2005年06月21日

光の動脈と影の静脈---1

人類が二足で立った歴史と、
四足で犬や猫のように歩いていた期間と比較する。
すると二足歩行をし始めたのはついこないだです。

二足歩行するため縦に長くなりました。
そのために心臓と足の裏までの距離が四足歩行の際の倍以上となったのです。

人間は今でも四足で歩く犬や猫のような動物仕様で
血液循環設計を流用しているように感じます。

その推測根拠はといいますとひとつに『心臓の大きさ』が挙げられます。

人間の心臓は250〜300グラム程度。
体重の0.4〜0.5%の重さです。
握り拳と同じくらいの大きさ。
サラブレッドの心臓は4〜5kgと大きく、
体重比は約1%をしめる。
人間の心臓の大きさの13倍〜20倍です。
運動量の少ない牛の心臓は体重の0.35%程度。
でも2Kgもの心臓です。
人間の心臓の大きさの8倍前後ですね。

心臓の位置が高い動物は、
それに比例して心臓自体が大きくなる傾向がある。
それは他の四足動物を調べてみるとおおむね言いえておりました。

60Kgの体重をもつ犬の心臓の重さと
人間の心臓の大きさを比べるとそれほど違いが出ない。
四足であれば心臓と足先の高低距離が短い分血液がいきわたりやすい。
その心臓の大きさで十分だった。

だが人間は二足歩行したことにより、
心臓から足裏までの末端距離が長くなった。
血液がいきわたりにくくなっているのです。

そのことから考えれば、
四足歩行する弱い心臓ポンプ力を供え続けている人間。
四足歩行心臓分の大きさしかもっていないのです。

人間の二足歩行には、
今より大きな心臓が必要なはず。
そう思えてなりません。

ここまでは血液の流れの心臓ポンプの動脈系を意識してきました。

血液を送るシステムですね。
その重要性は、
心臓という器官化したものが存在しているのでイメージしやすいでしょうね。

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次に循環機能の影『静脈』を意識していくことにしましょう。

上述のような心臓の脆弱性を補う必要があります。
そこで人間が得た『第二の心臓』と呼ばれる、
『筋肉ポンプ』に他の動物以上に頼らなければならないのです!

静脈を血液が流れる仕組みは、
筋肉の動きにより発生するポンプ効果によります。
静脈には静脈中の血液を心臓へ押し返すため、
逆流防止の弁が付いています。
それ以外は何の変哲もないただの管です。
心臓のような血液を送り出す特化器官はありません。
posted by スズキ at 00:00| 以前のコンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする