2005年07月14日

人体断面図でしこりやすい場所の予測---2

■少し丁寧に筋膜の癒着の仕組みを説明します。

筋肉の周りには筋膜という膜があります。
筋繊維を潤わせたり筋の伸張・収縮や衝撃から保護してくれます。

その膜はコラーゲン組織(ゼラチン状)を主成分。
理想の筋膜は体内は温かく湿りけがありますから、
ゼラチンが適度に溶けたゲル状の柔らかさを持ちます。

ゼラチン同士という同一組成成分ですし、
もともとが一色単になってまとまる性質を持つ物質です。
隣同士の筋膜を分けるための潤滑油をまぶしてあります。
体中筋肉・筋膜があるところすべて潤滑油で浸してあるのです。

ただ隣同士の筋肉が強くこすれ合わさるようになると、
潤滑油が押し退けられて筋膜が触れ合う状態になります。
すると容易に癒着してしまうのです。

ただ早期で軽微な筋膜の癒着ならば、
体内の代謝力で再度癒着した筋膜を溶かしてくれます。
そして癒着がはがれてまた潤滑油が仕切ってくれれば、
問題ない状態に移行できます。

ですが慢性化したしこりの状態となった場合。
幾度も強く癒着を繰り返させるような筋肉の使い方をすれば、
隣り合う筋膜同士の癒着が強固とさせてきました。
隣り合う筋肉が強く当たるよう筋肥大させることもあります。
このときは簡単には癒着がはがれない状態と化します。

筋膜の癒着が進めば筋肉がより十羽一絡げでしか動けなくなる。
そうなることで癒着がスピードを増して進行します。
このような慢性化した癒着状態では、
セルフワークなどではケアしにくい場所もでてくるわけです。

これが筋膜が癒着が進行する様子です。
posted by スズキ at 00:00| 以前のコンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする