知症の明らかな統計的な発症への因果関係がわかっているわけではないのです。

認知症についての研究は、現在進行形で医学界でも進められている事項です。
単純な頭部への血液を含め体液の流動性に着眼していくために頸部の凝りに着眼したものです。すべてがカバーできているようなものではございません。
参考となる可能性を秘めた着眼点のひとつという考え方が現実的でしょう。


実際のところたまたま私が観てきた認知症の方々の首筋の凝りが強くなっていただけかもしれませんが、
18名の方のチェックをさせていただいた際、頸部中程の凝りも気になりましたが、どなたにも頸椎第一への変位を促す凝りが見受けられたのが印象的でした。
施術をするものは一つずつ、自分の目と手で確認を積み重ねていき、独自の指標を持ちますが、正直に言えば、例が少なすぎて説得力はないというのが現状です。。。

ただ私が内々でお医者様から聞いた話では、という怪しい話ではありますが、頸動脈の血流低下と同時に頸部の静脈の血流が落ちることで脳内に脳神経が役目を終えて廃棄されるものがたまり出すといいます。

だから、、、そうなると頸動脈よりも外側にある頸静脈ですから、それは首の特に側方にある筋肉の凝りによって、さらに影響を受けシビアなものだといいます。
ならば頚静脈ではなく頸動脈をチェックするかというと、
静脈よりも動脈のほうが脈診の応用も利きますし、観察がしやすいので、そちらを使っているにすぎません。
本来は頸静脈の血流の状態をもっと気にして観察するほうが実体が見えてくるのかもしれません。



頚部の凝りがあったといっても、頸動脈等の状態が違えば結果も異なります。
たとえば、きびしい首凝りではなく軽微な凝りとしても、もともとの頸動脈の脈管が細く軟弱であれば、さほどの凝りがなくても危険性はあるものです。
対して、頸動脈の脈管が太くたくましい形状で形態に強さがあれば押しつぶされにくい。そのときは首凝りが多少あっても脳や頭部への血流は確保できているようです。

頭部の血行状態の良否は他の条件もあるでしょう。
たとえば、頭部の頭蓋骨が縫合部位で変位が生じて呼吸にあわせた律動が起きなくなることで、頭部の内部には脳脊髄液がたまって脳を圧迫する。それは脳内の血流の阻害に影響することにもなるため、チェックは欠かせない。

他には、脳の働きが敏感に活性する人は、ストレスを多めに感じてしまう傾向にあります。
そのような繊細な人ほど「ストレス脳」と呼ばれる脳の中心部に血液が集中して外縁は血液が足らない状態に陥ってしまいます。
これでも脳内の血流阻害にもつながり悪影響を受けるだろうといわれます。
※ このパターンの方は、会話中など目の瞳孔の開閉を観察して読みとることができるときがあります。
※ 脈を診るとき、緊張性反射で脈が強まる人がいますので、その方も過剰なストレスを感じやすい可能性があるなと感じています。
もしもご自身が過度にストレスを敏感に感じ取る傾向が顕著だと感じるときは、抗ストレス作用のあるハーブ等を1っかげつほど試して様子を見てみることをお勧めいたします。
そのほかにも有力と思える推測する事項は多数存在しておりますので、
そのような見分けるノウハウを蓄積増やして、自分なりの見方を模索しています。



もちろん冒頭でいいましたように、医師ではないのでお客様に直接勝手な解釈をした内容をお話しすることはできません。


「なーんだ、それじゃ、お客様の自分たちには、何らメリットもなさそうじゃないか」と言われそうですね。
でも口で説明することはできなくても様々な危険因子と思われるものは、施術中に対処しています。
それにより、たとえば上記の絵の胸鎖乳突筋や斜角筋等の頸動脈の圧迫を強いる部位の凝りなどは、
丁寧に取り除いて解放するように時間をかけています。
首の問題があるんだとお客様が積極的におっしゃられるときもありますが、
ほぼ8割方のお客様は、こんなところになぜ、こんな凝りがあるのか?!という感想でしょう。
手技でアプローチを受けて状態に気づいたということとなります。


また認知症の発症にこだわるっていっても、なんら権限等がない身分です。
そこまでやらなくてもいいだろうと同業者の友達から言われることもあります。
ですが個人的な考えでは、最初から自分の領分ではないとして扱わないですまされる問題ではないような気がしています。
今後の認知症初期のお客様も増えるということは、認知症専門医が公言していますが、統計的にもその資料を集めれば深刻さは増しております。
そのような点での対処の重要性が、今後、増していくだろうということです。
ならば後になって調べるよりも、先々に勉強しておいたほうが違いが出てくると思います。
(実際は、資料を集めた結果、すでに悠長なことを言える時期ではないような気がしています。)

とはいえ私という個人が手持ちの得意分野や関心あるところから手を伸ばしていくというやり方で終始させるつもりですので、
要領の得ない着想や対処調査のときも多々あって。
重箱の隅を突っついて成果が上がらないときもあります。
ですが研究心を貫き持っていれば、少しずつ自身を説得できるようなヒントが目に付くようになるわけです。
目的意識を明確にして観察をしなければ、人間の意識は重視すべき情報ではない無価値なものと判断して、目には写っても脳に必要な情報として書き込まれず流れてしまうでしょう。
自分の脳に「これが価値があるんだぞ!いいな!わかってるよな!!」と言い続けることです。
それさえできれば、私は願いはかなうと考えています。
どんな人でもきわめて優秀な脳の力を保持しており、それを発揮して解決の糸口をつかめるものです。
考えるためには自分の手足を使って経験で稼ぐ情報の量を必要とします。
それを膨大にためていくことで骨董屋が名品を数観て眼力を磨くと同様な眼力が観に備わります。
観る量とは、意味内容を吟味して理解するということです。
皮膚感覚を通して咀嚼した知識は直感的にわかる、スポーツ選手が一瞬をとらえて判断するのと似たことが起こります。
経験でえた咀嚼された情報を脳内に蓄積し、意味関連付けができるよう寝かせ、複雑な情報処理をおこなえるようになった状態のことを直感が働くといいます。
そこにはいい加減さを含めることはありません。

楽をせず、自分の興味関心を持った点に注力して苦労するほうが、自分には向いているような気がします。
中途半端なことをするのは損をしているように思えて楽しくは感じられないのです。





そのようなことをいう私自身、脈診が少しずつわかってきて、自身の頸動脈を診て「これは物忘れが悪くなってくるわけで、脳内が深刻な状態になっているのは否定できない。。。」と知ることになって愕然としたとき。
対応策を模索しようとしたときには、熱が俄然、増し増しになり研究が進みました。
「昔好きだった芸能人の名前は普通に覚えていても、脇役の俳優の名前等、ごっそり記憶のなかから抜け落ちてるぞ。。。」
そのようなことで、危機感を感じたのが発端で、自身の記憶と集中と認知を絡めて探り出そうとしたのがきっかけでした。



施術で手技を練ってみても自分に対しておこなえるほど器用なものではないし、手技でどうにか一時的にリセットしたとしても、その奥の凝りが根っこになっていれば早々に元に戻ろうとするいたちごっこ。
特に私自身の首凝りの深層部は課題が山積、危機があおられるだけの問題がありました。。。
手技でリリースは、頭部という巨大な重さを持つパーツが最頂点に乗せられた人間には、首凝りが作り出されやすい宿命があります。

首の後ろにある項靱帯という靱帯が効いた状態で日常生活上で立てている人たちが、私を含め、いかに少ないことか。
もしかしたら項靱帯を使って立った感覚を味わったことがなかったという方も多いでしょう。。。
手の内の研究が発端で首の現状を大幅改善をかなえてくれたのです。
あきらかに私自身、想定外の幸運!!


「手を前足と見て使う気づきと実践がなければ、どうなっていたことだろうか?」
手技と栄養だけでは、対処上の手薄感が否めなかった私には、真剣そのものでそう感じてしまいます。


加えて言うならば「認知率を改善するには、普段慣れていない複雑な運動を取り組むと良い」とされていますから、
そのような意味でも、手の内の研究と実践、そして進化は、大変理にかなった脳への刺激にもなったといえるでしょう。
使い慣れていない筋肉を細分化して使うことで、腱鞘炎や筋肉痛はいまでもあるものですが、いままでついたことがなかった使うべき理想の部位に筋肉が育つ感覚は、得難い楽しみです。




認知症対策のために育てているゴツコラ。。。
ゴツコラ畑2.png

ゴツコラの性格がわかってきて、安定的に独自のうまい育て方ができるようになりました。
最近は、2階の窓辺にて、100円均一のキャンドゥで買った小ぶりの容器で育てるようにしています。
すると身近で採取が楽で完全無農薬、害虫もブロックでき、ゴツコラの葉は小さいですが新鮮そのものをいただけています。
すると、、、不思議と脳の働きがアップしてるような気がします。
食べるIQといわれるゴツコラで、健脳食として育てていますが、日々、残暑のなか勢いよく育ってくれる丸い葉のゴツコラをみると、こころがほっこりする。栽培して育つ姿にストレスが消えて気持ちが丸くなるような気がします。
残念ながらゴツコラだけでは、代謝が停滞する状態が高い方々には十分な成果が得られるようなものではないでしょう。




というわけで。。。
いまだ、私自身、認知症対策って自分なりに考えてどういう手があるか。
手探りで試行錯誤をしています。
だからお客様にこの状態は脳への血流が減っているようですという首凝りにより頸動脈の血の通りが阻害されているかどうかは見えても、認知症になるかどうかなど、お答えすることはできないのです。

申し訳ございません。




私自身への認知症対策の骨子、「栄養、運動、施術による手技」の3つを有効にあわせていくことで、おぼろげながら打ち手がみえてきました。

一般的な認知症対策とはかけ離れた独自路線ですが、たとえミスっても責任は自分の身でとることですから、そこはご容赦をお願いできればと思います。
今まで身体の使い方を模索してぼろぼろになって長期休業を繰り返してきた施術での負の状態は、たぶんに私の脳に悪影響として積まれてきている自覚があるのです。
自分なりに合理的な手として考えたものを実践し、トライ&エラーから磨きをかけていくことで、自身がどう変わるかを、いま、自身の身体で実感し経験値を高めようとしているまっただ中です。
科学的な調査とはなっていないという自覚はありますが、身体の仕組みや働きの理解を深めるためのきっかけになってくれているようです。


またもし仮に、今後、自己の体験を通して得られた成果があれば、
いずれ、それは参考までにということで、興味のある人にはお話しできればうれしいと考えています。
















posted by スズキ at 08:31| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月13日

昨日のブログ内容の「代償」の至極大切な補足:インナートリップできれば、タダで代償がチャラになる?!

昨日は『代償作用』がプロポーションのアンバランスを闇に隠すとお伝えいたしました。

建築構造体のように物理的な重力を受け、左右シンメトリカルで重心が安定しているのが理想。
ウィトルウイウス的人体が立派なもので、そこに幾多ある人体の機能美が宿ります。

ウィトルウイウス的人体プロポーションから離れる理由は、
先天的遺伝による体の部位の左右の違いもあります。
このときに自分の身体の操作を緻密に計算していくことで、
身体の軟部組織という柔軟組織をしあわせにいかすことが問題のカバーをしてくれる機能向上のノウハウとして、
変化と改善をかなえることもできると信じています。

日常生活により体の使い方の癖がもとでアンバランスなプロポーションを作り続けるということもあります。

利き手、利き足の影響。
〈特に一部の筋肉を使い過ぎさせることによりあたえられた影響が大〉
利き目側による首の捻じれ。
怪我をしたときに学習した患部のかばい癖の残存。
緊張状況での仕事のときや日常長時間続ける姿勢の固定化。

そのような
腰痛や肩こり、側弯や体幹の捻じれ、猫背や反り腰。
骨盤のずれが固定すれば脚という最大の力を持つ筋のゆがみを助長して胴体以上を崩れた建築物のようにしていることが見て取れます。
そのような実態ある身体に蓄積した代償が積み重なり積み上げられた結果から身体機能が後退したり痛みがでている。


押しつぶされたような問題の発生がおきていたとしても、
アンバランスなプロポーションからは恐れの感情をいだかずに生活を送れるようにできています。

代償作業を尊重しているから。
代償してくれてありがたいとは思わなくても、
代償してくれているから大丈夫だと本能が感じてしまう。


[やじろべえ]の右側の重りを増やせば、左側は同様に重りを増やすか重りの位置を遠くするように移動させて左右のバランスを取ります。

ある意味、【陰陽】に当てはめて考えれば、
右手の使い過ぎによる腱鞘炎が主訴として痛みを訴える【陽】、日の目のみたところ。
左手の上腕三頭筋当たりを陰で酷使していて左右の手のバランスを取っていると、
左手の上腕三頭筋という代償は本人はあまり負担や痛み、張りを感じていなくとも
右手腱鞘炎に比例してかそれ以上の炎症が入り込んでいます。
その代償によりつくられた蓄積疲労が【陰】に置かれているのが道理なのです。

なぜ【陰陽】というかと言えば、陽の腱鞘炎の主訴はカラダの前面表側にでたならば、陰の上腕三頭筋の凝りは背面の裏側に現れています。
バランスを取るというのは、左右のバランスも前後のバランスも、そしてときには上下のバランスも対にして起こることでのみバランスが保てる。
陽となる腱鞘炎を使い過ぎていたのは気づけても、
陰には代償作用で上腕三頭筋を同期して同時に使い過ぎていることは無意識にとるやじろべえのバランスの再設定のようなものです。
陽を重くすれば陰も重くしなければ吊りあわない。
それは陽を使い過ぎれば、陰も使い過ぎる部分を必要とするということです。
そうすることで体があからさまに傾斜しだすため、それを無意識下で修正し調整しています。




ですが代償はいわば不幸を承知で作り続ける闇です。

明かりをつけて闇を照らす。
白日の下にそれを引っ張り出すことで、
闇を創造し続けたものがその後に何をすべきか。
意味をかみしめて理解することが、
代償により見て見ぬふりをしたわけでもなく気づかなかったからやらかしていたんだと悟ることです。

代償さんに長らく甘えてきた・・・・・。

だから代償へ不具合な運動や労働の後始末をさせずに済むようにすることが愛あることだと私は感じています。


代償さんに、いままでの感謝を述べ、手放してやっていく努力をして、元気な暮らしをしていくと決意することです。


代償が作り続けるウィトルウイウス的人体から身体の形状を遠く引き離すならば、
そのものは羽の使い方を忘れた鳥のように思えるのです。
大空を爽快な気分で羽ばたける力があるのに、徐々に羽の存在を強く忘れ意識から消し去るようです。

単純な肩こりが減ったとか腰が重くならなくなったという症状緩和の話に留まることではすみません。
崩壊しかけた部位を無理くり調和させ続けるといった苦行を手放したあとに、
真に調和のとれたカラダを手にしたならば。





その調和は、窮屈に閉じ込められた体の筋委縮から解放されるでしょう。
脊椎という中心軸が、すっ〜っとしなやかさをたたえて伸びるでしょう。
そこから、人は徐々に自身の身体内部の旅をしやすくなっていきます。


事実、慢性化した代償によりできた体の深部にできた筋膜の癒着は、
多くは大幅な凝りやゆがみや骨自体の弯曲や委縮にも手を下すほどのことも起こしているわけです。
そうなった時点で、骨膜の感度が薄れていく。
体の内部感覚は筋の状態を観る前に、長さが決まり関節で固定された骨が道になり、番地になり、位置決めに使われます。
伸縮性ある筋肉には骨の代わりは務まりません。
骨膜の感度が鋭敏でなければ、自身の体内状況を知るための測り(はかり)が骨「こつ」なのです。
コツ(骨)がつかめなければ、カラダの内側の旅はつねに迷子。それゆえに、動きの再現性が乏しくなるのです。

または神経の作動に潤沢な血が必須だが、動脈の流れを通す深層部に位置する動脈管が深層筋の凝りにより圧迫されることで、流れの停滞をおこせば、感覚神経の鋭敏な機能が鈍ります。

他にもいろいろと代償により水面下でおきてしまった世迷言が多数ありますが、ここではサラッとお流します。



ひとつの事実として、自身の内部感覚が豊潤で興味深いミラクルな発見が、これほどまであるものか!と気づけたしあわせに至った人たちは、
一般的な旅もたのしむことができます。
同時に自身の皮膚の内側へ向かう旅も味わうことができます。

私の経験上、
外出する旅(外に向かう旅)には、いっしょに出かけた家族や友人との思い出がこころに焼き付いて揺さぶられることがあります。
大切なものです。

私は自分の内側へ意識を向けて旅(内に向かう旅)をして経験を積む瞑想行為を「インナートリップ」と呼び、
その旅から持ち帰った記念品が、さまざまな施術上でも役立っていますが、それだけではありません。
インナートリップ中に代償の闇に気づくことがあります。
そこでの気づきがさらに体の調和を高めてくれるのです。
体の代償部位が微痙攣をおこして代償があることを知ることもあります。
時間をぜいたくに使い、徐々に代償個所が静まり平らに緩みだすと、私の脳はそこでひとつの学習をします。

代償は急場しのぎのやり方が繰り返されて定着した運動操作により強化された「体の使い方の悪癖;誤用」が生み出し、根を据えます。
意図的に作り出した運動や操作感がないものだから、自分がその代償の創造主である実感がわきません。
こぶとり爺さんの悪い爺さんが鬼にコブを付けられた程度のことで、誰かが自分をおとしめているのだと感じているのです。
それがときには昨日いったような施術者がさわったら凝りができたといったおかしなことをいいだす人も出てきます。。。
パンプアップさせるほどの繰り返しの運動や負荷など、施術者がその場で与えることなど不可能と、考えればわかるはずです。
そしてこのような「自分以外の者がつけた傷」のような錯覚、妄想を抱いたときには原因を知的に追及して源流をたどれません。

そうなると、どうでしょう。

代償をあたえる運動をしなくてすむように、賢明な運動操作にやり方を探索して創意工夫を加えるべきです。
ですがそうする発想が思いつかないまま、いつまでも代償が放置されてしまうのです。


それが良質なヴィジョンがともなったインナートリップ中には、
窮屈な筋緊張をもってバランスをとる代償をおこさない方法がいきなり脳裏に発想されることがあります。
人間は二足歩行でウィトルウイウス的人体からプロポーションが離れても違和感を感じられないよう、
代償の力でどうにかこうにかうまくごまかす能力を手に入れました。
それが四足歩行の野生動物なら、肩関節や股関節のはまりが浅くなったり、脊椎の委縮はありえない致命傷で死を意味することさえあります。
それを避けるための機能が本能として与えられています。
インナートリップ中には、その本能の部分にアクセスしやすくなるのだろうか。
そのように感じます。

代償のパターン化した根強く定着した運動が、
眼に見えて、身体で感じて、消えたり改善していくことがあるのです。


ただこのようなインナートリップのような瞑想は私は体のゆがみがだいぶあった昔から行ってきましたが、
そのときはさっぱり代償のブロックを見つけ出すことができなかった。
ここ最近、手の内の研究成果だと思いますが、筋肉の柔軟性向上が体全身に行きわたってから、
代償を見つけ出して、窮屈な緊張を必死に歯を食いしばってし続ける代償部位と語りあえば、
どこの部分のサポートをしている代償かが直感的に把握でき、どのようなときにしていた運動だろうかとも見えてきます。
さいわい、私の場合、動き方の法則はある程度は頭に入っているので、
お題が出されれば、数秒しないうちに対策としてよい代替の操作が見当がつきます。
その見当がついた時点です。
もう代償の動きのパターンを思い出せなくなっているのです。

つまりインナートリップという体の内側をめぐる旅に出たときには、きまって大小の体の変化上の収穫をもらって帰ってきます。





施術を施術家から受けることで
代償を拭うこともできますが、
そこには代償が要求されます。

施術費用としてお金がかかるんですね。

そして自分が代償でこさえた凝りなんだなと自覚が持てなければ、
代償をいろいろな意味で手放しづらくなるのです。。。



対して、自分の知覚や触覚,視覚などの想像力をフルに活かして内的世界に歩み出ると、
代償は代償を支払わなくてよくなることもでてくるわけです。


そのような体験を通して自身の身体の内側に踏み入ってみると、
昨日の代償を背負っていた自分を思い出せなくなるときがでてきます。
そして代償以外にも、人体内部にある伝達力を低くして問題を振りまく要素があることを見出すことがあります。


人の内側を流れる物理的な物質やエネルギー・気など含め、
様々な可能性を解く力は与えられており、メンテナンスや発掘次第では手に入るものです。
興味が尽きませんね。
posted by スズキ at 11:33| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月12日

セルフケアでは、効果が持続しないんだけど。。。施術者が、するとなぜ、施術による調整効果の持ちがいいの? その理由は「代償」を見抜いて解くから起こるのです

■ プロポーションの対称性と代償

変位なし人体.png

レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたバランスが取れた対称のウィトルウイウス的人体図
古代ローマ時代の建築家ウィトルウイウスの「建築論」の記述をもとにして描かれたものだ。
こまかいところは違っているざっくりしたイメージだが、こんな感じでも対称が見えるだろう。

建築論」といった人体像を建築物の制作をおこなうような意識で、
部位ごとの調和をもったサイズで描かれているのが印象的です。

構造上、強固でしなやかな建物であれば、そのプロポーションが全体の部位ごとの調和を持ってつくられるのは当然のことでしょう。
そうすることがなければ、その建築物は、早々に崩壊という憂き目にあうことが誰にでもわかるわけです。



ですが私も含め、皆様の体の実際の身体は、ウィトルウイウス的人体像とは異なるかもしれません。

脊椎の曲がり、骨盤の傾斜、両肩の不釣り合い、大腿部の捻じれ等々、
そこでのプロポーションは左右や前後・上下の対称性のバランスを乱したものとなり、
本来のバランスをとれた対称性が保つ設計通りにはなっていない現実があります。

変位人体1.png

変位人体2.png


遺伝的な影響からもともと左右の手脚は精密には左右対称にできているとはいいがたい。
そこからすでに建築物のように寸を図り、ミリ単位で左右の部品を寸分たがわないようにできる建築物とは条件が異なっているのです。


右利きの人なら右手や右足を使う運動パターンをもって、運動負荷の左右の手脚のアンバランス状態を作ります。

体の背面の伸筋群を活かして筋肉の運動を連鎖させればいいが、
体の前面の屈筋群ばかりを使って筋肉の運動連鎖をおこしてなめらかかつしなやかに多くの筋肉を連携させて使えない状態の人もいます。

利き目が右なら、右目でモノを観ようとして首が捻じれます。

仕事やスポーツ、平素のとりがちな運動の仕方から癖のある運動をとり、姿勢がそれに影響します。




そのような結果、猫背、側弯症、怒り肩のような対称性を見失ったプロポーションとなります。

これらの姿勢は例えば建築家ウィトルウイウスの「建築論」に照らし合わせたならば、
構造上、柱や梁の設置に対し不都合を生じたものといわれるでしょう。
想像するならウィトルウイウス的人体から離れた建築物には烙印が押されるのと同様、
人間の体にもそのような不都合があると気づくことができるはずです。
ですが私たちは日常生活を送るうえで、建築基準法的に自分の体はまあまあしっかりしている、と思っている節があります。


不釣り合いな体の部分を持つといった建築的にはよろしくない状態にもかかわらずにそのことを、気づかないでいられます。
または気にしないでも暮らせるといってもいいでしょうか。



どういう理由かと言えば、人間には<代償>という働きを無意識下でなしているからにほかなりません。

一方の体の部位の状態がずれているならば、神経系を通して、筋肉、筋膜、関節などを協調的にずれた側のアシンメトリーな位置にずらしてバランスを取っているのです。

動物として生き続け活動を絶やさないためには、プロポーションの対称性の乱れていく進行が増していくとしても、代償がさらに大きくずれた側の反対側の同様な部位をずらしてバランスを取る。

顕著な症状として肩こりや腰痛その他の問題が出たときでさえ、自らの身体が代償によりつかの間の場当たり的安定が安心をあたえつづける。
バランスが乱れたプロポーションが代償を払って、身の症状が起こしているのだと気づくことができないよう、意識では探りづらく隠されてしまう。。。
自己の肉体的な関節の可動域やバランス、調和が乱れても、
あたかも自らのプロポーションの対称性は正しいように感じられる。


体がゆがみ始めた当初は違和感がありました。それはさぞやつらく厳しいものだったでしょう。
だが日が経つにつれ不具合も慣れてしまえば昨日の状態の骨盤が正常としか感じなくなる。
たとえそれがかなり深刻なゆがみが内在するように変わった後でもです。




代償が起きている場合、
「自らの体感覚はあてにならない」場合があるということです。





この代償作用が働いた結果、クールに自己客観視できる機会が得られない限り、
本来あるべきウィトルウイウス的人体から離れたままでいられるようになってしまった。



だから施術をする者は都合がいい。
他者目線でクールにお客様のプロポーションを分析してずれを見抜いていきます。

そして施術とはプロポーションを一次的にずらした原因部分を収めていくよりも、代償作用によってつくられた箇所。
お客様にして観れば盲点になる部位ですが、代償により作り出した凝りのほうが深層筋まで凝りや病が深部侵入をしている傾向があります。
そのことを把握しているならば、おのずとお客様がセルフケアに費やすところとは異なるところを手技で調整をしていくことがあります。
代償により生じた凝りのほうが筋組織の劣化が進んで代謝が悪化していることが多いのです。

するとおもしろいことがおこります。
施術で手技をするときにお客様が
「あのぉ、、、そこ、痛くないんで、コッチ、痛いんで。こちらを見てもらえますか?」
といったパスが跳んでくるのです。

そう感じるのは、上記で説明させていただいたような流れもあって、多くは屈筋群の速筋の痛みをお客様は認識され、
その部位の不釣り合いを調整するための「代償」に使われた左右の対になる部位の裏手になる伸筋の遅筋という痛みが鈍感な部分は気づかれていないことからおこります。

代償によりつくられた伸筋も炎症を持っていることがほとんどですから、手技を受けてはじめてそこの炎症に気づく人もいます。
なかには施術者が、不用意なところを勝手に触って痛くないところを痛くしたという誤解をなさる方も、少なくないでしょう。
そういう思いがでてくると、お客様の身がいきなり硬くなりだしますからこちらへと伝わってくることがあります。
そのような際は、はじめから代償について解説することもありますが、代償によりできた凝りを先行してといて主訴の部位の状態を確認してもらえば、苦痛と感じていた状態のレベルが改善されていることに気づくことができます。
そのように実践上でみせたほうが直感的に関連があるという事実がわかりやすいようです。



たとえば一次的には利き手側が右手であれば、その右手の腱鞘が硬くなって痛みを覚えることもあるでしょう。
それが代償により二次的に左側の腕の広くにわたる遅筋の伸筋は凝りが及びます。
すると伸筋群の特徴として筋断面が太さからこちらを凝らすと、この影響でカラダがゆがめられたままとなる元となっています。

代償により作り出された凝り。
これを的確に見抜いて手技対処をする考えで、施術をするかどうかで、その施術者の質が見えるものです。
代償によりできた凝りを放置すれば、早々に元通りのゆがみが現れます。
代償の凝りが深刻であったならば、そこを解かずにお客様が感じる慢性痛部分のみを解いたときはゆがみ率は元の状態より悪化します。
そういう点を踏まえておくとよいようです。


もう、おわかりですね。

施術者は、代償で作ったお客様の問題個所を解くから、
お客様が直感的に感じた痛みを湿布を貼る等をする以上の問題の改善につなげることができているのです。

陰でどのような働きをしているかということの一例が、この代償部位の発見と対処をすることです。
posted by スズキ at 16:56| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月07日

働き盛りの者たちにおきる心身を削って疲弊蓄積おこすときに起きやすい 脳の障害 って、、、?

個人的なことで申し訳ありません。

昨日、緊急事態宣言が解除され両親の墓参りに行くことができました。

お盆のころにはコロナの影響も色濃く、
私の両親の墓が千葉県の香取神宮から歩いて1時間のところとなり、
東京から人が来るとコロナ感染が強く危惧されておられることを知り、
他の檀家さまのことを思いまして墓参りは控えておりました。

母親が生前にお彼岸やお盆は、墓参りにいくようにしていました。
私が仕事が忙しく入っていたときには母一人でいくこともあって、
申し訳ない思もしましたが。

昨日、遅めのお盆のお墓参りができてほっとしました。



JR成田線の香取駅から香取神宮へ参拝して、
それから墓参りをしたのですが、
行き帰りの農道や高速道路のわき道(公道)を通りますが、
途中に以前に見かけていたヨモギ座布団用のヨモギを採取。


香取神宮から墓までの途中の道は、細い私道も含まれます。
今回は墓参りの間が空いたため「この道でよいのか?」と、
迷うことがありました。
認知機能低下中か!?
(思えばこの時期には墓参りしたことがなく、農道を通るときの農作物の植えられた種が違っていて戸惑ってたんですね ^-^;)


そんなとき。
もし私の体力がなくなったとき、
もし認知機能が低下したとき、
墓参り行脚が終わるんだろうなとリアルに寂しく感じました。


認知機能低下で道側からなくなれば。。。
香取駅隣の佐原駅なら観光地でタクシーが駅前に常駐してるので。
お盆の激熱をひーひーいいながら歩くこともなくなり、
楽してタクシーの墓参りですかね。 ^-^;





話が少し跳びまして。 m__m
ラジオを聴いていたら「ワーキングプア」について論評をしておりました。

現在日本では、一部の者を除き、働いても働いてうまく所得できない。
特に非正規雇用のワーキングプアが問題化されているといいます。
この状況は他国と比較しても、そこはダントツだそうでして、ショッキングなデータを述べられていました。

これからはコロナ前以上に深刻さが増していくため、
非正規雇用の方々の多くが職を失い、正規雇用をされていたものも1万人単位で解雇される予想だそうです。
現職を失えば不慣れな職であっても、背に腹は代えられません。。
心身ともにすり減らし、大切なものを削り取られていくこともでてきます。

非正規・正規雇用をされて職場に残っている方々は、いままでよりも少人数で仕事をこなしたり、
不慣れな仕事の部署に転属されたり兼務される。
いままでにない疲弊は救いようのないものと感じられストレスを抱えているといいます。

これらの心身へのストレスは自分が自己成長を望んで取り組む課題とは、違っています。


そのような「働き盛りの者たち」が抱えるストレス像。
そこから見える、増え続けている症状があります。




それが<< 脳の病気 >>です。




若年性認知症、それに脳卒中
統計上も働き盛りの者たちが発症率が高まっている傾向が見えていますが、
権威あるそれら症状の専門医たちは今後にさらに加速の恐れあると推測しています。

認知症も脳卒中も、水面下で徐々にマイナスな影響から原発物質が蓄積されてきて、
実際に肉体へと老廃物的な物質等が脳にダメージを与えた末に発症するものです。



私は、がんばって働いているものこそ、幸多からんことを願っています。

心身のストレスによって筋緊張がもたらす代謝の悪化が引き金になることもあります。
思いもよらなかった事態に備えたいですね。。





・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜





kindle版の以下の本を見つけました。
「脳卒中」とお医者様に言われたときに役立つ本です。


私の施術をお受けいただいているお客様には、そのような後遺症でお困りの方もおられます。
こちらブログをお読みいただく方々はほとんど「現状、自分はそのような症状は無縁だ。関係ないね」という方でしょう。

ですが 2021/10/7 現在、無料でダウンロードできます。
いざというとき、役立つ内容。
自分のため、ご家族のため、友人知人のために。
とりあえずダウンロードしておこう!っていうのもいいんじゃないでしょうか。

私と同業者の方々に取りましては、知っておいた方がよい内容が多分に含まれております。
現実的に脳卒中の後遺症を持たれたお客様に出張での施術をする機会が出てまいりました。
数年前から働き盛りの者たちの脳卒中後のリハビリも急激に増えてきて、
その合間に腕の確かな整体師と定評があれば呼ばれることがでてきたのです。。
そのような方には直結している話ですし、
今後にそのようなお客様のための準備ともなるでしょう。





「脳卒中」と言われたら… お医者さんの話がよくわかるから安心できる 検査 診断 治療・手術(22世紀アート) (22世紀アート) Kindle版
藤本 司 (著) 形式: Kindle版

すべての形式と版を表示
Kindle版 (電子書籍)
¥0
Kindle Unlimited 会員は、このタイトルを追加料金なし(¥0)で読み放題
¥0 Kindle 価格



[商品について]
――脳卒中の検査法の一つであるMRI検査が、CT検査に比べて苦手な病気は次のどれでしょうか。
1.脳梗塞、2.くも膜下出血、3.脳出血
正解は、本書第5章の「MRI検査」をご覧ください。

脳卒中は、脳の血管の障害により急激に手足のマヒや言語障害、意識障害などが出てしまう病気で、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つのタイプがあります。とくに中高年の働き盛りの人が襲われやすく、一度発症すれば症状はその後も持続し、長く闘病しなければならないケースも多い非常に怖い病気です。治療法の進歩により脳出血は減っていますが、代わりに脳梗塞が増加する傾向にあり、超高齢化社会を考え合わせると、脳卒中はいまだに「国民病」であるといえます。本書は、その脳卒中について、医師として長年治療に携わってきた著者が、発症のメカニズムから治療の実際、リハビリテーション、予防と再発防止まで、一般の方にも分かりやすく解説した作品です。脳卒中にかかってしまった方やそのご家族はもちろん、また脳卒中ではないけれど不安に思っている方や脳卒中のことをもっと知りたいと思われる方にも、参考にしていただける内容となっています。

[目次]
まえがき
1章 脳卒中ってどんな病気?
脳卒中は怖い病気?
脳卒中には三つのタイプがある
脳卒中患者は増えている
脳卒中はこうした症状で発症する
脳卒中でよくある症状
一過性脳虚血発作(TIA(ティアイエイ))
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の症状の傾向
脳卒中の発作を起こしたときは?
倒れたときなど、脳卒中を疑ったときの対応
病院での救急処置
入院後、退院までの治療の流れ
脳の仕組みと機能
脳の構造
脳は機能を分担している
脳の血管や血流の仕組み
脳を包んでいる髄膜(硬膜、くも膜、軟膜)
脳は脳脊髄液(髄液)に浸っている
脳の機能障害
脳の機能障害による症状と原因
2章 脳梗塞の原因・症状・検査・治療
脳梗塞とはどんな病気?
脳梗塞は脳血管が詰まる病気
脳梗塞の種類と症状
脳梗塞の三つのタイプ
アテローム血栓性脳梗塞の原因と症状
ラクナ梗塞の原因と症状
心原性脳塞栓症の原因と症状
脳梗塞が疑われた場合の診断
脳梗塞の診断にはMRI検査が有用
脳梗塞の治療
急性期の治療のポイント
「超急性期」の治療法
急性期の治療法
慢性期の治療と再発予防
慢性期の血流を改善したり、再発を予防する手術
3章 脳出血の原因・症状・検査・治療
脳出血とはどんな病気?
脳出血の原因
脳出血の種類と症状
脳出血の発作は突然起こる
脳出血は脳の五つの場所で起こりやすい
脳出血が疑われた場合の診断
脳出血の治療
出血後すぐ(急性期)の治療
手術の方法
今後はこんなことに注意する
4章 くも膜下出血の原因・症状・検査・治療
くも膜下出血とはどんな病気?
くも膜下出血の原因
もっとも死亡率の高い脳の病気
くも膜下出血の症状
頭痛、嘔吐、意識障害などが出現
未破裂脳動脈瘤
くも膜下出血の危険因子
くも膜下出血が疑われた場合の診断
くも膜下出血の治療
出血後すぐ(急性期)の治療
「早期手術」と「待機手術」
再発予防のための治療法(外科的手術)
出血後、経過してから発症する合併症状
5章 脳卒中の検査法
どんな検査法があるの?
CT検査
MRI検査
MRA検査
3D-CTA検査(三次元CTA検査)
脳血管撮影
SPECT(スペクト)検査(脳血流シンチグラフィー検査)
PET(ペット)検査
超音波検査(エコー)
6章 脳卒中と間違えやすい脳の病気
脳卒中を起こすほかの病気とそれ以外の脳の病気
脳動静脈奇形
もやもや病
頭痛
アルツハイマー病
パーキンソン病
脳腫瘍
脳炎・髄膜炎
慢性硬膜下血腫
7章 脳卒中の後遺症と リハビリテーション
後遺症の種類
脳卒中で起きやすい神経障害
高次脳機能障害
感情障害とうつ状態(脳卒中後うつ:PSD)
リハビリテーション
後遺症の回復や改善を目指して
リハビリの流れとリハビリに携わる人たち
発作後すぐからのリハビリ(急性期リハビリ)
急性期のあとのリハビリ(回復期リハビリ)
脳卒中で起きやすい後遺症のリハビリ
「認知リハ」とは?
回復期後のリハビリ(維持期リハビリ)
支援制度の活用
介護が必要な場合のサービス
身体障害者手帳で受けられるサービス
障害年金(年金制度)
日常生活自立支援事業
成年後見制度
8章 脳卒中の予防と再発防止
脳を守る手立て
脳卒中の一次予防と二次予防
高血圧の管理
糖尿病の管理
脂質異常症の管理
痛風の管理
心臓病、不整脈の管理
肥満の管理
メタボリックシンドローム
生活習慣病を克服し、危険因子を減らす
薬物療法
脳の病気をチェックできる「脳ドック」
脳ドックで見つかる病気
脳ドックで行う検査

[出版社からのコメント]
ガンや心臓病に次いで日本人の死亡原因の第三位となっている脳卒中は、私たちにとって最も注意しなければならない病気の一つと言えるのではないかと思います。生活習慣の見直しが叫ばれる今、ぜひ本書を通じて脳卒中を深く知り、予防や改善に努めていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】

藤本 司(ふじもと・つかさ)

1969年東京医科歯科大学医学部卒業。米国・NIH、NINCDS留学、カナダ・ウエスタンオンタリオ大学脳神経外科、スイス・チューリヒ大学脳神経外科留学。
1979年東京医科歯科大学脳神経外科講師。
1981年昭和大学藤が丘病院脳神経外科准教授。
1994年昭和大学藤が丘病院脳神経外科教授、
2000年同副院長、
2009年同定年退職。
現在、昭和大学名誉教授、さがみリハビリテーション病院顧問、横浜地方裁判所専門委員、アレクサンダー・テクニークBC医学顧問、脳活性プログラム・シナプソロジー医学顧問。主な所属学会:日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本認知症学会専門医・指導医。日本脳神経超音波学会名誉会員、日本脳神経外科漢方医学会顧問。主な著書:脳神経外科学大系第1巻血液脳関門と脳浮腫(2006)、超音波:新超音波医学4脳神経領域成人の疾患(2000)、血管新生:血管新生研究の新展開 血管新生療法(2000)、脳神経超音波マニュアル(編集委員長)(2006)、最先端をめざす脳外科医(2009)、脳を鍛えるには楽しく「混乱」させなさい(2014)





・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜



最後に。
ここからは私の脳の血流状態を読むとき、ちょっとした着眼した見方をひとつを紹介しますね。


施術をする者は独自の視点で体表観察をして仮説検証して見立てをおこないます。
まだ私が検証途中のことで、はっきりしたことと述べるのは控えたい、程度のことですが。。
胸鎖乳突筋」という首の筋肉の付着点の上端が耳の後ろの骨の部位となります。
この胸鎖乳突筋の上端付着部に対して、強い癒着が生じている方は、その影響で蝶形骨の水平設置性が狂ってしまう傾向があり、
脳内の左右血流量がアンバランスになっている点が気になってみております。
いままで脳卒中をわずらわれていた方々のボディチェックをしたときの共通項でもあります。
首での診断法としてシンプルなものですが、そこに硬結があると、何かを疑ってみています。
胸鎖乳突筋全体が明瞭に張り出して外見上見えない方々には、少なからず何らかの含みがあるとみています。
※ 同業者向けの余談ですが、YNSA首診断点をご存知の方がおられれば多くが胸鎖乳突筋やその並走する流れの上に診断点を取ります。
  そのことからも胸鎖乳突筋がどういった警報を挙げて読み取れる点であるかということがお察しいただけることでしょう。


筋肉の状態を熟知している先生。
私も含めてですが、その筋肉の性質、機能、病因やその引き金になる要素についてキネシオロジーについて、
教科書に載せられている情報だけでは、圧倒的に臨床では足らないケースがあります。
そういうところを上記の胸鎖乳突筋のように独自の仮説検証を繰り返して教科書の余白に多くの気づきを書き込むのです。
一般の方へはそこまでお知りになる必要はない専門性の高いものも多く、
それをお伝えできる機会は少ないですし、現状はその筋の影響を仮説検証中というものも多数あります。

ただ、そんなところでとらえても、「胸鎖乳突筋」は別格的に興味深いんですね。
胸鎖乳突筋が凝りが進み腕との連動が弱まったときに肩甲挙筋が凝りが高まって僧帽筋や後部斜角筋と癒着が進み、
首側面の脳や腕部への血流悪化にとどまらず、後頭部の後頭下の凝りを作り出してそこからの脳への血流を悪化させているケースが散見されます。

胸鎖乳突筋を触れないときには目で立体的に観察させていただきやすいところでもある観察可能ポイントなのです。
そしてとても多くの内臓機能等のダメージ等の情報が含まれている性質から、ここからそれを吸い上げていきます。
posted by スズキ at 13:04| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月26日

表層から中層、深層へと多層化した筋は、順繰りにリリースするのが基本。

体の筋肉部のほとんどの部位は、
多層化>した筋の連なりにより構成されています。

ざっくりと多層を3つに分類して呼ぶとき、次の3つの呼び名を使っています。


1. 皮膚に近い場に位置する「表層筋

2. もうちょい奥に位置する「中層筋

3. 骨に密着する場に位置する「深層筋





たとえば、施術をするときに、私たち施術者が、
先ほどから同じ場所の患部ばかりにリリースに時間をかけることがあります。

それは最初に「表層筋」からすでにしこり化が始まっていれば、そちらをきれいにリリース。
もっとも表層筋部分に痛覚神経が多く分布しているため、痛みが強く感じられるのは「ここ」です。

十分に表層筋が緩んで来たら、
もうちょい奥にある「中層筋」のしこりが急に自己主張をし始め頭を出してきました。
今度はこちらをリリースします。
表層筋ほどではないが、痛覚神経に関する痛みが多少出るところです。ただ痛覚神経の量が半減以上しているので圧をかけられての不快さは少ないでしょう。

十分に中層筋が緩んで来たら、
骨に密着している「深層筋」の時として骨化と呼びたくなるほどの硬さに化け、
それは骨の硬さをしのぐ硬度となってしまったものという場合も散見されます。
そちらへのリリースに取り掛かります。
この部位は痛覚神経などはすでに量的に大幅に減っています。
この深層筋は、慢性化した筋の蓄積硬化が進めば、
骨の数倍の硬度となって岩石やコンクリートの状態です。
(骨って、実はグラスファイバー製の釣り竿のようにしなりがあって柔軟性に富んでいるんです)
だから一般の方もですが施術者でも深層筋のリリースに長けてなければ、
骨格構造体をどのような位置に骨があるかというありかがわからないと、
「これは骨でしょ」と誤認するはずです。
つまり、一般の方にはすでに見分けがつかないような深層筋が多数存在しているんですね。



ということです。

同じ個所を解いて見えても、筋肉が多層化した別個の筋肉へとリリースのては手早く移っているのです。

ただ、、、いくら解いても、解いても、解いても、奥から蓄積された硬化した筋の凝りがあらわれると、
その繰り返しが5回ほどになると「何度解いても、また奥から出てきますね。。。また。。。 ^ー^;;;」というようなことを。
お客様に訴えかけることがあるのですが、それは施術者も人の子ですから、延々と奥から奥から出てくる凝りの行列に対してめげかけて、
そういったつらさを誰かに聞いてほしいときにでてくることが、まれにあります。
そんなことをいわれても、お客様としてはどうすることもできないのだとわかっているので、
いわなくてもいいのだが、、、と思いつつも、あまりに凝りの多層化が複雑かつ際限がないと申し訳ないことを言っているときがあります。




たとえとして、
首の前喉周辺部分をサンプルに取り上げてみていきましょう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

喉の多層化した筋の重なり.png


■表層筋
広頸筋

※ 甲状軟骨(のどぼとけ)・輪状軟骨・気管 を傷つけないように注意


■中層筋
顎二腹筋前腹
顎二腹筋後腹
胸鎖乳突筋



■深層筋
顎舌骨筋
舌骨
肩甲舌骨筋
胸骨舌骨筋

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


■ 深層、中層、表層からリリースできるわけではなく、表層⇒中層⇒深層と説き進めなければなりません


同じ喉の図ですが、深層、中層、表層ではまったく違う方向や太さや機能が異なるものが層状に重なり合っていますね。
その代表格の筋のみを抽出して下記に列記しました。
それぞれの層でまったく違った絵の様相が同じ場所の位置に重なって存在しています。
アプローチは表層が解けなければ中層に進めません。中層が解けなければ深層の状態がわかりません。

時には想像で深部の筋の状態を想定して解かざるをえないこともあります。
ですがそれは基本からずれた、トリッキーな対応で、見えてない場への対処リスクがぬぐえません。




■ 首のリリースの困難さ

首の前面にあたる喉の表層筋の広頸筋は、
一般の方が思いつくようなリリースでは無理がありますが、
表層近くに位置する筋肉であるため垂直圧をかける必要もなく表皮をひっかけてずり圧をかける手技でも安全に解けるでしょう。
(※ これもけっこうなテクニックが必要です)

表層筋の下に位置する中層や深層の筋が硬化が進めば、
すでにそれはリリースが困難な状態と考えたほうがいいのかもしれません。
活殺自在の武道でも、喉チャクラの影響でも、不用意な刺激は死に至る急所のひとつがこの場所で、
極端な話ですが不注意な圧をもって触るだけでも危険があると考えます。
私もどうにかこの部位に触れるようにリリースが進み始めたのは、
ひとつずつ具体的な課題の解決を重ねてきて解く前の5段階にわたる下準備や解き方の工夫を発揮してのことです。

なのでお客様自身が、喉の凝りの強烈なものをみつけられて不安がられているときでも、
不用意に触らないでくださいと、多少厳しい口調もつけて明言します。
それは過去、私のところへおいでいただく前のお客様や知人の施術者の経験から、
「手を出さなかったほうがよかったのに、、、」というシビアなことが生じていることを知っているからです。
それも手伝って、私が喉やその周囲をリリースするときにも、その事故のことをおもんばかって無理はできないが、
やはりこの部位にある癒着ほど質の悪いものはないといえることがわかるだけに、
有効だと私が判断できるほどのことまではできておらず非常にくやしいものでした。
かつては危険に足を運ばせないぎりぎりのところを極限まで感覚を研ぎ澄ませて見定めていた。
私自身、そうなると思わず息を止めたまま2分以上いることもおおく、
そのときに心身に刻まれた緊張は、どんなことをしても眠ることができなくなるような不眠原因になって苦しんだことがあります。
そこまでして解いたが、成果は中層筋の中程度にとどまり悔しい思いをしました。

カウンターストレイン等の患部への圧をかけないやり方でのオステオパシーの手技でのアプローチは考えられるものの、
さんざん私もそちらは試験してきたが、それで解けるようなものではなく、器質的な変位といえる癒着が物理的に進んだレベルでは多くの場合が歯が立たない。


そしてそれは上記に記した喉の前面だけではなく、首の側面にも言えることです。
頸動脈や経静脈、神経等が癒着が進むと位置ずれが激しく起きています。
それらの安全を確保しゆるめることも至難の業と言えることでしょう。
私もそちらのノウハウを着々と積んできてはいるものの、
正直に言えば、首に深層筋に至るまでの凝りを創らないようお願いしたいです。
それはお客様自身も、不快さを避けられることになりますし、
同時に首筋の表層や中層の上層辺りまでは解く施術の先生は私は知っておりますが、
そこから下は、私は存じ上げません。
相応に研究熱心にも、誰かがすでに頚部を深層筋レベルまで解けれるならばそれを真似たいと考えて、
ひたすらネットや知人の施術家に尋ねるなどしてまわりましたし、手技療法関係の本はほとんど目を通しています。
でも頚部の深層筋を解くようなノウハウは紹介されていることもなく、
タイ式マッサージではドクロマークが書かれていて、触らぬ神に祟りなしということで、
治療点であるというのはわかっていても、放置すべしとされています。

実質、施術ではあまりそこまで解かないのが一般的といえるのかもしれません。

なので、賢明さをもっておられるお客様は、
いままでに首の凝りをつくられたぶんはしかたのないこととして、それ以上に凝りを深部への侵入をさせてはなりません。
私のところには東北や近畿などからお客様がその首の部位のリリースを期待に足を幾度も運んでいただくことがあります。
それらの急所の凝りを一度でざっくりと取り切れればいいのですが、深層が骨化していてはそれが難しいことになります。
どうしてもしかたがないといった職業上の必要悪で首が凝り固まるときもありますが、
そういったときでも日々、その凝りを明日に持ち越さないように、就寝前のオイルマッサージなどを心がけるといいでしょう。



■ 病の入り込む位置により、表層では<太陽病>、深層へ進む度合いで<太陰病>となります
    (---では深層筋は、硬ければドンドン解けばいいっていうことなのか?---)


骨のそばを動脈が通るため、深層筋の硬化があれば血行不良がおこり「冷え、陰、虚」などと呼ばれる状態です。
皮膚の近くに位置する表層筋がかたまった状態は中医学では<太陽病>と呼ばれ、
この太という字が意味するものが{病の始まったところ}のはじまりを意味します。
対して深層位まで病が侵入した状態を<太陰病>といいこちらのほうが消化器の不調や体力衰し身体冷えなど深刻な症状となります。
なので深層筋までリリースを受けるというのは、そのような不調にある状態に対し、
効果的な改善をしめす場合もあります。

ですが<太陰病>では酸化した排泄できないまま体内に蓄積し続けた老廃物が多量に内在しています。
例えれば、ダムに汚水が大量に溜まったものを、少しずつ川に流して自然環境に影響がでないほどであれば対応できるが時間がかかります。
それを甘い考えで一気にダムの汚水を川に流せば、川に住む生物が死滅し取り戻せない状況に陥る。
それと似た結果が体内でしょうじてしまうわけです。
ですから深層筋をリリースしていく快適な変化をもたらすには、早さと正確さでどれほどの体内に蓄積された毒素を処理できるかを把握し、コントロールを加えなければなりません。
施術力でリリースする力が増せば増すほど、ここのたづなの開け閉めがシビアになってきます。
(※ すでに表皮近くに毒素があがってきた処理可能なもののみを流すのは比較的安全です)

いっきにそちらが浄化するような大工事をしては、身体を治すどころか崩壊へ陥るので一般の方は気を付ける必要があります。
たとえばそのような場合は、カッピングなどで徐々に体内に蓄積した酸化物質を出すようにしたり、
筋膜リリースが計画的になさることができている先生におせわになるなど、
自身の状態をしっかり観察し、分析ができ、そのデータをもとに計画的な対処ができなければならないでしょう。
そうなさらずに一気に体内に蓄積しつづけた酸化した廃棄物をどっと体内の循環に乗せるようなことをしては
体内ではそれほどまで多量な廃棄物を一気に正常に処理できないため、
自身の血の濁りといえるような酸化した血等になってねばついた状態へと体内の液が変えられるため、極端な体調不良に陥ることがあります。

それをときには{よかったですね〜、これは好転反応ですよ}といってはならないのですが、見分け方が体の変化と施術での体への介入の全体の流れから判断できなければ好転反応かどうかは位置づけをどう判断するかが難しいことでしょう。
なので体内の浄化を早めるほうがメリットがあると判断できたとき、「多少酷なくらい体内の毒素を処理したいから一時的に体調負担がでうる可能性があるがどういたしますか?」ということがあります。

体内の筋膜の炎症部位を自らの血による凝りの融解をさせるため、脳への血流を可能な限り絞るような治療脈がでっぱなし状態になると、眠気やだるさが一定期間続くことがあります。
そちらに対しては好転反応だといってもいいんじゃないかと考えます。それは順繰りに優先順位をもって、自らの身体の内部にある炎症の大小を判断してから癒着部の融解する部位へ明確に血流を増やす。そこが解けたら次点の患部に移り、それが解けたら次点にというコントロールがなされているからです。
そうやってい体の変化の量を、体が浄化できる分内に収めてくれる機能がついているのです。

それとは別な施術という他者により外的な刺激により変化作用を与えるときには、このような制御は施術者がおこなわなければなりません。
そのようなところが長い期間を経て得られた経験と実績がもたらす判断なのでしょう。
posted by スズキ at 08:32| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月20日

施術はオーダーメイドって、どんなイメージ?

昔話となりましたが、
「ためしてガッテン」等の健康を扱った番組で、
この食材がダイエット効果抜群といわれるとスーパーマーケットでは、その食材が品薄になりました。

その番組中に科学的検証をしたデータをもとに、これだけの人に効果があったんです!といわれると、
それなら私にも効くんじゃないかとココロがあおられます。

実際に効果がでたと実感する人もいますが、
なかには逆にかえって太ってショックを受けたひとも。。。
そういった話は枚挙にいとまがない。


つまり、大勢の人に効果があったんですよといわれても、
自分に逆効果ではやっても「財布に厳しく」「時間も無駄に」「心は悲しい」だけ。

逆効果になると承知の上で、おこなうものはいないはず。
行動する前に、もっと自分の現状の状態を知る必要があったのです。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ボディチェックをするときの範囲について。


以前はカラダのアライメント(ゆがみ)がどう出るか。
つまり筋骨格系の並びがよく、垂直性が保たれているか。
(重心位置:上半身の右側前方に重心が設置されている{これもゆがみの元ですよね})
(体の傾き:たとえば顔が左右どちらかに倒れている、右肩が左肩より高い)
(指針になる骨や筋に問題はないか:脊椎の椎間は正しく整合性をもって並んでいるか。詰まりやねじれ、左右に屈してはいないか。特に仙骨・尾骨に捻じれ等が起きていないか、)
(関節の可動域:腕を挙上したり、足を持ち上げてもらうときの可動域と、曲げた際に痛みや張りなどの不調は感じないか)
その他。

その多くは「形を整える」面でのチェックが主でした。
「筋膜の癒着」による凝りにより、
筋のバランスが崩れてしまうなら、
筋が骨の位置をずらして体がゆがむことになります。

体中の様々な筋膜の癒着を分類し、
どの部位がどのような癒着が好発し、
それをどのようにリリースするとよいか。
そこを追究し、成果を積み上げてノウハウを構築していったわけです。
いまも形を整えるという視点は、ミリ単位を半分にして検知してとか、
微妙な線が伸び縮みさせながら継続して持ち続け伸ばしています。


ですが。
たとえば、このような形成的な改善をという視点だけでは、
内科的なカラダの内部をはかり知ることができません。
そこは自分の範疇じゃないといいたくとも、
いままでお付き合いがあるお客様が癌となり、
そして私の母が癌であると発覚した苦い経験も。

そうなれば内科的な情報が喉から手が出るほど欲しくなりました。


母が他界後、脈診講座を通い、
中医学診断の本を脈診同期の鍼灸師兼薬学の先生に聞いて揃えて学びだしました。


今まで概要の解説された中医学の一般書は目を通しても、
専門書になるとハードルがエベレスト登頂級でした。
背景の理論の煩雑さに当惑し分厚い内容量に打ちひしがれて。


結果、まるまる二年弱、仕事を休んで(脈診以外は)独学しました。


始めた最初は、本に書かれた文字が悪魔の呪文に見えたものが、
ねちっこく触れ続けて親しみが感じられるという瞬間がきます。

そこからの気血津液の状態がわかることの意味。
陰陽・虚実、その間にある平らな状態に持っていくにはという考え。

たとえば、脈を診るとき、これから脈を診ますというとお客様が急に緊張されて脈状が急いて虚の者も平らに見えるようなこともあり、
「脈を診ますね〜」といわずにチェックする技をあみ出して施術中にみています。

形成以外の結果から、
お客様の体力の状態や内臓の好不調、
病が深いか浅いか慢性か急性か、
気血がどの体の脈部分でネガティブであるか、
などなどをかき集めています。

※ 脈診のみで見ているわけではなく、四診(問診・聞診・望診・切診)という他の技術も、水面下で情報取集に活用されています。


するとたとえば。
以前はお客様に対して直感的には現状は好転反応が起きているところと判断したときは、
「不安を持たなくてもいいと思うのですが、、、でも、何かあったら速攻で連絡してくださいね」

と言えていたのが、脈で気血の流れが以前の状態と現状とを比較検討すると明らかに平らに安定してきている。
虚に触れていた細く沈んだ脈管状態から力強くリズミカルな脈と変わっているとわかりますと。
「不安を持たなくてもいいと思うのです。ただ、何かあったら連絡してくださいね」

と、お客様へお伝えする言葉には不安げな個所を抜いてお伝えすることができています。


または脈を診て、脈状が弱く脈管を通る血液量が減少していると、
血を貯蔵する肝臓に問題があるか気をおくる側に問題があるのか。
などと当たりを付けて、肝臓の硬化や腫れを診たり。


施術中の水面下でこなしている判断と対応の量は、お客様の現状の情報と過去にあった私の記憶する情報と。
さまざまな、そのお客様の内部からキャッチした、そのお客様のためだけの対処を探索して手を打ちます。




「ココナッツが効く!」と書かれている本も、
ココナッツの特性上の陰陽の別や原産地で暑寒を読み栄養成分の特徴とそれに対する臓器の反応など等などをチェック。
最近では食材の陰陽を解説した図鑑のようなものが発刊されておりますから、
そちらを入手されればいいでしょう。
お客様の現状の体調を気血津液で過不足をみてそれが合うかどうかを照らし合わせればいいのです。
そしてこのようなお客様の状態を知る手掛かりとしては、外見からわかるものでは不十分なのです。
ですから四診断などで内部を覗き、情報をキャッチして整理して分析し、思考する技術を用いると。。。

「あなたは、ココナッツ。あってると思うけど、あなたの中医学で言う「胃」が弱っているから、摂りすぎないでね」

といなったりするわけでしょう。

実際にココナッツの情報とあなたの体の情報を的確にリストアップさせて突き合わすことで、
そのようなチェックが可能なのです。




もちろん、私が日頃ブログで書いている、
バコパやゴツコラ、その他のものも同様です。
何人にもそれが等しく思った効果が出るというものはない。

そもそも体が、いま、それを欲している状態かどうか見えてからとれば<薬>にもなるし、見えてなければ<毒>にもなる。
そのことはどのような食材に関しても言えることです。

ゴツコラは食品として東南アジアでは日常のものです。
副作用的なものも一般的な量の摂取ではなくて、
上薬といって常時とって健康を増進させたい養生にいいものとなります。
なのであまり気にせず食材としておいしくいただくのが吉です。
それで長寿や美肌等になるわけですし。


ただバコパは、もうちょっと効果がガツンとくる感じがしております。
私がこちらを食すと、脈が急に強まり血流量がゴツコラの比ではなくあがるようなこともあります。
なので私がバコパをとるときには、自分の体の状態をよく情報を中医学の診断法で集めてからが重要になるでしょう。
こちらもゴツコラ同様にインドでは聖なるハーブ(ブラフミー)と呼ばれもちいられるものですが、
体験的に語りかけていくと、こちらはどうやら見えてからとれば<薬>にもなるし、見えてなければ<毒>にもなる。
そういえるようなところもあるはずです。
<薬>になるといえるよう、自分の体にマッチしたときには、すばらしい効能をもたらしてくれる。
非常に興味深いハーブです。




また同様に、筋膜リリースを得意とするからそれが万能かというとそうではありません。
そこもまたお客様の現状の体と心の状態により、効果的に効いていく人と、他を選ぶほうがいい人に分かれます。
どうしても筋膜リリースを得意とするものの立場で、そちらを勧める側になると、
万人に向いてる側面を推す力が強くなるものです。

ただそこの対抗策として、多様に言いすぎるとごちゃつくので黙ってますが、
実際の施術では筋膜リリース以外の手技が、常時、1/2〜1/4という量を用いていて、
筋膜リリースではカバーできない部分を補っているのです。 ^-^

だから一般的な筋膜リリースをなさっておられる先生が覗きにきてくれたときに、
かなりそのことに驚いていました。
オステオパシーや均整術、その他のボディワーク系の技法を多く取り入れた末にいまの私の施術がおこなわれています。

お客様は、筋膜リリースを買いに来たわけじゃなく、体がさらに思うような改善した状態を求めてきてくれたわけです。

そこを念頭に入れて仕事をしていたら、自然に手技の引き出しが多くなったようです。
posted by スズキ at 18:50| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月17日

犬猫には、鎖骨がなかった! 鎖骨が、単純な移動にしか使えない前脚を、複雑な器用な動作を可能とする腕に変えた立役者です

カンタンな解剖学的な出題です。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ねずみや犬猫、そして牛や馬など。
それらの動物は人間のように【鎖骨】は、ありますか?

(ヒント:前足を移動手段として主にもちいる動物です)


■ 解答 ■

犬猫は、鎖骨はありません。
鎖骨は肩甲骨と対になって動く性質があります(肩帯といいます)。
肩帯-鎖骨+肩甲骨.jpg
鎖骨がない代わりに肩甲骨は肋骨部位に靭帯で貼り付けられるかのように固定されています。
肩甲骨が固定されているぶん、単純な動きしかできません。

カンタンな実験ですが、あなたの肩甲骨を完全に肋骨に張り付くように固定した状態にすると、
「はいっ!」と元気に真上へ向けて手を上に挙上するのもおぼつかないし、
ドアノブを握って引きつける腕力は1/10以下になるでしょう。
ハイハイをするような動作をかろうじてできる程度になります。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



対してチンパンジーやオラウータン。
それらの動物は人間のように【鎖骨】は、ありますか?

(ヒント:前足を移動手段にも用います。
     加えて手として道具を持ち木登りのときに手掌で木枝をつかむ動物です)


■ 解答 ■

チンパンジーやオラウータンは、鎖骨があります。
チンパンジーらは、前足を移動手段以外の機能を発揮させるのに鎖骨をもちいます。
鎖骨を動かすことで手を体幹の前面部から動きだせます。
鎖骨はまっすぐな棒ではなく、ブーメランのようなカーブを持ちます。
このカーブを活かすと、引き押しがしやすいんですよね〜。
犬猫は肩甲骨の背骨近くが立ちあがる、立甲した状態です。
それが鎖骨のカーブを活かした回転や肩鎖関節部の後方への引きができるおかげで、
立甲した状態でいつづける必要がなくなりました。

ゴリラは前腕が重く、主に移動手段としてつかう傾向があります。
そのぶん、軽妙に鎖骨の細やかな操作ができるチンパンジーとの違いはあるようです。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ここまで述べて、
「人間は鎖骨があるから器用に手を使えるんだね!」と落ち着きます。


ただ施術をするときに、
鎖骨が鎖骨の下にある鎖骨下筋、広頚筋などの筋肉の凝りや胸鎖関節部の靭帯が骨化して関節としての動きが失われていると。。。


鎖骨可動の制限.jpg

犬猫のような単純な移動にのみ前腕を使うほどの機能制限は受けてはいないものの、
この状態は、実は鎖骨を持っていない犬猫寄りに肩帯が追いやられているのですね。

私ども施術者が、鎖骨の可動をよくするために、鎖骨下筋や広頚筋を緩めるときは、
けっこう痛みが感じられるものです、、、。


鎖骨に可動を付ける手技は、鎖骨関連の筋や靭帯や関節等が正常はまったくの無痛です。
無痛というか、、なんだか気持ちがいい。

正常な状態から離れていればいるほど、痛みが強く出るものなのですが、
自分の腕はそれなりに使えているし動かせてるから、おかしくなってるわけがない。

そのような自信があるから、
鎖骨の可動を付ける手技では、状態が悪ければ悪いほど痛みが強くあり、だいぶひどいことをするものだと。
そう、思われているんだろうなと察しています。。。

鎖骨下筋や広頚筋に凝りやだまや骨化が進んでいるデスクワークの方も多いものでして。
長時間、腕を緊張させた状態で保持するよう強いられていたためできた職業病のようなもので、
本当にお疲れ様です!


慢性化した状態では細い筋が癒着が進み通常の施術ではリリースができないレベルです。

鎖骨はカーブしている内角に、不用意に外圧をかければカンタンにぽっきり骨折します。
ムリな圧はかけられない。
状態が悪ければ激痛だから工夫なしにはリリースできない。

結果的に、私はベン石温熱器等で鎖骨の役目を制限する筋や靭帯に注熱しています。
ベン石の特殊な筋を緩める周波数も手伝って、他の石にはない成果がでてくれます。
激痛を軽減させつつ、安全にリリースができるような柔軟度をあげて捕まえられる。

そしてリリースが進んで鎖骨が普通に動けるようになって、
犬猫のような肩甲骨の内角が立ちぎみになっている状態が改善すれば、
肋骨の動きが正常化してくれる。
ときどき肩甲骨の内側が立っている状態がいいのだといわれる方がいますが、、、。
それは時と場合によります。
そうすることで肩甲骨を浮かべて技を繰り出すこともありますが、
平素からそれでは問題がありです。
解剖学的な骨格の稼働できるポジションを理解していれば、
鎖骨の動きを封じてしまっている腕が機能的に使えない体だといえるのです。




先日、バレエをなさっているお客様の鎖骨のリリースをしているときに、
「ぉおおっ、痛いわ〜」といわれていて。

「この鎖骨の状態では腕をきれいに思い通りに使えませんよ!」というだけ言ったのですが、
言葉で言われただけではわかりづらいかなと思いまして。

ただすでに何度か鎖骨のリリースがなされている方ですから、カンタンかつ安全に鎖骨をまるっと摘まみ上げることができました。
そうやって持ち上げてみると、先ほどのねばりついた鎖骨の凝りがあったときは激痛でも、
すでにそのときの痛みはなくなってます。
正常化したわけですね。


犬猫をほうふつさせる肩甲骨が肋骨に張り付かせていると鎖骨が機能できていないということなんです。
肩甲骨が思うがままにローテーターカフとして活躍してくれて腕が自在にいきて美しさが表現できるようになります。
そのためには鎖骨が肩甲骨と対になって、上方から肩帯をみると◇の形状になっていることがわかりますが、
この🔶の形状をいなすなど変形させることが、人間の器用な腕の動きの原動力なんです。




以上。
ベン石温熱器があると、安全に、そして効率的に鎖骨の動きをかなえてくれるような施術ができます。
他の玄武岩でも効果はあるが、ベン石がダントツ。
鎖骨の動きに問題があってという人は、万年肩こりから抜け出せないため、首にも異常がでてきますので。
なのでベン石温熱器を巧みに使ってケアしてくれるような施術院が、
最近は少しずつ増えてます。
私が知っている先生も使ってます!!
そのような治療院を選ぶといいですよ。 ^-^


ただ鎖骨が動かせるような可動が可能となって稼働しても。。。
すでに鎖骨が動けないときの動きの抑制がなされた状態が運動神経に学習されていると、
容易に戻りがあらわれるという不都合が感じられる人がいるようです。

特にバレエや武道をしている方々では、
動くようになったところから、
さらに一歩進んだ機能を取り戻していくことが、醍醐味です。
 
「機能を付与する」のではなく、一度手放した「機能を取り戻す」というニュアンス。
失った自覚がなかった分、取り戻して自然に近づいた自身を感じられたときの喜び。


それは「驚き」といってもいい。


ほんとうにそこがわかるところまでこれて、よかった。


もしそこを体験してみたいぞという方がいたら、連絡してくださいね。 ^-^
posted by スズキ at 13:47| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月08日

「腰が張って痛い」という不調で、ときどきある身過ごされがちなケース。肘の問題。




ひと月前のことです。
左腰が張って軽くしびれが足先まできてつらいというお客様。
一年ぶりのお客様で、この左腰が近場の整骨院やマッサージなどを受けても治らず、
徐々に悪化して不調の根が拡張していくのが感じられていった。
それで半年間、日々、苦悶のときを過ごしたそうです。

ほんとうにそのときの体と心の状態をおつたえいただいているときの様子から、
なんで改善しないのかがわけがわからなくなっていて。。
先が見えないつらさが抜けないままでいるつらさがつたわってきました。。。

今の県をまたいでの移動がはばかられる時期だが、
わざわざ和歌山から脚を運んでいただきました。




左腰部の張りが強く、それが徐々に皮膚の委縮や左側腸骨のずれを引き起こしてきたため、
座骨神経痛に似た不調もともないだしていました。

8件の地元の治療院を巡ったのですが、
行ったその日はよかったものの、次の朝には完全に戻っているというのの繰り返しだそうです。

仕事の形態がリモートワークに変わって、
以前にも増してプログラムを書く仕事に長時間を割く日々が続き、
椅子にじっと座っているのが苦痛で仕方がない。



ボディチェックをして、もしやこれは・・・というあたりがつけることができました。

結果から申し上げますと、
右ひじの内側の腱部にボール状に発達した凝りが盛り上がっており、
こちらの影響が腰に出たということのようです。
ボウエンテクニックによる肘内側のリリースができるムーブテクニックを何度か私が施すと、
それと同時に腰の不調が低下している実感を得ておられました。

肘自由来の腰痛.jpg

8件もの施術院に行って、改善どころか不調の深刻さが増し続けたというのは、
主訴である左腰部へアプローチをかけてもらちが明かないことをしめしています。

治療院へいくと不調か所を訴え、するとその部分を治療してくれたといいます。

そこまではメールで予約をいただくときに状況を伝えてくれたメッセージに書かれておりました。

だったら、主たる原因は、首後ろか膝裏か、そしてもしかすると肘内側か。
そのような推測をさせていただきました。
こちらのお客様のお体のパターンは十分に把握しておりますから、
屈曲と伸展をする関節のどちらかが屈曲過多へと陥り、
そこから抜け出せずにずぶずぶと入り込んだのだろう。

屈曲する関節の不調を広く全身から集めていくことで、
改善すべきアプローチポイントがみつかるでしょう。
ちなみに左腰部の痛みは腰はもともと耐える力が強い個所で、
他の屈曲場所に蓄積した負担でそこが正常に動けなくなっているのをカバーする補助をおこなって痛みがでる。
そうしたケースが多いことは、記憶しておくとよいでしょう。

腰が痛いから腰が悪いという考えでいては、
その痛む腰にシップ等を貼ってみても治りが悪いならば。
腰がどこか他の部位のサポート役になって、頑張りすぎた結果で傷んだんだなと思って探るようにすると、
意外に「あっ、こんなところに!!」という、そこを変えないと腰がずっと調子がいいままになれないポイントをみつけられます。
そこを見つけられると、より具体的に改善維持のための対策を考えられるようになるものです。
そこが見つからないと、今回のいろいろな治療院で施術を受けても一進一退ということがおこります。


首後ろ、膝裏、肘内側、そして座骨神経痛のような状態とのことで仙骨(仙腸関節)の確認をしていくと、
肘内側という屈曲する内側部位に緊張著しくなった凝り」の違和感を感じました。

膝裏、首後ろなどにも問題はあったものの、肘内側は特別な不調が示されています。


「首後ろ、膝裏、肘内側のどちらかに問題がありそうだから、セルフチェックして!」と、
私からメールの返信をさせていただくときにお伝えしておいたのですが、
本人がその部位にチェックをいれたときには別段不都合を感じはしなかったものの。

私が固まった肘内側の腱をはじくようにクリックをしたときに、
本人ははじめてここが異常あるだろうと感じ取ったようです。

「いやぁ、おかしいな。私も自分でもんだり、さすったりして異常がないか調べたんだけど、ぜんぜんみつからなかったよ」
とのこと。

このようなことは、意外によくあることで、
自分で触ってみたときは、無意識下で不快さがでないようセーブをしがちなんです。
他者が触ると、そのようなセーブのコントロールは利きませんから、客観的にそれをありのままに知ることとなります。



リモートでの作業環境及び作業姿勢、労働時間などの状況をお伺いすると、
同僚がコロナの新規感染者となって改善後も後遺症に苦しむようになり、
その仕事がぜんぶ自分に回ってきてやらざるをえなくなっていたそうです。

自宅ではノートパソコンで12時間勤務が続き、背中を丸めての作業姿勢。
椅子の高さと位置が合わずに、つねにつま先立ちの座り方。(これをすると膝裏に、大ダメージをあたえひかがみができる)

あとマウスが半分壊れかけを使い続けていたようで、それにいらだちつつ作業。
デスク上のスペースがかなり狭いようで、マウスを走らせるのも難しいようだ。
「ぐあぁ!!!」と叫びながら右手に緊張が過剰に走るストレスを感じて仕事をしていたといいます。


とのことで原因は「壊れかけのマウス?」と仮説を立てさせていただき、
「トラックボールマウスを試してみていただけませんか?」とお願いしました。



また右ひじの凝りがひどく、一度でリリースがし切るほどの強さでアプローチするよりも、
本人にボウエンテクニックの肘内側を緩めるリリーステクニックを特別におつたえして、
定期的に一定の成果が感じられ安定するまで続けてもらうようにしていただきました。



その結果が、先ほど届きました。


施術を受けてから継続して左腰の不調はうそのように消えています。
導入したトラックボールに慣れたおかげで作業効率が飛躍したそうです。 
肘内側の腱を緩めるテクニックは2時間仕事をしたら休憩をとることと決めて、そのときにやるようにしてくれました。
そのせいか、肘内側のスチールのようなキンキンになって縮み細くなり張っていた腱が緩まったそうです。
治った後の同僚は、後遺症の不調が続いているため長時間の集中がいるが、徐々によくはなってきている。

等々の内容でホッとすることができるご報告でした。




いまの時代は特別なスキルを持った者が、
突然、コロナの感染により仕事の戦線を離脱を余儀なくされることが起こりうる。
その覚悟で見ていかなければならないのだと気づかせていただきました。


posted by スズキ at 01:01| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月01日

首の深部のこわばりをリリースすることで「風の道の通り」をよくしたい!

首のリリースについての考察。

首のリリースといっても、実際は背中の凝りや前胸部の凝り、腋下の凝りなどが首を絞めつけているため、
単純に首にある硬化した凝り部分「だけ」を緩めるアプローチは、そこの患部が解けづらいだけではなく、
首がかえって強い力でさらなる締め付けを受けることもあります。

手間暇がかかりますが、その前段階に注力し時間と労力をかけておきます。
そういった前段階をすますだけでも理想的なところまで引き上げるには丁寧な対処で2時間弱はかけていくのです。
丁寧な対処には今まで研究してきた筋膜リリースの技法やオステオパシーの技術などのノウハウがぞんぶんに使われています。

「通常の施術で首をここまで解くところはないよ」と、私よりも目上の女性のお客様がおっしゃられました。
このような下準備は、他の施術院では難しく、同様に私の所でも近い将来、そこまでのことは対応できなくなると思います。

そうであるがゆえに、いまの時期はお客様にとっても、私自身にとっても、非常に貴重な経験を積み重ねているときです。



またブログで先日から申し上げていますが、
ベン石温熱器とベン石スティックなどの加熱して筋癒着のリリース負荷を大幅に軽減させ、
ミリ単位のピンポイントにアプローチを集めることもできるようなツールをもちいること。
そしてそのツールの操作を朝顔の手のおこない安定的な空間固定ができるようトレーニングしたこと。
それにボウエンテクニックのムーブをリリースのベースに置いて検査兼リリースができるようにしたため。

それでようやく首のリリースの様子が変わってきました。


先日、ブログで頸動脈、経静脈を圧迫する斜角筋等を緩めてといったことを描きました。
ですがそれはたまたま軽度認知力の後退が起こらないために首の血管を圧迫して脳への血流停滞を防ごうという主題でのこと。

下図でご覧いただくとわかりますが、血管は喉の奥の組織の気管よりだいぶ浅いところへ浮いているように見えるでしょう。
だから実際は、首凝りの本体が根っこのようにさらに奥まった部分にまで入り込むこともあるわけです。


気管.jpg


首の前側にある甲状腺、気管という組織が極度に固められた
筋肉のせいで圧迫される等の悪影響がでていることが見つかることもあります。

甲状腺は、舌骨等の舌を動かす筋肉群の凝りがあると、
より強く圧迫され虐げられる感じになりますね。

気管では。。
気管の外側は 気管軟骨輪 と呼ばれるC字形の 硝子軟骨 が連続して積み重なり、
軟骨と軟骨の間を 輪状靱帯が結ぶ構造になっております。
頸部 の動きに伴う屈曲が容易な柔軟性を保ちながら、つぶれないような強度を確保しています。

気管軟骨輪というガラスでできた軟骨カバーされて気管が保護されいるのです。
ただそれが首の凝りが深部にまで入り込んで、運悪く?輪状靭帯が動けなくなり固定し始めると、
気管軟骨輪の下にある気管が圧迫されます。

気管軟骨輪の圧迫による気管を通る「風の道」に起きた不具合です。


息は私たちが生まれてから死ぬまで、絶えず風となり「風の道(気管)」を行きかいます。


風の道が途絶えれば、それは死を意味するわけです。
だから唯一、ガラス質の強固な軟骨で管が閉じないよう強力な工夫がなされているのです。


ですがそのような重要な風の道にさえ、影響がでることがあります。

すぐ頭に浮かぶのは、肥満体形の方が寝ているときに喉や気管に圧迫があり、少しの間、無呼吸状態に陥ることでしょう。

ですがそこまで極端なケースではなくても、私が、お客様や他、テレビやラジオ、または街中で声を出して話をする人の発声中に起きる
風の道が縮められて(つぶされて)細い状態になった人の声を聴くことがあります。
ただし本人的にはいきなり首を絞めつけられて息苦しさがでた状態ではなく、真綿で首を徐々に時間をかけて絞めていったようなことで、
その息苦しさに対して慣れが生じているので。
あまり気づかれていないということが多くあります。
なかにはその風の道を通せんぼする割合が1/4もの量に達し、
いままでの呼吸の低空飛行でどうにかやっていた状態をも下回った生活に陥る境を下った人もいて。
そうなると、俄然、恐ろしい息苦しさが、どっと襲ってくるのです。

でもそのようなつらさまでいかない人でも、
長時間のデスクワークやスマートフォンやタブレットを使って肩甲骨や鎖骨の外旋固定があれば、
すでに多かれ少なかれ構造的に考えれば気管への圧はかかっているようです。


私どもは、そのようなことを、中医学でいう聞診のひとつとしてチェックして、
喉への凝りの達し具合を推測するわけです。
もしかしたら私どもの所で施術を受けてくれている歌を歌われる方ならば、
この見分け方ができるかもしれませんね。


喉にある甲状腺や気管をつぶすような深部への凝りができると、
その部分はもう、施術では事故の危険があるポイントですから触れないままにするしかない。
それはそうでしょう。
喉の部分といったら生命にかかわる急所のひとつです。

それに首横の凝りが進んで数年も立つと、骨と同様な硬さまで、気管周りの組織が固まるところもでてきます。
短時間でちゃっちゃと画一的な解き方があるわけもないのです。


私も、他のカラダの部位はたいてい心穏やかに解くことができますが、
この喉の奥は触りたくない。
正直に言えば、なんでここを凝らせるんだよ〜と泣き言を言いたくなる唯一の怖いところなのです。

私も、この部位へのアプローチについて文献を当たっても望むものもなく、
考えあぐねて手足が出したくとも出せないときが、15年以上続きました。
そして今も、風の道を通りよくするための手技について考え続けてます。


要するに、ここが支障してしまうと肺が強くてがんばってくれてもその効率を落としてしまい、
細胞を働かせる血中酸素量を低下させ、老廃物として排泄したい血中二酸化炭素量を増やすのです。
そこから先、どのようなことが起きるかは、生理学を詳しい人ならば想像がつきますよね。。。


そういったこともありますので、
気管という風の道を正常化させ、
理想の呼吸代謝ができているようキープすることを心がけていきましょう!

お客様から「私の首の前は、十分理想的ですから、解いていただかなくても結構です」といわれ、
私がその部位をチェックして「いいですね!最高です!!」
そんな笑顔の会話をしましょう。




最後に。
私は最近、運動と言えば、散歩とその歩いているときにする朝顔の手の操作練習ぐらいですが、
朝顔の手の操作練習が効いて、首の深部の凝りが少しずつほどけてきたのです。
非常にありがたいことで、お客様が朝顔の手の操作の練習を私のようにおこなえば、
手技で首の深層筋をアプローチするときの助けになるでしょう。

私は施術で前傾で力仕事をするといった、カラダの裁きがよくなければひどい首凝りを創る仕事を長年してきたので。
カンタンにさっさと凝りが消えることはないのですが、時間をかけてやるうちに着々と少なくなる様子が観察できています。

なので私ほどの首の深部に凝りを抱えてはいない人なら、朝顔の手の操作の練習をすることで、
セルフリリースが完了できるかもしれませんね。

手技療法では、着実に理想に向けて改変する技術を発揮することで、
セルフリリースで起こりがちな不測の変化で一時的か継続的な不具合を生じることも少ない。

でしょうが手技療法では、コロナの今ですと多くの方々に接することは私にはできませんから。。。

個人個人が、自分で自分を癒せる方法があれば、多くの人が助かるはず。
そこに光明を見出せればと思っています。
posted by スズキ at 12:57| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月30日

インディアンヘッドマッサージとは、インドのマッサージ法で、アメリカインディアン由来ではありません。 ^-^ あとバコパ摂取報告、

インデアンヘッドマッサージという言葉を数日前のこちらのブログで小さく書かせていただきました。

2021年08月27日
合気柔術の朝顔の手の操作をヒントにしたシャンプーで頭部のリリースが進むと、決断力が増す?!

http://bodywise-note.seesaa.net/article/483124973.html


「インデアンヘッドマッサージって?」という疑問を持った方がいて、
アメリカインディアンがしていたヘッドマッサージのことかと誤解された可能性が。。
ほんと、紛らわしいんですよね。

私も、はじめそう思った口です。 ^-^;
「アメリカインディアンの、あのトサカのような髪飾りを乗せたら首凝りとかするのかな?」と。


ですがこちらインディアンヘッドマッサージ(Indian Head Massage)は、
インドのアーユルヴェーダ医などでもおこなわれるマッサージ法のひとつです。


YouTubeにアップされている〜インディアンヘッドマッサージ(Indian Head Massage)〜のデモ映像を貼り付けておきますね。




https://youtu.be/mJ5owBLUOi4
Indian Head Massage Demonstrations


映像をご覧いただくとわかると思いますが、
ヘッドマッサージといっても始まりは首の裏面に、
その下部に当たる上部胸郭エリアを含めたマッサージから始めます。

頭部の凝りは、頭皮等の部分的な凝りで成り立つわけではないのです。

首凝りや背部の凝り、または前胸部の凝りが頭皮を引き下ろし「牽引による張り」が頭部の凝りを起こす主たる原因になります。
まずは頭部をいきなりアプローチする前に、首や背部をほどくような手技を念入りにすること。


それがこちらのデモ映像をみると伝わってきますね。











私がインディアンヘッドマッサージに、いま、着眼しているのは「脳の認知力低下を防ぐ手のひとつとして」です。


アルツハイマー型認知症は、
神経細胞の老廃物アミロイドβが脳内に溜まり神経細胞が死滅していきます。
一度死滅した神経細胞は、決して元通りになることはないので。


そして、やはり。。。
軽度認知障害(MCI)の期間でも脳内にスムースな血行を妨げられれば、
神経細胞の老廃物といわれるアミロイドβが排泄しづらくなるそうです。



「だったらアミロイドβが脳内に蓄積して脳神経を死滅させないためには、
 脳への血流を促進するインディアンヘッドマッサージも役に立つのではないか?」
という目で、セルフワークとしてインディアンヘッドマッサージを取り入れることができないかと試しているところです。




また、他にも先だってブログで書かせていただきましたように、
バコパという脳の認知力を高めるハーブも試しています。

コロナで施術が少なくなっているいまであれば、
バコパの容量をどのくらいがよいかを試せます。

ひどい目にあうとわかっていても多少のムチャをして、結果を観る。
副作用的にもどうなるものか。
効能について詳細に書かれた本はあるのですが、
ネガティブな情報についてはあまり書かれてない。

そしてそのような情報があっても、日本人に試してどうなるかというデータはないはずで、
日本人の体質を持つものが被験者になってみる必要があります。

それもあってバコパを摂取しようとしているのですが、
ひとつ、驚くような気づきがありました。


バコパを栽培する鉢を、10前後に分けて、どれがもっとも良質な薬効を得られるような成果物をもたらすことになるか。
その試験をしていたら、野生動物がとあるひと鉢のみ食すという様子を見て、たぶんこれが薬効が強いといえそうだと。
そう考えたことがあったと数日前のブログに書かせていただきました。

以前は、その厳選されたもの以外の鉢から採取したバコパを摂取していました。
それはそれで、自身の左手の脈と頸動脈の脈状をモニターすることで、
その上がり具合に驚かされることがありました。


多様な条件で育てられて成長するバコパのなかで。
野生動物が選んだもの以外の鉢のバコパは、
苦い野菜程度の感じといったほどのものでしたが。。。

野生動物が厳選したバコパの鉢のものを摂取したところ。
まったく別物のような反応を私自身の身体が起こしました。

苦みの味が格別に濃かった。
咀嚼してとるようにしているのですが、吐く寸前でした。
臓腑の奥へ落ちたとき、どーんという入って落ちた感じと、
胃の底をぐいっとつかまれるほどの違和感が現れました。

多少、空きっ腹でとったのが悪かったのかもしれませんが、
ムリを承知で15センチのバコパの弦を食す実験のつもりが、
必死になって1/4を摂ったとき、
カラダの奥の声が「それ以上はやめておけ」と聞こえました。
こんな適量の探り方もあるのかと、初めての体験でした。



バコパ.jpg
( コーヒーカップに入った摂取断念したバコパ  )




別の鉢のバコパを摂ったときとは、
あまりに摂取直後のカラダの反応の違いが大きくてビビりました。。。
やむなく当初の15センチのバコパを食すのは断念しました。


そして摂取後の15分経過したころから、
抗ストレス作用によりココロが落ち着き、
視力がパッと明るくなってきた感じです。
カラダがスッとして力みがさらに抜かれた感じに、
自然にいざなわれていったような体験をしました。


その後、数時間、胸やけ状態は続きましたが、
他の体調面と精神面も好調になったと感じる。
かなりいいですね。



これは特別な鉢以外のバコパを摂取しても、
ここまでの変化は感じられませんでしたし、
もちろんバコパのサプリを摂ったときもこれほどのことはありませんでした。


この反応を感じて、
はじめてバコパがメディカルハーブと思えました。 ^-^;

改めてメディカルハーブといわれるハーブも、
その育て方でまったく違った作用のものとなることを思い知りました。



私の頸動脈の流れを抑制させる首凝り状態の条件の悪さから、
すでにアミロイドβが脳内で排泄できずに溜まっている量は少なくはないと考えられます。
幼少時に首が斜していた子供でしたから。
それに施術業でカラダが前傾した作業が長時間続き、
体裁きがまずいやり方の期間が15年以上続きました。
それらの期間内、頸動脈の問題が出てたと思います。


カラダが40代以降、50代を過ぎると加速してコラーゲンの生成量が減少した結果、
脳内の血管が弾力が落ちて血行等の停滞がおきるため、
アミロイドβが脳内に溜まりやすいのですし、
できれば私は以前の幼少時から蓄積したそれを処理するべきでしょう。

規定量以上の量を摂って、そのリスクを観るという実験は断念して、
バコパの適正量は脈の変化等から見つけ出せるものでもあるため、
そちらをモニターして適量を見定めていこうと思います。


ムリして多量に摂っても、気分が悪くなって吐くと思います。
そうなるすれすれを狙うというのも、けっこうキツイですが。

脳の健康によいとされるアーユルヴェーダ系のハーブとして、
バコパの力を垣間見れて、うれしかったですね〜。



とりあえずゴツコラ(和名:つぼくさ)が、いま、鋭意栽培中で、
ストックが増えたらそちらもあわせていただくようにしてみて。
体内のコラーゲン生成量を増量させて、同時に髄の状態の健康を図りたいと思っています。



「インディアンヘッドマッサージ」も「バコパの摂取実験」も、
頭部のなかにある脳の健康を増すための一助となるかどうかの検証です。

時間ができたいまだからこそ、
様々な試みとして挑戦し取り組むことができます。
たとえ今すぐ結果があらわれなくとも、
私のいま、もっとも関心があるっことです。

そこにかかわり続けられること自体、
しあわせだと感じています。



そのようなことが強く感じられる、この頃です。
posted by スズキ at 13:14| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

半年前の施術はかなり痛かった記憶があるが、今回はさほどじゃなかった。とのことの理由


「筋膜のリリース」といっても、
そこには、どれだけの「量」の癒着がほどけたかのみに着眼するだけではなく「質」にこだわる視点も出てきます。

ならば、
筋肉の繊維の流れの整列、深部・中部・浅部と多層化された筋膜深さのバランス、患部周囲のリンパや血管神経との関係、靭帯や腱や関節の間に挟まるクッションなどを整える作業などなど。
捉え方を細分化して検証していけば、
それぞれの先生方において、それぞれの筋膜のリリースの結果は別物になってあらわれるものです。



つまり「筋膜リリース」とはざっくりとしたお題目のようなもので、
それを取り扱う先生ごとに、用途や用法が違ってきて、取り扱う項目分けの別もでてくるのだと思います。
その視点で探り続けることで、独自のおもしろいアプローチ法に各々の先生方は着手していくのでしょう。



施術者が自分なりの課題を持って創意工夫をして解決して結果を得ることで、
より人体のあるべき姿へ近づけようとしています。



ただそこには他の先生との比較もあるが、
他にひとりの施術者が時系列上の深化の変遷もあらわれてきます。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



一昨日前の顔見知りでお世話にもなっている方への施術にて。

背中等の圧をかける手技で、
半年以上前の前回に受けたときと、
今回受けたときでは感じ方が違うといっておられました。

前回の施術をさせていただいたときも、
・背中へのホットストーンの敷石利用、
・ベン石温熱器とベン石スティックの利用
・その他の当時の最新の工夫

熱が筋膜の慢性化した癒着した部位は足らなくなっており、
筋膜のコラーゲン組織が冷めて収縮性を失い硬直しています。
なので熱を患部にあたえて冷え取りをなして正常な暖かさを担保させることで、
代謝が滞って神経系も含めた過剰な緊張の張りにより痛みが発する防衛反射を緩めることもできる。

以前からお客様に「筋膜リリースをするときは、麻酔がほしい」と苦笑まじりに言われていました。

麻酔は私には使えませんが、熱を一定時間患部にあたえて代謝を起こさせることにより、
実質、麻酔ではないがパンパンにつっぱらかって触れられたら即激痛という状態を脱するよう下準備はさせていただいております。

それができたため、以前にも増して深層の部位にまで筋膜の癒着部をリリースすることができるようになったのです。

その時点で、私の手技後の感触では、以前より4〜6割ほど増した感じでしょう。
手間暇時間がホットストーンの設定や研究にかかりましたが、
十分なお客様にも私にもよろこばしいリターンをえられたと思います。



この下準備がなければ、今おこなっている頚部のリリースはできないので重要なこれからの施術の基礎となりました。






今回の施術では、別にもいくつか取り組んで伸ばした施術上の工夫があります。


たとえば、

【ボウエンテクニックの仙腸関節の詰まり等をゆるめるテクニック】

背中のリリースの前に、ボウエンテクニックの講習会で学んだレッグロックを使った非常に効果的な仙腸関節の調整をしていた点。

仙腸関節がずれた状態であれば臀部の筋緊張からくる腰部や脚のハムストリングスなども引き連れて神経が過剰に高ぶり続けます。
それを効率よく適切に仙腸関節の異常をチェックして数手の手技で緩めていきます。
すると腰背部全体に変化が起こります。
施術でうつ伏せでいれば、胴体を垂直に立てて体幹をキープする必要がないにもかかわらず、
いったん仙腸関節の異常が生じると寝て体幹部を緩めて弛緩させていいにもかかわらず緊張が抜けなくなります。
その状態に陥っていれば、横たわっても立って緊張し続けているときと同様な筋が使われ続けてしまいます。
非常に無駄なロスが多い作業を、無意識に手放せない体になっていたのです。
寝つきが悪い人、寝ても身体が復活しない人などの多くはこの状態でしょう。

施術終わりの直前にも、仕上げとして再度、このボウエンの仙腸関節のリリースが必要かどうかチェックしています。
この仙腸関節部のリリースをラストに挟むことで、いままで施術後に頭がくらくらするような状態に陥りやすいお客様が、
それがさほどおきなくなるという狙いもあります。
この仙腸関節を解くときに腰仙関節も調整を同時にしていて、
それにより後頭骨と第一頸椎の隙間を根から調整し施術後のふらつきを減少させるかほぼ起きないように仕上げています。



【あとは・・・】

専門的なことを描きすぎても得体のしれないブログになると同業の先生に指摘されて、
詳細の解説は割愛させていただきますが、

・皮膚の連結をとらえて関連する周辺を含めてリリース

・リリースの患部周囲に影響範囲を限る固定点をもうけることで部分リリーススポットがクールに解けるように

・いままでの垂直加圧とずり圧から、患部へかける熱量が格段に伝えよく強烈に作用されるスクリュー圧へ

・特に四肢を通して四肢およびそれに関する胴の部位において、
 四肢を持って関節を正常位置につなげる操作を丹念におこない、いっきに深層部のゆがみの変化を起こすこと


などがおおものといえる、ここ半年に施術課題として取り組み臨床まで落とし込めた点です。
これらはすべて<お客様に対しての痛み等の負担が軽減するかまったくないようなリリース法>なのです。
筋膜の癒着部を安全にリリースできる伸びが増すことにもなりました。


このような新たなこころみを有機的に施術に取り入れたことで、
一昨日前のお客様には以前の施術との変化を感じたのでしょう。



ただ今回のお客様のコンディションは、ココロが安定し、以前よりも過緊張で起きるゆがみが少ない状態だったし、
左脚部大腿部が左側腸骨の上前腸骨棘を下方に落とし込んで左右屈や前後屈などを起こし腰椎のねじれを作っていたが、
そこのリリースに丁寧な対応を股関節や足首、膝、脛骨腓骨、その骨間膜などから鼠径部の問題など1時間半かけた。

この部位は急性とはいえない昔からの癒着が表層にあらわれ炎症もあらわれている。
今回はこの部位のリリースが丁寧におこなうかどうかで、
施術後の状態が天地ほどの差が出るといえるような違いとなる。

これですっきり左右の骨盤の傾斜を消せるまで微調整をするのに時間をかけたものの、
寝ている状態と意識はあって耳は聞こえていて周囲の様子は察知するがカラダが寝ている状態を行き来しておられまして。
それによって、
「今日は脚はあっさりとしか解かなかったね」という、言葉が。^-^;

慢性の凝りと急性の凝りが左脚部の前に溜まって炎症の強い部位があったのですが、
その部位をアプローチするときに、寝ている状態と特別な意識状態を繰り返していました。


カラダが寝て意識がある状態に移行するのはボウエンテクニックの特徴です。
その意識状態になると時間の経過感覚が消え失せるので、
それででた言葉だったのでしょう。

おもしろいですね〜。

またこの意識があるがカラダが寝切る状態のときに、身体内部の微調整が自動でおこなわれます。
カラダの部分部分が、ぴくぴくと微痙攣をおこして凝りを自らほどいていく、良質なリリースが起こされている。

その様子を観察しつつ施術は進められました。



それらが総合されて、
今回の施術は彼にとって痛みや負担がないまま終わり、
ちょっとあっけにとられた様子が見受けられました。


ちなみに半年前のそのお客様の身体は、肉体的なストレスも蓄積していたかもしれませんが、
それ以上に肩の力が緊張として抜けなくて上半身が実になって下半身が虚というアンバランスがあり、
上半身の筋に入り込んだひどい炎症が、脇や前胸部、首、喉、その他にそこかしこに散らばっていたのです。
その部位がリリースされるとき痛みがひどかったんですね。
急性の炎症は、一円玉ほどの重さの圧をかけられても激痛なんです。

それが今季は彼の仕事上のストレスが急激に消え去ったおかげか、
上半身の凝りを貯めるようなプロテクター筋のショッキングな塊が消えてました。
それが本人には気づかないうちに起きていたことで、
それもあって、より痛みの抑えられた施術となって感じられたのでしょう。



めでたし、めでたし。 ^-^
posted by スズキ at 11:34| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月29日

半年前の施術と昨日の施術で感じた変化のフィードバックから「首以外は痛みなくあっけなかったな〜」とのこと。

昨日の施術で。

お客様という側面もありますが、
定期的に外食等を申し合わせ互いの情報交換をさせていただきます。

昨日、10枚に及ぶ過去からの運転免許書を持ってきてくれました。
過去からの自身の顔の位置、肩の位置等がそこにあらわれています。

彼の仕事に活きると思うのですが、
物事のアバウトな把握にとどめず、
「正確に」そして「細密に」かつ「実証的に」。

自身の身体に対してもそのような感性が活かされています。
自身が施術を受けて感じたことをフィードバックをしてくれるのです。

前半、今回は左脚部前が硬化が強く左側腸骨前方が下降し、
それが全身の左右屈に影響を与えている。
それをリセットさせるため、1時間半をかけ左脚前側を精密なリリースをしていった。

そのとき彼は、寝息を立てていたときと、意識はあるがカラダが寝ている状態でして、
そうなると時間の経過感覚が消え失せてます。

それもあってさ「らっとした施術でしたね」と。 ^-^;

前回の施術では彼のカラダの芯に軸ずれをもたらす起立筋群を含む膀胱経の左にきびしい状態があった。
そのためそこから派生した急性用で負担影響が出た部位を各適切に解き進めていく。
そうなると急性の緊張しっぱなしによる凝りが大半を占めるため痛みの表れが出てきた。

だが今回は、痛みは、とある一部を除き、ほぼなくてかえってそのことに当惑していた?

私が
・「朝顔の手の操作」を施術に活かす、
・ボウエンテクニックの手技でもちいる「ムーブの変形」を多用する
・その他、経絡の特別な性質をもちいた扱い方
それらにより癒着した筋膜のリリース深度が深まっただけではなく、
お客様への圧の当たりの感覚は変化が起こっている。


ただ一部を除き痛みがなかったという、一部とは。。。


それは「頚部」のことです。

頚部脈管.jpg

前回の彼の施術では頚部はリリースをしていたが、
それは半年以上前の施術であり、
それ以降に急速に研究が進んだ上記にあげた朝顔の手の操作やムーブを使ってはいなかった。

それでは頚部の深層に変化を加えるのは危険がある。
その時々の私が安全に施術で解ける範囲内のことを施術の現場でもちいてますので、
以前は経静脈に筋が癒着が進んだ部分を解放するまでにとどまっていたのです。

肩が右に上がり、首が右へと曲がり続けているため、
頸椎の椎骨内を通る椎骨動脈の右側の詰まりがでている。
主だって椎骨動脈は、椎骨のそれぞれの頚椎椎間板の詰まり等の位置ずれに影響されることにとどまらず、
後頭骨が下方に食い込んで第一頸椎のずらしを作ることで悪影響を及ぼします。

頚部の横に主要頸動脈がありますが、
左側頸動脈は斜角筋および胸鎖乳突筋、肩甲挙筋と首の横に位置する筋の根深い凝りが影響して血流を部分的に停滞させている。
頸動脈の血管を首の骨化と言える硬さに変わった筋肉が圧迫してもいますが、
長い年月をかけたデスクワーク中心の労働をなさっておられる方の多くには。
さらに、首の骨化した筋に頸動脈の脈管が部分癒着しているところがあります。

それに首は神経が点在しており、それら神経が首の筋膜に癒着が進んでもいますので。
そこが特にリリースには不快さが跳ね上がる影響が現れるものとなり、ムリができない。

そのような現状把握は、脈をとることが慣れてきたおかげで、以前より以上にできています。
いまは朝顔の手の操作で精密な方向や力の加減で目的の筋を把握し、
ボウエンテクニックのムーブで患部状態を直前の状況把握をまさにおこなったという状態検査とリリースを一体化させたことができています。
リリースをおこなうのは私の指ではありません。
頚部の筋膜リリースには指先はなじまないのです。
だからもちいるツールとしてたどり着いたのが、
ベン石温熱器と加温されたベン石スティックで、
首をリリースする前には首から腰部にまで延びる起立筋群を30分以上ホットストーンの敷石で加温させ緩めておく下準備をするのです。
このようにしておくと交感神経優位の状態が落ち着き、副交感神経へとスイッチが入るため、
首のなかの癒着をはがすときにお客様への頚部へ触る際のショックが大きく軽減できます。


私の記憶では、彼の頚部の施術をした前回のとき。
頚部のリリースにベン石温熱器とベン石スティック、そして起立筋部のホットストーンは用いていました。

それにより初めて経静脈という頸動脈に比して浅い部位に位置する血管の圧迫部を外すことができたのです。

ただそれより奥に位置する頸動脈はその動脈周囲にある神経の絡みつきもあり、
その部分を検査とリリースが一体化できたものでなければ解くのはできません。
そういったところであったため、
首に内包した凝り状態の前回は中間層にまでリリースを進められたという状況。

そこより奥まで手技の圧や手を伸ばせば、
それでは雑味のある手圧によって与えられた衝撃により頚部の頚椎ずれが人為的に引き起こされ、
障害が出てしまうことが推測されます。

頚部は、マジメに他者圧迫が入れば危険な結果を引き起こす筆頭です。
一時的な意識障害(気を失う)やその後に継続し続けるむち打ち症に似た悪影響が残されます。


ボウエンテクニックのムーブを朝顔の手の操作でおこなうという工夫を重ねることで、
患部の現状把握の密度を高め、それと同時に施術をするという流れをもたせることで、
障害リスクを削ることができ、首の癒着した筋同士や血管の癒着部のリリース深さを増すことができるようになりました。

その結果、首の筋肉が、気管支を強く圧迫していた気道の悪影響を低減させることもできましたし、
首前は舌に関する筋が複数配置されており、それらの快方も進ませることができました。

それらは以前の私の技術で触れば災いがでるため、ダメージがあるなとはわかっても触らなかった個所です。
触れなかった個所といってもいいでしょう。

というか、通常の整体院ではこのような部位のリリースをするという概念がないのです。
頚部が解かれて変わったという口コミを得た同業者の方からの問い合わせが、
おかげさまで徐々に増えています。



考え方として、そういった難易度の高いところに手を出さなければいい、、、という意見もあります。
作業の手間もかかりますし、下準備として陰の研究には膨大な労力を惜しまないようにする必要もあります。
そればかりではなく、手技の性格上、深刻なダメージを含んだ首という、
すでに壊れかけた組織か壊れた状態といえる筋の動きが影響がでて、
頸動脈等の脈管や首の神経などに手技は触りが出てしまう危険もあるので、責任問題へと及ぶことも考えられます。

ただ大阪府知事 吉村 洋文氏がコロナ対応で、
「できない理由をさがすのではなく、できるための理由を探すんだ」と言ってましたが、
私にとって施術の勉強でもそのような考えが必要なこともあるのです。


実際に頚部リリースをさせていただくようになり、
どのような部位に凝りが頻出して、それにより各人がどのように影響しているのか。
それらは施術の教科書にないようなことが判明してきて、それがわかることで次に進める。
そのような良質な研究の繰り返しで理解深度がでてきています。



昨日の彼の場合。
数十年もの期間、コンピューター関係の第一線で働かれている。
システム設計とシステムエンジニアとしての立場もあります。
それはデスクワーク中心ということで、
その業種についたときの免許写真から彼の首のゆがみが現れました。

だからすでに首の芯に入る筋のコリの癒着は動脈の脈管にべったり。
数十年もかけて癒着を進めて深めている場合は、
そのような組織は凝りが常態化して慢性的にその周囲の組織との間が近接し、
本来はあるべき油が刺してあって組織同士の間仕切りが失せてしまいます。

本人的に、それに不具合を感じる人もいれば、
不快さに慣れてしまって不具合さえ感じられない麻痺が進んでいる人もいます。
後者の麻痺が出ている方のほうが、癒着化が進んでいる状態としては深刻です。

ただ最近では、
携帯電話(スマートフォン)を持って歩き見る人が増えていて、
この場合には手でスマートフォンを持ち上げ続けることから、
長時間のデスクワーク以上に斜角筋や肩甲挙筋の凝りを創り
頸動脈の脈管との癒着が進みますので注意が必要でしょう。



彼の場合、特に左が厳しさがあって、声帯隔膜への引き連れる影響が出ている。
そういった、前回の施術では触れられていなかった場所のリリースにも入って、
そのときに頚部の炎症部の麻痺が進んで痛み等の不快さが失せたところに痛覚がよみがえると。。。

別にそれほど痛さもないだろうと油断した炎症の麻痺したところへ血流が出始める。
すると「えっ!?なんで、なんで、なんで。なんで、こんな痛いわけなの!!」と、
あわてさせられるというところがあります。



今回の彼が感じた痛みがでたところは、こういった炎症が麻痺したところが感度が戻った首でした。


強烈な炎症があるのみではなく、骨以上の硬さにばけているため、かなり圧の制御を繊細にします。
圧が弱弱しければ患部には変化の兆しは見えません。
もし筋肉の長さや緊張度を調整するゴルジ繊維の誤動作程度なら、頚部のカウンターストレインで、
それは十分にやさしい負担のない調整で済ませることができます。
ただすでに数十年も硬くしたまんまでそこの組織に栄養を送り老廃物を破棄する代謝が理想を下回っている場合。
そして組織同士の隔てを作る潤滑油が抜けきっているときには、
触れ合気をかけて対処するという、痛み具合を低減させる工夫を取り入れて発痛のコントロールをしたとしても解けません。



解かないままですませるか、解いて先に進むか。



その判断は施術を受ける本人に任されるものですが、
過去からの免許書の写真を持ってきて、この首の状態を改善したいと真剣に取り組んでいるというのですから。
解かないですませていいですかという話にはなりません。 ^-^)



施術のはじめ前に、右肩甲骨が外旋する位置ずれが常態化しており、
そのままの位置にとどめれば首へのダメージ影響は再発する恐れが大きいとして、
それを食い止めるためのノウハウの一環として、右手で朝顔の手の操作の練習をしてねと勧めました。

あとは左脚部の腓骨脛骨の動きが起きていないことにより、全身への左右のずれが生じてましたから、
その点の意図的な操作ができるように頑張ろうということで、やり方を。
ただ、手の練習はどなたでもできるものでしょうが、足は、、かなり難易度が高いので。
こちらを彼がどう変化させて新たな意図的に選ぶ理想の下脚部の操作を身に着けるのか?

そこは興味を持って見つめていきたいと思いました。




私の個人的に受けたフィードバックとしてのうれしかったところは、
施術後に以前はカラダに負担が感じられたが、
前回よりも、リリースをされた筋膜の層は深まったにも関わらず
今回はそのようなこともなく「あれ?」というほどだといいます。


細かいところまでしっかと感じ取れる彼からのフィードバックは、
私には想定内のことでもありましたが。。。
ですがここまで施術上の負担が軽減してあっけなかったといわれるとは思ってもいなくて。


少しずつこれで万人受けしそうな施術になってきたなと感じられ、
おもしろいところへ落とし込めてきたなと。
その適切なフィードバックに感謝して、
さらに技を磨こうと考えました。
posted by スズキ at 21:17| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月19日

脛の脛骨と腓骨に挟まれた筋肉、前脛骨筋・後脛骨筋等の緩めていいところまでの下準備にこぎ着けたこと

昨日の施術にて。

コロナのなかですが月一度の定期的に
アフターフォローの施術で、ここ半年以上受けていただいているお客様がおられます。

私の施術をお受けいただいているお客様のほとんどの方々が、
東京品川の私のところへとお越しいただく際に、8割方のお客様は1時間以上の時間かかります。

こちらのお客様は東急線沿線にお住まいで、おいでいただく移動時間が最もかからないお客様です。
「私は、おそらく鈴木さんの所へくるのにも一番近いのでは?」とおっしゃっていただき、
足を運んでいただいておりまして、、、感謝いたしております。



これから書かせていただくことには個人情報にかかわり
詳細を書かせていただくことはできないことをご了承ください。

ただ、とてもうれしいことがありました。 ^_^)


私は手(や頸動脈)の『脈診』をさせていただいても、
お客様から口を開いてぜひわかったことを教えてとおっしゃられない限り、詳細をお話することはありません。

問題はない「平脈」という理想の脈状の場合は「大丈夫ですよ〜」の一言でいいわけですが、
脈管の硬さが硬かったりぐにゃぐにゃしていたり、脈が速かったり、脈管が太く大きくなったり細く小さくあったり、
他にも様々な状態を読み込んで、それらひとつずつに背景となる問題ある状態が隠れています。


たとえば、たいしたカラダの問題がなくて既往症がない基礎疾患がないといわれる人の脈を診てみると。
おっしゃられるとおりに問題がないようなケースもあります。
ですが、繊細に脈状を読むと、気血津液の基準が下がってたり行き過ぎていたということが見えてきます。

私が脈診を学びだした段階で、多くのお客様や元気な知人等の脈診をして気づいたことですが、
バイタルサイン測定も大事ですが、そこにあらわれない状態が読み取れるって便利だなと。

そう感じたものです。

そして元気な知人という中には同業者の整体やカイロプラクティックの先生方が過半数だったため、
左右の脈の差があるのはおそらくこういうことで、気の送りが弱っているので肝臓が、
そして脈を診るにも強めに脈管部を押し込まないとわからない沈脈なのだから、、、
などと知っていることを様々な同業の方で、私がまだ脈診の修行の身とわかっているとのことで。
脈を診て、そこからわかることを解説するのにも40〜50分かかってしまったことがあります。

それを施術中にするようになると、施術の手技をする時間を削られてしまいそうだから、
よほど知りたいという申し出をいただかない限り、私自身の胸の内で得た情報を参考とさせていただいて、
それを手技に活かすということに徹底しています。


昨日お越しになられたお客様は、自身の血液循環の様子がたぶん何らかの問題があるだろうということを、
いくつかのわかりやすいエピソードを交えてお話をいただいておりました。

私が脈をみると、そのような傾向が見受けられております。


それもあって胸郭の拡大固定の改善や起立筋部位の深部にわたっての凝りが骨化したような状態を、
そして首の頸動脈では左右の脈が別物さ加減がかなりの強さにわたっていたところから頚部のリリースが、
そこは私の内心、早急に推し進めて解いていければ安心できるのだが。。と思えていたところがあります。

循環器上の血の巡りの悪化が、カラダの皮膚近くの冷たさでとどまっている場合はいいのですが、
それが特定の血流がその人にとって滞りやすい臓器に血の巡りの悪化が起こると、
それが続けば厳しいことも起きるようですから。

私は脈をさりげなく観させていただくのですが、
半年以上前のときにはあまり脈でわかったことについて詳細解説をしたくない点がありました。



ただ、それが昨日、お見えになられたときの、左右の鎖骨がベストポジションでした!
左側が末端がXp、右側がYp、かなりの強い位置の変位があったかつてのことを、よく覚えています。
腕の脈も「えっ、平脈???多少、軟脈で沈だが、今までのことと比べれば、非常にいい成績だ!」


内心、私はそのことに感動していたわけです。


いままでならば腋下の凝りが何度解いてもかつての強い凝りが、解かれた凝りの下から現れるということを延々繰り返し、
蓄積した癒着し骨化した筋膜の在庫を削りとって、削り取って、、を繰り返してました。
お客様にとって、これはかなりの苦痛をともなうことなのです。
よくがんばられました。

そのような前段階を経て、
昨日は案の定、腋下の凝り続けていた部位が緩みをたたえた状態で保持されていました。
それにより鎖骨の外方の末端、肩鎖関節部分が正しい位置に、私が姿勢を修正する前にいてくれたのでしょう。

一ヶ月の期間を通して、この状態を、お客様の自分の身体を愛する思いを実らせて、
とてもやさしさを持って手をかけてこられたことがわかります。


年齢が進むにつれて、体内のコラーゲン生成の量が減少し、体内水分量が減り、代謝力は減じられるのです。
他、様々な理由から、一定以上の年齢が過ぎたときには、
「現状維持」が主たる目的になり「確実な改善曲線を描きだす」という変化を、その身であらわされることは少ないのです。

たとえば60代半ば以降のお客様が一般的な施術院で施術を受けて改善したといってみても、
それは施術直後に視られる一過性のことで戻りが強いものです。

カラダのゆがみが元あったゆがみに近づいていくというのも、
そのようなゆがみを付けておいたほうが動作のミスを補正するプロテクターとして有利だったり安心だったりするなどの
補完作用が強力に働きますから。
ゆがみは自ら無意識下で作られて極力の現状維持という、自分にとっての安心感ある親しんだ状態へ戻る。

そこのしくみを熟知していれば、お客様自身が確実に改善された状態を意図して維持し続けたことがわかります。
ゆがんだ体でいるほうが、何も考えないでも体をそれなりには支えてくれるものなので、
思考を放棄したところでの楽さはあるのです。
お客様自身が責任をもって自身の身体の改良に着手して、
自分の身体に気づき、セルフケアもしていたといいます。


また、今回は右肩が柔軟で状態が良かったが、
左肩が凝りがありました。
それについて、本人から「私、バックなど荷物を左肩にひっかけて持ち上げるからかしら?」という発言が。。。

私が、そのようなところを見つけて指摘をすると、
人は、人情的にも「いやいや、そればかりじゃないだろうからもっとよく観なさいよ」という気持ちになる。
素直に聞き入れてみたい自分と、そうでもないという自分があらわれてバトルをすることがよくあるのです。
それが、自分でとりあえず正解かどうかはさておいて、仮説を打ち出してそれを検証するという手順を踏んで自己観察が始まると。。。
自分が述べた言葉には、ストレスなく自信をもってあってたら勝利として喜び、
そのプラスの感情は一瞬で賢明な動作や姿勢、所作の選択をするよう脳内のパターンを強力に書き換えてくれるのです。


なのでバックを左ばかりじゃなくて、右にもかけたら、左の肩の凝りは減るかどうか検証してみたくなる。
そうなってくれたら、私はそばで、ほほえんでいれば十分です。


そのようなところも、みずから試行していかれる姿を、帰り際のバックの肩へのかける様子で見せてくれました。 ^-^
ありがとうございます!


そのような以前とは違った安定した身体状況を見て、
いつもなら、かなり念入りに解き続ける定番の個所は解く必要性が大幅に減じられました。

そこで昨日は、前脛骨筋・後脛骨筋といった腓骨と脛骨の間にある骨間膜や筋肉を、非常に時間をかけてリリース。
この部分は手技で靭帯性関節ストレインや施術者の指だけで解くなどは、
ほぼできないといえるほどの硬化が進んでいたもので。
ムリに圧をかけて行けば、骨間膜に傷がつく恐れがあります。

ただ、ありがたいことに、ベン石温熱器の小型のもので加温し緩めた状態を作ってから、というノウハウを独自に開発。
そのうえベン石ではかえって芯に届かせづらいところへのリリースには「排酸棒」で。
それにより精密に傷つけないよう解き進みました。

この部分のリリースは、マジメに後脛骨筋の硬化が数十年以上の慢性化した凝りなので。
そこへのアプローチは、改善成果があらわれづらい。
それだけじゃなく、脛骨と腓骨の隙間に入り込んだ前脛骨筋の後面と後脛骨筋の前面ほど掘り出すのが難しい場所はない。
「排酸棒」を使えばいくばくかのリリースのしやすさは得られるでしょうが、
それでもほとんど解けてはくれないはずです。
それはなぜかというと、脛骨と腓骨の隙間が狭く、そこにリリースが起こるように手をあてがったとしても、
深い部分に癒着が沈殿している状態で、そこには圧等を届かせられることは難しいだろう。

ムリにここを解こうとすれば、脛骨腓骨の、腓骨に対して変位が起こされて、リリースどころか、
カラダのゆがみが助長されてぎっくり腰になって終わりということに陥ってしまう場所ですから。


ただし最近、このようなリリースが不能だよと言ってしまうしかなかったところにも、
リリースのメスを入れることができるよう、私の手の使い方を磨いてきました。
それと頼もしいこのようの場のリリースにも対応できる、本当に便利な施術道具のおかげで。
着々とその場所のリリースを進行させていくことができました。

そして、もしお客様のカラダの状態が芯がまだ硬すぎるという時点では、
この前脛骨筋、後脛骨筋のリリースは痛みが強く出すぎてできないのだ。
それがすでに積み重ねられた施術での筋膜リリースの量により、
血液循環が非常にスムース化されていける傾向に導き出されて。。。

並大抵ではない慎重さで、私も息を止めてミリの半分の精度でこの場所を強圧することで解いていきました。
この部位だけで1時間以上時間をかけて多層化された癒着の層を、着々と解いたため、よい仕上がりになった。
特に前脛骨筋の緩さは、私にもこのお客様のこの部位の硬さは、十中八九かなり昔に作られた慢性化過ぎる凝りで。

このような条件下では、弱い圧では、筋膜をはがしリリースして緩めるには、あまりにも意味を成しません。
だから、時間をふんだんにこの部位のリリースにかけようと腹を決めて、
骨化した筋膜の解けるやり方を30年以上研究した成果をつぎ込みました。

そのときにお客様から「第二の心臓につながる部分を解いてくれてるんですね!」と。

まさに私の意図として、脛骨と腓骨を別々に動かすためという目的がひとつと、
もうひとつがお客様のおっしゃられた「第二の心臓」の活性化を目論んでのことです。

よく、よく。
施術者の意図をよくわかっている方です。


かつての施術でも、当然、この前脛骨筋のリリースは試み続けました。

ですが胸郭の状態が拡張し固定しているという胸骨や肋骨、肋軟骨がことごとくずれている点が、
そのお客様が被る悪影響に直結しているものでしたから。
胸郭部分が硬化が強すぎて呼吸筋が理想量からだいぶ削られた状態でしか代謝されておらず、
血中酸素量に問題があるというのがわかる。

この部分が復活して血中酸素量をあげられるほど呼吸筋の活躍を目の当たりにできて、
凝った筋内部に酸素を持ったさらさらな血が入れなければ。。
どのみち、前脛骨筋のリリースをお客様に痛みをこらえてもらって解いたとしても。。
即座にまた骨化が現れていたちごっこがはじまるだけです。

そのようなところは解くための準備がなされてから解くべき。


この前脛骨筋等の部分のしこりの入り方は深く、昔に高めのヒールを履いたことがあったのでしょうか?
脛骨と腓骨の二つの骨が一体化しており、別々の動き方を拒んでいます。
この状態では
1. 大腰筋が使えてない
2. 呼吸がしづらいまま
3. 腸骨の正常な動き回転が起きない
その他、いくつもの制約や制限が加えられる状態です。


そのようなところですが、
まさに機能が前脛骨筋と後脛骨筋への深層へリリースが進められて正解のところまできました!



私的には、この前脛骨筋等は、ずっとやむを得ない気持ちで、脛骨と腓骨の機能が削られてるけどしかたがないし、
第二の心臓として、足先まで流れた血液が、ふくらはぎのミルキングアクションが、ほぼほぼうまく活用できずに、
足先へ流れた静脈血を心臓に戻す力が減少しているのをわかっているから解きたいけど、
いまは我慢して、そこに至る基盤を整える突貫工事を徹底するしかないとしてやってきました。
(※ ミルキングアクションとは血管に作用するふくらはぎの筋肉のポンプ作用の事です)

また首凝りの芯が骨化したほどの癒着があるときには、前脛骨筋等は解きすぎれば、
首へ危険な状態に陥るリスクが非常に増すので。そのような点も考慮しなければといてはならないかと思います。


そして、そこにようやく、安全で、そしてどうにかリリースが耐えられるような状態に下地を作れて、手を伸ばすことができました。

そして施術の最後に軽くだけさりげなく左右の脈を診させていただきましたら。
先ほどは沈脈といった力が失われた虚証に陥っていたものでしたが、
それもすこやかに平らかになってバランスが安定していることがみることできました。
左右の腕の脈の状態が、かなりちぐはぐしていたところも、均衡が取れてきている。
いい感じですね〜。


^-^



お客様が、自身の身体の状態をどこへ落ち着かせたいかで、
施術での手助けのし方は変わって、関わり方もでてくるものですが。
私の感じでは長きにわたる施術の道のりが、報われたような気がして。

お客様も幸いですが、私もこれはと思えるようなうれしいことでした。



posted by スズキ at 15:16| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月18日

排酸棒をつかったらセルフワークでボウエンテクニックの手技が効果的に実践できた!

セルフワークでボウエンテクニックを。。

ボウエンテクニックの手技について、知らない人は、ごめんなさい!!
効果的に少ない刺激でカラダの状態を改善できる施術手法とお考え下さい。 m__m


独り暮らしの人にとって、
他者への施術法を学んでも活かしようがない。

私には、わかる。。。
私の立場が、そうだからです。


私の場合。
長時間の施術は施術をする私の頚部の硬化が著しくなり、
みずからの頸動脈や気管支を詰まらせる。
食道まで圧迫感を感じはじめたら、マズい状況だ。




まぁ、、、深層筋をリリースするという手技は、
通常、長くても90分で終了させて休養を取らなければならないのだから。
それが常識で、間、かならず20分は休むことが必要だから、
そこを目をつぶってやっています。

だから苦しむようなことになっても、
そこは承知の上です。

私が深層筋の施術の修練は今年で終わるでしょう。
その道理がわからなければ具体的な次が見えない。

私はそのような知識やノウハウを携えて、
ボウエンテクニックのようなソフトな手技、施術へ変更する予定でいます。
長く充実した施術ができるスタイルへと
移行する道を模索しようと考えています。


それはハードな施術をする先生たちの皆さんは、
高齢になれば現状維持の施術は難しいことですから、
避けては通れない路ですが。

私は、深層筋をリリースできて見えることがあって、
そこが得られたらボウエンテクニックのような
ソフトな手技に移行しようと。
施術をはじめた当初から考えていました。



だからこそセルフワークでも
ボウエンテクニックの手技に真剣に取り組めれば、
自分自身と向き合う時間となるでしょう。


自分の手掌でボウエンテクニックの特徴であるムーブという刺激を加えようとしても、
自分自身に向けておこなおうとすると、思うように刺激がまったく入ってはくれない。
自分の手ではできない手技が多すぎて、どうにか工夫をせねばと考えていた。


そうして、ようやく一つの回答が得られました。


「排酸棒をつかえばいいじゃないか!」




両手で一本ずつ排酸棒を持ってボウエンテクニックのムーブを自分に施すと。。。

「あっ、これ、ボウエンテクニックになってるじゃん!」


カラダの状態からボウエンテクニックだけでは補えない箇所もあるから、
そこも排酸棒を活かして独自の深層筋をリリースする手技をおこなうと。。。

排酸棒を思いついた当初、ここまでうまくはまると思っていなかったほど、
カラダが楽になっていく。


ボウエンテクニックは。
手技としては経穴を経絡ラインをとらえつつ刺激をおこなうようなもので、
うまく刺激が入ると、どうしても自力で緊張が抜けずにこわばっていた肩や首や腰などが、
どさっと思い重しをおろせたかのように緩み、落ち着いた場所へと移動していく。

人は、カラダの緊張を無意識に必要なものとして作り出した場所に置いては、
みずから緊張していると気づけずにいる。
そういったところは、ストレッチやマッサージ等でぐいぐいとかのびーとかしても、
緊張の糸が張りっぱなしで硬化が抜けないのです。
加重な負荷をかければかえって神経の緊張は増し、
一時は楽に感じても、しばらくするとさらにきつくなって身を縛ることに気づくはずです。

そういうのは、よくないですよね。



そういったものを効率的に抜いてしまうのがボウエンテクニックの手技のいいところ。
自律神経系でいえば交感神経が優位になりすぎているため抜け出せない筋硬化部分が、
交感神経のスイッチが切れてリラックスして復活モードの副交感神経へと移行する。
それは目には見えないが、大切な治療モードの神経系の移行が起こっているのです。


排酸棒をもっておこなうボウエンテクニックのセルフワークでも、
そのような神経の緊張が抜けてクリアになる状態を体験できました。
それを感じた瞬間、これは自身へのセルフケアと勉強にいいと実感。


小一時間、セルフワークでボウエンテクニックをしてうとうとしていたら、
首筋の凝りが半減かそれ以上に。
芯の凝りがリセットへ向かってくれました。

ボウエンテクニックの場合は、首にかける圧を少なくしながらも効果が出せるときがある。
慢性的な凝りと化した人は、すでにその部位が骨化していて、
それでの対処は効果的ではないので筋膜を深層までリリースする直接圧が妥当だが
私の場合は、急性でできた首凝りですから。
芯の部分は柔らかみがあるので、ボウエンテクニックの手技でも対応できるのです。



posted by スズキ at 11:10| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月15日

【施術のお稽古】握らず、つまむのが極意 ^ー^

【施術のお稽古】は。
いきなりできなくてもいいので、
「そういうことがあるのだな」と知ることが大切。
すると最初はできなくてあたりまえですが、
そのことを知らなければ、なんら違和感を持たないですることに対し、
「あれっ?なんかもうひとつ、必要かな。。」という目ができること。

それができると、大胆に不都合となる癖づけをしすぎることがないのです。

一度付けた癖は、ほんとうにそれを抜くのが難しいんで、
癖付けられる前に『型』を見て、知って、稽古すること。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



体力測定で、握力計をにぎる。
「ぎゅーっ」と力いっぱい握ると、成人男性では50Kg前後、成人女子では30Kg前後。

握力計をにぎる.png




変なことをいいます。

一部の施術をする先生は、
最初のトレーニング段階で握らないトレーニングをするのです。





考えてみてください。

50Kgの握力を持つ男性に、ちからまかせに「ぎゅーっ」と握られたら。。
けっこう痛いんじゃないでしょうか?
自分の右手で左手をギュっと力を込めて握っても不快さがありますが、
それが他人にされると不快感は即効で恐怖心に変わるのです。
その瞬間、筋肉をきゅっと委縮させて抵抗しようとします。
皮膚抵抗値も、その時点で平素よりも高まっていくのです。

そこは動物として身を守る的な条件反射による仕事です。
無意識のうちに、その流れは遂行されてしまうのです。

すると施術者が刺激を送り作用を起こそうとしたくても、
患者側はカラダの表面で外部刺激をブロックしています。
カラダの内部に有効な影響を浸潤させられなくなります。


「だったら、そんなぎゅっとにぎらなきゃいいんじゃない?」と考えるでしょう。

それでだいぶ持たれたときの不快感は軽減できます。
一般的には、これでよしとされるところでしょうか?

ただ人の握力は繊細にコントロールできるようでいてそうでもない、って知ってますか?
人体の質量や形状や持ち手などの異なる腕、頭、足などを持ち上げる必要がでてきます。
そしてこれも人それぞれ、重さも形状も違うのです。

それに見合った絶妙な握力加減なんか調整できませんよ〜。
そんなことできている人、存じ上げません。
基本、施術をするときに適当に「こんなもんじゃない?」という目分量で手足を握ってしまいます。
まぁ、患者様側はよほどでもない限り耐えてくれますが、不快さを感じてないわけではないのです。
というのも、
さっきの握ったときの握力が10キロだったが、急に5キロになって、次に15キロになどとなるわけです。
支えてもらう握力の強弱があると、やられる側とすれば、
「強く握られるんじゃないかな?」とか「握力が下がりすぎて落とされるんじゃないかな?」とか。
自分で予測できない他者のやることです。
この時点で身を緩めるリスクを本能は感じ取り、筋硬化という鎧をつけざるをえなくなります。

「じゃ、施術者側が5キロの握力をキープし続ければいいじゃない?」と考えていただくことも。。
でも、それは施術中ですから、手放して元の位置に戻したり、再度持ち上げるを繰り返すうちに、
確実に数キロ単位で握力はばらつきをしめしてしまうのです。

そのばらつきの量にもよりますが、
やはり自分では予測できない他者からの刺激は攻撃にも相通じるものです。
その攻撃にも通ずる刺激の与え方は、施術をする側には


握力でぎゅっとする方法で患者様をつかみたくない。

そこを避ける通り道を模索するわけです。





下図をご覧ください。




握るとつまむ.jpg

左図:一般的には指先へ力を込めて「ぎゅっ」と『握る感じ』で工具を扱うでしょう。
ですがぎゅっと力を入れて握るとわかるのですが、その時点で【手首が固まってる】のです。

右図:工具の柄を包み込むようにし手の型を固定します。
それから手の指を工具の柄に添えた状態のまま、握るときの反対方向へベクトルを感じます。
私のイメージでは、持っている・握っているのではなく、『つまんでいる』。
このときは【手首はしなやかなままで思う通りに動かせる】のです。


手首の柔軟性は施術をするときに、身体の凹凸に絶妙に沿わせたり、圧を正確に方向づけしてかけるにも最重要といえるものです。
手首が硬くなると頭部を乗せる首本体もぎっちぎちになって、視野狭窄が起きます。
患者様のカラダの生情報が見えなくなります。
一瞬ごとに刺激を送れば変化が起きるのです。

そこを汲み取るときに施術者側が手首を固め、その結果から頭部の首を固めるなら、
施術の勝負に重要な情報収集ができず気づかず勝負は独りよがりのまま敗退します。



握ると屈筋操作・ひっかけてねばりつかせてつまむのは伸筋操作。

うまく後者の伸筋操作をこころがけたいですよね。

ここの『型』が身についただけでも、
自身の身体全体の気の流れは着実に変わるでしょう。


文章で読んでもイメージしづらいと思いますが、
いろいろとこの感覚は応用が利く範囲が広いので。
関心ある方には直接の機会を得てお伝えできればと思います。



【補足】
昨日のブログの尺骨を取ることと握らずに尺骨にフィットさせてることを同時にすると、
患者様の腕はよく施術者の操作につき従ってくれます。
患者様が仰向けに寝た状態で、
術者があっちに、こっちにとポイントを押さえて動かすにつれて、患者様の肩はなめらかに動き始めるよう変化します。
これは要領さえつかめれば誰にでもすぐできることです。

この状態で術者の手掌腱膜の中心を一点に決め、肘固定をして動かさずに患者様の尺骨保持のまま円運動をすることで、
肩に作られたバリヤーで動けなくなったブロックが崩されさらに患者様の肩の動きはスムースに。
みるみるうちに変わっていくことがあります。

ただし注意しなければならない点があります。

患者様が立位状態で、術者がこの手掌腱膜の回転操作をすると、
患者様の重心を奪いつんのめらせたり、
やりすぎると合気の投げ技になり、
もんどりうつことになり危険です。


尺骨をとらえられるよう持ち手の位置を追究すると、さほど力が使われなくても技が決まります。
施術ではこの投げにつながる円運動があることを知っておいて、危険のないよう使うようにします。

ちなみに、患者様の腕を「握る」とこのような投げ技となることはありません。 ^-^
そして患者様の肩のゆるみ具合も悪くなります。
posted by スズキ at 10:36| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月05日

ぱっと外から観ただけでは隠れていたムシは見つけ出せない。それは身体の奥に沈んだ病も同じことだと思います。

いま、趣味で栽培している『オーヤトゥルシー』というホーリーバジル系のバジル。

とてもいい香りで気に入ってます。

ただ屋上のスペースも限られており、種を200粒購入。
プラスチック製中程度の大きさの植木鉢に密に撒き順調に根付いて伸びました。

ところが。
ヨウトウムシ、アオムシが大発生。
葉もボロボロ状態。
ヨウトウムシは花の付け根より少し下を噛み切ってしまい、
花も落とされる始末。

その落とされた葉や茎は、
部屋で容器に水を入れて浮かべ芳香剤代わりにしています。




いまのこの植物上の環境は、これらの虫たちには。
密に植えられた、風通しが悪い、食べ物が豊富にある、そして天敵がいない。

パラダイス。

なーるほど。
パラダイス。


いくら害虫を駆除しても、終りがない。
新手の卵が植え付けられてはまた戦いが続くのです。


そんな矢先、
農業系の専門誌をみると、
イノシシから農作物を守る達人が初心者に対策の秘策を教えるページを読みました。
そこに、いいヒントが。。

猪の被害対策の達人が、
初心者さんに「イノシシの目線になるように」つたえて、被害の出る農耕地を見渡すように言いました。

初心者さんはイノシシの背丈に身を潜めて、
畑を塞ぐ柵の高さを観た。
「この柵じゃ、低いから食べに行けるぞ」
(この時点で、イノシシが苦になる柵の高さがわかったわけです)

イノシシの目線から、自分の畑を見ると、
採っていきやすいところにおいしそうな作物がある。
それじゃ、食べに行くよな〜
とイノシシの気持がわかってきた。
何度かぱくついたら、また来たくなって被害が続く。
当然だよな〜と思えて来ました。

イノシシの目線のまま、どうしたら畑から作物を取りづらくなるか、考えてみて。

それができたら、イノシシの被害が消える。それがわからなければ、被害は続くんだ。

といいいます。



そういわれて、私もハッとしました。

うちのオーヤトゥルシーは、ムシたちの目で見てヨウトウムシやアオムシにはパラダイス。
そうなると「こんなところに住めるか!」と虫たちがぼやく環境に変える工夫をすること。


そこまでわかってくると、
密に植えられたところから、大胆に間引いて風通しを良くする。
本数を減らすことで、隠れる場もなくなる。

実は、市販でヨウトウムシ・アオムシを駆除するスプレー式の園芸薬剤があるので、
それをとっとと散布すればすぐにこの問題は終わるのです。
ですが極力、薬剤は使いたくないと粘ったことで、
いつもの自分の目線からではなくムシの目線が大事だと気づきました。
また農家が農薬を使いたくなる気持ちも、わかりました。。
どれほど捕殺駆除が、しんどいことか。
やったことがない人にはわからない。



ここで、人へと視点を変えて観てみましょう。

人は、時として病を得る事があります。

とうとつにその病が自分の身体を蝕み、
自分を苦しめるヨウトウムシやアオムシにやられたかのように「それを叩かなければならない」と感じることがある。
病を叩かねばと躍起になって、いろいろな薬やケアで終りが迎えられるまで叩き続けます。

そのときの目線は、
人がヨウトウムシ等を駆除しなきゃいけないと忌々しく思って延々に戦い、被害はとめどなく終わらないとき。
それと似ているような気がします。

ムシの側の目線になったつもりで、
その場の環境を眺めてみるように。
病の目線で自分の状態を眺めてみよう。

たとえば「いつも左腰のここがことあるごとに痛みがでるんだ」という悩みがあるとき。
痛みが出ているところの、その場の環境やそうなった経過を探っていくと、
解消の緒が冷静に見つけ出せることも出てくるかもしれません。




あと、余談ですがもう一つ。
ヨウトウムシやアオムシをだいぶ駆除したからもう大丈夫だろうと思っても、
葉や茎がぼろぼろになるペースは続いたのです。
目視してもムシたちが見えない感じだが、間違いなくいる。

そう感じて、手で葉を掻き分けてかき分けて。
手を使って探り出すようにして探索の手を伸ばしたら、
葉の裏に葉のすきまに、ところどころにごっそりといるのがわかりました。
目でぱっと見るだけでは見つからない。

かき分けて奥の奥まで覗き見ていくこと。
そのような必死に手をかけて探索をして、
はじめて前進なんだなとわかってきました。

病や疾患の目線で環境を探るときも、
それらがいる場を手でかなりガサガサと書き分けない限りわかるものじゃない。
「目でぱっとみてわかったつもり」では、
あとからあとから虫食いの新手は収まらないのと同じことが起きるのです。

そこを痛感。





私も施術では、手で触って、皮膚の下の温度、硬さ、ゲル状湿り気、層の分離、様々な視点で情報を読み取るようにしています。
そのように心がけてはいたつもりですが。
今回のムシの駆除では、手でほんとうにがさがさとオーヤトゥルシーがぽっきりいく寸前まで探すと、
ぞくぞく隠れたムシが見つかるというのがわかってきて。
ここまでがっつりとがさがさと施術中に人の体のトリガーポイントの探索がなされていただろうかと。
振り返りました。

もちろん、そんなガサガサした手では、やられれば相当に不快ですから。
やってはならない禁じ手です。

だが、代替え案で不快感を落としつつ探索を深めるやり方を見つけ出せないだろうか?
それができれば、体の奥のトリガーポイントなどからその周囲の血管、リンパ、神経など、情報を得ることもできるようになるのでは。
動脈や神経等の、傷害すると命に関わるものは体表からもっとも奥の部分を通り、
そこの情報を正確にキャッチする、それも手だけで触診で、、、となると難易度は高いものでしょう。

でも、この深さの組織の状態が病が沈んで進行したときに、モンダイが潜り込んでいるところなのです。
どうにか探り出す手を持ちたいです。

そのように感じるようになりました。



posted by スズキ at 17:32| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月27日

第二頚椎を触って、脊椎全体をイメージチェック!

とある人体の感じ方と介入のしかた。

頭蓋仙骨治療というオステオパシー系の施術があります。
そのなかにざっくりいうと「後頭骨」と「頚椎」の間が詰まった形でずれている状態を解消するための手技があります。
それは仰向けに寝たクライアントの首の裏側になる環椎あたりに指を置くやり方です。
(※ 首の真後ろのうなじあたりの頚椎に指を当ててください。首の横から当てると、頸動脈の止血となりますから要注意!)

頭を後斜めからみた図.png

今回は仰向けに寝たクライアントの首の裏側の、その環椎のもう一つ下の、第二頚椎という骨に指先を当ててみます。
この部分は脊髄神経以外にも多くの神経が束上に通っているところで、カラダの末端から脳まで、
ひっきりなしに重要なデータのやり取りがなされる通り道となっています。


第二頚椎を触り椎骨全体チェック中.png


そういった重要個所に施術者が指先を当て体を緩めリラックスした状態になり
第二頚椎から下にある第三頚椎、第四頚椎、(以下中略)・・・・第五腰椎、仙骨のように脊椎ラインがどうなっているか。
イメージしながら一つずつの個所に意識のスポットライトを当てていきます。
すると不思議なことに、たとえば第11胸椎が捻じれている状態に感じるぞ。。。と、
その部分にフォーカスしてスポットライトに浮かぶ異常に気付く。

「ちょっとそんなこと、ありえないでしょ〜」

といわれそうです。
ですが、確かにこの第二頚椎を術者が人差し指と中指を適切な力具合でソフトにあて、
ひとつずつの椎骨の状態を診ていくと、変な感じの違和感が見えてきてしかたがない。


そこで答え合わせとして、実際に胸椎のゆがみがどうなってるかをチェックします。
すると、多くはずれたり捻じれたりというサブラクゼーション状態が観察できます。

そこまでは教えられたものなので、多くのご存知の先生方が使っているテクニック。

では、第二頚椎の接触を通して状態の異常を見つけ出せた。
その気づきによりお客様にその個所に意識を集めるようにお願いしてみます。
意識するというのもがっちり強烈にというわけではなく、
自分の見えない手でその違和感が出た椎骨部分を触って状態を気づき観察できている。
そのようなイメージを持ってもらう。
特に注意するのは、いつもの呼吸が速く浅い人では、いつもより深くゆっくりした呼吸にしてもらうこと。

そうして施術者が第二頚椎に接触して「理想の位置にずれた椎骨が戻ってくれたら、最高!」とイメージ付きで思念し、
お客様にも改善が促されるような意識の強さを集めてもらうと。。。



その状態で、お客様のカラダが、どこかぴくぴくっと小さな自発痙攣が起きて、
その痙攣が終わったころに目的の改善を望んだ椎骨を触ると。。。



確かに、先ほどあった大胆なずれやねじれが、こじんまりとしたずれ程度になっており、
そのずれが大きかった時のその椎骨周辺の起立筋群の異常な凝り具合も収まっています。


不思議な手法ですが、圧をかけることなく、
それ以前に患部に触ることもなく。
そのようなイメージで念じることが効いて、
異常個所が正常化していくというリリース法があるのです。


人の身体って、不思議なことが他にもたくさん。

なんか、興味深いですね〜!
posted by スズキ at 17:58| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月25日

お客様から「施術を習ってみたいのだが、いかがなものでしょうか」とのご要望をいただきました!ありがとうございます!

一昨日前の施術終わりのとき。

あまり詳しくはいえませんが、
施術業をなさっておられないお客様から。

「施術を習ってみたいのだが、いかがなものでしょうか」

とのお話をいただきました。


気心が知れておりますお客様ですし、
真剣に考えてみて口にしたお言葉だと思いました。

ので。
「はい。いいですよ〜」

とのこと。
もちろん、そのお客様自身、本業のお仕事も多忙ですし施術のレクチャーに割ける時間も限られているので、
徹底した施術教練をしたいわけではありません。

ただ、ご自身の身体が私が見ても根本部分が大きく変化し安定化しています。
仕事が美に関することでセンスのかたまりのような方です。
すでに多くのカラダ関係の本も手にされて読まれています。

そのような前提がありますから、
なんら違和感もなく時間をみて今度ね。
という感じに落ち着きました。

数年前にボウエンテクニックの手技を習っていました。
その技術をそのまま教えるのはNGとされています。

それにボウエンテクニックの手技のしかた。
昨今は、私がそちらに合気柔術の手をいれようとして
我流になりすぎまして。
ボウエンテクニックの手技の技術自体、
そのまま教えられる自信もありません。 ^-^;

だからボウエンテクニックの基本思想の骨子は生かしつつも独自に別物へ創作の手を伸ばし、
そちらを伝えれば安全かつ効果的なやり方でつたえられるでしょう。

というイメージを私の頭の中で描きました。


思うのはカンタン、でも実際やっていくのは困難さもでてきます。




ですが最近になって誰もが自身の身体をよく知るきっかけを得て知恵を増し、
自分で自分を助けられるようになっていくのが理想かなと思うこともあって。

お客様から「そう考えてるなら、ちゃんとそれをものにしなさい!」という、
強力な何物にも負けず突き進もうと思えるような援護射撃をいただいたと受け止めています。


ただ困っていることは、そのような新たな施術技の創作は、
通常営業で多くのお客様にかかわっているときにヒントをいただけ短期間に大化けできます。
確実に施術を日々していたときのほうが、毎回の施術ごとに変化し手が変わる自分がいます。

それがいまのような状況下では、
施術をする機会が減れば気づき情報の集積が不十分となり、
質的変化が熟成するには時間がかかるのです。

いまは、そこをどのように別のところから気づきの情報を多く持ってきてつかうか。
そこに意識を置いています。

おかしなことを言うようですが、植物の栽培を専門的なところまで学ぶと。
植物が健康に育つ外的・内的環境づくりと人の健康と重なり合うところが、
ちらほら見えてくるものです。
もしかしたら、そちらからのヒントを開花させて、
人体内部の植物的神経や植物性筋肉のとらえの基礎を充実させてみるなど。

など、様々な視点を駆使して施術量が減っているところをカバーしながら、
施術創作をしようと思っているこの頃です。

^-^

posted by スズキ at 17:18| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月07日

くさび型ブロックを使った施術。 集中力で心身が削られましたが、シミュレーション通りの成果がでました ^ー^

一昨日はアフターフォローの施術でした。

施術最初、くさび型ブロックを使ってのリリースを試みさせていただきました。

骨盤部は、腸骨が左右とも後方が上方へとそそりあがりがあり、主に座骨の位置と股関節のはずれが入るように圧をかけた状態に。
「微妙な骨盤のずれを左右にわけてバランスよく調整する」とはいっても、
恥骨結合と上前腸骨棘の位置を見定めればさほど難しいことはない。


ただ肩甲骨部位の調整の難しさは、骨盤の比ではない。

肩の挙上がつよく肩甲骨の位置のタイプで、
仰向けでの施術前にくさび型ブロックを使い修正を加えた状態でボウエンテクニックと部位リリースを骨へと当てる骨膜部のリリースまでという、
新たな方法での施術を取り組ませていただきました。

施術を受けるときに肩甲骨の位置が上方または外旋、その両方のような形でずれている場合。
ほぼ100%骨盤の腸骨が同様か、または左右パターンが逆転した形でそのずれを継承して問題がでています。
そしてここはケースバイケースですが、肩甲骨のずれと同期して側頭骨も同様のパターンか左右逆転した状態で変位している場合があります。

もちろん左右の肩甲骨のずれ方は各々ちがいがありますから、
その違いを理解して調整する必要が出てきます。

右肩甲骨が外側に3センチ、上方に2.5センチ、下方先端が外方へ10度捻じれ。
左肩甲骨が外側に2センチ、上方に 2センチ、下方先端が外方へ7度捻じれ。
などと読み取れたとします。

すでに何十年もずれた状態が慢性化しているケースでは、
胸鎖関節の付け根位置で、鎖骨を水平位置にあわせる修正では問題がでてきます。
それは胸骨柄の位置が、生理的に正しいはずの位置より上方へとずれが5ミリ〜3センチなど数センチ単位で位置ずれがでています。

そうなると胸骨柄自体が上下の位置のみならず水平が傾き前後のずれもでてきております。

その状態を読んで、本来の位置に近づけるようくさび型ブロックを肩に差し込み微調整を加えていきます。
この修正をされたお客様としては、強制的にいつもよりだいぶ肩が下方で内側へと窮屈になるようにされて違和感は感じたはずです。

ただ実際それでも呼吸が深くできる位置に鎖骨、肩甲骨が修正された位置におかれ、
それと同時に上部胸椎部周囲の起立筋のテンションの異常を低減しているため、
その状態で私が手掌のみによる精密なリリースを加えた際の筋肉の緩み方をしていった。

いつもであれば施術の初めはボウエンテクニックでカラダの緊張具合を数センチ単位で調べていき、
その調べた状態から修正点やバランスをどうすれば理想形へと改善できるか。
つまりやや乱暴な言い方をすれば、ペットボトルがつぶされて変形しているとすれば、
そのペットボトルの原型はどうであるか想像して、その原型と変形の違い、差のある部位を知ります。
同時に、どのような順番でつぶされた力が入ったか、どのような角度でどのような強さで、どのような時間継続して、
などを感じ取りつつ。
これをするには変形していない原型のペットボトルが正確に観え、現状の変形したものと質感を持ったイメージを
オーバーラップさせれば把握することができる。

たとえば変形したペットボトルのずれが出ているものに対して、内部に空気を送り込んで膨らますことで、
幾分か内圧がペットボトルの凸凹させられた部分を平らかな元の状態に戻してくれる。

そのようなことを人体の、骨盤と肩甲骨といった、骨盤は脚に、肩甲骨は腕にという非常に動的に多きさをもったパーツの付け根に当たり、
手足の動きがスムースなキネシオロジー的に理想の動きができていればさほど骨盤や肩甲骨に負担は強いられないだろう。
それが手足の動き、使い方に本人が気づく気づかないは問題なく、理想的な動きと離れている量が多ければそれに比例して骨盤や肩甲骨に負荷が蓄積していく。
その負荷とは初期では筋が柔軟性を保持したままパンプアップする程度であるが、
徐々に肩関節、股関節などの大関節のはまりが悪くなるような位置に置かれるようなしこりを作ってしまう。

そしてこの肩甲骨と骨盤は、いわば4輪自動車のタイヤ部分。
タイヤの付き方が悪ければ走りに影響するし燃費もよくない。
同時に、すれて摩耗が強くなるタイヤやブレーキ関係の部分に問題がでてしまう。
それと同時に前輪と後輪を連動させる駆動軸に異常がでてきてしまう。
人体でいえば、それは脊椎の位置がずらされた状態に持っていかれるという影響が出るということです。

だからこそ肩甲骨と骨盤を、理想形の位置に修正してのリリースには意義があるだろうと考えていました。




ベン石温熱器でリリースを加えるのですが、それをせずに中盤までほとんど私の手掌のみで精密さを高めてのリリースをしていきました。

ただそのおかげで、、、施術終わった直後からの2日間、
私は極度の頭痛とそれにともなう吐き気で戻すなど、施術直後から寝込みました。-.-;
私もちょっと信じられないほどの集中力をつかいます。
そのハードさで、施術時間が終わりましたといった瞬間、
お客様が「くらくらするといけないから、ゆっくり起き上がります!」という横で、
私が「あっ、やばい、施術ちゅうの緊張が抜けた瞬間くらくらしだした!」というありさま。
お客様が帰られたすぐ後に、気絶するように缶ジュースのクリームソーダを飲んで糖分を補給し、意識を失って倒れてました。

今日は本当は人と会う予定があったのですが、。
自分都合でドタキャンすることはめったにないのですが、
体力の消耗と、身体へのダメージからごめんなさいとなりました。

久々です。
ここまでの施術での燃え尽きた感じは。。。




精密の度合いをあげるというには、取り組まなければならない個人的な課題でもあろうと最近考えていたのです。
つらい施術になるんじゃないかなと、その日のそのお客様の様子を見た瞬間に私がいま研究しているところに、
みごとというほど当てはまっていたところを観て。
施術前から察していたんですが、案の定でした。

ただお客様としても、通常の手技ならリリースの手が伸ばせない箇所に改善の手を連打することができました。
お客様は気づかれたかどうか、というところですが、
たとえば
第一番目に自身の大腿部の鼠径部直下から8センチほどまでのしこりの根です。
ここはくさび型ブロックを当ててなければ現れてはこないリリース可能なサインが浮かび上がり、
私も多少、「鼠径靭帯で絞められていた血管やリンパが通せる深さまできてるよ〜」
第二番目に首です。
首の斜角筋でいえば前斜角筋と中斜角筋の間を通る腕へ通る血管やそこと関係する腕の神経など。
一見すると肩甲骨を下方(足のある方向)に押し下げられているから斜角筋のテンションが上がるのではと思われそうですが、
回旋して肩甲骨下端が外へ逃げるようにずれているところを修正したことでかえって斜角筋の異常なテンションを下げることができました。
他にもありますが、
これらは骨盤と肩甲骨という、「骨」というカラダの内部にある組織の位置を正すことで呼吸の深さを増すような位置に持っていくことで、
胸郭の動きの自由度をあげるといった、、、
いわば、変形したペットボトルのなかに空気をいっぱい入れて内圧で凸凹を調整したやり方を、意図的にもちいています。
骨盤と肩甲骨がずれるとき、呼吸の質が100%悪くなりますから、息が据えてそうな胸郭のふくらみがあったとしても、
そこに呼吸代謝として二酸化炭素を捨てきれずに再度それを血に流し続けています。
その状態から抜け出した状態を求めていくには、という課題で、長いこと考え続けて見つけたやり方です。

ですが次からは手掌でのリリースは、手掌でなしたポイントの把握と私の手が新たな施術の感覚がつかめたので。
ベン石温熱器に持ち換えることでも、十分な成果が出せるでしょう。
継続的にくさび型ブロックを使うかどうかは、使ったほうがよい人とさほどそれを必要としない体質の人と、
二手にわかれるというところと、なかにはブロックテクニックによる違和感を感じて受け付けない人などもいるでしょう。

もし緊急事態宣言が終了して本営業になったとき、この扱いをどうすべきかは思案するところです。

ですが非常に優れたノウハウを施術の引き出しに入れることができたことは、大変な喜びを感じています。
よくもまぁ、こんな変わったやり方を思いついたと、われながら感心します。。。.




また、もちろんのこと、一昨日前のお客様の施術をする前に、
何十、何百回とその施術シミュレーションを繰り返しています。
そして十分な成果と安全性を確保できると考えるまで練れたため施行させていただきました。
そういったシミュレーションで描いた施術成果をあげることはできたため、挑む価値はありました。

そしてお客様自身、自身でも実直に私がお伝えした身体の使い方の所作を受けて自身なりにアレンジされている。
そのような動きへの積極性が高いお客様でなければ、今回、くさび型ブロックをもちいるという判断はしませんでした。
その点を深くお客様に感謝いたしております。



私が今のスタイルでの施術をするのは、長くて2年と感じています。
それまでに一定のモノを見出していきたい。
そのような気持ちから、いまも飽くなきチャレンジと進化をと考えています。
posted by スズキ at 05:14| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする