2005年07月19日

書籍『自強不息』中国武術関係の本です^^1

自強不息』という本を読んで。
八卦掌4代目河野義勝氏が、
「王樹金老師」から技だけでなく、
人となりを教えていただいた秀逸な本。

老師と弟子の心温まる関係が感じられ、
心が温まります。

王樹金老師を道端で見つけた若かりし筆者が、
お辞儀をするのではなく土下座をして尊敬の意を表した。
これが自発的にした行為でなければ、
違和感を感じます。

ですが
『僕にはこうするしか、
師に僕の感謝の気持ちを伝えることができなかった』
という純粋な気持ちからでた行為です。
その師弟関係の深さに感銘を受けます。
台湾の大通りで急に座り込みお辞儀をされ、
困り果てた老師の当惑顔も絵になりますね。^^1

師と仰げる人物と縁を持ち、
交流を深める筆者の姿が目に浮かびます。
こころが深い大河のように通っているなぁ。
うらやましいなぁ、、、。

老師は伝説的な武勇で知られる方です。
年老いてもアメリカのある州のボクシングチャンピオンを、
軽々吹き飛ばしたという映像が日本にも紹介されています。
台湾の国宝級の人物です。

また老師は敬虔な仏教徒。
人格者です。
書のなかに先生の思いやり深いエピソードがつづられていました。

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本書には「王樹金老師」の写真が数枚掲載されています。
001ページの右側に老師が椅子に腰掛けた最晩年の写真。
セピア色の単色写真です。

椅子に座っておりますが、
中国武術独特な気を練る姿勢。
站椿功を椅子に座ってなされています。

じっとこの写真を見つめていると、
写真の中の老師が迫ってくる生気を感じます。
驚異的な集中力を感じて目が離せなくなります。
半端ではない重厚さと安定と深みが感じられます。
密かにA3に拡大コピーして隠し持とうかと考えています。

王樹金老師の最晩年の写真と紹介してあります。
老師の恰幅のよさもてつだって信じられません。
『人ってすごいんだな』って胸打たれます。

中国武術好きな方には、
参考になる本でもあります。

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『自強不息』
「王樹金老師」至高の教え
著者:河野義勝
出版:現代書林
posted by スズキ at 00:00| 以前のコンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする