2025年07月15日

錐体外路系の作動が、筋緊張をほどく立役者なんです。   その1


海外や日本のマッサージ中継をするYouTube映像をみると、
手技を受ける患者様側のカラダが柔らかい。
そうに見えてしまう。

患者様の立ち姿でカラダの姿勢バランスをみると、
大きなゆがみが強くはないモデルさんの施術をする風景。
マッサージを受ける背中へのストロークもなめらか。
数回のストロークで整えられていく。


大きなゆがみがないモデルさんの変化とは。
術者が受け手にふれ、凝りがあったと気づきます。
モデルさんがそこに違和感を感じたとき、
もうそこに緊張させつづける必要がないと受け手の本能が悟ると
自動的に緊張の糸が切れてゆるみだすことがあります。


これは<錐体外路系による筋緊張の調整の作用>による者です。


● 錐体外路系とは、随意運動を円滑にするための神経経路で、錐体路以外の運動に関わる経路の総称です。大脳基底核、小脳、脳幹などが関与し、姿勢の保持、筋緊張の調整、運動の協調など、無意識的な運動制御を担っています。


錐体外路系の作動が悪い状態から、復活のスイッチをいれるきっかけをあたえればいい。
それだけで生理的な反応として自動的にカラダはゆるみます。

そのときは筋肉のよけいな緊張部分が自分が意識と関係なく微妙な痙攣をあらわします。
カラダと意識は分離したかのようで、目を閉じて本人的には意識はあるものの、寝息をたてている。
時間の感覚がまったく通常とは異なっている。
短い時間経過が永遠に感じたり、長い時間経過が一瞬に感じる。
しばらくそのままで錐体外路系の仕事のじゃまをしない。
自分の内側にいる優先順位を心得たドクターが働き出します。
そこが錐体外路系の作用であり自己治癒力の発揮ポイント。

それで元通りになって解決するわけです。

そうした受け手の反応がぞんぶんにおきたら、
マッサージの心地よさが後々までつづきます。





こうした<錐体外路系の作用であり自己治癒力の発揮>が、
(容易に起こりやすいタイプ)と(容易には起こりづらいタイプ)の二手にわかれます。

(容易に起こりやすいタイプ)には、
すでにまぁまぁの量の筋緊張が体内に、蓄積している人です。大量にたまっている人ではないようです。
寝ただけではゆるまることがないため、古い凝りの上に新たな凝りが積み重ねられていきます。

対して、寝たらすっかり筋緊張が落ちる元気なこどものような人は、錐体外路系の作用は日頃から起こっているもので、施術のときにどっとそれがあらわれるという必要はありません。
このときは施術で錐体外路系の作用が起こる必要がないタイプとでもいいましょうか。


錐体外路系の作用が起こりづらくなる要因として、
心理面での恐怖や悲しみや怒りなどの感情と結びついたトラブルから不調になったときは、よほそそうした感情の治癒がなされる下地ができあがっている必要があります。
すでにそうした感情面を拭う準備ができていると、肉体状に起きた筋緊張はさーっと気持ちいいほど解けて消えることがあります。


たとえ容易に表層部の筋肉群に錐体外路系の作用が起こったとしても、慢性化した悪化した筋肉のコンディションが継続しておれば、それらは筋束から筋繊維レベルまで多層化した鎧に化けてべったり粘着して抗しがたくなっています。
この抗しがたくなった場合、内部で一部の気血津液の循環を阻害がおこり、錐体外路系の作用がとどかないエリアが形成されていきます。
これが錐体外路系の作用が(容易には起こりづらいタイプ)です。
そうなれば病の位置は筋骨格系部位に対して起きる炎症にとどまることなく、さらに体内奥へと入り込むためトラブルがでている骨格筋に関連した臓器などの深い位置に病が入り込むことが起こります。

こうした状態がみられるとき。
いつもならニューロマスキュラー・セラピーというトリガーポイントリリースを主としたマッサージの実践で効果的な改善を期待できるのですが、すでに深層も深層。筋肉の層を通り越してしまったようなとき。そこまでいくとトリガーポイントリリースをもってマッサージをするだけでは太刀打ちできません。


そういった場合、血液検査等の検査結果が正常かグレーゾーンぎりぎりだったら大丈夫だろうと思いますか?
意外に臓器の多くは100%フルに活動できているわけではありません。
各臓器の種類によりますが5割や6割が働けなくなるまで達しても残り部分でやりくりしてくれたら日常生活が送れる仕組みです。
ただ不活性部分が5割ならやっていけるが、6割が働かなくなったらとたんその臓器の働きが大きく減じられて症状が現れることがあるのです。
中医学では、不活性部分が内在しているが症状の発症まではいたらないステージを(未病)といいます。
そして『未病先防(みびょうせんぼう)』といい、症状がでるほど発病する手前で治しましょうという基本姿勢があります。


そして未病も骨格筋の表層に凝りがあるという「病が表にある」といったまだまだ表面の位置にトラブルがあるという浅い状態から、すでに「病が裏に入る」といわれるような病が深層筋に達したり臓器にまで侵入したような深い位置にトラブルがある深い状態の二手があります。

一般的な施術をするものとしての感覚では
「病が表にある」ときは容易に錐体外路系の作用がおこると認識しています。
改善しやすいですね。
施術していてエビデンス通りの変化があらわれ、進行のステップも安定して上ることができます。

「病が裏に入る」ときは容易には錐体外路系の作用がおこってくれません。
裏に入られたら、多くは病のエリアは広域に拡散しています。
そういったものをワンショットの部分的な部位の手技による改善で対応するといわれる先生もおられますが、なかなかどうして。おおまかにそうしてベールをはぎ取っても、その奥から新手の病の層がいくつか顔をだしてくることが多いようです。
新手が見えたらそこをたたく、を繰り返すうちに、大本がここだなってわかってきます。すると、この大本に対処できたところでだいぶん新手が出てくる量が減ってくるでしょう。
意外に変化の課程は複雑なものです。
こうしたとき、本人が自分なりにケアしようとしても大変です。どこをどうやって優先順位をつけて改善を図ればいいかの計算がたたなくなるようです。
病が裏に入ったときは、ちょっとやそっと錐体外路系の作用がおこったとしても、すっきりしません。たとえば多大にため込んだ凝り等の負債があるときには、その百分の一を支払っただけ。そうならいまだ百分の九十九がローンで残っています。それではすっきりした感覚があじわえるほどの変化や爽快感を感じるわけがありません。そうなってくると第三者が勇気づけて今後も治療を進めていくペースメーカーとなって牽引する役割をはたすものも必要なのかもしれません。


病が裏に入ったほどにもなると、上述した『慢性化した悪化した筋肉のコンディションが継続しておれば、それらは筋束から筋繊維レベルまで多層化した鎧に化けてべったり粘着して抗しがたくなっています。
この抗しがたくなった場合、内部で一部の気血津液の循環を阻害がおこり、錐体外路系の作用がとどかないエリアが形成されていきます。』といえるような体内の状態が見受けられます。

そうなったところの対処法、どうすればいいのか。
私なりの考えを、後日、書かせていただきますね。
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posted by スズキ at 13:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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