昨日の施術にて。
お客様のプライバシーから詳細はお伝えできませんが
長年、重い負担感を実感なされる腰部を主訴として持たれております。
施術が積み重ねられ、背面からの手は尽くしたと考えられます。
起立筋上のトラブル箇所は理想状態に収められています。
昨日の施術の一昨日前、
6年ぶりの体育会系お客様がお見えになられ、
その施術で本人が申される主訴部位のリリースから
大腰筋のトラブル箇所に新たな視点が臨床が浮かび上がりました。
6年ぶりのお客様自身、セルフメンテナンスの天才です。
実に鋭い直感と思考をもとに試行錯誤のうえ自分の体を再構築して伸ばしていける。
私どもは解剖生理学上の人体の仕組みは当然として、
他にも一般の方が持たれない施術上の検査法や治療法を総合した見立てが道具となり、
そのうえでセルフメンテナンスをさせていただくことで、
リスクヘッジをしてセルフメンテナンスがなりたちます。
というのも、体に対して大切な精密加工された身体上の仕組みにメスをいれる場合、
明瞭に着地点を用意して落とし所を定めない限り、当然として8割失敗するでしょう。
それを知っているため、慎重にメンテナンストラブルにおけるダメージを最小におさえる工夫をしています。
そうしたことなく正解を試行錯誤し獲得して突進できる人は努力に基づく天才肌です。
その体育会系お客様がいうには、
『ここは私の判断として、自分では解けない。だから来ました!』
まさにこの言葉は大正解。
大腰筋の上端の付着部位に強固な凝りが埋め込まれて、常々大腰筋全体をつっぱらかせています。
ちょうどそちらの凝りはつま先でステップを踏むときにこさえられる凝り部分です。
たとえば5センチ程度のハイヒールを履く人も、
アウトボクサーが蝶のように舞い蜂のように刺すときのつま先ステップを踏む人も。
ボディのみぞおち周辺がタイトな方であったため、
凝りが大腰筋の上端にゴツゴツゴツとできていることが触診されました。
観たことがないほどの凝りようでしたから、
本人、必死にこの部分の解放を探ってきたことでしょう。
この不快感、嫌で嫌でというのがつきまとうわけです。
大腰筋付け根の上端部分に起きた腰部の状態が腰椎のねじれと前後弯曲のパターンから、
大腰筋上端付け根の凝りだろうとあたりはつけてみたものです。
確かにこの部位はおなか側からの調整でなければリリースはできないし、
この部位は最深部の内臓裏手の凝りだから埋まってしまいでてきません。
この部位の凝りを表面に出す下準備法は臨床で見つけだしていますから、
そちらを時間をかけて行った結果。
実際にその部位の凝りの激しさから目が点に。。。
この部位は下準備なしで勝手な押圧を加えれれば危険極まりない部位。
セルフメンテナンスには工夫を重ねてやるとしても、
すでに大腰筋の腰椎に付着した付着部位のパンプアップが強く
それがそのまま変質したものを対処するには限界がある部分です。
よくこれは自力じゃ無理って悟れたなと、
そこに私は『おぬし、やるなー』と感心しました。
体育会系の方が通われるジムのプロの格闘家の方々でも、
自分と同様の腰痛がきついっていう人がいるんですとのこと。
この部位の凝りを正確に見つけられる人って一般の方ではいないだろうから、
謎の腰痛として感受しつづけてリングに上がるということなのだろうかと感じました。
施術家の方々でも胃や肝臓・膵臓等の位置に隠れると同時に、
それら臓器にも癒着が進んでしまっている場合もあって隠れ方がはんぱではないから。
で、昨日のお客様。
意外に神様とは、施術前に次の施術のための最良の手助けをしてくれるケースがあり、
もしかしたら一昨日前の体育会系のお客様の施術で得た部分と同様なトラブルが
その中に隠されているのではないだろうか。
そのような直感を持ちました。
昨日のお客様は、大腰筋付け根の部位は非常に匠に隠されてしまっている。
この部位を見出すための下準備をしても患部が浮上することがないことは経験上わかっています。
でしょうが腰部のねじれと前後弯曲のパターンは一昨日前のお客様と同質だということを手立てに、
リリースをするかどうかと提案をさせていただきました。
はっきりいいまして、手がかりとしてはあるものの、
こうした部位は通常、施術の専門学校でもさわるなといいます。
だから丁寧にこの部分をリリースするやり方を教えを受ける機会はないですし、
そうしたトライをしている先生も少ないだろうからノウハウもたまりません。
一旦ここに精力的に硬化が著しい凝りができたら救出されることは期待できず、
老後には腰椎椎間板の狭窄が進行し老人性腰部前後弯曲の状態へとなります。
・・・・・。
私としては超人的な難易度高い部分で、
指先でミリ単位以下も見過ごすことなく臓器を腑分けしていくこと。
それらの臓器と大腰筋付け根の癒着が進行している引っ掛かりがあるのが見える。
そこを無理に引き離せば左側大腰筋付け根の場合は脾臓周囲のリンパ腫が裂けるし、
右側大腰筋上端の付け根なら大動脈・大静脈にこびりつく感じがつたえられてくる。
それらは想定できていたものの、
そこの部位の大腰筋場にある凝りの硬さを体育会系のお客様が見せてくれていたし、
これ以上のレベルが推測できるものだったから。
そのリリースははたして可能だろうかと疑問を持つレベル。
そうした条件下に置かれていると概説をさせていただき、
お客様がそれは危険だからやめてといっていただければ
私としては避けたかったのです。
だったら最初から口をつぐむので正解かとも思えますが、
昨日の下準備をさせていただいての今日だったら、
話の流れから避けることも申し訳ない。
そしてこうした大腰筋のトラブル化した凝りは、
すでにその場の椎骨を固定して動かさないコルセットとかつっかえ棒という形で、
そこがその方の胸郭より上の胸や腕や首や頭部の重さを固着力で安定させている。
そうした安直な安定から切り離されれば、胸椎以上の部分を支えてきた支えを
外的な作業により使用できなくなる体内部の積みの倒壊が起きる。
そこがどうなるだろうかといったリリース後に起きうるトラブルを推測して同時にパッチを当てるかのように
他所の凝りを最新の注意を持って支えを失い倒壊したらどう別の部位で支えを作るかを計算し、
適量を模索しながらリリースをしていかなければならない。
見えないがそこには力学が現存しており、
それらは無自覚のうちにこさえられて立ち上げた凝りに頼って生活を送ってきている。
施術後、お客様は無事に普通に立って歩けて、、、、ということで意念を描いて操作する施術は、
落とし所を見出すことができていたのでしょう。
ずっと、今回のワークではぶつぶつと施術をするときの安全を高めるため声出し確認をし続けて、
脳内は幾重にも重なり関係し続けた内部を多層構造として捉えて大腰筋の凝りを緩めていった。
我ながら驚異的な集中力から体力を消耗しきったため、
施術が終わった瞬間、ほっとしたためいっきに脳内が血が消えて立ち眩みで倒れる寸前でした。
お客様からも、よくお休みになられたほうがいいですよと。。。
この回は極度の精神集中が強いられる施術すぎで、
施術後に気を失って倒れてしまっていた。
腹部が一番邪気が溜まる場所であって、その溜まった邪気が一身に受けることもあり、
危険極まりない施術だということも身を持ってわかりました。
まさに施術者の命を落とす可能性が大きい施術法です。
これはさすがに容易に受けてはならない施術だということを身を以て理解しました。
温熱療法など、施術者の手技に頼らないやり方をアドバイスできるようにして
カバーするよう考えていこうと思いました。
凝りのコンディションとして、深刻な人もいますから、
そうした方々がカバーしうるものかどうか。
難しいことですが、そこを想定しつつものを考えていこうと思っております。
ただこのかいの施術の下地においた参考に、
オステオパシーでは内臓のマニュピレーションというフランスのオステオパスが書かれた書籍があり、
今回はそちらの手技の応用問題でもあった。
加えることの経絡の通る流注の学習から解剖学上の内部の流れがわかったため、
今回のリリースの落とし所がみえていたものでした。
いままで私自身も直感的にここにはなにかがあるだろうということを、
体型的に体育会系の方のお腹の状態が凝りの発見をしやすい人で確証を持たせていただけました。
そうした施術で目の当たりにできたことで現実の大腰筋の上部の凝りとその部位に付着を持つ下部胸椎と上部腰椎の弯曲との関係性を理解できました。
いまもそうした発見の連続ですね。
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