2005年06月21日

光の動脈と影の静脈---2

静脈系は心臓のようなポンプはいらない程の仕事なのでしょうか?

静脈系に全血液の65%〜75%もあるのです。
動脈系に25%〜35%です。
静脈には動脈の1.8倍〜3倍の血液が存在しています。
この静脈中の血液を順繰りに心臓に返さなければならない。

その多量の血液は酸化して粘性が強まっている。
動脈の血液よりも流れにくい特徴を持ちます。
特に血液粘性が強くなっている方などもおられます。

そして足裏から心臓までの距離は大変な長さなのです。
細い血管を伝って流れる。
それも重力に逆らい上へ押し上げる作業は、
他の四足動物とは比較にならない重労働。

そして脚部が硬くなり脊椎が側湾して大関節や腹部奥などにしこりがある。
そうなれば上の生理的な重労働に更なる負担を強いることになります。

もちろん静脈の酸化した血液が心臓へスムースに運ばれなければまずい。
静脈系が正常作動して血液が帰らねば、
結果として動脈から流れる血液もその分減っているのですよ、
ということになるのです。

そうなれば体内の酸素量も減ります。
栄養素量も減ります。
免疫量も減ります。
実際にさまざまな不具合に見舞われることにつながるわけです。

人間には循環器系が特別な意味を持つ。
特に『静脈系』においてなのです。

私は陰陽を考えるときには、
陰を基礎に置き、
その上にちょこんと陽を乗せます。
「静脈系の上に動脈系が乗せてある」と感じています。

特に。
脚部は多くの身体を支える筋肉がフル活動です。
その運動量のおかげで血液が脚に集まり、
脚部静脈に多量の血液が流れ込みます。
そして歩くなどの運動をしたときに、
静脈系の活躍に欠かせない筋肉ポンプが作動します。
血液が静脈を伝って帰っていくことができるのです。

心臓から一番遠い場所が脚部です。
だからそこに心臓まで血液を返すための強力な筋肉ポンプを働かせれば、
脚部から心臓までの間の静脈血が心臓に変えることができるようになる。

脚が静脈系の最大のキーです。
脚部の硬さは筋肉ポンプ力を大幅に低下させています。
それは全身の血液循環にかかわってくる要素なのです。

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私は愚直なまでに循環機能の重要性を感じております。
その上でワークをしております。

もし脚部が硬ければ、
そこのリリースに多くの時間を割きます。
臀部を含む下半身を特に。

「なぜここばかりに」と思われるかもしれません。
posted by スズキ at 00:00| 以前のコンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする