手足には特別な浅層に存在する筋膜があります。
シリンダー筋膜と呼ばれています。
手足にシリンダーコイル状の筋膜を巻き付けて伸び縮みさせることで、
手足をぐっと引っ張る動作をするときの衝撃緩衝材として働きます。
シリンダー筋膜が元通りのならびに再生できなくなった状態を
シリンダー歪曲といいます。
特徴として、
・関節のない部分の深い痛み
・大雑把に普通の動きはできる
・患部についての訴えとして
「この辺の深いところだけど、見つけられません」
・鈍い痛みやひどい痛みは自然に和らぐこともあるが、
似たような鈍い痛みやひどい痛みが痛みの源と離れたところで発生する。
触診では見つけにくい。
本当に小さな寄りつきやシワなのです。
だから私が触ってみても確信がもてるものではありません。
ですが上記の訴えをお伺いしてその見当をつけていきます。
シリンダー歪曲の存在を知らない方は、
張りが強くあるわけではない腕や足の筋肉が痛むのに頭をひねります。
炎症として腫れ上がるようなこともありませんし。
ですが痛みはしっかりと感じ取れるのです。
このシリンダー歪曲のリリースの仕方。
元のシリンダー筋膜が整然と並ぶコイル状に並べ替える操作です。
浅層の筋膜ですから皮膚の表面を500g程度の力で密着させます。
その圧を保ちながらシリンダー筋膜の流れの方向へと『ずり圧』を
かけていきます。
多少痛みが伴うことが多いでしょう。
それを丁寧に患部エリアを含む広い範囲で行います。
シリンダー歪曲のリリースは、
シリンダー筋膜の正常図を把握しているべきです。
シリンダー筋膜自体あまり知られていないもので、
この資料も知られていないように感じます。
筋膜リリーステクニックをするワーカーならご存じでしょう。
シリンダー歪曲の場合には、
コイル状の並びが正されたらすぐ痛みが消え無痛となります。
患部をつねっていた手を離してくれた感じですね。
ただ関節部のフォールディング歪曲などが複合して起こるときには、
フォールディング歪曲により牽引痛が持続することもあります。
ですがずいぶんと痛みが軽減されることに驚くでしょう。
筋肉痛の症状が慢性化している方のとき、
シリンダー歪曲を通り越して深層筋の筋膜が癒着しだすことがあります。

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