神社社殿の柱に、セミの抜け殻。
テカテカな殻はつぶすとバリバリと砕けます。
生薬の勉強をすると、こうしたセミの抜け殻をみつけると、
気になることがあります。
セミの抜け殻は<蝉退(せんたい)>と呼ばれる歴史とした生薬です。
生薬というと、甘草や芍薬など草木由来が多いものの、
それ以外にも動物や鉱石も生薬としてもちいられるのです。
<蝉退(せんたい)>
分類(辛涼解表薬)
五味(鹹味{塩からい}・甘)
五性(寒)
帰経(肺肝)
効能(疏散風熱<そさんふうねつ>・利咽喉<りいんこう>・退目翳<たいもくえい>・定驚癇<ていきょうかん>)
常用量(3〜15g)
このようなことが生薬の教科書に書かれています。
これら内容を読み解くと、
セミの抜け殻の味は塩辛さと甘さを併せ持ち、
身体の肺と肝をよく冷ます作用を持っております。
効能は炎症を鎮めることができ、
熱を持ちすぎた肝をクールダウンさせてかすみ目を改善したり、喉の熱を除いて調子を整えますなど。
様々な作用が期待できます。
散歩途中でセミの抜け殻がみつかると、
「どれ、ひとつだけ持って帰ろう」となります。
いざ蝉退を漢方薬局で買えばかなり高いのです。
ですが必要な事態に我が身が陥ったとき。
セミの抜け殻を薬研でゴリゴリすりおろし
服用しようと考えると躊躇します。。。
「これ、口にして大丈夫?」
まだそうした思いが先走ります。
勉強の勢いが足らない。
本来なら五味のしょっぱい・甘いの味覚部分だけでも、
ちらっと舐めて確かめるほうがいいと思いますから。
しょっぱければ腎に、甘ければ脾に影響を与えます。
植物園の多くの植物は生薬としての特性があります。
それらを調べながら目黒の自然教育園を巡ってみる。
または小平まで足を伸ばして東京都薬用植物園まで、
薬膳食典 食物性味表のような食養生として、
同時に生薬としての成分が書かれた本を持参して巡ってみる。
それも楽しいと感じるこの頃です。
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