2022年04月22日

呼吸の質を面倒見ていくには、横隔膜意識のみでは足りません! 胸郭膜と骨盤隔膜の正常化が鍵に

腹式呼吸上の3つの隔膜の動きの特徴.png



隔膜とは、立位で観れば上下を隔てる(へだてる)筋肉の層のことをそう呼びます。
地面に対して隔膜は水平・平衡の位置関係になっています。

横隔膜に代表され知られていますね。
横隔膜の上下動により、腹式呼吸がなされることも、ご存知でしょう。


3つ、代表的な隔膜(胸郭膜・横隔膜・骨盤隔膜)などは私どもが関心を寄せて、
お客様のそれら隔膜の状態が健康な動作が可能でよく使われているかどうかをみます。

※ さらに詳細に隔膜をみれば「足底筋膜」や「手掌腱膜」も、隔膜。その状態と動きをみます。
  足裏が硬く上下動がなければ、そのものの呼吸の質は悪いとわかります。


概要は、上図のとおり。


息を吸うときと息を吐くとき、横隔膜の上下動をみると吸うときは横隔膜は下がり、吐くときは横隔膜は上がります。
そうすることで肺の内部空間を広げたり狭めることで、空気の代謝をおこします。

でもざっくりと、よい腹式呼吸は、横隔膜が上下動していればそれでOKと思うのでは、足らないのです。
横隔膜の周囲の凝りを解くだけでよしと考えるのは、施術のプロとは呼べません。

なぜかといえば、横隔膜のリリースが必要な状態に陥っている方の場合、
ほぼ100%の確率で骨盤隔膜も改善が必要な状態に陥っているのです。


ここで生体上の動きの起こりをみると、横隔膜には、見過ごしてはならない特徴があります。

腹式呼吸で息を吸うときには、骨盤隔膜(または骨盤底筋とイメージしてください)が動きだしてから、
その骨盤隔膜の動きの量に応じて横隔膜も動き出すのです。


骨盤隔膜が横隔膜の動きを誘発させるような<主従関係>があります。

すると横隔膜がいったん施術による外圧等によるリリースが加えられたとしても、
骨盤隔膜の動きが制限されているなら、ものの10分もせず横隔膜の動きは元の悪化状態に舞い戻るでしょう。


だから骨盤隔膜の状態を解くことが、横隔膜のリリースをするときには必須セットなんです。
そうしないと意味がないどころか、かえって重心どりがやりづらい身体になって苦しみます。



では骨盤隔膜が問題ありのときってどういった場合なのかを見てみようとすると。。。
そうなう場面での数例をあげてみましょう。

・骨盤の傾斜がある、
・外旋六筋の状態が思わしくないため股関節のはまりがよくない、
・鼠径靭帯が硬くて骨盤隔膜が引き連れている、
・腰部や腹部の筋が凝りがある、
・大腰筋に緊張や虚脱がある、


などの状態があれば骨盤底筋が正常な機能ができない状況ですから、
横隔膜も正常に働けない状態にある。

だから骨盤隔膜関連を先行して、または横隔膜を解くのと同時期に解くことが求められます。


そして実際のところ骨盤底筋群のリリースのほうが横隔膜の対処の数十倍もの手間もかかり、
それ以上に技術も飛びぬけて高いものが要求されます。



そして図中に胸郭膜という肺の上にある隔膜が見えると思いますが、
こちらと骨盤隔膜は同時期に呼吸のタイミングで上下動します。

こちらの胸郭膜と骨盤隔膜の両者の隔膜は、互いに連動しているため、
一方が動きがよくなることで他方を機能的に引き上げることもありますが、
見方を変えれば一方が動きが悪すぎれば他方の機能の足を引っ張ります。


つまり肩こりや首凝りがひどく、斜角筋や僧帽筋・肩甲挙筋、その他の胸郭膜周囲の筋に引き連れ等が生じる場合、
この胸郭膜の上下動の制限は骨盤隔膜の上下の量に通じるのです。
つまりめちゃくちゃ首凝りがひどくなってたりむち打ち後遺症があれば、
胸郭膜が理想の30%しか上下動できないほど引き連れていたとします。

すると、、、。
胸郭膜が30%しか動けなければ、そちらの悪影響が骨盤隔膜の可動が30%に制限を受けます。
すると、、、骨盤隔膜の機能低下がダイレクトに横隔膜をまともに動けなくしてしまうのですね。




だから理想で言えば、この3つの隔膜(胸郭膜・横隔膜・骨盤隔膜)を同時期に状態を改善させることで、
その方の呼吸の質を安定的に維持向上させるように変えることができる
のです。
posted by スズキ at 11:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月20日

動きとは、歯車のかみ合わせと回転の妙、、、かな?

昨日の施術にて。

このたび、正規の施術予約を再開させていただき、ご新規のお客様がお見えになられました。
ここ2年以上、新規のお客様のご予約いただくことがなかったと、改めて感じました。

ありがとうございました!!



初回カウンセリングにて、
すでにお体の操作法について研究なさっておられるとお伺いしました。

人間は動物、動く生き物です。
動的な動き、または姿勢の固定のような静的な動き。
それらは筋肉や骨格を含め、うまくそれらの操作がかなえられることで、
ムリ・ムダ・ムラが削られていくようなシンプルかつ合理的な動きに支えられること。

「施術」には限界があり、
たとえどんな質の良い仕事をなさる先生であっても、
施術だけで身体の健康がかなえられるわけではない。

本人が気づいてか気づかぬかにかかわらず、
身体内部の操作をおこなうときの不変のルール以前に、
独自のルールに先行された体を固めるような動きに支配されるようであれば、
どうも、施術を受けても3歩進んで2歩下がるといった施術成果が目減りする。

理想は、施術により生じた変化が、いままでしづらい動きを可能にすることで、
期待する動きへと近づく変化がうまれることで、体内の歯車が順繰りに回るようなイメージで操作できたなら。
3歩進んで5歩改進がうまれるだろう。

たとえば、以前、フェルデンクライス・メソッドの先生をなさっておられる方が施術を受けてくれていたとき。
まさに、いままで体の変化を前進し続けてこられた力の援護射撃のように施術を使われて、
3歩施術で押し上げれば10歩改進した姿を見せていただくようなことがしょっちゅうでした。


そういったときに、
私も、「あぁ、やっぱり身体内部の機構を理解なさった上で、動き方が磨かれることこそ身体変化の王道だな」と感じました。
同時に、
「やっぱり専門でムーブメントについて集中して研究なさっておられる先生は、違うな!実にいいね!」
とも。

概念のようになって聞こえるかもしれませんが、
人の体の筋肉や骨を歯車に例えて考えてみましょう。


歯車は順繰りに回そう.png


ナンバーを1〜4までふりました。

1の歯車がまわれば2が回るのです。
2が回るから3がまわります。
3が回ると4がまわります。
というように。

一見すると1が動けば4が動いて当たり前だとおもうかもしれませんね。

それがおこるときの必要な条件として「歯車がかみ合うこと」
歯車が外れているのでは、空回りするだけでしょう。

「歯車の回転が、ぶつからないこと」
たとえば、歯車1がモーターで回される方向と、歯車2がモーターで回される方向が、順繰りに力を渡して受けとる流れにあれば、
それらの歯車は回り続けるでしょう。
ですが歯車1がモーターで回される方向と、歯車2がモーターで回される方向が、一方の回転をブレーキをかけるような方向に回れば、
回転力は減じられるか止まる、または逆回転です。

運動のうまくいっている方々の特徴を拝見させていただくと、
歯車同士の動きが順繰りに力の流れをさまたげないような回転をしているんですね。
この状態は動きに明白な「連動が見受けられ」、のびやかな動きはつっかえるようなことはあまりないようです。

運動のうまくいっていない方々の特徴を拝見させていただくと、
歯車同士の動きが起こる前段階で、歯車の噛みあいを関節の入り具合と言い換えれば、
そのかみ合いが浅くなりかみ合って力をつなげて伝えることがしづらくなっているようです。
なので関節のしっかり収まるポジションを理解して、そのように設置するための工夫や意識って大事なんですね。
そして2つの歯車の回転方向がかみ合いながらも動きを止めるブレーキになる方向であれば、
そのときに「力んだ状態」が体内で作られるのです。



まさに、この後者の運動がうまくできてないっていうのは、かつての私でして。。。
いやはや、ほんとうに体質が悪くって虚弱だったと思ってたわけですが、
体内でうまいこと歯車がかみ合わず、かみ合っても歯車同士が連動し連携する流れなんてあるって、
想像だにしなかったものですから。
単に立つだけで力みが手足や腹筋や腰筋に、そして首にぐいぐいはいって、そうするだけで、
歯車同士をアクセルとブレーキを同時にぐいぐい踏みっぱなし。
自分ではそこに、これが普通でしょという感じしかなかったので、
気づかぬうちに体力をすり減らす重労働を実際なしているわけで。

力みがはいる操作をするときに、身体内部には筋膜の癒着が生じるのです。

だから身体の奥にコリコリをたくさん作りだして、
消化器や呼吸器の不具合や、前後がつぶれた胸郭、
首の付け根が締め付けられている苦しみが抜けないのが日常茶飯事で慣れるしかないとあきらめる始末。

だからかもしれません。

当時の幼少時からの私の写真、ほぼないのです。
うつされそうになると、恥ずかしいから顔を手で覆っていただけの、シャイすぎるのが理由のたいはんですが、
きっと虚弱過ぎた身体に情けなさを感じて生きていたころだったのは確かで、その姿を残したくなかったのかもしれません。
無意識下での証拠隠滅をしようと試みていたのでしょうか。。。




それがたとえばだいぶん前の大学生時分に太極拳や合気道の教えを伺い学ばせていただく機会に恵まれ、
どうやら、使い方がからっきしわかってなかったと知って愕然としました。
空気椅子といえるような馬歩立ちという姿勢を、齢80歳超えてるんじゃないかというおじいちゃん、おばあちゃんが、
ふつーに微動だにせずなさっておられる横で、私はがくがくぷるぷると膝が砕けてしまうほど奮ってました。
その先輩たちを見ていい筋肉のような気はするが、決して筋骨隆々なんかじゃなく、年相応に見えるのです。
「あぁ、そうか、体力勝負なんじゃないんだ。だったらぼくにもどうにかなるかもしれない」
そんな思いで、片っ端から関連書を取り寄せて読みまくった記憶があります。
でもそれだけでは、虚弱な体が覚醒するなんて奇跡は起きませんでした。
疲れっぱなしの人生を送り続けてます。


ですが、施術をし始めてカラダが基礎的な運動の量と無駄な身体操作を削らねばやっていけない必死さと、
そして極めつけがここ10年以内ころになって、
合気柔術の先生に、筋どうしがぶつからない動き(力みのない動き)や
ひとつの筋操作をするときは、そこに集中し、その動作が終えてから次の筋操作に移行すること(熟練すれば一つの筋を動かしたら次の筋を動かすという操作が高速に行えるようになるため、外見上は一つの筋を動かして、動かしきれたら次の歯車を回すという手順をシンプルに遂行してなさるというのは見えないだけです)など、
実際に運動生理学上の知識を得た条件の上で実践してみました。

すると、見えたような気がしたんです。

ありありと体内に歯車が回転して連動してのびやかな作動をなす様子が。
そのイメージが描けた時点で、私の動きとカラダの状態は確実に変わってくれたと感じています。

不思議なことですが、うまく自分の内部で身体内部の操作が起き始めると、
対面するものの体の関節の位置や歯車の動きの正誤などを感覚的に感じ取ることができるようになるようです。
合気柔術のようなものでは、それがわかることで相手へ技をかけるための感知する力になりますし、
私のような施術をする者では、瞬時にお客様のアライメント(垂直に骨格が並んでおり全体が整合している状態)が通っているかどうか。
または通っていなかったとすれば、どの部位により大きな歯車の回転の誤操作が感じられるかなど、
服の上からでも察しがつくようになってくるのです。

施術家をしている武道家の先生も多くおられるのは、こういったことで活かされてるんだなと納得できたことがあります。


昨日のお客様は、今年いっぱい、健康のために集中する!と宣言なさっておられました。

なかなかおおざっぱな歯車の回転がどうだこうだといわれても、
抽象的過ぎてわかりづらいものとお察しします。
それに体の状態が一定量、自由度を取り戻せるまで進まなければ、
知識上理解している身体操作の要諦があってもそれが思うように体で表現はできません。

私が願うことですが、うまく施術による体の解放を下敷きにして、
そのうえで今まで学んでこられた身体操作のエッセンスを使っていかれることができれば、
きっと、今年中に健康力アップの階段をワンステップ、飛躍できるものとなればうれしいですね!



新規のお客様がお見えになられたことは、私自身にも新たな勉強の機会になりそうです。 ^-^
posted by スズキ at 10:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月18日

筋膜を解くときの、コア中のコアって、どこ? それは・・・



骨格筋とよばれる、
骨を動かし、骨を支える筋肉群が筋膜リリースの範疇です。

では、下にあるイラストが、骨格筋のすべてでしょうか?

骨格筋群.png


答えは、いいえです。

これらは骨格筋の一部でしかありません。
私どもではこちらを皮下のすぐ近くにあることから表層筋群といった呼び方をしております。

一般の方が直感的に筋肉といって思い起こせるのは、
この表層筋群ではないでしょうか?

もちろんこれらの表層筋群も骨格筋の一部ですから、
もし癒着等の不具合を見受けられた場合、
施術によってリリースをするわけです。

こちらの表層筋部分には痛覚神経の量が多く設置されており、
お客様自身も、その痛みや張り、詰まりなどの苦痛を感じ取りやすいため、
この部位についての不具合を訴えてくる方は多くおられます。
表層筋は身体の外となる外界と近しい位置にあるため、
事故などにより転倒の衝撃などを敏感に感じ取って即座対応して身を守る。
そのような外界からのアタックから抵抗するような防護柵のような側面を持ちます。
同時に温感等のセンサーも、こちらの表層筋群に多く分布しております。


表層筋からさらに身体内奥に奥まった位置に存在する筋群として
中層筋群深層筋群と総称しています。
中層筋や深層筋では、
外界からの衝撃が減る予想により、痛覚神経は減少します。
より皮膚から奥まるにつれて明らかな減少をしめすのです。
すると中層筋や特にさらに痛覚神経等のセンサーが減っている深層筋では
痛みや凝りなどが生じて炎症が筋におきていたらどうなるか?

初期段階ではそれに気づくこともなく生活していくことができています。
中期段階では、少し凝りや関連関節部の可動域の制限を感じるでしょう。
末期段階では、いっきにドゴーンと爆弾がさく裂したような衝撃が走ります。
たとえば「ぎっくり腰」。
こちらは大腰筋という深層筋が極度に凝り固まったり、
時にはその組織の一部等が裂ける状態となって感じる不具合です。
ぎっくり腰となる大腰筋の凝りは、かならず初期段階から中期段階を経て起こります。

表層筋は初期段階の凝り始めでも、がっつり痛みが感じられることで、
その時点で痛みを解消させようと手を尽くす機会が与えられています。
そうした時点で適切な対処とその後に再発しない手を打つなら、
表層筋は改善も早いのです。

対して、中層筋や深層筋は表層筋の凝りが進行して奥まった部位にまで凝りが侵入する形のように現れるでしょう。
そして大腰筋の不具合は徐々にお腹の特定の奥が固まって内臓との癒着も進行しますが、
ぎっくり腰という負のダメージの積載が一定量を超えるまで、
どうしてもこの不快さを治めたいと感じるほどの痛みが現れることはありません。
つまり、深層筋は痛覚等が鈍いため極限まで耐えちゃうのですが、
これ以上はやばいとなると、一転してどーんと突如として信じられないような痛みが襲ってくるのが特徴です。

大腰筋を深層筋のひとつとして例えで出しましたが、
もちろんのこと他にもさまざまな深層筋が私どもの身体の奥に収まって機能しております。
そして大腰筋以外の中層筋や深層筋も、表層筋とは違う性質を持っているのです。



施術を進めるにあたって個別の筋の状態ももちろん把握していくわけですが、
( 表層筋 ⇒ 中層筋 ⇒ 深層筋 ) のような、ざっくりしたパートわけをして、
大まかな同様の性質を保有する筋群の把握に努める理由はいくつかあります。

たとえば、お客様が表層筋群上の不具合を感じたようであれば、そちらに対しての対処として、
ホットストーンセラピーをしようとか
キネシオテーピングをしてねとか
セルフマッサージをお願いしますなど、
適した対処法を、その都度、見分けてつたえることができます。

ですが中層の中段より奥の深層筋ともなれば、
勝手にゴリゴリと強圧すれば、感覚が疎くなってる筋組織を削って筋組織を割くようなダメージをあたえます。
もともとそのような深層筋の不具合を感じだしたという場合には、
すでに悪化の過程の初期段階は通り過ぎ中期の後ろ辺りまできていることが多いようです。
そういった組織は炎症が進んだ証拠で、すでに栄養の供給を受ける量も減り、酸化した老廃物がその場に蓄積。
つまり、もうそういった悪化が進行した組織はもろい組織にすでになってしまっている。
そういう砂上の楼閣のような状態であれば、慎重に豊富な経験や専門知識と観察力、
そして施術による対処技術を持ち、
他には多種にわたる見極めが必要となります。

すでにお客様の深層筋部分に大きなダメージが蓄積しているとしても、
そこについて言葉でそうだということを言い過ぎるとお客様にとって、
正確な情報を伝えることはすべきだと、施術を初めての当初、そう考えて伝えていたことがあります。

ですが深層筋がすでに状態がだいぶ悪くなっているお客様の場合には、
その報告は聞くに堪えない、つらい思いをなさるものだと気づいたときがあります。
同業者同士なら、そこの配慮も余計な気づかいでしかないため、
実際に感じたことをつたえることもできます。
ですが一般のお客様に対しては、
それ以降は、意図的に非常に気になるような状態悪化が感じ取れる深層筋があるが、
そこはいずれ状態の底上げが進んで改善ベースに乗り、
明るい気持ちで受け入れてもらえそうなときまではお伝えしないようにしております。

それゆえに、次から次へと、筋膜もリリースする部分って尽きないよねといわれます。

つまり初期段階から中期段階、そして末期の所へ差し掛かっている場合には、
悪化の進行過程で10年かけて現状になったとすれば、
その回復には最低でも十分の一の期間が深層筋の組織が癒されるまでに時間が要するといわれています。




そこまでは、ごく普通の、普段使いの筋膜リリース上の配慮の範囲内でしょう。




中医学の勉強をする前は、
そうした範囲内の見方で骨格筋のみに意識を集中してリリースをしてきました。



以前は「臓腑」と「筋」を結び付けて読み解くために必要不可欠な、
中医学診断のような技術が不十分で臓腑の状態が見えませんでした。
臓腑弁証のような臓腑のしくみを中医学的に理解し始めたら、
お客様は筋膜を解きたい理由が健康になりたいのなら、
そうした中医学上での人体の理解がなければその目的は達せられないと感じるようになりました。

中医学の基礎を学ぶ前は、恥ずかしながら。。。
特定の筋と特定の臓腑が互いに影響しあっているというのは、
経絡とは筋膜のなかを通ってつながったレールのようなものだから、
筋肉が硬化委縮したり緊張して張ったりすれば、その筋肉を通る経絡には不具合がでるのだろう。
〜その程度の浅い知識と了見で経筋という経絡と筋肉の関係をみる技術の関連図をみていました。



深層筋と臓腑が密着し接する位置関係にあり、
筋膜と内臓の外壁の膜が深層筋が硬化が進めば、その硬化した硬い壁に臓器の外壁膜が癒着しますので。

そこから被るといった直接的な問題点が浮上してきました。


人体の最奥にある筋はなにか?

という質問を、施術を習うときにされたことがあります。
私は、それって深層筋だろうといった覚えがありますが、
間違いでした。
最奥に位置する筋肉は「臓腑」です。
つまり五臓六腑、肺、心臓、肝臓、腎臓、脾臓の五臓と大腸、小腸、胃、膀胱、胆のう、三焦の六腑のことです。

でも内臓は骨格筋じゃないから、身体を支えるため骨の支柱になったり、骨を動かすものじゃないし。
コリコリに凝るようなことはないんじゃないの?

だったら癒着といっても、たかが知れている。

(※ 当時の私は、腹部の開腹手術で多大な時間が割かれるのは
   臓器以外の腹腔内の癒着が進んでいるものを傷つけずにはがす手間にだ、ということを知りませんでした)

臓器が単体で異常な委縮をするといったことで、問題が生じるわけではなく、
腹腔内全体が下垂して押し詰められることもありますし、
他にはその臓器に接した深層筋が柔軟であれば接しても問題ないわけだが、
その深層筋が硬化委縮した状態で硬い壁になると、
その硬化した深層筋の強固な壁に臓器が当たれば。
筋膜と臓器の外壁になる膜とのしきりになる潤滑油が減って癒着が始まるとのことです。
そうした状態も、内臓には負担なんですね。

このような深層筋硬化の流れにより、臓腑に影響が出るパターンもあるんですね。

こうなると強固に硬い状態の深層筋に張り付いた臓腑も同様な動きが取れづらい固定した状態に陥ります。

コア中のコアの臓腑の筋肉が、
こうなって凝り固まったような不具合がでてはいけませんよね。



そういった意味でとらえてみても、深層筋を緩めることって大事。

個人的には健康寿命に、ここはかかわるのだろうと感じています。

それは、特に内臓の奥にある大腰筋がそうした強烈な硬化した場合、
その大腰筋に接する臓器、たとえば下垂した胃や、位置的に近しい小腸や部分大腸、それに女性なら内性器など、
柔軟性が失われた大腰筋の筋部と密着しておれば、少なからず影響が出ることがあるようです。

最近、個人的に<大腸や小腸の内部にいる腸内細菌のこと>を調べておりまして、
腸内細菌の役割が果たせることで健康寿命が延びるだろうという本を読みこんでいまして。 ^-^;





というようなことで、
たとえば大腰筋という深層筋が硬化が進むとぎっくり腰のリスクが噴き出すだけでなく、
他にもお腹の中のコア中のコアがきつくなることもつながりかねませんので。


そういった意味合いでも、深層筋の硬化があれば、しっかりそこまで解かれるといいですよ〜。




このようなことを、長々と書いたのは、
実は昨日、施術でつねづね体が硬化が強かったお客様のリリースが進んでいき、
ようやくこの深層筋の一部でいてけっこう固まると問題を多く引き起こす大腰筋を、
かなり時間(期間)をかけて緩める段までこれて、最高にありがたかったからです。

こちらのお客様はコロナ禍で感染リスクを押してアフターフォローの施術の予約をいれて通ってくれていた方でもありました。

とにかくこの部位の深いリリースをタイミングを見誤って急くようなことは、
お客様のためにならないのです。
それは事故の危険がでてきます。

ですがとかなければいつまでも腰椎椎間板が狭窄状態のまま、伸びやかな復活を遂げられませんし、
先ほど申したような、その大腰筋の硬化部と接した個所を持つ臓器にもよくない影響がでますから。
どうしても解きたい場所です。

でも解ける段にならなければ、私もそこにこうした硬さのレベルのものがあると解けない段ではつたえられません。。

そうしたにっちもさっちもというところを抜け出して、コア中のコアを大腰筋をミリ単位でモニターして数十分割して解いていくまでに。。

じつは聞診のひとつに匂いをかぐことで、その方の臓器の状態を知るというものがあり、
こちらのお客様のそれまでの状態と昨日とはあきらかにそこも違って改善がみられていたのですね。
これも大腰筋の徹底リリースに踏み切らせていただいた裏付けのひとつです。

リリースを受けたお客様は、
大腰筋の深部に大小の石ころのようなものが感じられ痛みがあるものの、
ずっとリリースのときにわずかな表情の変化や痛み過ぎによって反射で起きる収縮がないかをモニターし続けました。
もし、瞬間でも深刻な苦痛を覚えた表情やビクッという緊張が走れば、それで今回はリリースはもう終わりです。
腹部の場合は、他の脚や肩などの骨格筋とは違い、内臓越しで大腰筋を解くので絶対に無理はしたくありません。

痛くないわけはないのですが、神経の芯に響いて起立筋部分が瞬間緊張が起きるところまではいかない。
そうした減圧した圧をかけて解けたのも、先行してベン石温熱器で加熱して問題をおこしそうな部位を緩めてます。
そして解くときに負担がかかりそうだと思えるところでも、先行してベン石温熱器で患部や周辺を加熱して軟性を取り戻していきました。

だから。
かなり息を止めるような真剣な空気が漂い続けた施術が続いたためお客様も疲れたでしょう。

お疲れ様でした。 ^-^
posted by スズキ at 12:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月06日

歯医者にて。 神経がない怖さ、痛感してしまった話


いま、歯科医院に通っています。

歯科医:「左下の奥歯。神経を抜かれている歯ですが、どうやら虫歯になっているようです。かぶせたものを取りましょう」

私:「はい、お願いします」

歯科医:「痛みはないはずです。神経を抜いてあるので。。。おぉやぁ・・・」

以下、( )内は、私の心の声です。

私:「・・・?(なに!なにが見つかったんだ!?)」

歯科医:
「虫歯が進んでるので、土台も取っちゃいますね。全部、やり直しです」

私:「(ショック!! お手数をおかけします・・・)」

歯科医:「痛みがない歯って、虫歯になっても痛まない。だから虫歯があること自体、気づかないんですよ」

私:「(確かに・・・。まったく、そこに虫歯があるなんて気づいてなくて。。。正直、土台まで外されるほど、虫歯が進んだんなんて)」




これと同様なことを、私がお客様の施術をしていても気づくことがあります。


お客様の中には痛みがあって厳しいといわれる方には2つの異なる場合があります。

■ ひとつは、代謝力がよくいきわたっており表層の筋などの浅い部位が張っただけの人。
  状態としては軽度から中度ほど。

■ 他は、代謝がいきとどかない体内組織部位を作り出して痛覚神経麻痺までは起きていない人。
  状態としては進んでおります。
  ですが痛みが感じられるときは、施術成果が出せるほどの血流量がみられます。
  本人の血がダメージを受けた部位にふんだんに流れ出すことにより、
  異常をきたした組織の細胞がようやく置き換わることができます。
  その状態まで押し上げるのがこの場合の方には、施術の役割です。  




お客様の中には痛みは別にないが調子が悪いという方もおられます。
このときも2つの異なる場合があるでしょう。

■ ひとつは、ほんとうに軽度。
  ただ、このようなお客様は私の所は興味を持たれることはないです。

■ 他は、自律神経上の不調を感じておられるなど、なんらかの潜在する不調はすでにあるという自覚はありますが、
  それが「痛み」という出方はしていない人です。
  このケースでは、本人の認識に反して状態の悪化が進行していることが多々見受けられるのです。





私のような歯の神経を抜かれた場合は別として、
痛覚神経が存在して生きている場合では。。。

痛みが感じるには、痛覚神経に対してその神経が働く最低限の量に満ちた血液が与えられていることが前提です。
たとえば、脳は神経のかたまりのような組織で心臓から送られる三分の一という多量の血が、脳の活躍には必要。
神経って、活躍させるためには脳と同様に、多量の血を消費するものなのです。

痛覚神経が作動して炎症を起こすことでダメージを受けた個所に血液が治癒が進むよういつも以上にふんだんに届けられるようになります。
打ち身になってあざができたところが、ドクンドクンといつも以上に血の流れがそこに感じられるのは、
血液をダメージを受けた個所に集めて送ることで治癒を進める機能が作動してのことです。
十分な血が与えられることで、その部位にある壊れた細胞を置き換えるなど再建して、
順調に治癒のサイクルが回りだします。
これが通常の自然治癒が働いている状態です。

それがダメージを組織が受けていたとしても痛覚神経を働かせるだけの血液量が患部に流れていないとき。
優先的に血液を修復すべき個所に送る量を増やして改善させる機能が効いてくれないまま放置されます。
そこは血液量が少ないダメージ修復力が劣り、組織的にも壊れやすい弱化した個所です。
そうなると慢性的な状態で血液を送る力が弱かったり、血の量自体が少ない場合。
痛覚神経が働ける十分量の血液を確保できていないことが起こります。

すると、今回の私の歯医者で指摘されたような
「えっ!別に、そこは何ともないところだと思ってたんだが、、、。
 そ、そんなに、状態が重かったのか!」とショックを受けることも。

(※ ただ・・私としてはあまりそうした部位を見つけても、逐次、「ほらココ!、ほらココにもあるよ!!」と伝えることは、
   よほどのことではない限り、いたしておりません。 
   マイナスな状態を連呼されると、テンション、下がりますから。いうにしても本当に控えめにしています)


そういうダメージを背負っても痛みを感じられるステージから、すでにはみ出てしまったとき。
ダメージを受けた個所を、無意識にさらに過酷な汚し方をすることが多いので、ダメージの上乗せをしていることがあるのです。
痛みがあれば注意深くダメージ個所に更なる負荷や負担を強いないようにしますが、
痛みがないんですから。
そういった痛みが出なくなるほどの場所は、
その人にとって、最も負担を蓄積させてしまう弱い個所です。

それが加速を上げてダメージの根を深めるのです。

ちなみにそういうことが起きる場所は、
慢性的な場合がほとんどのようです。
「昔は不調だった。だが今は、そこは治っちゃって痛みはないよ」
といわれるとき。
本当に治癒されたか、それとも悪化して痛みが消えたかのどちらか。
特別な改善をさせるような手段で改善を促していたときは治癒に向くこともあります。
ですが意外に悪化して痛みが消えた状態になってしまっていることも、ままあります。


だからお客様の個人差もあるのですが、
私が施術でアプローチする個所の6〜8割方は
お客様が自覚している痛みがある部位ではありません。

お客様が自覚できていない、すでに痛みが感じにくいか感じられなくなったところの改善に、
多くの施術時間を割いています。
そういった現状の痛みがでていないところは触るなというのは、
施術をするときのルールのひとつとして暗黙としてありますが。
それはそういったところに手を出す労力が半端ない作業量と神経のすり減らしを、
施術者に課すことにもなるからです。

それに、そういった痛みが感じられない部位を解かれても、
お客様にはそのような場があることが認識されておらず、
ときとしてそこを解くことはお客様からのクレームが出ることがでてきます。
よほどの信頼関係がお客様と施術者との間でなければ、そこまで突っ込んだことはできません。

そしてお客様は、そのような麻痺した個所が将来にわたってどのような影響をもたらすかもご存知ないでしょう。
無痛化したマヒ部分の大きなものを持つ人の体には、
その部位をかばって動作するためにつけた別の痛覚神経の働きを悪くさせるような部位が現れたり、
複数の課題が筋膜の層ごとに封印されていることが多いようです。




よほどのトップアスリートの方でもない限り、
観察力の優れた施術をするものであれば、
麻痺の起きた状態の場所は見逃さないでしょう。


個人的な、施術を受けにいくメリットはどこかという見解ですが。
施術を整体院で受けるメリットは、
本人が自覚や認識ができなくなった身体内部に潜伏したマヒをともなったダメージ個所のダメージに、
早いうちに手を打てるという点にあると考えております。
(※ すべての整体の先生方が、麻痺した神経部位を意図的に見てくださるわけではありません)


私事ですが、小さな虫歯が加速して土台をとるほどの惨事が起きていても、
今回は歯医者さんが気づいて治療していただけたからラッキーでした。
神経がない歯だから、状態悪化が進んでも本人は平気な顔をしておれるも、
いま手を打てていなければ、後に左下顎の骨が溶けてしまい取り返しがつかない。
そういった大々的なダメージを受けてしまうことになっていたようです。

虫歯は痛いのが当たり前だと思っていたのですが、
痛覚神経がなくなれば痛まずに奥へ奥へと、歯や骨が溶かされていく。
そうして歯の痛覚神経以外の痛覚神経が響きだしたときには、
我慢しようがないほどの苦痛を感じていたことでしょう。。。


そうならなくて、本当によかった。。




なんだか妙に体内の痛覚神経麻痺を背負ったお客様の状態と、私の今回の歯のことがオーバーラップして感じられました。


定期的に歯医者さんにいく理由。
私が認識できない部位の状態を教えてくれるから!
そのことに対し、いたく説得力を感じました。
神経がない怖さ、痛感してしまった。



用心深いお客様がおられましたら、
お近くにしっかり深層部の凝りができて痛覚神経が感度が弱っているようですといったことを教えてくれる先生を見つけ出して、
一度、ぜひ足を運んでみてください。

これからの健康を維持するために必要な身体経営の情報を教えてくれるでしょう。
施術者の立場でのセールストークではなく、
ほんとうに小さい虫歯程度の時点で認識できるようにして惨事にしないようにすることは、
大事なことだとお伝えしたいと思いました。
posted by スズキ at 15:31| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月16日

今日、東京は温暖で気持ちい日ですが、花粉の飛散がすごいことに。 そんなとき【内転筋を解くわけは?】

このブログをお読みいただきたい方:

■ 花粉症のケアをしておられる私のお友達の先生 mm

■ 花粉症がホルモンバランスの乱れで起きるというのは本当のこと?と思えている人




通常、花粉症では、腕や首を含む胸郭周りの凝りによる胸腺内から ヘルパーT細胞を排出できるようにしていきます。
そこは以前も免疫系を改善させるためには必須だと書かせていただいたことがあった。
そのように記憶しております。

ただこの時期の花粉症は、単にアレルギーとだけ考えればいいわけではありません。

冬の寒い時期には毛がふさふさのうさぎが、春には毛が短毛に変わるかのように、
体内では冬の体制から春や夏へ向かう体制へと変化させるホルモンを送って変化を促す時期です。

人の体には外見上はうさぎの毛の状態変化のような目に見えた変容はないものの、
体内ではうさぎと同じように冬から春・夏といった気候変動にマッチする体へと変化を促すホルモンを活発に出している時期です。

この時期の花粉症の方々は、上述した胸腺内からのT細胞を全身へと排出して免疫が足らない部分を作らないというのは申し上げた通り。
それは私ども施術をするものなら、
お客様の胸郭の変位状況や胸骨の呼吸の際に起きる手押しポンプの動きがどうであるかをチェックしたり、
鎖骨の稼働と首の付け根や肩口の凝りの状態を見ていくことで胸腺の活躍状況が把握できます。
T細胞が、全身に巡りが悪くなってるのなら、正常な免疫活動がかなわないためアレルギー症状がでるのは道理です。

それは花粉症の時期以外にも免疫が低下しているという体の内部からの深刻な訴え。
放置しておけば気血の流れの悪化をみすみす見てみないようにしていることですから。
いずれ、なんらか自身のもっともその免疫物質が届きづらい臓器や組織、器官などへのツケが回ってくるのです。。。


そう将来のことも先手を打って考えていただければ。
胸郭周りを正常化させるような努力をしていただけるといいことが起きるでしょう。


ただこの時期の花粉症はホルモンのバランスの乱れも関係しているのだといわれています。

たとえば、、、。
内転筋に凝りがあるとホルモンバランスが乱れるんですね。
特に内転筋の背面側の中ほど奥に、ごりっとした凝りが内在してるとき。
花粉症の症状が激しく出るときがあります。
内転筋前を通る脾経の経絡と内転筋の後ろを通る膀胱経の影響が、ここのホルモンバランスの乱れを出しているような気がします。

意外に私の知り合いの整体の先生と花粉症が多くなってきたけど、どこを見てる?と話をしていたとき、
胸郭周りと腹(大腸と小腸の凝り)と内転筋と私が言うと、

「胸郭と腹は免疫にかかわるっていうことでわかるけど内転筋って?」

というような「?(うっそーぉ、なんでよ〜)」というノリの目線がこちらに刺さってきまして。 ^-^;

ちょうど、目の前のその先生自身が花粉症がいま、最高に厳しいから自己治療で頑張って少しはましになったという状態でしたので。

排酸棒をつかって内転筋内の凝りをチェックして、
やっぱり内転筋内部にごりっという凝りがあるとわかってから。
そこを適切な長いサイズのかっさ棒を使った梃子をもちいたやり方でリリースを試みました。




すると。。。




もちろんこの内転筋部分のホルモンのバランスの乱れが改善できても、彼の胸郭はゆがみがきつくはいっているので状態変化は不十分ですが。

内転筋の内部のごりっという凝りをリリースで消した瞬間、
それまでのくしゃみ、目のかゆみ、鼻水が、半減したと驚かれました。


それで「いいことを聞いた!今度、僕もやってみるよ」とおっしゃっておられました。

内転筋はけっこう張りが強ければきつい痛みが発生する部位です。
それだけではなくリリースが適切ではなく適当ではダメージが残る部位でもあります。
なので意外にここをしっかり効かせるほどのリリースをするには技術が必要なのです。
私は今回は木製の長い棒状かっさで梃子を操るというやり方でクリアしました。
その内転筋を解かれた先生はベン石温熱器のユーザーです。
ベン石温熱器をもちいて恥骨筋の張りを先行して解いて内転筋リリースの前段階で注熱して緩めれば、
内転筋の奥の凝りに手が届くでしょう。

ただ・・・この内転筋部分の奥まったところにあるコリって、
裏に骨があればそこに押し付けて凝りを解けばいいのですが。。。
それができないので凝りを押して解こうとしても、凝りが弾かれ逃げて解けないんです。
深部の芯が解けないとホルモンのバランスの乱れが回復がさっと起きた感じが起こらないので、
そういったところは要研究となるのでしょう。

ちなみに、そこはボウエンテクニックの講習会を出ていれば、
そちらで教わったムーブというやり方を応用すればいけるのですが。。。
私がそのムーブを使って凝りを狙いを定めて半固定状態に置いてから凝りを解こうとすると、
お客様たちには「それ、それ!、、、効くよ~ね~」。
凝りがあるのは私が棒状かっさを当てた瞬間にお客様もわかっておられます。
そこが炎症を持っていそうだということも、悟られていますから。
「解かないと施術を受けに来た意味がないが、解かれると痛いだろう、痛いのは嫌だけど・・・解かれるんだろうな」
という重さのある思いが詰まったひとことです。
でも、以前の私なら25分かけて解くしかなかった部位だったのが、
わずか2〜3分でリリースが完了。それは以前のリリースの深さより格段に深く入っており、
ホルモンのバランスの乱れがよく収まったという実感を、
この花粉症の時期にはよくわからせてくれるのです。 ^-^;


場所が出がけで他の人もいるところだから恥骨部の調整をするのははばかりましたので、
右側の恥骨が上方へと8mmほど左恥骨から持ち上がり、恥骨結合部分が窮屈に押し狭められた状態を解けば、
さらにホルモンのバランスの乱れを低減させることができたのです。
それができれば、彼にもう少し露骨に驚いていただけたことでしょう。


そのようなことであり、
この時期の花粉症はホルモンのバランスの乱れが花粉症症状の悪化を引き起こす引き金になってのものであるケースもございます。
(※ ホルモンバランスが整っていて胸郭や腹部の状態悪化による免疫抑制からきたアレルギーのときは、この限りではないです)




しまりのない余談です。

ただ、やっぱり大量過ぎる花粉の飛散は、、、容赦ないなぁ ==;

当の私も、昨日の夜、窓が開いたままうかつにも寝てしまったら。
目がかゆくなっていました、まずい!


こんばん、仕事が終わったら私も花粉症対策のセルフケアをしなければ。 ^-^;
posted by スズキ at 13:08| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月19日

「後仙腸靭帯」や「仙棘靭帯」や「仙結節靭帯」といった仙腸関節に関する靭帯群を、どうゆるめるか?

このブログをお読みいただきたい方:

■ 仙腸関節に興味がある方

■ 仙腸関節に不具合があると感じている方



お客様から、
{ 右仙腸関節から脚部までの痛みがあるんです }
という内容のご連絡をいただきました。



仙腸関節が絡むリリースには難しい面がかかわってきます。

お客様の状態を観させていただきますと、
すでに筋肉の表層、中層、深層筋まである程度のゆるみが見えてきています。
するとあと残されているところというか、
注意深く徹底して狙わなければならないところは。

「後仙腸靭帯」や「仙棘靭帯」や「仙結節靭帯」といった仙腸関節の関連靭帯群なのかもしれません。





「仙腸関節」は、仙骨と腸骨の関節面のこと。
全身の関節の中で、最も関節面が広い関節です。

仙骨は体軸になる体幹。
腸骨は脚骨となる脚部。

仙腸関節は、胴体と脚部を結ぶ関節として機能しています。
お尻の裏側から仙腸関節の関節面の一端を触ることができます。

仙腸関節が{なんらかの理由}でずれたまま固定されれば、
全身の関節のずれを引き起こすということが知られています。

何らかの理由とは、

たとえば、
・腰部の腰方形筋の短縮、
・大腰筋の左右差や過緊張または虚脱、
・臀部の仙骨と腸骨を結ぶ靭帯の委縮による仙腸関節がずれた状態での固定
・足首、膝、股関節の関節のはまり状態が理想的ではない
などなど。

様々な要因が想像できます。

仙腸関節のずれも、ずれたての1週間〜半月以内ほど等の急性期であれば、
理にかなった原因に対しての対処をしておけば改善できるでしょう。
早ければ早いほどいいのですね。

仙腸関節がずれること = 全身の関節がずれて、そのずれた状態で動くやり方が常態化してしまう
常態化とは(運動神経系で関節がずれたまま動くという{やりくりの末の急場しのぎの動作}から逃れられなくなった状態)です。

慢性期まで至り常態化という2次的なずれの拡散まで進行すると、
仙腸関節をはまるように調整すれば全身が整うこともなくなります。


この慢性期に入った仙腸関節のずれ、または仙腸関節部の炎症。

そこはすでに「後仙腸靭帯」や「仙棘靭帯」や「仙結節靭帯」などの靭帯が委縮したままとなり、
柔軟性を失った組織に変わって固定されたままになっていることがあります。

仙腸関節関連の靭帯.png

上記の靭帯がずれれば、ずれた側の同側の一側線といわれる腰部の背骨からすぐそばの部位に、
一本のワイヤーのような硬さになって立ち上るものを見つけることができるでしょう。
腸骨稜の直上から腎臓裏手当たりの高さくらいまでです。

この部分のリリースは、脊椎の棘突起部分に癒着した筋の状態であるから棘突起のダメージを与えないように解いていきます。

ただ「後仙腸靭帯」や「仙棘靭帯」や「仙結節靭帯」。
仙腸関節炎であれば「後仙腸靭帯」を圧すると激痛が現れますし、
仙腸関節のずれがあれば「仙棘靭帯」や「仙結節靭帯」へ刺激があれば刺す痛みを感じるなど。

仙腸関節に付着部をもつ靭帯の調整は、後々まで調整後の状態が続き、
いい状態で落としどころよくても・・・
ミリ単位での変更でも影響がでる。
ダメージが与えられ気味であればその身体的ストレスの問題がでます。


他者が、たとえそれが施術家であったとしても、
目に見えて強い影響が、いいほう、わるいほうに現れてきます。
だから非常にむずかしい調整部位で、いい加減なことができないところです。

私が整体の専門学校にはいっていた昔ですが、
そのときにSOTという仙腸関節部をわずかな力を持続加圧する修正法で、
未熟な生徒同士、ひとりずつ体調不良に倒れたということが記憶に残っております。

いまは、私としてはベン石温熱器で温めてから振動刺激を使って関節面の隙間をあけるというやり方で、
どうにかならないものかと。
自分自身に試しています。
ゼロプロマッサーを使って「後仙腸靭帯」や「仙棘靭帯」や「仙結節靭帯」を、
角度に変化を付けてどの角度でどのようにリリースが起きるか。
データをとっています。

そこではうまくない角度でも過剰に当てての実験中なもので、
それで頭の中がクラクラになって、這うようにして移動するときもあったり。
仙腸関節に刺激を与えると、頭部の裏にある後頭骨にガンガン響く連鎖がありまして。
仙腸関節への刺激は頭に直撃します。。



私自身も左側仙腸関節の問題はないのですが、右側仙腸関節部位は慢性的なずれが内在しています。
(※ 日本人の右利きの人のほとんどが大なり小なり右仙腸関節にずれがみられます)
そこを改善できればノウハウを手に入れられたということになるので。



通常はゼロプロマッサーのような電動器具を使わずに、
ハンドマッサージのような自己調整なら無茶なことは、
本能的にやってはいけないことがわかるものです。

とりあえず、グラグラと頭がふれているときには、
以下の棒状かっさをつかって仙骨上の凸凹化した解け方の部位を平たん化させるようにしていきます。

棒状かっさグリップ付き.jpg

そうすることで、ほっとひといきつける感じに落ち着きます。


背中部分への刺激は、この棒状かっさはやりやすいですね。
お尻の裏の仙骨部位もそのようです。

もしかしたら、日々、少しずつ「後仙腸靭帯」や「仙棘靭帯」や「仙結節靭帯」の上を棒状かっさでリリースできるような軽擦をおこなうことで、
慢性化した仙腸関節のずれを改善方向へ向かせることができるのかもしれません。



他にも「後仙腸靭帯」や「仙棘靭帯」や「仙結節靭帯」の緩め方がないものかを、
いま、広く探索中です。
posted by スズキ at 12:14| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年01月10日

施術用具の紹介:『超ロングな木製グアシャボード』

先日、ちょっと変わったタイプのかっさがあると申しました。

それはいま、使い慣れるようにトレーニング中の、下図のサンダルウッド製かっさです。


サンダルウッド製かっさ.png


『サンダルウッド製なんだけど。
 サンダルウッドって、白檀だよね。でも、そんないい香りしてこないんだけど。。。』

と思いつつも、
木製で軽さが使っていてここちよいかっさです。
気に入っててばなせません。

ホットストーンにしたベン石のお血を処理しつつ凝りを熱で溶かして筋肉の硬化を緩める力は最高ですが、



こちらのサンダルウッド製かっさはサイズが20センチ。
持っていただけばわかりますが、とても軽く握りやすくなるよう穴が空けられて扱いやすくできています。
ベン石は、加熱してここちよい熱を持たせればいいのですが、
そうしなければ患部にベン石を乗せればひんやりして、
ひえぇ〜っっと驚くでしょう。

ベン石は衝撃に弱く割れやすいのです。
思いもよらないタイミングで、高価なベン石は使い物にならなくなるので。
扱いが慎重にならざるを得ないため、気を使いながら利用しているのです。
ですがサンダルウッド製かっさは割れにくいので。
安心して地面に落下物としても失う心配がない。

サンダルウッド製かっさには、
そのような心配がありません。

そういった気軽に使える点がいいですね。




そうした木製かっさの、特徴が気に入って、
他の大き目なかっさも、いま注文してます。

サンダルウッド製かっさ大.png


木製グアシャボード、家庭用浚渫美容浚渫ボード


これ、マジメにかっさ?
ちょっと大きすぎで、セルフワーク用にしてはつかいづらいんじゃないかなぁ

そのような考えで、存在は知っていたが、買うのはためらっていたものの。
上の方で今使っているサンダルウッド製かっさが、予想以上にセルフワークに役立ってくれまして。





これは大きなサイズで人間工学を考えて作られたかっさの存在、それを知ったら買わないわけにはいかない。
そんなことを気を良くして考えたら、Amazonで注文してました。。。





余談ですが、ベン石温熱機が、年々、新しい機種が出る理由は、
中国人のバイヤーに聞くとメーカーが施術者にアンケートをしたうえで、
改良点を抽出し、新たな製品にアイデアを具体的に落とし込んでいるそうです。

ほんとうに中国人の施術屋さんは、さまざまなアイデアを施術道具に反映させるものです。
そうした中国人がなさるマッサージ用具の創造創作等は、ネタが付きそうでもつきません。




個人的には、施術のときに腸骨が上方にずれて位置固定されているお客様が大変多くおられます。
そのようなお客様の腸骨を理想位置に移行させるとき、もちいることができればと考えています。

また余談となりますが。

スティックの長さがあるので、
「てこの原理」をつかいトラクションを活かせるといいのでしょう。
そこを追究すれば、凝りが進み、芯深くもぐりこんだ癒着までリリースさせる力になるでしょう。
てこの原理の支点・力点・作用点。
施術でてこの原理を使うときに注意を要するのは、
支点がぐらついたり微妙に動いてずれるだけでも、
てこの力は半減かそれ以下になってしまうのです。

それは、以前、てこの原理を施術の技に活かすという先生がおられまして。
その技を見せていただいたときに、支点がどこに設定してあるのかが見えないことがありました。
案の定、その場合は力みがはいって雑味のある力が作用し、
お客様の皮膚抵抗をかいくぐるようなことはあらわれません。

合気柔術でもてこを技に使うときがあるのですが、
やはりそれは頭でわかるのはできる前提ですが、
頭でわかってもコツをつかむまでの修練が必須なのです。

どれだけそのことを理解して技に落とし込めるか。
実際に体技としておこなえるようになるには、
長い年月の修練を必要とするでしょう。

実際、てこが使えるようになると、深層筋の特定部位に、
はじめて効率よくアプローチがしやすくなったと感じるでしょう。


ただ惜しむらくは、自分自身に対してのセルフワークでは、体勢的にてこをきかせづらいのです。
首の後ろや、肋骨部や、腰部など、てこをきかせづらいですよね〜。
他者への施術では、問題なくできるものですが、そこはセルフワークの限界でしょうか。

といったところで、長さのあるツールをもちいるとき。
本能的に、「これ、どうやって、てこを使い倒そうか」と考えを巡らせている。
それは日頃からの職業的視点なのでしょう。




ただべつにてこをきかせることがないで普通にかっさするだけでも、
器具の性質上、効果は大変あります。、
だからたとえば写真通りのウエストをくっきりさせるためのツールとして、
脇腹辺りをカッサするような道具として取り入れるのに役立てるのでもいいでしょう。

こちらの木製かっさの特徴は。。。
・ロングサイズ、
・エッジがしっかり丸みを帯びるように削られていて当たっても痛くない、
  理想的に人体のカーブをとらえられるような曲線を持たせたボードです。
  人体って、気づいてみるとまっ平らな平面はまったくないに等しいので、
  そこを正確にとらえ、マッサージ用かっさに、人体の曲面にフィットする部分を作り出そうとした。
  その結果、いくつもの人体各所にマッチすることができる数種類もの曲線(曲面)を持たせた作りにした。
  それは実用性に富んでいるといえるでしょう。



ほんとうに中国人はおもしろい施術用品を作り出してくれる。

興味が尽きません。

posted by スズキ at 00:45| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年01月03日

手先が冷え冷えした理由のひとつに、腱鞘部分が固くなってそこからの影響もあるのでは?という人に

手の内の操作のトレーニングをしていると、
腱鞘炎っぽい症状が現れてきます。

私も、いま。
そこで困ってまして。__
情けないことですが、真剣に取り組む過程ではリスクもつきもの。
それとも付き合ってあきらめずに前進するのが王道でしょう。


施術でがんばって、そして手の内を作ろうとがんばって、
このふたつが合わさったことで、手先への血流が滞るほどの手の腱鞘部の凝りを作ってしまいました。
手先が凍るように冷たくなりますので、寒い場所で長時間過ごせば凍傷のおそれさえ出てきます。

腱鞘炎12.png

そのようなとき、
私はべん石温熱器でリリースもおこないますが、
ゼロプロマッサーという、振動圧を生かしたマッサージツールを使います。


img58057861.jpg


たいていは
手の腱鞘炎になる部分にゼロプロマッサーの刺激を与えるだけでいいのです。
こちらのゼロプロマッサーは強力な圧も、微細な圧も振動の周波数も可変で選択でき、
プロの施術家が使うもので、つかえば良さを実感できます。


ただ私の場合は、腕をかなりな酷使をした自覚があります。

武道系のトレーニングをなさっている方のなかでも、私同様に腱鞘やその他の凝りを押してでもトレーニングを続ける人がいます。
なかにはトレーニング後に、十分な弛緩状態へと使った筋を戻すことができないほどやりすぎて疲労をためる人も。
すると心臓部の循環器の親玉にまで悪影響が届くまでなれば短命になる恐れが出てまいります。
注意が必要でしょう。

さいわい私は、今回はそこまでは進んではいないのですが、
だからといって放置していいわけではありません。


腱鞘炎を解くときに、ちょっとした腱鞘部分の凝りを解きやすくする工夫があります。


それは解く側の指の股にものを挟み、指先を伸ばしつつ指の股を広げた状態にしてリリースするといいというものです。
たとえば、下図のような物を使うと最適でしたよ。


指の股を開く.png

指の股を開いた腱鞘が開かれた状態になり振動の刺激の入り方は強まります。
それにより硬かった腱鞘同士の癒着が、それぞれ剥がれやすくなって解ける量が変わります。

決して解かれるときが快適で痛くないとはいいませんが、
こうすることで解いた指の伸筋および屈筋も同時にほどけるのが特徴で、
刺激を加えた部分のみが解けるのではありません。
ゆえに、効果的で深部まで手のリリースが起こります。

指先の血流の悪化が始まっているときは、
肘の詰まりや内側の凝りと同様に手首の詰まりやそこを通る血管を圧迫する凝りがあります。
それは肘の内側から手の骨の深部に沿って流れる血管を強圧したままが維持されている事になっています。
そのような場合は、上記で紹介させていただきました指の股を楽に開いたままにした状態を維持した状態で解くことができると、
効率良いリリースへ変化することでしょう。




また、このやり方は手のリリースのみに限らず、
足のヒザ下の足の指の腱の癒着を解くときにも応用が効きます。
つまりつま先が冷たくなって、つらいのよ〜というときのこと。
足の指の股にキノコ型かっさや足の指を開く道具を挟んでから、
前脛骨筋部分にゼロプロマッサー等で振動、その他の効果的な刺激を与えてください。
足のリリースのほうは、足首の前側が詰まりやすくなるでしょう。
すると、みぞおち部分が固まるなどの影響がでてきます。
腹部に本人が気づかないうちに進行した硬さが入り込んでいるときも散見されますので、
これは足首の前の詰まりを解いて立方の前傾が是正される必要があります。
posted by スズキ at 12:36| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月30日

私が「頭皮が柔らかくなりましたね〜」といわれて、よろこんだ、わけ。

年末になり、美容室。
賑わっておられます。



私も数日前に髪を切っていただきました。

カットの最中に、
鈴木さん、頭皮が柔らかくなりましたね〜」とお伝えいただきました。 ^^)



一ヶ月前の急性副鼻腔炎、、、となったとき。
3ヶ月間、この状態が収まらず副鼻腔炎が続けば慢性副鼻腔炎となります。
そうなることに、よほど恐怖心を抱いたのでしょう。

自分のできることはなにかを熟考した上で実行しました。
そのひとつに「頭蓋骨のパーツの位置を正す」課題がありました。

やり方はお客様にさせていただいてるリリース法を自分に時間をかけて適応するだけですから、
私には目新しいものではありません。
ただ、左側側頭骨を左頬骨の下を通る咬筋を緩めて解くには、
そこに至るまでの前段階のリリース手順があります。


そのひとつが頭皮部分の下にある頭蓋骨と頭皮が癒着を徹底して解くことでした。

頭頂骨と頭皮は癒着なく、はがれているのが正解です。
その適度な距離感。
それが頭蓋骨全体の骨のパーツごとの必要な動が起こすにはいるのです。



下図のように頭部は縫合と呼ばれる関節部により噛み合わされていますが、
実際はそれぞれの小片となる曲面を持った骨同士が寄り集まって球状に見えています。

頭蓋骨の縫合部分でわけた.png



頭皮が頭蓋骨に癒着があって硬ければ、小顔矯正等をしても戻りやすいといわれますが、
それは頭頂部の冠状縫合、矢状縫合、ラムダ縫合が、
呼吸のたびに大きな開閉により頭蓋骨全体の骨のパーツを巻き込んだ
伸長と収縮の動作をする元になる機動力を持った部分になるからです。

頭頂部の縫合png.png



これらの頭皮の下にある縫合が硬ければ、頭蓋骨の骨の正常な呼吸によるリズミカルな動きが起こりえません。

だって、図を見たら直感的にわかりますよね〜。
頭頂の縫合は大きさではかなりな量を占めていますから、
側頭部の縫合部も、頭頂の縫合の動きに付き従うしかない影響が生じているのです。



だから左側側頭骨のズレが元になっている左側の副鼻腔炎。
そちらをもたらすような副鼻腔の鼻からマイクロスコープで覗くとわかる狭窄につながっているところを変えるには。。。

徹底して頭頂部の冠状縫合、矢状縫合、ラムダ縫合の部位を緩めてからでなければ、変化改善の量は少なくなります。
それでは必要量の副鼻腔の穴の狭さを解消できないので意味がありません。



ただし、たとえばカッサで、頭部の凝りを解くならゴリゴリ!ゴシゴシっ!って強烈に圧して摩擦をもって緩めていたのですが、
そのやりかたでは頭部の骨の骨膜に頭皮の組織の両コラーゲン組織が冷めて代謝が失せた状況で癒着したままのところは、
なかなか緩まないようです。
理由は簡単で頭頂の骨にある骨膜、骨膜はセンシティブで感受性高い組織であり、強めの圧をきらい、
多少でも強ければ頭皮を逆に固めて頭部を外部刺激から守ろうとする反応が反射的に生じているからです。
だから通常は、セルフケアで解くには痛みが少なく感じる程度に控えめにして、
長期間定期的にそこのマッサージを繰り返すことが良しとされています。

圧刺激が攻撃性の高いものと、皮膚には感じ取られ、強力な圧を防ごうとする皮膚抵抗が起こります。
それが頭部という致命傷を受けやすい部分なわけです。
当然、他の部位にも負けず劣らずの強固なガードをして自己防衛するわけです。


ですが、そんな1週間も2週間も時間をかけていたら、
慢性副鼻腔炎に移行することにもなりかねません。

そこで頭部にべん石温熱器の熱刺激とべん石のヘッドを巧みに使った並行ずり圧をかけてリリースしまくりました。

適度な温度でのべん石温熱器の熱刺激は、かえって頭皮のプロテクターを緩めさせて頭皮の柔軟性を取り戻させることが容易となります。
ましてやべん石が持つ痛みの感じ方が少なくてすむ作用。
つまり炎症ある神経組織の興奮を下げる力が偉大ですから。


こちらのべん石温熱器のおかげで、以前はカッサでこするような痛みが強くて耐え難い激痛ポイントだったはずが、
さほどの痛みもなく心地よく頭皮が頭蓋骨との散在する癒着ポイントをうまく剥がしてくれる事になりました。
リリースに長い時間はかけましたが、3日間でほぼ解き終えることができて、そのときのリリースされた状態が、
一ヶ月ほど経過した髪を切りに行ったときにも維持されていたということでしょう。





ただひとつ、ここにひとつだけ反省点があります。

急場で必要だったとはいえ、
急激な変化を過剰につけたという点です。
頭部に鍼をして全身に渡る他の部位を緩め調整するという頭鍼があリます。
頭は全身の経絡の流れが収まる終着点・出発点でもある。
だから影響が大きく出る場合があります。

私には眠気やだるさという反応がメイン。
それ以上にはならなくてホッとしました。

通常、頭頂部の癒着を剥がすには、
べん石温熱器の利用をしてというときでも、
3日で一気に解くよりも、一週間かけて日々少しずつ解くべきでしょう。
または状態により、その解くべき期間は長短が変わってきます。
私の状態の場合、期間をかけたほうが良かった。。。

そこは反省点です。






最後に、余談となりますが。

上記の頭頂部等の頭部縫合部分が癒合して動きがギクシャクし始めると、
どういった事が起きるか。
ひとつあげておきますと、
血液、リンパ液の次に挙げられる体液のひとつに脳脊髄液という液があります。
こちらの脳脊髄液は、脊髄神経等、自律神経系の神経に栄養となる液で、
脳の硬膜と軟膜の間に作られたものがたまり、
それが頭蓋骨の縫合部が拡張収縮する際に、
それが脳脊髄液を脊髄伝いにカラダのそれを必要とする組織へ送り出す仕組みがあります。

頭皮が硬さが強くなってきて、頭頂骨等の動きが制限されるような状態ということは。
水泳をするときのゴム製キャップの強い締め付けがあるような感じが四六時中になるということです。
そのような状態に陥れば、どうなるでしょうか?

頭部の軟膜と硬膜の間には、排出すべき脳脊髄液がたまり始めます。
どんどん脳脊髄液が溜まって、軟膜下にある脳を圧迫することになります。
もともと脳は脳脊髄液という液にぷかぷか浮いているしくみであったものが、
いつしかその脳脊髄液が脳を圧迫し始めて血流等の代謝の異常を強いていく。

同時に起きていることは、
本来は脳脊髄液が流れてきて活発な動きをしたかった脊髄神経等の自律神経たちが、
それらの栄養源である脳脊髄液を得られる量が減少することになっている。
そこから生じるのは、自律神経系への脳脊髄液の供給減少による働きの鈍りです。




そしてこういった脳脊髄液の減少は、急激に起これば異変に気づきますが、
時間をかけて徐々に悪化が進むため、脳圧の上昇や自律神経の異変などは、
ほとんど自覚することもなく、その状態になれてしまっています。

でも、わかってみると気になりますよね。



なので美容師さんに、頭皮が柔らかくなったねと言われたのは、上記の諸々のことをわかった上で、嬉しい限りでした。 
非常にうれしい指摘をいただき、ありがとうございます! ^^)




中国人女性には、伝統医療として根強い人気があるべん石療法ですが、
一部の海外の芸能人の女性が美容ツールとしてべん石を購入して、セルフケアにも使ってるようですね。
そのような内容の記事を読んだことがあります。
アメリカ等ではビアンストーンという名前で、それは呼ばれています。

私も、セルフケアではかなえることができる範囲を超えたことが、
べんせき利用でできていることに驚いてます。
日本には、アメリカ等の芸能人たちが受け入れたような波は、まだ来ていませんね。

でも私が考えるには、
現代日本人の多くが、虚証といわれるような冷えが強まってきている傾向にあります。
その冷え「寒」を中和するには「熱」を効果的にカラダに足らない部分に取り入れる。
非常にパワフルな作用を期待できるのがべん石ですから、
うまく日本人にも受け入れられればいいなと願っています。




ただべん石温熱器は高額だし中国からの個人輸入も面倒だからなぁ、、、となるわけで、
そのときはべん石でできたカッサなら、パワーストーンや天然石をあつかう店に、
置いてあるところもあるようなので、そういったところからかっさを入手するというのもいいでしょう。
加熱して頭皮のリリースを試してみるという手もあります。





ちなみに中国からかっさを入手しようとするとき。
べんせきは割れやすいので注意が必要です。
ただ、、、私はやすさにつられてしまいますから、
多少のリスクは承知の上で注文してます。

が。

昨日、包丁型のべん石かっさを注文しましたら。
不思議なことが起きました。
先方のショップから「いま、ものがないようだから、別の倉庫を確認させてる」と丁寧な連絡をいただいて、
このショップなら安心だから追加注文しようかなと、頷く。

一ヶ月ほど納期が延びたが手元に届いてホッとしたところ。

袋には「Gua Sha (かっさ)」が入ってると書かれているのですが、
でもやけに袋が軽い。

開封すると、11粒のプラスチック製白いビーズが送られてきました。



笑いを届けてくれて、ありがとう。 



kassa.jpg

・・・・・ということは、よくあります。
人間、慣れるとちょっとやそっとじゃ驚けなくなりますね。
次はどんなんだろう?
と中国ショップのしでかすことをたのしむ余裕も出てきます。


それから中国ショップの担当の人ののらりくらりの応答を気長に待つと、
そのうち意中の商品が、だいたい、届きます。

ですがそんな気長に待てる方以外は、
中国からの入手より値ははりますが、
日本のショップから手に入れるようにしたほうがいいかもしれません。

^^;
posted by スズキ at 12:19| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月28日

セルフマッサージやランブルローラーでケアを、安心にできるというときとは。。。どんな状態のときですか?



以前も同様なことをブログに書かせていただきましたが、
筋膜の癒着が進んだことで起きる筋の「凝り」について。

他にも凝りが生じて脈管が圧迫され、液の流れが停滞することで老廃物等の滞留が起きます。
本来は体外に排泄すべきものですが、それが内部に滞留するスポットが生まれるのです。
そのようなスポットでは老廃物から強い酸化した液が出てしまわないようにパッケージをする機能があります。
その袋状に閉じ込められた老廃物の存在も炎症を持っており「凝り」となっています。
施術中には、シンプルな説明で筋膜の癒着という言葉を繰り返していますが、
実際に筋膜の癒着部と老廃物を氷嚢のような収縮性ある袋に詰めたものとは、
触ってみると違う感触があるのですね。

この老廃物を体内に取り置くための場が凝りになります。
老廃物中のニカワのような粘性の高さがそのようにさせるものですが、
カラダとしてもうまく体外へと排泄できなくなっている老廃物がカラダの脈管を占めることは危機的状況で、
それを避けたい希望があり、そのような老廃物をうまくスポット的に閉じ込めるようにするメリットがあります。

ただそのような老廃物の蓄積部位は、健全な組織とは言えませんね。
本来はあっては不都合を引き起こすような病んだ状態のまとまりです。
体内の浄化システムに乗ることができなくなった「病的な組織」です。

このような組織によりカラダは弱化させられてしまうわけです。

そしてこの病がカラダの皮膚の表面近くにあるときは、浅い層に病がいる状態です。
そのときは体内の奥に位置する生きるに重要な部位にまで病が影響しないものです。
たとえば自身でおこなうセルフケアのマッサージにより、容易に病的な老廃物は流れ浄化が進み、正常かしてくれるでしょう。



病位.png


皮膚近くの表面といった浅いところに病があるとき。
このような病的組織の量は、当人の生活様式や注意の仕方と現状の老廃物のたまりによる凝りによりますが、
日々、うまくメンテナンスをしてあげることで、カラダの状態の機能性は保たれるでしょう。
それは比較的、たやすいセルフマッサージや注熱などで対処できるはずです。

そういった状態に至った人は、自分のカラダのメンテをすればリターンが大きいですし、
病が深いところに潜っていないという確認ができていることもあって、
「あなたは、もう、セルフマッサージやストレッチ等でのケアが、いい感じに効くような人ですね!」
という屈託ない笑顔の言葉が私の口から出てきます。


ですが図にあるように、浅層にいた「病的な組織」は、徐々に時間と負の蓄積の進行によって、
徐々に体内の芯へと潜り始めていきます。

病的な組織へ、多年に渡ってケアが届いておらず、骨近くや内臓近くといった深層へと老廃物を含む病的組織が浸潤してしまうと。。
このようになった状態に至ってしまうと、ちょっとやそっとのセルフマッサージ等でケアしても、
すでに一般の方にはケアの手が届きづらい病が潜る(もぐる)ところまできています。

病の位置(病位)が浅深の位置で言えば深く入ったというところ。
この病が深く入った状態とは、それをセルフケアで除くことが困難ですし、
セルフケアで皮膚の表層が柔んだとしても、奥に進行した病は変わらず深部で勢力を増そうとしているまっ最中です。
するとこのままの深層の病を放置するなら、後々が健康上、やっかいなことになりかねません。

そのようになっているときには、その方の現状にふさわしい、病の位置を少し考慮したケアの方法を伝えております。
業界でもセオリー通りのやり方は決められていないため、ケース・バイ・ケースで、できる範囲のことをお伝えします。

そのときはセルフケアの意味合いは、体内の奥に沈んだ潜りの病を増やしていかないようにという思いがあるので、
ワタシ的には、ついつい、あれもこれもと、多くのことを言ってしまうケースが多くて。
いくらなんでも多く言い過ぎたのではと、反省することも多々あります。


ただ、、、
それが、いつしかカラダの奥に沈んだ潜りの病が見受けられなくなると、
セルフケアも効きがよくなるし、その効果の持続性も高まってきます。
浅層にある凝りを減らすといった目的でのセルフケア中にも、
意外に余裕がある感じでケアができるのが特徴のようです。

そうなると、自分のカラダの現状の状態、課題、傾向などが、
冷静な観察力によってからめとるようになって、
「だったら、もうちょい、こんなようになりたい」と希求切望すると、
脳がそのときの願いを聞いていて、持続継続的に徐々にそちらへと自分の身を導き変化させてくれるような。
そのようなことが起こりだします。

カラダの中にコリや浄化されない不浄な組織が多いようでは、
そちらの雑然とした気の通りが阻害される状態に惑わされて、
なかなか脳にはストレートに希望が通らないのです。

それがいつしか深層にあった病という気血水を滞らせる元凶が退散すると変わるのですね。


私は、そうなって化けていった方々を、何名様も見させていただきました。

実際はおとなになってから、カラダの芯にまでもぐりこんだ病を抜くのは、
口でいうほどやわで楽なことじゃないのです。
骨の硬さと同じか、それ以上の硬度にまで変わっているものだから、
そうそう、一般の方にはそちらの存在があっても感知することが難しいと思います。

恥をかきますが、
私が今も今とて、年々、リリースできる深さが増し続けているというのは、
今まではその方の骨とおもっていた「骨らしきもの」が、パラッと剥げて消えていくとき。
「あっ!これって、骨じゃなかった。。。」と驚愕を持って気づくのです。

その気付きは「べん石温熱器とホットストーン」の登場により、大幅に加速しました。


それもあって「べん石って、とてつもないな。」と感じて、手当たりしだいに砭石関係の道具を中国から仕入れ続けています。
べん石温熱器の患部に当たるべん石のヘッド部分の形状が変わると、最適な部位のリリースができるようになります。

包丁は、ペティナイフもあれば、刺身包丁、出刃包丁、中華包丁など、
様々な形状やサイズでそれぞれ異なる材料に対して最良のカットができるよう工夫されていますよね。
べん石温熱器の場合も、まったくそのとおりで、腕を解くにはこれ、顔を解くにはこれ、鎖骨下を解くにはこれ、などなどと、
最適にその目的の部位を解けるよう特化した道具が用意され販売されているのです。
べん石温熱器のメーカーは、中国の整体師に使用アンケートを取って、どのような機能がほしいとか、
様々な希望を吸い上げて次のべん石温熱器のシリーズにに活かすといった製品の進化をしています。

それで出刃包丁でりんごの皮むきをするようなこともなく、ペティナイフでサクサクむけるのできれいにむけます。
それと同様なことが、私の施術中におこなうことがかなっているのです。




・・・・・すいません、べん石愛があふれすぎて、脱線しました。^^;



つまり、いったん芯にこびりついた病的組織がまとわりつくと、それは長年かけて蓄積していくものも多く、
軟性が失せて水分量も大幅に減少していってしまうことにより、骨か病的組織なのかが判別が付きづらくなります。

ただそういった状況でも、しっかりそのようなものが棚卸しされて在庫処分が進むに連れ、
骨の粗面が触れるようになります。
粗面は腱が付着している部分のざらついたところですが、施術者の指でなければわかりづらいと思いますが、
注意深く見ていくとそれが現れてきだします。
そこへたどり着くと、筋の腱部がゆるいとき、その筋肉全体は同様に緩まることを意味しておりますので。
そうなると「あっ、だいぶん、芯に入って凝り固まる部分が処理が進んでるんだな」とわかります。

ただしもちろん、全身くまなくそのレベルになれれば申し分ないですが、それはそれで日々、凝りを作るのは生理的な現象でもあるので。
完璧にそれが消え失せて赤ちゃんレベルになるというのは幻想で、そこを求めすぎるのは極端で実がないように思います。
それよりも深層の凝りが大きく消えた人の場合には日々作る凝りを緩めるのは楽にできるのです。
ならば、毎日じゃなくてもokなので、ちょっと筋肉が張ってるなとおもったら、
それを「覧なかったことにしよう・・・」と思わずに、笑顔でセルフケアによる対処をするように心がけてほしいのです。



また、深層に病位が潜っているような方の場合。
私は、できることならお近くのよい治療院、施術院等がありましたら、見ていただくことを勧めたいと思います。
私は、中医学の本などを勉強することで病位について考え出したので、おそらく中医学の先生等であれば、
このようなイメージは伝わるだろうと思います。
または東洋医学を長年に渡り実践されている先生のところなどに足を運ぶのも良いでしょう。
※ 東洋医学の先生は、人気のある先生が腕があるかというと、異なることもありますので。
  注意深く丁寧に連絡をして探すのがコツです。

こちらの芯に入った病的な組織は、セルフマッサージやストレッチ等でなくせる範囲を超えているでしょう。
賢明に日々を過ごしセルフケアによる努力を積まれたにも関わらず、
気づけば浸潤した病的組織の量は削られ減ることもなく増えていて。
それにより健康を阻害するようなことがおきることがよくあります。

そういったこともございますので、
セルフケアが、自分を知り、自分を活かすためには必須といいつつも、セルフケアだけでは足らない時もあります。
セルフケアをしていて、専門家でなければ見えない自身の現状の深みの部分の様子がわからないまま時がすぎると。
正しく深層へと潜った病的組織と向き合えないことで、深層の病的組織の量が増えていくならば、惜しいでしょう。

posted by スズキ at 17:24| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

 施術者にも役立ちます! 書籍紹介:『図説マルマ ヨーガとアーユルヴェーダをつなぐインド秘伝の身体論』

私が施術で修復部位を探すとき。
役立てているインド発祥のマルマ療法があります。


マルマ療法のマルマの詳説は、膨大なページ数を必用としますから概要にとどめます。
マルマは人体の「急所」と呼ばれ、他の場所より繊細でとても傷つきやすい部位です。
頭頂のアディパティから会陰のヴィタパなど51ほどのなかの22ポイントが、
私が勉強した『改訂アーユルヴェーダとマルマ療法 』という本に解説されています。

マルマ.png

マルマが損傷した箇所や度合いにより致命傷に至り、健康維持を超えた生命の維持にも関わります。
マルマは治療点としても重要で、
マルマが傷ついた後にその部位が自然治癒が進まずに悪化した状態が継続し進行することがあります。
本来、各々のマルマには重要な機能が割り当てられています。
ですが損傷状態が維持され悪化する箇所は、予定された機能が果たすことができなくなります。
同時に、マルマは痛みがとても強く感じられ耐えづらい部位として訴えられる場所でもあります。



人体の見立てをするときにマルマは役立ちます。
対処は人体の要所に散在するマルマを、ヨガやマッサージ、ハーブ、等で改善させます。
アロマセラピストならば、ハーブを使ったアロマ療法にもよく対応しており、
各マルマに対して利用するハーブの種類等、紹介されています。
マッサージ、指圧、鍼のような対処法も紹介されていますが、
私はほぼ現在はべん石温熱器の利用でそれを効果的に代用しております。
実際の話し、べん石温熱器の利用をするまえもマルマ療法は存じ上げていましたが、
使い勝手がいい反面、おもったほどの施術上の治療効果が上がらなかったのです。
損傷したマルマ位置は皮下の浅深が見つけ出せなければ成果が厳密です。
そこを見抜けて、体内に浮くピンポイントのマルマに効果的な緊張を緩める操作をしなければなりません。
単なる適当にマルマポイントを擦るだけでもOKというのでは、その部位の患部はそこから消えることはありません。
その程度のことでは損傷はいつづけるのです。。


それがべん石温熱器の場合、圧刺激と同時に強く人体深部に振動する熱刺激を通しますから、
マルマの位置が見定められずにいても浅深の層の全体をひっくるめる刺激が行き渡ります。
だからものすごい効率よくアプローチできるわけで、
まさにべん石温熱器である程度の温度の高さを維持させたままマルマの位置をさするだけ。
それは誰にだってできる程度のことですが、それでも以前のハンドマッサージの4〜5倍(※当社比)、
効果が跳ね上がるのが興味深いところです!

施術を受けている方には、
「そういえば、マルマ図の上にべん石温熱器を乗せてじーっとして熱を注がれていたな」と身に覚えがある方もいるでしょう。
マルマの違和感がある部分では、私が手をその患部の皮膚の上に置いておくと、
チリチリとかチクチクとかピリピリとかビリビリとか違和感を感じます。
その感覚を捉えてからその部位の奥を手で触り探索していく過程で、
べん石温熱器の熱を90秒注ぐとか、そのときに円を描くとか、押し引きして波状の圧刺激を加えるとか、
どのような手で固定して炎症を持続して持ち続けている部位に揺さぶりをかけるかを感じ取っていきます。

すると・・・注熱90秒で、あとは何もしないのがよい、とか、
患部が骨のヘリにまで達して神経にこびりついてしまいやすい位置でもあるから注熱のときに揺動刺激を合わせようとか、
つかめてきます。
患部と真剣に全力で対峙するには、最適化したやり方をすべきですから、ただべん石温熱器をもってこするだけではないのですが。
でも「べん石温熱器を一般の方にもたせて、マルマ図を手渡し刺激する箇所を加熱したべん石温熱器で90秒ほどずつ軽擦してください」
といってやってもらうと、プロに負けないほどの冷え切った患部へ代謝が回復して治癒サイクルに乗るような改善が見られるのです。

ちょっと、、、驚きですよね。



改訂アーユルヴェーダとマルマ療法 (GAIA BOOKS) 単行本 – 2009/3/20




ここしばらく、大きめな書店にでかけていなかったのですが、
先日、髪を切りに行った帰りに渋谷東急本店のブックファーストによったら、
以下のマルマの本が出ていました。



図説マルマ ヨーガとアーユルヴェーダをつなぐインド秘伝の身体論 単行本 – 2021/8/5

マルマとは「ダメージを受けると即死に至る臓器、急所」。アーユルヴェーダでは、マルマは治療ポイントとして扱われ、その位置は秘伝とされている。本書では、サンスクリット原典と解剖学を照らし合わせ、マルマの位置を特定。また、ヨーガ、アーユルヴェーダ、インド古代武術とマルマの関連性、マルマと混同されがちな経穴との相違点を解説する。ヴェールに包まれたマルマの全貌が今明らかになる……。
ヨーガ、アーユルヴェーダ、アロマセラピー、マッサージ、鍼灸、統合療法を学ぶ人、必携の書!



ちょっとマニアックな本だから、図書館にはないだろうと思いましたが、ありまして。
いま、お借りして読ませていただいております。

著者であり書中のイラストを書いておられる伊藤 武氏のイラスト。
人により好き嫌いに分かれるイラストの画風ですが、多数描かれたイラストを拝見すると、
印象に残りマルマ療法への理解が深まったと感じています。


もし整体をなさっておられる先生等で、人体の急所が治療点になるという理解を深めようとか、
インドのヨーガやアーユルヴェーダを学ぼうという方々には、役立つ内容でしょう。
興味がありましたら、ぜひ、チェックしてみてくださいね!
posted by スズキ at 10:48| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月15日

骨盤前傾(左側)と骨盤正常(右側)の違って見えるところ




前後彎曲と正常 1 PING.png

【骨盤前傾の度合いをセルフでチェックできるポイント】


1,骨盤の前傾があれば、腸骨上端と肋骨下端の開きが狭まります。

骨盤が前傾しているケースでは、腸骨の上端と肋骨の下端のスペースが狭まります。

ただしい骨盤の位置では腸骨の上端と肋骨の下端には握りこぶし大のスペースが空きます。
それが骨盤前傾のときは、その傾斜や腰椎椎間板の狭まり方にもよるが、
腸骨の上端と肋骨の下端に指が1〜2本ほどのスペースしか空いていません。



前後彎曲と正常 2 PING.png

【 骨盤の前傾が正されると、年齢に関わらず身長って伸びるんです 】


2,骨盤が前傾すると、身長が低くなります

上図をご覧いただくと、
左図の骨盤前傾状態は、右図の骨盤の正しいものより頭部の頂点の位置が低くなっています。

私どもがお客様の施術をしているときに、言葉がけをするときがあります。

「身長があとだいたい○○センチくらい伸びるような気がしますよ」

これは見方を変えれば、骨盤前傾の傾斜度を読んで、どれくらい頭頂部が低くなっているかのイメージが把握できるということ。

施術を定期的に受けに来ていただいているお客様に対しては、
どのようなペースでどれほど骨盤の前傾状態から脱却できているのか。
その変化が手にとるようにわかる。
そういったときは、伸びる背丈の量を少し抑え気味にいいますが、
確かに伸びてってると健康診断で言われてうれしかったというひとが出てきます。

posted by スズキ at 17:00| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

筋膜リリースのボディワークの真骨頂。 体軸の正しき垂直を得て保つためのサポートが得意なんです。

以下の2枚の身体の垂直性を表した画像を御覧ください。
左右の絵の違いを、よく観察していただけましたら幸いです。


アライメント.png

骨盤のアライメント3.png


詳細説明は省きますが、
アライメント(体軸の垂直性)が構造上乱れずにまとまっていることが健康の基本と考えています。



それは、たとえサプリや漢方や心理学や様々な健康増進を試みるためになされることも、
体軸の垂直性が崩れていては、人体という構造体が支えの力が弱い脆い状態にあります。
そこからの不具合は見過ごしていいものではありません




構造体の弱さをたとえるなら。。。
1000年の月日を立ち続ける五重塔には心柱がある。
心柱とは、五重塔の中心を上下に貫く大黒柱。

五重塔という建築物は大黒柱が重力線に貫かれた垂直さがあれば強度が高く、
地震や風雪や嵐などの殴りつけられるような外力がかかっても、
心柱がしなって力を逃し、倒壊しづらいように作られています。
こちらが通常の強い構造体で構成された五重塔です。

ですが、もしその大黒柱が、
くの字に曲がり、傾斜して設置されているなら、どうでしょう?
嵐や台風の風雨に、地震にあえば倒壊の恐れがあります。
それどころか外力の作用などなくとも、
くの字に曲がった柱自身にかかる屈曲の内角にかかる圧が高ければ、
くの字の曲がり部位に亀裂が入り、やがては柱が分断されて倒壊することになるでしょう。
こちらは問題の弱い構造体で構成された五重塔です。
地震や台風のある日本では、1000年、垂直設計に誤りがある状態の木造の建築物が持つわけはないのです。
早々に、ふしぶしに様々なトラブルや問題が多発することとなり、
それを大黒柱の垂直性事態が改善なされずに対処するなら大変な作業を強いられるのは目に見えています。



それでは。

あなたの大黒柱といえる脊椎の連なりは、いかがでしょうか?


強い構造体の五重塔のようでしょうか。

弱い構造体の五重塔のようでしょうか。





以前、五重塔での説明ではイメージがわかないという方がおられましたので、ダメ押しの例えを続けさせてください。

雑誌や新聞紙を廃棄するときに紐でくくって回収場所に持っていきます。
そのときの紐のくくりが丁寧に上下の際が揃えられ安定的にしばられたらもっていきやすいですよね。
対して、そのときの紐のくくりが弱かったり重ねた本の上下がいくつもずれたまましばられたなら
運んでいく途中でバラバラになるかもしれません。
垂直軸が正されていなければときは、
内部の位置がずれることとなります。


紐でのくくり方が悪い状態を人体ではどういうことかと考えてみましょう。
お腹の中にある内臓が正しい位置にいられません。
すると手足の付け根のコリがあらわれてしまう。
そういったコリの部分にはリンパ節があリます。
そして内側に血管や神経も通っていて、
その通りを停滞させることにもなります。
やがては自律神経にも影響の色濃く出る経脈にも異常をきたします。

こういった状態が健康体であるといえるわけがない!



私は、そう思いますが、どうでしょうか?



ボディワークのなかでも筋膜リリースは。
当初、骨格上の構造体を正しき場所に配置させるというのが、
主なシゴトでありました。
そのように導くことにより、
上記で述べたような内臓部のズレや血やリンパの液の流れの阻害を和らげることにも意識を向けます。
それによって、その方自身が持つ、自然治癒力を発揮しやすくするという考えです。




骨盤の傾斜状態をチェックすると、体全体の構造体としての強度が見えてきます。
(実は頭の位置と傾きが骨盤の傾斜にリンクしていて、対面した瞬間に骨盤の前傾度や左右の傾斜や回旋などのおおよそがわかっています)

骨盤のアライメント2.png

それぞれの骨盤の矢印の方向を観てください。

まずは左図ですが、
前傾した骨盤では腸骨が前へと傾斜していますね。
それにより脊椎の腰椎椎骨部は前方へ過剰な反りが出てきます。
チェック方法としては、尾椎の位置が体軸の垂直線から後方にずれている点。
または腸骨と下部肋骨との隙間が狭まり、指の太さ1〜2本ぶんにとどまっているかもしれません。



少しだけ詳しく様子を観ていこうと思います。
骨盤底筋の上に内臓を立てに積みあげることもできず、
腰椎の前反による消化器等を腹の前に押し出している。
骨盤の上に要領よく内臓を置くエリアが上下にしっかり確保できている右図の正常な骨盤とは違っています。
内臓は全体的に下垂(胃下垂等は顕著)しますし、
へそ周囲が硬い状態となり腹診で問題ありとされるでしょう。
骨盤底筋の緊張が強いようなら横隔膜の作動も制限されてしまうので、腹式呼吸が理想的にはできなくなります。
その他。。。


実際には長年かけて芯にはいった抗重力筋の凝りの異常は本人は、それに対して気づきづらい傾向にあります。
バレエ等の体軸の正しい垂直性を意識しなければ成り立たないことをなさっておられる方は別ですが、
起立筋含め体幹を立てて垂直を保つための筋肉群は、カラダの前面にある触覚神経等の感受性の10%も持ち合わせておらず、
自身では気づかないまま強固な起立筋の内奥部の萎縮があっても、そのことに慣れ親しんで、違和感を感じずに過ごしています。


芯に入った抗重力筋(カラダを重力に抵抗して立たせるための筋肉群のこと)は、異常なまでの緊張が深部にあっても気付かない。
ただ抗重力筋の表層筋部分に凝りがあると、それは張りとして不快感を感じることがあるのですが、
中間層より深い部分は特に感受性が弱くなるよう作られているため、現実的な不具合を含んだ状態でもそれに気づけないのです。
それにもまして体の前面なら自身の目が届く範囲ですが、
背中になると目が届かない疎遠なところという印象が無意識に持たれがちのようです。


私が施術の前後でお客様に立ち方をお伝えするとき。
正常な骨盤の位置へとポジションを変えるように導いています。


ですがお客様の背中の起立筋や骨盤を囲む臀筋などが萎縮したままでは、
正常な骨盤の位置になるためには苦戦するでしょう。
それができたとしても不完全な立方という状態です。
それも一瞬芸で終わり、姿勢は元あった不具合状態の通りへと崩れるでしょう。

そういうこともあるため、理想的に立つことが叶うような筋肉の状態への手助けを受け入れることが確実な成果を得るためには、
効率の良い場合が出てきます。
自分の歯を自分でドリルをもって治療するのは歯医者さんでもむずかしいのと同様に、
自分の目で観て、指で触って、状態を正確に確認するのがむずかしい自分の背中の抗重力筋をただすために、
ボディワーカーの施術を受けていただくこと。

そうしていただくことで、状態の改善への時短かつ確実に上に向くステップを踏めるということがあります。



これは施術をする先生の施術のPRのようになってしまいましたが、
もし、背中の深層筋を緩めることができる先生を見つけた方がおられれば幸運だと思います。

その意味は、下部肋骨の11番・12番のような骨折しやすいところに根付いた凝りの根深さが誰にでもでてしまいやすいもので・・・。
あとは胸椎と肋骨の隙間の凝りは、側弯が傾向としてあれば根強いし、その部位へいたる隙間に入って解くことは困難です。
最近私も刮莎型のべん石温熱器のおかげでアプローチが進むようになりましたが、指先等ではまったく歯が立たないのです。
それに腰仙関節部分や頚椎第一などの詰まりが、もし、根深いものであったならば、そういったさいのリリースは、
ときに容易なものとは言えず、危険性を適宜十分に配慮して手を尽くすものとなります。
ちなみに骨盤が前傾してそれが慢性状態であれば、仙腸関節のズレも含みますが、同時に仙腸関節以上にときとして根深い位置に隠れた腰仙関節には、多くの施術をなす先生方も苦慮することがあるでしょう。

私もべんせき温熱器を使う前に腰仙関節に当たっていたときは、強めの圧を用いての90秒以上の持続圧をかけるようにしていました。
それでもだいぶリリースは起きるものの、戻りが感じられて不満があったことを思い出します。
対して、いまは、腰仙関節部分に事前にべん石温熱器で患部に注熱しておき、解くべき組織に柔軟性を高めていくようにして、
圧をかけるときの痛みや不快感の軽減をはかりました。そして患部への特別な注熱のやり方を研究して成果をだせるようになってから、
このような大事な部位への施術成果が後々まで続く期間が跳ね上がったのです。



実は、その跳ね上がった改善によって、一部の施術パートを割愛する事ができていました。

以前は施術中に仰向け寝のタイミングで背中にホットストーンの敷石をしていたことがあります。
それは背中側の起立筋や骨盤を深く緩められた状態に変えるために最高に効率がいいことがわかったからです。
最近ですが、その背中の起立筋群へのホットストーンの敷石を割愛しているのは。
理由はシンプルです。
現在、リピートしていただいているお客様の施術をしており、
すでにそのお客様は幾度か背中の起立筋が深々と熱が通って、
骨盤を正しいポジションにもっていけるようになっています。

昨今のべん石温熱器の使い勝手が大幅に改善したからということもありますが、
それだけではありません。

そのお客様自身が立ち方を自身で真摯に模索すればそれがかなう能力が持てた。
それは何度もの施術をお受けいただけていて、
毎回、毎回、深くカラダの芯に施術前とは違うよう変化なさられたからです。
なので、もう背中のホットストーンの敷石は、このアフターフォローのお客様には必要なしと判断できたときに、
それを割愛していたのです。



立ち方を変えることとは、いままでの強固な習慣性から抜けるという難易度の高いものであり、
なかなかそのところとの戦いに勝利することはむずかしいのですが。。。
そのようななかでも、

私がお客様に対して直接言葉で「かなりカラダが安定しましたね!」というときには、
私の力を借りて垂直に骨盤や脊椎を立たせることもできますが、
自力でそのような方向へと向かおうとしている様子が伺えます



 ^^)



posted by スズキ at 16:03| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月09日

左手のコリが肩の動きを抑制・制限させていく!? ・・・でも、この部分の影響って、もっと広域にダメージをあたえてそうな気がする、わけ。

右利きの人なら、右手を使いますよね。

使っている右手。
右手でペンを持ち文字を書く、細かい操作はこちらのほうが器用に使えるから活躍する。
自覚的に「つかってるよね〜」って認識してるなら、ケアも必要だと対策をする人もいます。
それをめんどくさがっては、急激に状態の悪化な蓄積疲労が来る結果だから不思議ないよね。


でも、使っている感覚がない左手。
こちらも相当凝ってしまうんです。

利き手の右手が前へと出されて使うには、
利き手の対になる左手を後方に引くようにするからそれができているという仕組みの上に成り立っているのです。

すると、右手が使われたぶん、かならず左手も使っている。

ただ左手の引き手としての利用は本人は一切無自覚だろう。
知らぬ間に凝り固まっている。
具体的なコリ固める部位は、
左側肩甲骨の外縁に付着点を持つ大円筋・小円筋や上腕三頭筋。



これらの筋肉が固くなると?


左側の腕が上に挙上すると、これ以上は挙げられないという制限が感じられたり、
それも炎症がでるまで疲れの蓄積があれば腕や肩の挙上で痛みが感じられます。

左上腕三頭筋はココ.png

上腕三頭筋は、力こぶが出る筋肉の盛り上がるところの裏手側にある振り袖筋のことです。

自分でこちらの筋をつまむと無意識に痛みを感じないようにつまむんでる。
すると不都合があまりないように感じるんです。

ですけどすでにここがコリが進んでいるようなら、
この振り袖筋を私ども施術家がつまんでみると、
「お〜わっ、いってぇ〜って、やめてやめて!」と、ジタバタしてしまいます。
それくらいの炎症を持っていることに、多くの方々は気づかれていないのです。
上腕三頭筋の使用している自覚がないため、それも無理がないことですが。。。

ほんとうにかる〜くつまんだだけなんですが、激痛。

大円筋や小円筋は、より肩甲骨に密着したもので、肩甲骨への癒着が強くなる傾向があり、
凝り固まりが進めば、ここはもう、、、剥がすには強烈な痛みがでることがあって。
大円筋や小円筋のコリが進むと、確実に四十肩や五十肩。
慢性化した肩の不調が切れなくなってしまう。

慢性化したかどうかは左側の胸鎖関節・肩鎖関節が詰まり動きが悪くなっている。
それを見れば状態の質が問題がどの程度であるか見るのは簡単です。
胸鎖関節や肩鎖関節の動きが悪いままであれば、
何度だって四十肩や五十肩は襲ってきます。
しつこいんですよね〜。


これらが左手を使っているつもりもない人が、左手が挙上が困難になったり制限を感じさせられる根っこの一部です。

状態がさらに悪くなると、左側の腋下に位置する上部肋骨の狭窄が強まって、
・それが呼吸の質を低下させる。
・肋骨が心臓を圧迫して循環器に負担が出る。
・胸骨柄のいちズレで胸腺を圧迫することで免疫が低下する
などなどの様子が見て取れる自体になっていることもあります。



とりあえずこのような負担を貯めないために対処的なことですが、
右利きの方が右手を使った量に比例して、左手の上腕三頭筋をマッサージしておくようにするといいでしょう。

上腕三頭筋の付着点である肩甲骨の外縁で肩関節のちょい下あたりと、肘の下側の部分などがポイントです。
そこが緩んでないと、よーく上腕三頭筋の筋腹をもんでも、早々に元通りの筋緊張が起こるので意味がないですね。
十分に筋と骨との付着点部分を緩めてから、筋腹を骨から遠位に引き離していくように引き上げるようマッサージするといいですね。



もし、以上のやり方がいまいちピント来ないときには。
いったん、整体屋さん等でしっかり対処してもらって緩めてもらってから、
どのような操作が必要で、それがセルフケアにもちいることができるのか。
それを学んでみると、身につくでしょう。




余談ですが、
私が先月、急性の副鼻腔炎に陥った原因のひとつがココ、特に上腕三頭筋のコリにがあるように感じています。

日々、施術終わりなどハードな腕の利用後にはメンテしてきたのです。
ですが、昨今の手の内の操作を研究で熱心さが加わっていました。
手の内の研究でつけた左手上腕三頭筋の緊張は感じていましたが、
ここを十分な筋肉量をつくり満たしたいと考えていました。
それが甘かった。。。

左側肩から下方へ延びる大腸への吊りの靭帯が上に持っていかれて通常位置よりも上方へ持ち上げられた。
それが胃の正常な位置を侵食して、胃を下垂させた結果を作り出し、胃の内部血管を細くさせられたこと。
この状態が、胃と脾臓のコンビの脾の状態を乱すことにつながる。
そしてそんなときに、歯科医にて処方していただいた抗生物質をいただいて細菌のなかでも善玉も消えた。
いっきにそれがノンフライヤー利用で揚げ物が多くとっていて血への酸化がたまって血を科学的に浄化して血を貯める肝臓に負担を強いていた。
それが抗生物質で善玉菌のおせわになれているときはよかったが、酸化に傾いた血がいっきに増加して肝機能に、かつてないほどの負荷をかけた。
そこでオーバーフローを起こして体内の酸性度が高まったときに、急性の副鼻腔炎がでるようなウイルスや細菌の酸化という餌が撒かれて、
またたく間に体内でそれらが増殖。
そして先程もうした胃の下垂という胃の内部の血行状態が悪化したことから、そちらにも弱い臓器を作ったため、そこでのウイルス等の増殖の結果から痰が。。

現在、腋下の上腕三頭筋の肩甲骨の付着点をぎっちぎちに、リリースを施していくと、それにともなって鼻の調子が9割良くなったものの、最後の最後に切れが悪くいたところが、解放へ向かっています。
こちらがやっぱり病因の根のいったんになっているのだろう。
副鼻腔を正常化させるには副鼻腔近辺の骨の位置を変えたりする構造的整備も必要だった。
同時に、左手の上腕三頭筋等による引き手操作による筋緊張の状態が骨格の位置を狂わせ構造的な乱れをもったところを改善しなければならない。

自分のケースではそうだと思うのと同時に、もしかしたら、他の副鼻腔炎の状態で困っている方も、そういったところへの改善をなさったほうが良い方もいるのではと感じました。
人それぞれのケース・バイ・ケースですが、意外に左側の上腕三頭筋の根につくコリは盲点になりますので。


ちなみに、べんせき温熱器の小さいサイズのものを心地よい暖かさに設定して、
わきのしたに体温計を挟むようにして置いておくと、
これでも上腕三頭筋が芯から緩められますよ。
べんせき.png
副鼻腔炎の予後に見つけた荒業ですが、
私はこれに足すことの、ゼロプロマッサーで上腕三頭筋に適切な振動を加えることで左半身全体に問題を起こすような引き金を緩めてます。

zeropro.jpgゼロプロマッサー

これは先だっての左肩の五十肩の女性のお客様や、つい最近にお通いのお客様へのリリースにもフルで生かしています。
やっぱりゼロプロマッサーの振動は、格安の振動を与える機器とは与える力の質が異なりますね。
振動の速さ、強さ、リズムなども事細かに設定することができ、他の振動を与える機器の追随を許さないっていう感じです。
ただすでに上腕三頭筋や大円筋や小円筋が骨化に近いほど固まっていたり、急性で強い炎症を持っている人にはゼロプロマッサーの圧をいきなりかけると痛みに引きつります。
そんなとき、べんせきの温熱器でしっかり患部に注熱をしておくと、体感では痛みは8割減になったという人も。
ゼロプロマッサーの垂直性の圧。
そしてべんせき温熱器の水平性のずり圧。
これらが組み合わさることで、コリの深さのリリースがさらにスムースに入るようになっていますね。

posted by スズキ at 09:57| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月06日

11月にお客様から頂戴いたしました課題。無事にクリアできました! ^-^)

昨日の施術にて。



先月の施術のときからも、左肩の挙上が痛みによりつらくなっているというお客様。
お忙しくハードな仕事をなさっておられるお客様です。
それがもとで何らかの左腕の引手を強くし続けて凝りの状態が仕事後にも継続し、それが長期化して耐えていたのでしょう。


先だってもベン石の温熱器やオステオパシーやカイロプラクティックの手技を用いて、
課題となる患部やその患部に関連する部位に対してアプローチをおこないました。
広く多様な手技を学ぶものですが、特に肩の挙上のしづらさなどは頻出する症例です。
そうなると高いレベルまで対応できるように訓練し経験値も積まれています。


ですが問題の癒着部の根が、深部まで進み過ぎると対処が難しくなってくるのです。
肩甲骨の真裏や上部肋骨へとすでに貼りついて固定しており、
腋下の神経がいくつも外へとはじき出されてしまう状態です。
こういった腋下の神経がピーンと皮膚の表面から緊張して張り出すような状態で無理して動かせばどうなるでしょう。
シンプルな結果ですが、腋下の橈骨側のラインにつながる神経は物理的にすでに状態悪く弱化していますから、
ムリをしすぎたならば損傷しかねない。
動かしていくことでほどけるような四十肩と、動かして過剰な負担を強いたら悪化するものとがあり注意が必要です。




【 腋下のリリースについて 】

腕を持って動きによりリリースを加える
オステオパシーのマッスルエナジーの手技と、
オステオパシーのカウンターストレインなど。
安全で効果的な手技がありますので、
私がこのような対処をするときにはまっさきに施すものです。

ただ上部肋骨部の肋間筋が緊張委縮しており、肩関節の関節の間が詰まり固定しているとき、その他の問題があれば、
そちらを丁寧に正常化させる手順を先行して対応しておかなければ成果は薄いのです。。
これらほとんどは炎症があるなら触られれば、たとえ弱く触られただけでも激痛を感じるような部位です。
そしてその部位の扱い方を知らないままさわるなら容易に腫れ上がり、状態悪化が促進されるものとなります。。
そういった危険があるところは、誰もが本能で触りたくないというストッパーがかかっていますので、
積極的な対処を自らすることができず、徐々にかまたは加速度的にそのような場は悪化が進むのです。
それもまたお客様自身が、深く奥まで自分でそれらの部位をリリースしようとはしづらいものとなっているわけです。

あと注目しておかなければならないことは、
腋下の形状は複雑な起伏があるということ。

圧をかけるようなマッサージ等でも難易度が非常に高い部位と言えるでしょう。

たとえばこのような場所を小型スティック状のベン石温熱機で加熱して凝り部分をゆるい状態にします。
ベン石の温灸器としてのパワフルさは科学的なデータで検証されており、その力を最大限に引き出します。
そして超音波と加熱により痛覚を抑えることで施術を進めることができるわけです。



昨日のお客様の施術について、話を元に戻しましょう。

ベン石温熱機を温灸器として90秒から180秒ほど適温で熱して当てることで、
この段階でリリースが完了する方も多いわけですが、
患部の状態が混乱し複雑化しすぎていれば改善していく量は多くとも、
これでは納得できないという残りがでてくるわけです。



そういった複雑な難しい芯の凝りが残ったところは、それが自動的に治癒までいくようにはなりづらいようです。
ときに勝手に治ったという人がいても、それは痛まないよう逃げる動き方を無意識に学び対処するようになった、
というだけのことが多く、そうした状況でも凝りの状態は進行して圧痕のような根がさらに張っていっています。
やっかいな、非常にやっかいなものです。。。



どのように対処すればいいのだろう。



こちらのお客様に、
4週間後にこちらのお客様から次回の施術予約をいただいておりました。
私が、このようなやっかいさがはびこっている状態だとわかったため、
私から次回の予約を少し早めにいれてくれませんかとお願いされたかたはいないと思いますが。。。
元々、ボディワイズでは次の施術のご予約を、施術終わりのときに頂戴する習慣が皆無なのでして。^-^;
予約をいただけたらありがたいというのも、だいぶ、勇気のいることでした。

大変ありがたいことに、こころよくご予約をいただき、
私はそれまでに具体的な対応できるやり方を見つけ出す課題が得られたのです。

自分が急性副鼻腔炎にて、施術のとき以外は、ひたすら横になっていたりセルフリリースをしていたときで、
なかなか思うようにアイデアがまとまらない。
副鼻腔炎にて呼吸が浅くなり思考を深めたりまとめるための神社仏閣への転地することができなかったので。
思うほど集中ができなくて、身体はぐでっとしながらも頭の中では相当にあせりました。。

刻々と次回のご予約までのときが迫ってきます。

通常は、第一案、第二案、第三案というように、
複数の対策案を作成して臨機応変に施すのです。。
そのようなことができて切れ味がいい成果を普通の顔でさっさとやり遂げているのです。

前回はベン石温熱機をエフェクティブに、通常ならなされない複数本の温熱器を同時に特攻経穴といわれるような対処に優れた部位に当て、
凝り固まって代謝が阻害された患部の「寒」を改善し、
注熱の量により神経の緊張がほどいて筋肉の凝りをほどいていきました。
とにかく、別のものとは違う人体にマッチした施術道具だからできることを、
私の持つ経験上の知恵をフルに活かして対応したのです。


ただ前回の施術で徹底しておこなったことの同じ事を繰り返すのは歓迎できません。
そうすることで、たぶん、解き進めることの幅は増すでしょうが、三歩進んで二歩下がる。
難易度が非常に高い場合はそれでも仕方がないところがありますが、
お客様がなさっておられる仕事のハードなペースを私が把握していますので。
俯瞰して中途に解けた場合は、その解けた緩んだ部分を強力な緊張で再度固められてしまう恐れがあるのです。

特に腋下の神経の張りだしが一本ならまだしも、4枝にもなっているなら腕のそこから遠位の神経が把握すべき部位は、
おおよそ正常に機能しづらい状態に陥っておりまして。。。
そういったときは「これは黙っていたら、無意識かつ無条件に固めるだろう」と判断すべき条件があるわけです。



そこで新たな手がないかを、考えていたんです。
副鼻腔炎ダメージにあえぎつつも枕元にメモ帳とペンを置いて出てきたアイデアを30ほど書き出していました。
いつもなら出てきたパッションをともなうアイデアは、メモしなくても頭に焼き付いて消えはしないのですが、
休息が必要な状態ではそうはいかないものです。


そして早い話、ベン石温熱機とゼロプロマッサーを効果的にもちいることで、深層に潜り切った患部の快方に向かうようにアイデアをまとめていきました。
ベン石の温熱器の加熱とゼロプロマッサーの振動を交互に加える。

我ながらよく思いついた。
想定した結果は十分叩き出すことができました。

複雑に断層化した筋膜が歪曲しながら癒着をしています。
ベン石温熱機をかけるだけでは、その部位のかたまった患部への熱刺激は入りづらい。
ダイナミックな刺激というより温灸のようなじわりと90秒で3センチかそれ以上の奥へと熱を運べるものの、
熱しただけでは絡み切ったほどけづらい筋膜を持った筋繊維の群れは変化に乏しいと思えたのです。

そこでゼロプロマッサーという刺激圧を巧みに可変させることができる機器を使い、
患部の芯に対して振動をあたえて揺さぶりをかけるというやり方を考え付きました。

腋下の炎症が進んで軽く摘ままれても激痛で悲鳴がでる状態ですし、
そのことはお客様自身は他者に触られてはじめて認識できるのですが、
そういったところにもちろんゼロプロマッサーでズドドドドッと振幅する振動圧かけられれば痛みに悲鳴がでます。
たとえばそれは腫れあがった打撲部を、バンバンと叩かれたらたまったもんじゃありません。
それに耐えられないのは当たり前のことです。


なのでゼロプロマッサーをかける手前の段階でベン石温熱機で加熱して緊張した神経をすんなり落ち着かせる超音波を効かせるのです。
それからゼロプロマッサーをかけたら、案の定、無痛化したわけではないのですが、
お客様にとって痛みに耐えられる状態にゼロプロマッサーの炎症か所への刺激振動の負担が減りました。
そしてゼロプロマッサーをかけるすぐ横にお客様の身体にベン石温熱機を当て続ける。

ベン石温熱機を当てて温灸効果で患部が緩んだところにゼロプロマッサーの刺激でダイナミックに凝りの根が揺さぶられ複雑に絡まったものがほどけだしていきます!



以前からベン石温熱機を使った施術は、他の石や施術グッズを用いたときと比べて痛み具合が激減することを熟知していましたから、
そのような性質を有効に引き出して使い倒したわけです。



そうしてお客様の腋下の奥の奥まで絡まって硬結の根が出ているポイントをさぐりほどき、
一定量解けたら手の挙上をお願いして状態の確認をしながら、
さらに、さらに、状態の改善を上乗せしていきました。

通常の知られたリリースポイントだけでも胸鎖関節や鎖骨下、肩鎖関節周囲、烏口突起下の癒着、三角筋深部の骨化等々、数えればだいぶあるのですが。
肩甲骨と肋骨の間の癒着と大円筋・小円筋と肩甲挙筋と後部斜角筋と僧帽筋の癒着といった、
手先では物理的に触りえない箇所がぎっちりへばりついていての状態です。
そうなるとベン石温熱機を使っての熱刺激だけでは、その部位の形状が起伏が激しく密着が困難ですし、
熱刺激が届くよりもさらに先が骨のように固まっているので。
それで前回の私のお客様への施術では癒着の激しい深部が取り切れなかったのです。

だったらベン石温熱機を使って圧をかけて振動させていけばというアイデアも出るが、
腋下という非常に狭く起伏ある患部ではそのような圧はかけられないし、
単純に想像していただければわかるでしょうがベン石という硬度の強い石をガンガンと振動とともに炎症部位に押し当てられたくはない。
間違いなく、硬化度の高い石と凝りが当たれば激痛になるんでできない。


それがゼロプロマッサーの場合、身体に触れる部分は【ゴム製】なので、当たりがソフトに抑えられています。
ベン石温熱機で下処理しなければ、ソフトに抑えられたとしても激痛で絶対に耐えられないものです。
通常なら腋下の奥の奥などは激痛過ぎてリリースすることなど不可能です。
私が、この状態で他動的にムリな操作を受けたら一生恨みます。ちょっとしたトラウマどころの話じゃない激痛です。
それはこの部位が手や首のほうへわたる神経や血管、それに心臓を取り囲む肋骨部といった命にも係わる部位であり、
ムチャなことをさせて大変なことが起きないようにするために本能的に仕込まれた急所だからです。
それもベン石温熱機の下処理が済んだら、ゴム製のヘッドでの刺激は、明らかに患部にやさしい。
もちろん症状の起きている背景を時系列で想定して、凝りの起きた状態を具体的に見て、凝りの層状ミルフィーユを見いだせていなければ、
どんなステキな施術の補助道具を持っていてもそれは無意味なことでしかないのですが。
それを見抜いて、それに対しての最適な施術用具があれば、素晴らしい成果が得られますね。


ただ、施術用具も単品では不十分で、
複数の施術用具を有意味的につなげて絶妙な連携をさせたときに、
あらたな可能性が開けるのだ。
そういう、一歩、重要な前進ができたと思います。



実際は処々の想像していない事態もおきて対策を打つときに、副鼻腔炎にあえぐ自分の身を用いて繰り返し研究したわけで。
それでラフなアイデアから詰め将棋の詰めを容赦なく行うことで、ああなればこうするといった想定の手をつくして駆け上れたわけです。
そのときのリアルな状況は、痛く悲惨なシーンの連続で決して他人には見られたくないものでありましたが、
これもまた私にとって、内科系の疾患に身を置いたことにより健康への考えを深めるいい教訓となりました。




私の11月の時期は、
お恥ずかしいことですが、私自身が患者で、内科的な症状の発症から自身でそれを変える手を手探りで追究し続けていました。
そこでもかなり難易度の高い適切に効果が絶対にでるはずと腑に落ちるところまで自分の状態を診て、試行錯誤をしつつ変えてきました。

それと同時並行で、試行錯誤をしてきた4週間かけての課題でして。
課題と言えば聞こえがいいですが、お客様に次回の予約を一ヶ月以内にといったお願いをして自分に宿題を課したのです。

それもあって昨日の施術後に、お客様の腕の挙上状態は大きく改善変化しておられる状態を確認することができました。
腋下の異常な神経の張り出しも消えていて、これならお客様自身が肩を回して可動を促したり、
セルフリリースのため腋下を適宜マッサージするようにしても問題はない。

役目をはたすことができ、ほっとしてます。






posted by スズキ at 21:18| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月02日

私の副鼻腔炎の対処のその後と、少し詳しいどのべんせき温熱器を使うかの手段のこと

昨日、書店に立ち寄り健康関係の新刊本を見たら、
ムック本で副鼻腔炎の本が山積みされていました。。

「小さな書店なので、別の健康関係の本を並べてもいいだろうに、
なんで副鼻腔炎の概説をしたムック本が山積みなの?」と、驚いたのですが。。
理由は副鼻腔炎の症状がでて困っている人が、いま、増加しているからのようです。


あまりにタイムリーな特集本だったので手にとって頭部へのマッサージの仕方をみたが、、、
一般の方にわかりやすく平易に書いてあリます。
ただこのやりかたじゃ、しつこい副鼻腔炎に悩む方には収まらないような点がみえる内容のようでした。
頭部への経穴への刺激の入れる方向等を知っていれば圧をかけるポイント部分の方向が逆にかかれていたりして、
これでいいのかなぁ、、、と思えたり。
ただ他の先生はこれで成果を存分に出しているのだろうかと思って、自宅でその本のとおりにしてみたが、、、
副鼻腔の腔の空間がかえって窮屈にされる反応が私自身に出たため、即座に取りやめました。

副鼻腔炎の状態もケース・バイ・ケースですから、私にはそれは合わなかったということなのかもしれませんね。


私の場合、副鼻腔炎の起きている左側の副鼻腔の空間が狭くなっています。
それは以前に副鼻腔炎の治療をしてくれる病院で、ファイバースコープによりリアルタイムに内部映像を見せていただき観察してわかっています。
そのときは副鼻腔の内部空間が構造的に狭くなるような圧縮された状態にあるが、
現状では炎症による細菌の繁殖等はみられないということでした。
それでほっと胸をなでおろして帰宅した覚えがあります。

副鼻腔炎の方は状態として副鼻腔の内部空間が通常の状態より周囲の骨組みが著しく緊張して収縮した状態が維持、固定されており、
そうしたところで免疫力を運ぶ血管系等の管の圧迫も起きて液の流れが停滞した状態が観察される。
もともと鼻は雑菌等を吸い込んでしまう器官だから、そういった免疫系が後退した停滞状態では、一時的にお薬で副鼻腔内部の悪玉細菌を抑え込んでも、あとからあとから悪玉細菌がやってくるわけです。
だから、一度、こっぴどい副鼻腔炎になれる状態に副鼻腔の内部構造が弱化したならば、副鼻腔内の血液代謝を引き上げるような副鼻腔の狭い緊張状態から空間を正常な広がりになるようにしていきたい。

私の場合もそうです。
そして私同様に副鼻腔の内部の構造上の圧迫が起きてしまい、副鼻腔炎になりやすい体内の内部環境に陥っている方もおられるようです。

そういった構造上に見て取れる副鼻腔の空間を、
どのようにして改善する事ができるのか。。。


いま、自分の左側副鼻腔の炎症状態は、いっときよりも落ち着いているのですが、
100%快調になったわけではない。
そのような不調原因を上述した副鼻腔の内部空間が周囲の骨格上の圧迫により萎縮状たにあり、
副鼻腔内部の血流が阻害されていると仮定して。
自分の体へ、そこからの改善を施すやり方を試行錯誤をしつつ、含まれた問題を削り小さくするよう手を尽くしています。

※ 血がpHが酸化に傾く状態であるなら、血液の粘度が増して粘りが強まって流れが悪くなり、副鼻腔内部の毛細血管に血流が届かなくなります。
そういった体質的な部分に手を最大限に施しておかなければ、副鼻腔内部の悪化が先行しているときは、著しく治りづらいのかと感じています。
なので、そこは別途、日頃の食生活等を見直しました。




べんせき温熱器には多種多様な形状があり、アプローチする患部に対して最適なものを選択して使っています。
小型べんせき温熱器各種.png
それぞれの機種の使い方を紹介した解説書などはありませんが、
臨床で使うと設計意図が徐々にわかってきます。
まさにそれはかゆいところに手が届く。

利用のノウハウは意図する手技によりそって変化しますから、
手技に精通していない人が手にしてもよさを存分には引き出せないでしょう。


今回、私の頭部の左側の頭蓋骨の縫合が理想状態ではなかったため引き起こされた副鼻腔内部の狭窄とそれにより起きた血行の停滞による免疫力の後退による影響。
それは後頭部下の硬結や側頭筋や咬筋などの骨化といえるほどの塊を解く作業が必要となっていく。
ただこのような部分の硬さが急性で起きた場合は対処は楽だが、私の場合は何十年もそこに根がある。
身体操作が未熟な状態で施術をするときに食いしばりもあった。
その他、小さい子供のときからの頚椎や胸椎の定まりが悪くて体質的に虚弱だったことも手伝って、
必死に歯を食いしばり施術をしてきたため、そのコリ部分の年輪は多層化して、その奥は血流がほぼなくなったひどく脆い組織に変わった。
それが骨化したといえるような硬さをもつ筋肉だ。
そういったところを無理に過剰な力をかければ、そのあとの瞬間、二度と取り返しがつかないような怖いことが起きます。
具体的に言いませんが、もろくなった筋組織の断裂が起きてしまえば、もう、その後はあとの祭りです。

私が既に内部の組織が弱くなりすぎたときは徐々に変えていくべきだといっても、お客様にはピンとこないのが普通です。
ただ私どもとしては、取り返しがつかないような状態にお客様の身を落とし込まないようにする安全確保が義務としてあります。
強くそういった考えがなければ、事故はかならずついてまわって起きるでしょう。
特に咀嚼筋は繊細で対応に最大限の注意を払うべき箇所です。
頸部の斜角筋や胸鎖乳突筋、それに前胸部や背部筋がほどかれるだけではなく、
鎖骨と肩甲骨が正常位置になって落ち着いていないようなら、
私は、その人の咀嚼筋(側頭筋や咬筋)に過圧することは危険ですから避けています。


日頃、そのように考えてお客様の対応をしていますので、それを私自身にも当てはめていく。
すると、やはり安全で効果的な成果が手に入るでしょう。


そこで、今回、私自身の体も頸部や前胸部、背部筋、腕や鎖骨・肩甲骨などを正常な位置におさまるようにする施術を、
28時間かけて修正していきました。
28時間と言ってもぶっ続けではなく、トータル28時間ということです。
それが済んでから、
上記のべんせきのスティック状の温熱器をフル活用して、
現在は54時間かけて、徐々に徐々に問題のある咀嚼筋のエリアやずれた蝶形骨の位置の修正をしていっています。
この54時間は、日々、1〜2時間を繰り返し施術時間に当てていくようにしています。
このときに、これら3本のべんせきの温熱器のうちの最小のスティックで小回りよくフィットがいいので硬化した患部の組織をやや解いて浮かせるようにします。
ただこの最小の長さのスティックはべんせきの量が少なくて遠赤外線の出の熱量が足らない感じがあるので、これだけですと皮膚の表面を焼く感じで、そういった真皮の奥の奥まで熱が届いてくれない感じを受けます。
すると他のべんせきの石の厚みが大きいどちらかに持ち替えて患部への熱を注熱していくのです。
そのときにただべんせきの温められた石を患部に置くだけでも改善は見られますが、
特別な弱めな波状の圧(「さざ波」や「弱く弱くちょっと強くという波」)をアプローチ場所により適宜使い分けてかけることで、その成果は大きく飛躍してくれますね。


そうすることで、結果として、信じられないほどつらすぎた急性の副鼻腔炎のときに私を見た同業の整体師の友達から
「あの鼻水がひどすぎたときの鈴木くんに、かけられる言葉は見つからなかった」といわれるほどあわれな状態でした。。。

現状の私は、まだ100%の快調ではありません。
ですがひどかったときからすれば天国状態だし、日々、更に、更に改善して行っています。
その上向き基調から心も明るく平安になっていれるところです。

それで昨日は、上野にある国立科学博物館で、くたくたになるまで展示物を楽しく見て回りました。
トイレに行くときには弱く鼻をかむのですが、展示物をみるときは副鼻腔炎のことなど忘れています。



私のつたない体験ですが、
すでに多年に重なる慢性化した咀嚼筋や背部筋、首の筋、腕のコリなどその他の影響が頭蓋骨の縫合をずらし固定し、蝶形骨を正常な位置からずらして副鼻腔内部の狭窄に及んで、副鼻腔内部の毛細血管等の血行の停滞からその場の免疫が落ちて細菌が繁殖しやすい場になっているとき。
副鼻腔の内部を正常にするための手を施すこと。
私のみの、たまたまかもしれませんが、それで救われていってます。



ただ上述した話からおわかりいただけたかもしれませんが、
咬筋や側頭筋などの咀嚼筋や頭部の他の頭蓋骨のずれを恒常的に維持し続ける問題になる部位のアプローチは、
施術をする私が扱うにしても、多大な時間を日々のその部位の戻りが起きる前に繰り返し投入していって改善できたということ。

個人的にはこれが勝算を生むと信じて、必死にやってます。

あとは私がべんせきの温熱器がなければ、正直に申し上げて、効果的な成果を積む算段をつけることはできなかった。

手も足も出ない状態だったでしょう。
頭部は、実に曲面が多くてピンポイント圧が必須で、それに骨の内側に問題の副鼻腔があるのです。

小型べんせき温熱器各種.png


特筆するならば、今回はスティック状のべんせきでも、
最も短い最新作(写真の最上位置のもののこと)を中国の業者から仕入れていなかったら、、、、と思うと、ゾッとする。^^;
この小さいべんせきがセルフアプローチの特攻隊として先行させることができたから、
患部の様子が手にとるようにわかりました。
逆にこの最小のべんせきのステックは、他者へのアプローチでは使い勝手が悪いんですね。
面白いものです。

それぞれのべんせきの種類で持ち味があって、それをひきだせるかどうかで結果が天と地だって、痛感します。


私が自宅で日々時間をかけて自分への健康を取り戻し、いままでの不安定な部分を改善へと向かわせる投資としているのですが、
頭部とはすべての経絡が関連する唯一の場であって、この部位への改善は、全身への関連が及ぶところです。
頭部の全身への関連図.jpg
上図は、頭部のどこを刺激すると、どの組織や器官に影響するかといった反射区を示したものです。
中国ではよく知られており実用上活用されているものです。

今回、私は副鼻腔炎の対抗措置という局面があり、そこに一点集中をかけているのですが、
これは急場をしのぐためのやりかたに過ぎません。
一極集中すると、他の骨格部位とのバランスが取れなくなって、あとで厄介なことになるのですが、
いまは致し方がないものです。
あとで尻拭いをするのは念頭に置いての、一極集中の手技ですが。。。
一般の方では、このダメージを受けたネガティブな部位のみ切って取り除けば、全体がうまくいくと思われている方もいるでしょう。
でも通常はネガティブな部位が生み出された背景には、別の遠位の部位や関連部位が問題を持って、
それを現状のネガティブな部位に押し付けていることがほとんどなのです。
だから、症状を取るというよりも、別の部位を広く全体をみて構造を整えるようにするというのが、
正しい整体の考えなのです。
それをホリスティックな全体性をかんがみた見方というわけですね。


だから本来は養生として健康を増進し、体調をさらに安定させたいならば、
頭部全体を上図などを参考にして改善を施すことを、一定期間、集中させる期間を設けるのが正解。

丁寧に頭部をべんせき温熱器のスティックでリリースしていくことは、
全身の体調の良さにつながる。
特に反射区の刺激を意図したならば自律神経系の改善が促されるといいます。

その期間ややり方はその人ごとにどれだけ体内の異常があるかどうかに関わります。
若く体に根となる不調が沈んでなければ、こんなことはしなくていいでしょう。



医療系の副鼻腔炎や顎関節症の改善は、技術的にあまり解剖学的な内容や多年に渡る施術上の臨床を持ち合わせておられない方がおこなうにはハードルが高いように思います。
そこはやはり一般的におこなわれるような医療機関による治療を優先すべきだと思います。



ただある程度の年齢となりアンチエイジングが気になりだしたときには、どうでしょう?



そういった側面に関しては、上図の頭部の反射区の図表に別途解説された、簡易な手技があります。
それを自分の手で行っても、少しは効果は出ると思います。
ですが人によっては、もっとしっかりとしたアンチエイジング成果がだせるほうがいいと言う人は、
べんせき温熱器のスティックの使い方をしっかりと教わって、
それを一ヶ月ほど、じっくりと日々、繰り返し改善するための良質な注熱刺激を加えるならば。。。
一ヶ月ごとに施術院にいくといった飛び飛びの改善刺激では手に入らない、
やさしく患部が解けて自分の本来に戻るような変化があらわれるでしょう。

それは現在、私自身が、自分の身で痛切にそう感じています!



頭部のバランスもよくよく研究はしてきたものの、
いまほど、自分が必要に迫られての頭部を対象にアプローチをしたことはなかった。

それに頭部のコリが強まった部位は、その硬結を一般の方がいい加減にコリコリと解こうとすると、
かんたんに弱ったほっそりともろくなっている筋組織が内出血を起こしてしまうわけで。
そして施術者としても、この部位のコリの状態の根は筋の流れを読んでダメージを与えないよう解くが、
もろくなっていて激痛がでたり筋断裂がプチプチ起きてしまって断裂した筋繊維は元に戻らないもので。
慢性化した頭骨等にへばりついてしまった筋の癒着ほど容易に解けないものも珍しいのですが。

それもべんせきの温熱器を使い日々、筋硬化が戻る前に緩める積み重ねをすることで、
快適に弱化したコリコリの筋繊維を断裂させることもなく、しなやかに緩んだ筋に置き換え正常化できることもわかってきました。




いままで私が副鼻腔炎で困りはてた前は、脳への血流の改善も、頸部の強烈なコリをほどくことがメインと考えていました。
それは上述したように頭部のコリの頭蓋骨の骨にへばりついていたものを緩めるやり方の算段がつかなかったからでした。
それが今回の自身への念のいった頭部へのべんせき温熱器を使った日々のリリースをおこなうなら、
しっかり改善させるやり方をわかっていれば、十分に頭部のコリに対して戦える。
そうなることで、頭部の脳への血流が、頸部が緩むにとどまらずに、さらに普通の正常化へと収まる変化が起きるでしょう。

私にとって、先月は、日頃の不摂生で体調管理がお粗末となり、つら〜い魔の月でしたが、
自分自身の体の変化から手応えを得られたことは、今回の副鼻腔炎の改善は今後の道へのヒントと感じています。




最後に。

実際は私自身、お客様の幾名かに副鼻腔炎を患われている方がおられて、その方々への施術で対策を練りに練っていました。
だが、慢性化した副鼻腔炎を患われている方には、太刀打ちできなかった。
気になる状態が半減したといった方もおられますが、すっきりしたという方はいなかったのです。
それで十年以上かけて、いまも継続して副鼻腔内部の状態を変えるためのアプローチ法を考えていたのです。

そうした下地があったため、冷静に自分で自分という患者に対するやり方を指示することができました。
そのことがなければ、突如として、患った急激な苦痛にあわてて、自分の手持ちの技を活かすこともしなかったでしょう。


その意味で、そのお客様に深く感謝致しております。



今度、お会いする機会に、直接的にこのようにしたらよくなったよという体験談を語れるでしょう!
そこから何らかの、お客様ご自身が、さらに改善できるヒントを得ていただけましたらと願ってやみません。
posted by スズキ at 14:25| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月27日

私自身のことで恐縮です。急性副鼻腔炎はめざましく落ち着きへ。そこで最終段階にボウエンテクニックのとある手技を応用し成果を高めてます!

基本、芯に冷えがでて気血津液の代謝不足が今回の副鼻腔炎の元凶です。

それは脈をみることで読み取れるのですね。

この情報をもとに、体の芯に冷えをつくる【停滞箇所】を丁寧に、順番を決めて除去していくわけです。
体のなかのコリは表層から中層、深層と、
たまねぎの皮のように多層化しております。

それらはまずは表層にコリが起こります。
それが癒やされずに放置されたり、さらに上乗せされるようなコリを生じさせれば体の中層部へとコリが侵入して行きます。
この程度のときは、まだ太陽病といわれるような体内には虚実の実の状態があるため、
改善するためのアプローチを適切におこなうと成果は即座に現れてくるのです。

ですが中層へとコリが沈み、それを押してさらにコリを重ねてしまえば、
骨近くにある部位の筋・腱・靭帯が固まり出すのです。
この状態では体内は虚実の虚といわれる冷えが進んでいます。
それは骨近くに通る動脈管を圧迫して血流悪化が起きている状態であり、
それを気づかずに長期間耐えさせていれば、
栄養となる血液が十分に受け取れなくなり兵糧攻めを受けて内部の細胞や組織が弱化して行きます。
同時に排泄すべきゴミがその場に放置されだしたもので、
それは体内のpHを酸性という悪玉菌やウイルスが好む状態を作り出してしまうのです。



日頃、私が施術でお客様にしている施術の応用で、そのような気血の流れを滞らせる状態を取り除いていきました。
そのうち体内のpHが弱アルカリ性へと変われば、必ず免疫の不利益が解消されるという変化は、
施術でお客様の内部で起きている状態から幾度となく診続けてきた事実ですから疑う余地はありません。

なので体内に蓄積した毒素と言える酸化物質を排泄するよう食事や発汗などでみて、
同時進行で深層筋へと沈み侵入したコリを緩める操作をしていきました。


いつも風邪ぐらいなら、動きながら治る自信はありますが、副鼻腔炎は正直にいって非常に怖かったので。
【真剣に気合を入れて休む】ことに時間を使い続けて行ったのです。
するといつも以上にしっかり休むことに時間を使い続け体の深部のコリまでゆるゆるに変わリました。


ただそれだけでは、いまいち、副鼻腔炎がおさまっていく気配は感じられません。
もちろん、状態は日に日によくはなるものの、施術をすると体が疲れが出て、
それでまた副鼻腔炎が悪化するという状態を繰り返していたのです。


そうであってもべんせきをうまく使いだして、
状況は徐々にというより急速に快方へと向かいました。

くわしいアプローチ方法は割愛させていただきますが、
いちぶ、おもしろい、最終的にクロージングのセッションとしてためしてよかったやり方をお伝えします。


準備段階として、1時間弱。
仰向けに寝て、床と背中の間に、高価なべんせきのプレートを12枚、ホットストーンとなるようホットアンポを用いて持続加熱できるようにセッティングして、背中の起立筋沿いにある兪穴へ向けて、
まんべんなくエネルギーを注入していきます。
経絡上、気の足りなくなった経絡があれば、対応する兪穴から気が補充できるという特別な益する経穴です。

それをしつつ、前頭部にある副鼻腔炎を改善させるための経穴を、べんせき温熱器のスティックを2本を同時に使い刺激を加えていきます。


経穴刺激.png

べんせき.png


そのときのやり方ですが。
ボウエンテクニックで前頭部上方を刺激するときに【スパイダー】と呼ばれるアプローチがあります。
たとえば、指を二本、経穴上に置きます。
一方の指を持ち上げて他の経穴へと移動させ、もう一方の指先は必ず触れ続けています。
つまり二本の指が同時に離れてしまうことのないように、経穴の上を渡りめぐるという方式です。

このアプローチは、受けてみるとわかりますが、誰でもが気持ちよく寝落ちするほどのくつろげる手技です。
直感でこれを模して副鼻腔炎改善を促す特別な経穴に順繰りに刺激を加えてみると、
あきらかに左側鼻からでていたものの量は減少して行ったのです。

ボウエンテクニックのプラクティショナーの方たちなら、
『なるほど、おもしろいこと考えたね』といってくれるような内輪ネタで恐縮ですが。

たまたま私にだけ効果がでただけなのかもしれませんが、
精神を安定させて治療脈がでやすくなるリズムで刺激を加えるスパイダー・アプローチの手指のさばきは、
急性の副鼻腔炎の状態が立ち直ってきたときのクロージングとして想像以上にいい成果を実感させられた。

問題があるとすれば、このセッション中は、べんせき温熱器のスティックを握りしめながら途中で必ず寝落ちしてしまう。
最後まで通せた試しがないということでしょうか。
このスパイダーは、やっぱり誰か他の人にやってもらえれば幸せを感じられる最有力候補だと言えるのかもしれませんね。




posted by スズキ at 17:38| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月04日

頚部の舌の筋が悪化し始めたときは、本人はたいがい無自覚だが、安定した生活上に影を確実に落としています。だからこそ骨組みを整えて首の負担を軽減するよう腕の操作にも気を付けていきませんか。



中医学を知る者や中国武術を実践する者に以下の問いを送るとするならば。

筋肉の末端は、どこ?と質問すれば、「舌」が正解となります。

頭部に収まる筋肉群では、
おもに2つの力を持つ筋が存在しています。

ひとつは、
顎の筋肉
咀嚼筋群です

顎関節機能が、不全状態におちいれば、口を開け閉めしづらい、その際に痛みをともなう、咀嚼が困難なほど力がでなくなる。。
などの目立つ不具合を自覚するものもでてきます。



もうひとつが、
舌の筋肉」です。


舌の頭部内でのサイズ感.png



下顎内部と喉にかけて、複数に分かれた舌を機能させるための筋群がそこに位置しております。
イメージしやすくたとえれば、牛タンなどは巨大なものという印象を持てるでしょうか。
実際は牛タンの舌の部分は舌の本体部分で、舌の一部でしかない。
実際は喉の奥に舌骨を通じて舌を操作する筋群こそが舌の操縦者といえるものです。

上述した顎関節は不具合があれば痛みが出たり食いしばりが出るなど自覚症状がでますが、
舌の筋肉群では、そのような異常が起きているにもかかわらず、
不具合が発生していることに無自覚の方が9割を超える印象があります。





顎関節に関する咀嚼筋も、対処するのは非常に難しい部分があります。
実は自身がもし顎関節の問題を持ったならば、口腔内に手指を入れて、
内部からの調整ができるため対処がしやすいのです。
ですが他者に対してそのようなことができるのは医師のみです。
それは日本の法律で定められています。

すると咀嚼筋を外部からのみ、手技が可能で、
深いリリースができないという難点があるのです。
ただもし自己責任において、自分で咀嚼筋を口腔内の凝りや癒着を解放したいというときは、
なじみのオステオパシー系の施術家がおられれば資料や助言がいただける可能性もあります。

ただし正当な技術の指導料として当然の請求がそこに発生するため、
高額な請求がなされるのは通常あるべきことです。
仕事として知識をあたえることではそれは当然ですから、事前にそこは確認したほうがいいでしょう。

ただ顎関節に関する文献は、施術の専門書に顎関節に関する本が出るほど主要テーマとされているが、
対して喉の奥に位置すそして舌の筋肉の凝りや癒着に関してはノーマークといってよいのです。


中医学では筋肉の末端は舌だといい、
その末端という重要な締めくくり部分は全体の筋肉に多大な影響を与えているということを示唆している。

中医学の舌診という舌の色や形状や苔のつき方などにより消化器等の精度の高い情報がそこに現れていることからもわかるように、
その舌のさらに根元の奥にある舌骨より下に位置する舌の筋の状態事態にも、身体状態を如実に良し悪し等をみられる判断材料にもされ、
同時に喉の奥の舌が硬さが著しい場合には、それ自体が非常に深刻な問題となっていることでもある。
そこについては、あまりにも語られることがなさすぎる。





私が頚部をリリースし始めたのはベン石の器具を使える手を身につけられたここ数か月のことです。
頚部を解くとは、胸鎖乳突筋や斜角筋などの首の外部にある頭部を動かす骨格筋のリリースが目的の意図とされているのですが、
その部位を触れるにつれて、それらの筋肉のさらに奥まった部位にある舌を操作する頚部内の舌骨下の筋群の状態に同時に触れて理解を深めることとなりました。


これらの喉の部位への手技アプローチは、知識だけでは歯が立たないのです。
私も数十年かけて対応するやり方を考えぬいて対応道具を厳選し、
それを使いこなせるようなテクニックに出会い、
その後に血のにじむ訓練を自分に課して手に入れた技術です。

ここは非常に怖い事故が起きやすい部分だと、施術の教科書のなかにはドクロマークがつけられ、
触れないようにしなさいと説くモノさえ見たことがあります。

それで一般の方々が安易に深い知識ややり方を知らずに自他の喉部分を圧をかけて探るのは、
メリットよりデメリットが勝る結果しか得られないでしょう。



そして顎関節関係の咀嚼筋以上に、喉の奥にある舌関連筋群を、一般の方が触ることもあまりない。
そういったこともあって、一般の方、そして施術をなさる方々にも、見過ごされがちな部分が舌部といえるでしょう。


たとえば顎二腹筋をチェックすることは、施術のテキストにあります。
ですが頚部奥にある舌筋群のリリース法や整体手技について解説してある本はほぼ見かけること自体ありません。
少なくとも施術関係の専門書は書店で手に取れるものは、ほぼ100%、私はチェックしてますから。
そこからも舌の存在は認識が十分に行き届きづらい部位だといえるでしょう。



多くの者が舌の筋肉の自身の状態に気づいていない。




そうなる理由の一つに、問題の発生によるプロセスがあります。
舌の筋肉の硬化や癒着は他の骨格筋とは違って、
運動会後に筋肉痛で左側の腰が痛くてたまんないといった急性の問題が立ち上がるものではなく、
それは年単位で徐々に凝りを積み重ねて奥へ沈んでいくというものです。
たとえば首の筋肉を酷使したというときは、頚部の舌の筋より皮膚に近い斜角筋や胸鎖乳突筋、そして首裏の筋群に凝りがまずできて、
それらの骨格を動かす筋群が凝りが経年劣化しだしたころに舌の筋に対して圧迫して動きを制限させる等の悪影響が沈み込んでやってくる。
そのような流れのため、急激に締め付けられるような変化には気づくことができる人間も、
徐々に徐々に絞められていく場合はゆでガエルと同様な、気づかないうちに状態が悪化し、
その悪化が限界を超えた次の瞬間、突然にに症状が出てしまう。


ただそれも舌の首の奥の筋肉部位に異常からでた苦しみがうまれていると気づかずに右往左往することがあります。


顎関節の不快感を根強く感じるもののなかには、
舌の首の奥の筋肉部位に異常があるものもみうけられます。


昨日、施術でいくつかのこの部位を解く条件を満たしたため、
この部位は幾度も接触していいわけではなく最初で最後のアプローチをしました。



お客様本人は、やはり舌に問題があるといった認識は一切なかったのです。
案の定、骨より硬さが強い状態になった頚部奥の舌の筋が片側に広く張り付いていました。


この舌下の舌の筋の硬化は、一度できたら通常は一生ついて回り、不具合は消えかねます。
悪姿勢により作り出されたものだから、そこが変わらずに、さらに姿勢はねじれを増せば、
消えるようなことはまずありませんから。。。
そして人体の構造、ストラクチャーが自身の運動上の注意で書き換えられるのも、
運動器系の神経に繰り返された刺激パターンは強力な悪癖を持ってその後を支配しますから。
特別な運動やボディワーク等を、命がけで実践したものでなければ書き換えられないでしょう。
適当な実践では、脳は場当たり的に作り出したかつての動きの悪癖を引きずって、
新たな動きの発想や気づきを産み続けなければ対処できない時期を黒く塗りつぶして成果をだせないようにするものです。
それどころか、年齢が進むにつれて、椎骨の骨密度が女性の場合は特に減少率が高まるため厳しい状態に陥りやすいです。
それは男性でも同様なことがいえていて、女性よりはまだ男性の方がましだという程度のことですが。。。

そうして柔軟性が根底から失われていった状態に陥ってから、
首の中の舌関係の骨化した筋を動かそうとするならば、
頚椎捻挫や寝違えと感じるような症状に苦しむことへ。

そして舌根の左側が硬くなる度合いが厳しさを増すならば、
そのものの体は全体を通して左側に軸が移行しっぱなしに。
そういった現象も、筋の末端が舌であり、二足歩行により筋の突端が舌ともなることからも起こる。
意外に思われるかもしれないが、これは私自身が積極的に頚部に触れてリリースをするうちに気づいた点です。
そしてこの舌の部位の硬度を修正できなければ、全身の軸ずれ緊張は、施術後にお客様が立って歩いたわずかな後に、
最速で施術前同様な部位を固めてきます。

そのことに気づいて、そういった部分の修正を斜角筋や胸鎖乳突筋と一部、舌筋の関連の表層を緩めることでかなえてきました。
するとリピートして通っていただけたお客様の身体上の左右や前後のバランスが、数か月しても良好さを維持して定着がはかられていった。
そこの観察をさせていただいたことにより、頚部の舌の筋の影響が全身の骨格筋へと大胆な影響を与える権化のようなものだと気づかされた。
そこは想定内のことだったので、何ら不思議も感じないが、
頚部の舌の筋の硬さ自体に気づいておらないという方が9割9分無自覚だったといえよう。
そこからの影響でのうちに全身をダメにもしている怖さを改めて感じさせられた。


成人したものが姿勢や所作振る舞いが書き換えられるのは稀です。
ほぼほぼ良い指導者を得て何割かがリセットできるというもので、
独学では迷走中の壁に負けてあきらめることがほとんどだと思います。
それでは姿勢からきた舌根の異常を自動的に緩ませられることが期待できず、
いったん出来たら気管や頸動脈の圧迫等の影響による生命力の減速がかさみつづけるでしょう。

そういった事態が起きている場合、
感覚と脳の恒常性がゆでガエル。
そこからうつやその他のこころというより脳へ蝶形骨の水平性を狂わせることや脳内血流が悪化することで、
感受性を凝り固まらせて緊張が離れることがないようなことを発生させやすい下地ともなっているようです。
この喉の奥の声や言葉による表現の力を低下させるというやっかいさを表してきます。
私自身、この部位のリリースをとあるノウハウに気づいてかさねることで身に起きた変化があるのですが、
それと同様なことが起きていたということをお客様から報告を受けた時点で悟りました。
とにかく行動しやすく成った。
物事を大胆に行動に移しやすくなり、そうした結果が思ってもみない幸運をもたらしだすのです。
その下地として「直感」が鋭さをもってあらわれるようになったと表現するひともいました。

ここは非常に興味深い。



そのようなこともあるので、
もしあなたが、日頃から首凝りや肩こり、片頭痛、思考低下や物忘れ等の頭部に関する機能の減退が感じられたならば。。。


単純なアドバイスですが、頚部の舌の筋の硬化を避けるべきで、
首を固めない、肩を凝らせないことを日頃から心がけておくといいでしょう。

なにぶん、恐いのが、本人は顎関節のようなわかりやすい不具合感を感じることがないわけですが、
顎関節の問題とミックスして舌の筋が引き連れが起きて内在していることがある。

本人には頚部の舌の筋の骨化したことは無自覚ですから、
そのような部分の不利益な感覚がなく施術者にそれを主張しないのです。
施術者も、時間的に丁寧な割合を持っての施術を研修と位置付けた考えでしており、
利益をほぼ8割方捨てているようなところでもないかぎり、
主訴以外を観ていただけるところはあまりみません。

つまりお客様が訴えていないところは、通常は藪蛇になるから突っつくなというのが鉄則。
要するに突っつけばいくらでも手をかけ面倒をみなければならない部分がでてくるのです。
まじめにぼろぼろと垢がでるかのように浮き上がって出てはぬぐい、浮き上がって出てはぬぐいを延々とすることで、
やがてその浮き上がりが小康状態にまで達するまで手間をかけ続けなければならなくなります。。
それを今の私は、一日に一人までと施術の受付人数を削って施術でしていますから時間がかかるわけですが、
そんなことをしていては予約いただく時間が見積れない。


整体の学校等でも、藪蛇になるようなことは避けなさいと厳しくいわれるのです。
私の場合は、それに対して修行をするこころでいまは対処するよう徹しています。
ただし、そんな私ももうこの喉奥の舌のリリースが最終段階と心得ていますので、
この部位に達した今は、施術の基礎がだいぶ見えてきたところが増えたと捉えて。
それをもとに応用という別のステージへ勇気をもって出る時期と思います。
そうなったときは今までのような丁寧さで藪に隠れた蛇を退治するシーンは消えるでしょう。

だから偉そうなことはいえないのですが、
一般的に藪蛇に手をださないため喉の奥の舌などといったお客様が不調を訴え掛けないところは対処致さないのが通常です。



ゆえに頚部の舌の筋のリリースは施術院に通われていても手を付けられたことがない方がほとんど。
それも骨化した状態にまで悪化した者であっても、そういうことなのです。

ちなみに私がそこの舌の筋の付け根を観るとどうなるかを紹介すると。。。
その理由も見えてくるでしょう。
昨日は施術が休みだったのですが、一昨日前に施した舌のリリースが過酷すぎて私の身が塊がひどく、まるまる一日、動くに動けないほど。
身体の半身が痙攣して、けっこう手や半身が血の気を失せて激痛部位が生じてひどいことにまでなっていく。
喉や腹部のような特定の急所を手を付けると、これは邪気当たりとしてよく起きる現象でもある。
昨日は午後8時にようやく起きられてご飯をたべることができた。。。
過酷にまでそこへの特殊対応をすれば、こんな状態に施術者が陥るわけですから、
相当のことでもない限り、そのような物を知った先生で、お客様との関係性が深く良好でなければ手出しするわけがないのです。

斜角筋や胸鎖乳突筋のリリースでもそういった邪気当たりはでるが、そこはぬぐえるようなカラダづくりを死ぬ気で整えたが、
その下地にある頚部の舌の筋のそれは病が奥に沈殿しきった根底の部位だ。
半端なくマイナスエネルギーの影響や感情の嵐に巻き込まれてしまう。

そういったエネルギーのとられの問題も大きいが
頚部の舌の筋のリリースでは、首の表層にある斜角筋や胸鎖乳突筋以上に、
さらに集中が飛躍してできることで、これはやりすぎたらこちらが死ぬなと思うほど気づかぬうちに息を止めている。

施術のときのそこに対する極度に集中して自分の身を振り返る余裕がみじんもなかったことがわかります。
数ミリ、力の方向や加減を狂わせれば、その瞬間に、お客様の身に大変な被害をあたえ、その関係性も最悪な事態に陥ります。
正直、この舌のリリースは、、、ここほどやりたくない箇所は、他を探してもない。



現実問題として他院の同業の先生にこのような部位についてのアプローチをつたえても、
「鈴木さん、あんた、それは自身の身を亡ぼすし、やめなさいよ」と心配していわれる部位です。
同業者だから内容が把握できれば、その大変さがわかるわけです。。。

私は奥の手としてこの技術は独自に研究してきました。
出し惜しみをしたいからではなく、
使うための条件が厳密であるがゆえに、もう、当分はすることはないでしょう。
一昨日前のお客様には、その条件が一時的に満たされていたので時間をかけて対応させていただいたわけです。





首の奥の舌のリリースは、きびしい条件の元と、お客様との信頼関係をどうであるかを踏まえてのみ手を付けられるところです。

数回の施術をさせていただいたといったところでは、頚部の斜角筋等の骨格筋のリリースまではいたしますでしょうが、
その奥の舌のリリースは互いに手を出すことがないほうが無難であり正解であり後悔のないことのように考えています。



・・・といった、実にこまごまと、この部位のリリースを効果的になす経験は徐々につまれてきて久しくもあるが、
あまりにこの部位は特殊性があるので気を付けて考慮した日常を送られてはいかがでしょうという願いが含まれてのことです。


この度に、なぜ、わざわざそのようなやらない宣言をしているようなことに言及したかというと、
昨今、テレワーク等で姿勢がかなり乱れ放題になって作業をしている方がいたり、
スマートフォンやタブレットを手にもって操作をし続けていたり。
そういったことは関節の元来ゆるさがある女性が特に危険なのです。。
女性は生理のときに骨盤が開き全身の関節が緩まるホルモンが分泌されるのですが、
自宅で長時間巣籠もり状態で通勤通学の外出時間さえ削られるような方々もいます。
そういう特殊な条件下での身体のゆがみ方は根深く定着がはかられるため、
一端強烈な癖付けがカラダの運動プログラムに組み込まれたら抜け出せない人もでてくるでしょう。

周囲に人がいて人目が気になる状況では姿勢もある程度気づかうことができますが、
そこからまったく離れた状況に、自分が好き嫌い関係なくいきなり投げ込まれとき。
お客様方の身体状況をみると、普段ならそのお客様にはつくことがないゆがみが奥に入って影響し、
それがわりと頚部の舌の筋のところへの凝りというストレスと緊張を強いるスイッチに手をかけて押している人が多くて。

他には歩きスマホ含め、
手先や指先の操作で屈筋群を固めてしまう人は、もともとそのような操作を人間は自然界でなす訓練をしてきてはおらず、
なし崩し的に首の芯に負担が蓄積するやり方がなされていることに私は危機感を感じざるをえません。
腕が胸部をねじり、その癖をつけたあとには、必ずその影響が首の芯にもたらされることとなります。

また左側頸動脈の圧迫が強い人が右利きの人に多く、それが脳内の血流を行き届きづらい状態にしていく。
調べた母数は少ないもののそうした部位の首の斜角筋の硬化も大問題ですが、
その下に位置する頚部の舌の筋が固まって硬化した場合が
さらに血管の圧迫の力が飛躍的な増しとなり状態が悪くなってしまうので注意が必要です。

つまり頚部の舌の筋の層が深部にあってその部分が柔らかさがあれば、頸動脈が硬い斜角筋等の首の骨格筋に押し付けられても、
深部に移動して通り道を確保できています。
でも頚部の舌の筋の層が深部で硬化が進んで骨ほどに固まれば、どうでしょう、、、。
血管という血液という液体を通すチューブは、硬い組織に囲まれて、さらに血流の頭部への流れを阻害しますよね。
動脈もそうですし、静脈ならなおさら容易に止血されると考えてください。




ときどき私のブログをご覧いただいた方から、
歩きスマホを目の敵ににしてるんじゃないかといわれましたが、そうではありません。

ただ、警告としてというより判断材料として知っておいた方がいいことをお伝えすることは必要なことです。
どのようになさるかという行動についてはそれぞれがそれぞれの考えや状況によって判断するものでしょう。
そこは自由裁量でしょう。
たとえば首に負担がかからないような歩きスマホの工夫を徹底するというのでもいいかもしれません。
いまから数年後のことを考えて、経年で首にかかる蓄積負担量を軽減するようにしていただければ幸いです。

まずは個人でできることは、ここからはじまります。

積極的な対応を考えるようになれば、私がゴツコラ畑を作った意味も自己防衛を真剣だったんだなとわかるかもしれませんね。
できることを徹底してやったものは、次のステップが自然にあらわれるものだからです。
posted by スズキ at 06:51| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月27日

ボディワイズなりの、施術でのべんせき包丁型が癒着を快適リリースに導き、癒着が3倍解ける、超あたたかさ

一昨日、メルマガにてワークマンのウエアに興味がありますと書きましたら、
同業者の方から「私は自転車通勤のときに、ワークマンの雨対応のウエアを愛用してます」というメッセージをいただきました。

機能性ばかりではなく、デザイナー?がかかわって商品開発。
ファッション性も向上。
ただ商品カタログをネットで観て、
You Tubeでその商品企画に関わっている人がモデルになって商品を紹介する映像とか。


これ、観てれば『作業服を売ってる店に買いに行く』イメージ、私には持てません。

ただネックは店舗にいってもネット通販で注文しようとしても人気商品が「在庫なし」ってずらりと並びます。
買いたい気持ち、かえって煽ってくる。


コロナ中でも、まったくなんのそので負けてない!
不思議と今の時期、こういう独自路線でがんばっている企業を見ると勇気づけられます。

落語の枕ではありませんが、
ワークマンほどはすごくはありませんが。
私どもも、つねにやりかたを創意工夫してバージョンアップに努めています。

その私どもの工夫のひとつとして。
べんせきの包丁型のツールの利用。

包丁型ベン石.png



まぁ・・・内情から言えば、
あらたなツールを購入する資金が乏しくなったこの頃ですし、
だったら以前に購入した施術道具を工夫して活かすと考えたのです。

こちらの道具を買った当時。
一本5000円弱のべんせきの包丁型を3本購入したのだが、
一体全体これってどうやってつかうのだろうか・・・・・?
使い方のノウハウとか、
中国からべんせき関係の本をほぼ取り寄せて研究したがなし。
You Tubeや中国映像配信サイトの映像から探すも見当たらず。

それでしかたがなく放置していたものだった。

それが状況が、一気に変わりました。

手の内を使いこなすためのきつい練習を3ヶ月続けてきたら、
こちらのべんせきの包丁型ツールが使えるようになってきた。
手にした瞬間に、何をどうして使うかが手が知っている感じ。

この包丁型のツールは、穂先はとんがっている。
その先端が細密な点でのリリースをかなえられ、
筋繊維の塊をミリ単位の筋繊維に分けてくれる。

べんせきのかっさは、30種類ほどを買い揃えたが、
包丁型の場合は持ち手の柄がしっかりしていますし、
重心があつかいやすいところにあって力みがなく使える。

べんせきの特性は、炎症部をリリースするときにでも痛みが軽減するという癒やしの力が発揮される点です。

以前は包丁型を使っていなかったときは、
ネフライト製のスティックも画期的な私の想像をこすリリースを表してくれたことが多々あって、
気に入って使っていたが、、、ネフライトは素材として、多少の衝撃がはいるだけで壊れます。
そしてネフライトの癒やしのツールは高額かつ品薄で、八方手を尽くすが入手困難なのです。
私にはネフライト愛は尽きせぬ信仰心にも等しいものです。

ほかはスチール製の同系統のツールももっているのだが、
そちらでリリースを同様におこなおうとすれば、
神経にひびく患部であれば痛みはべんせきの10倍以上。
急性の炎症系には100%対応できないと言えよう。
慢性の炎症も、結局は血管を圧迫して血流を悪化させて神経が麻痺した状態からリリースを進めて復活させるわけですから、
そうした過程で激痛がわきおこるわけです。
『リリースされた最初は無痛だったが、突然痛みが襲ってきた!』というのは、
血行が阻害された治癒より悪化が進行中の患部が、発痛物質により血液を患部に量を流してくれるよう改善に向かわせる必要なこと。
でも、そうなった段で、べんせき以外のものでは、激痛が信じられないほど強く当たるため、
患部の血行を深く改善させるまでのリリースはあまりの強い苦痛すぎで、利用できはしない。

それが、、、。

べんせきが皮膚や衣服にこすれるときに強烈な超音波が周囲を包み、
そのエリア内にいることで神経の高ぶりが一気に下がるというもの。

べんせきの産地の中国では、
宮廷楽器の素材として木琴のようにべんせきを音階で並べてたたき、
楽器として使われていた記録がある。
その楽器の音を耳にすると、精神は安定し身体の緊張も解けます。。。
べんせきのカッサ同士をかるく打ち付けると、
そのときに金属音に近い高周波が体験できる。

治療師仲間に実験させてもらったら、あきらかにべんせき(砭石)が痛みが激減して感じられるのだという。
その言葉を受けて、あらためてべんせきの潜在する施術道具としてのポテンシャルの高さを感じ、
そちらを手に入れて使う機会を得られたことに感謝しました。



ワークマンほどはすごくはないが、
高機能かつ使い勝手がいいデザインの素材を、私も常にアンテナを立てて仕入れています。

ただべんせきの包丁型ほど、使い手がそのポテンシャルの高さを引き出せるかどうかで変わる道具はないだろうと思います。
手の内が用いられねば、決してこれは使いこなせない。

・力の強さの制御
・動かす方向の制御
(力の合成を含む)
・複数本の包丁型の同時利用方法

そういったところが、かえって施術をするものの心をくすぐります。



最近は頸部のコリの深部をリリースするにも使い出しました。
いままではべんせきのスティックでしたが、
先端が丸くて引っかかりがなくて細部のリリースには不向き。
そこをこちらの包丁型がおぎなってくれた。


あと包丁型の柄の部分。
こちらはしっかりした厚みを持ち、
力を伝える事ができる。
指先では第一第二関節が不安定でリリースを加えるときに不要なクッション性を与えて流れを台無しにするときがある。
もちろん、指先伸長力で第一第二関節を固定し安定させることも技術として使うが、それでも限界があるんですね。
複雑な力は影響の分散につながり、扱いが難しい。

それがシンプルな包丁型の柄をつかったリリースでは、
すっとリリース圧をかけると、うそのようにムーブが決まる!


昨日、お客様の施術でも、いままでリリースが不可能でした部位がこちらのべんせきの包丁型のおかげで叶えられた。

特に肘の部位でしたが、尺骨神経部位に対し、癒着が進んでいるようですし、その上に折り重なり複雑な歪曲が多層化した層を作り出して眠っているのです。
おそらくはそれはこの部位のリリースのときに起きた内臓の開放音から深く影響を与えているようにも見えた。
患部が小さなMONO消しゴムの半分ほどのサイズ内に、7層ほど歪みを折り重ねて積み重ねているものでした。
強敵でかんたんには行かない!
前を向いて対応策を調べ続けるわけですが、
むろん、指先では無理だし、べんせきの温熱器では小回りが効かない。
リリースできる可能性が確保できないうちに、
事前に状況を知らせるべきかどうかという判断は迷うところです。
ですが知らせても解けることも近所のどちらかの治療院で対応できるわけでもないようです。
なおかつ筋組織が硬化したものだからレントゲン等で撮影しても、
患部として状態を確認できるような映像が映ることもありません。
経験上、その部位への問題を施術者が感じたとしても、いい加減な『〜だろう』と思う的な言い方は避けるべきです。

結局の所、実際にリリースをして結果を出すしかない。
そういうときもあるんです。
悔しさがきつかったときで、
ゴールができるよう走るしかない。

いくつか強敵の慢性の硬化組織は局部の炎症と周囲の組織との牽引影響がでやすくなっています。
そういうものは病が奥に沈んだ状態と言われて、筋膜のリリースにより奥にまで手を伸ばすのは、
けっして容易いものではない。。
つくづく感じさせられます。

この包丁型のべんせきを使いだしてから、
私の神経にかかる負荷は飛躍しています。
4時間以内睡眠の私が、8時間睡眠になり、休みの日は10時間。
寝ている時間中はずっとからだの各部位が痙攣しつづけています。

慣れない包丁型を工夫して使う必死さと、
かつては解けなかった部位の奥まで解け、
そういった先々の展開を積み立てる未知の対応を一挙に迫られた緊張と脳の酷使からです。


そのような部位に、ケースバイケースですが、手を伸ばして届くようにするには、
べんせきの温熱器や包丁型など、私には現状では欠くことのできないアイテムになっています。

そうなるような挑戦を、まずは私の体自身を人体実験にして、
お客様の施術に使える効果と安全性にOKを出せるようなまで、仕上げていきます。
施術する時間は、そういった施術前にかける時間の30分の1くらいにできればうれしいんですが、そうも行きません。 =-=;


ただ緊張感を持って研究をさせていただけることは、
私にとってしあわせな時間です。


『 変化を恐れては進化はない。
  進化がなければ成長はない。

  挑戦しーや! 』


バレーボールのアニメ、
ハイキューの名言です。 





posted by スズキ at 19:11| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月21日

お客様自身が自分の情報との距離が近づくと、ストレスのない理解が促される。そのようなときの気づきって、大きな意味を持つのでしょう。

施術にて。

ダンス系のハードなレッスンの末、胸部負傷を負ったというお客様が、
病院でレントゲン撮影をした画像をコピー用紙にプリントアウトしてもってきてくれました。

病院でのレントゲン検査により、下部肋骨に骨折はみられないとの診断を受けたそうです。
そのことを医師よりお伺いして、ほっとしたことでしょう。



そのとき機転を利かせてくれて、
「このレントゲン写真、私が観ても、よくわからないけど、鈴木さんが観たら、何かわかるかもしれないから〜」と考えて、
医師に頼んだらこころよくプリントアウトして手渡してくれたそうです。



そのおかげで、私も勉強になったことがありました。


ひとつは、脊椎の動きの制限がかかる理由のひとつが見えてきた点です。

画像のプリントアウトは、負傷部分から引きの広域の絵で胸部全体が写されています。
それをみると「この椎間板の様子では、この運動が困難となるだろう」という点が明示されております。

動き方の制限を受けている個所のひとつが見て取れます。
もともと生理的に椎間板の後屈部エリアにあたるもので、そのため狭窄ぎみになりやすい部位ですが、
写る絵の椎間板の白さから周囲の軟部組織の靭帯が凝り固まって厚みをました状態が見て取れます。
それもおそらく他の元気な椎間板と配色を比べると年季が入った進んだ状態です。

お客様も私も、薄々その部位に何らかの問題があるということはわかっていたものの、
レントゲン写真になって客観化して観れるというものはインパクトの強さと納得感が違ってきます。
たとえ私がこの部分の椎骨の棘突起がこんな風に横に向いてるとかいわれても、
言葉で伝えられても「ふうーん、そうなんですね」というしかありません。
むろん、自分でそこをどうにか改善できたほうがいいと思うが、
どうしても必死に改善したいというほどまでは思えないことも。

それはやはり施術者の頭のなかにはある程度のビジュアル化した透視図が頭にあるものの、
お客様には自分の体をリアルかつつぶさな像を描けたわけではありません。

そうなると自分の体のことをいわれている助言の場合であっても、
どこか遠くに住んでいるもののように聞こえてしまうのです。
でもレントゲン写真で客観視できたときには、
「えっ!?真面目にこれ、私?よくないんじゃないの!!」って、気づき認識できたと同時に思えてきます。


私も椎骨の変位の状態は把握してから施術をしているものの。。。
施術者から、椎骨の変位が事実だから事実は伝えるべきだといって、
どんどん逐一、ドキッとするようなネガティブな情報をつたえられるのも、施術者もお客様も両者ともに嫌な気になります。
椎骨の変位は日々起こりうるものですし、数時間後の施術後には変位した状態が変わっていますので。
よほどでないかぎり、「ここの椎骨が曲がって左にずれています」などと口を開くことはありません。



ですがお客様ご自身でプリントアウトしていただいたレントゲン写真を持ってきてくれて、
自分の状態を把握しようという意気込みが半端なくあります。
ならばこれはみたまんまお伝えしたほうが筋が通るでしょう。


画像からは胸郭を動かそうとするときにかかるストッパーが、どこの部位によってでてきているかが見えてきました。
靭帯部が凝り固まった白色が強くなった状態の部分を無理に動かそうとはできないようにする安全弁が運動制限を課したストッパーです。
そのストッパーの役割は、
骨に付着している靭帯の箇所が骨から剥がれ落ちたり、たち切れるなどの障害を受ける危険な状態をかばってくれているのです。。
無意識下で傷害しやすくなっている箇所に負傷しないようかばうように運動を操作する無意識下でおこなう作用があります。
身体内部へのダメージが致命傷を負わないよう動き方に制限を自動で制限を加えてくれた結果ですから、
このストッパーを無視するほどのムチャをすると非常に危険な状態に陥るでしょう。

多少のムリはしても、ストッパーをぶっちぎりようなムチャは取り返しがつかないことになります。

その場でお客様と、その認識を共有することができたと思います。





もうひとつですが、レントゲンで撮影された脊椎の様子を参照しつつ、
脊椎の問題がどのようなネックになるだろうかという検証をするとき、
お客様がその場にいて体験談をきかせてくれると本当にわかりいいということでした。



あとは『全脊椎の作用と性質』という、障害した脊椎の個所がわかれば、
どのような運動機能的または身体の諸機能的な問題が出ているか、
または内在しているだろうかということがわかる本があります。

そちらの本からは水分調整に問題が起きやすくなっているとのこと。

すると最近にあったできごとで、
周囲の者から指摘されるほどの汗が大量に出たり、逆に出てほしいときにでなかったりがありましたと報告してくれました。

中医学では人体の 液状物質 (血や汗、尿など)が身体から外に流出しないようにつなぎとどめる働きを 固摂作用(こせつさよう)といいます。
水分量がうまく調整できておらず大量の汗を出し過ぎることで体内のイオン濃度が濃くなりすぎたり薄くなりすぎると、
血行の流れが悪化しますし腹部などの内臓の位置が下垂するようなこともでてきます。
ただこちらのお客様の場合には、話を聞けば一過性の症状であって、
一定の条件がそろわない限り、固摂作用を壊すようなことがないようです。
そうだとわかって、ほっとして固摂作用云々の詳しいことは伝えずスルーしました。

ただ胸椎の具合から固摂作用が乱れるといったわかりづらい内容を説明しようとするより、
さっと高価な施術専門書を開いてみていただいたほうが説得力がありそうなきがしました。^^;



レントゲン写真という、自分のことをリアルに映し出す絵を前にすることで、
確かに説明をする方もされる方もわかりやすくなるんだなと実感いたしました。






蛇足ですが。ーー;
そういえば、私も先週から歯医者に通い始めたのですが。
そちらにおかれているレントゲン写真を撮る機材が入っていて、
ぎゅいーんと頭部の周りをカメラが動き半周すると撮影終了します。

その治療に取り掛かる前の惨憺たるときに撮影した歯のレントゲン写真が
私の目の前のパソコンの液晶モニター画面に表示されます。
歯科医の先生に見えるようにするためだと思うんですが、
そのレントゲン写真を見るたびに、反省を促される気持ちになります。

posted by スズキ at 13:58| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする