ちょっと聞き慣れない言葉ですよね。
ダンサーのホセ・リモンが
動きの基礎の一つとして提唱しているエネルギーです。
■キネティックエナジーとは、
筋肉が収縮するときに生まれる力のことです。
たとえば手を上に挙げるとき、
体幹部から伸びた手を挙げるための関連筋が連動して収縮します。
(余談:手を挙げるときには別に腕の筋肉が収縮して挙上するわけではない)
体幹を中心に四肢と首部の筋肉を収縮させて動きますから、
筋力がキネティックエナジーの動力源です。
■ポテンシャルエナジーとは力学的な位置エネルギーのこと。
高さの変化によってもたらされるエネルギーのことです。
高さが高くなれば位置エネルギーも大きくなります。
位置エネルギーは、運動を起こす能力を持っております。
力学的なエネルギーは、
からだが動くための原動力。
補佐的な力ではありません。
高いところから物が落ちる。
位置エネルギーが解放されて動きが造り出されます。
筋力が必要とされないという特徴があります。
そのためにポテンシャルエナジーを、
身体ムーブメントの要所にどうとりいれるか。
そのことを追求することで、
疲労感が生じない力を手に入れたことになります。
ポテンシャルエナジーを制御する力のひとつは、
『バランス力』と呼ばれています。
他に自由落下を意思の力でコントロールすることもあります。
バレエのプリエ(立った状態から膝を曲げていく動作)は、
体の胴体より上を自由落下させればいい。
ただ自由落下速度が速すぎて動きの表現にあわないとき、
脚部や臀部等々の筋力を使い落ちる速度を調整します。
ただ動きの基本はポテンシャルエナジー。
キネティックエナジーはこのときは補佐役です。
キネティックエナジーとポテンシャルエナジー。
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