中医学の健康の定義は、
《健康とは、気・熱・血・津が過不足なく常に体内を巡っていること》
現状の体をそういった健康に定義された体質と着地するよう計算して、
いくことで体質の乱れを修正するのです。
中医学の先生が中医学独自の診断法(四診)で
患者様の体質を判断する情報を集めます。
そのうえで、
「あなたは実証ですよ」
「あなたは虚証ですね」
というように中医学には虚実で証を分ける考え方があります。
こうした証の決定から治療方針がでて治療がはじまり。
ただここで注意しなければならないことがあります。
たとえば、
虚証は以下の4タイプにわかれます。
・気虚タイプ
・陽虚タイプ
・血虚タイプ
・陰虚タイプ
の4つです。
(注意:さらに分けることもできますが、ここでは4つにします)
◯ 気虚タイプは気が不足した状態です。
◯ 陽虚タイプは熱が不足した状態です。
⚫️ 血虚タイプは血が不足した状態です。
⚫️ 陰虚タイプは津が不足した状態です。
気と熱は《エネルギー》で、目に見える《物質ではありません》。
対して血と津(津液)は目に見えて触れることができる《物質です》。
そのような異なる特徴があります。
そして。
⚫️ 血虚、陰虚という血や津という物質が不足すると、
気や熱のエネルギーが亢進したときの歯止めが効かなくなります。
そんなときのために気や熱のエネルギーを調整したいとき、
血や津液が投入されて行き過ぎた気や熱がちょうどいい加減になるよう
冷ます役割を血や津液が持っているのです。
これは高温加熱された自動車のエンジンをラジエーターの冷却装置で冷ます役割と似た関係です。
冷却装置で冷まされなかったエンジンは、過剰な熱でヒートアップしすぎることで、
理想的なエンジン駆動が得られないばかりかエンジン自体が壊れることもありますよね。
そうならないように熱くなりすぎたら水で冷まして適温をキープするというやり方が、
人体の気と熱が過剰となれば血と津液により抑制されるやり方が用いられているということとなります。
説明させていただいた気・熱と血・津液の関係を理解すれば
気虚用、陽虚用、血虚用、陰虚用とそれぞれ違うものが処方されることが納得できるでしょう。
気が不足した気虚なら気を足す処方です。
補気剤と呼ばれるものを処方するのです。
では、気は十分に足りてますが、
血が足りていなかったとします。
そのときは足らない分の血を補う処方をするのが正解です。
ところが虚証のおクスリというといくつか代表的な漢方の処方があり、
そうした代表的な漢方を使えばいいと勝手に思い込んでしまうとトラブルが起こります。
たとえば、気と熱は不足していなくて血虚で血が不足してるとき。
気虚・陽虚も血虚も、虚証のひとくくりだと大雑把に考えて、
血が足らずのを無視して気を補う処方をしたとしましょう。
エンジンでいえば、エンジンの高熱を冷ましたいが、
ラジエーターの冷却水が足らなくてエンジンの熱が下げられないとき、
さらにエンジンを高熱度合いを増やすような操作をするのと同じです。
こうした自動車が普通に走れる訳ありません。
人体で言えば気が増えて暴走しようとしているから抑制したいのに、
さらに暴走するエネルギーばかり増やしてしまった状態です。。。
体の中は血が足らず潤いも減って乾燥します。
同時に気の過剰はそうした乾燥を更に強めて、
治療前以上に気・血・津液のバランスが乱れ体調不良が増加します。
私が以前、独学で中医学を勉強しだしたとき、
自らこうした失敗を地で行く体験があります。
ある意味、体調絶不調のときの泣きっ面に蜂。
これが病が深部へと入り込んだ深刻な人では、
甚大な被害をもたらす場合も考えられます。
正確に中医学基礎の概念を把握できなければ
とんでもないリスクが潜んでいます。
そうしたことがある反面、
結果に安定感がでてくるまで
先人の知恵や知見をいただくことで、
不測によるリスクは軽減できるでしょう。
ただ勉強が進めば、
未熟さ故になしたミスをそのとき悟るでしょう。
そうした面など問題もいくつもあるものですね。
いまは薬膳関係の知識拡充がメインで作業していますが、
私のイメージでは、
中医学で学んだことは最大限応用が効くでしょう。
食養生へと落とし込みと、
ソフトティシュな手技の精度を高める知恵の源としたいと考えています。
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