2024年11月04日

経験は邪魔。つねに本質を捉え続けるように


こんにちは。

針で刺せる経絡人形を男性経絡人形、女性経絡人形と揃えようと、
中国のショップに注文。
送られてきたのは女性2体で、目が点に。。。
ただ中国のショップの場合、商品を取り違えて送ることは経験上よくあること。
間違いない商品が送られてきたときに稀有なものと喜ぼう、
そういう発想の型ができました。
こんなことで感情が上下していては、
中国ショップからものは買えません。



話は変わりまして。

施術を行うとき。
臨床豊富で経験値が高くなり、重要な技術が抽出できるようになり《型》が得られます。
そうなることは、効果が約束されたやり方が容易に再現性を表すため歓迎されます。
ただアンチテーゼとして経験が増していくにしたがい、
《一定の型》ができ優れた定型の成果が必ず得られるよう有利に働くこともあれば、
かえって大きくなりすぎた《型》の存在感が邪魔なことがあります。

型ができてくるまでしっかりと勉強をして臨床経験も豊富にすることは基礎中の基礎。
これは当然です。
ここを間引きましょうという主張ではありません。
あまりにも存在感が大きくなった重要極まりないポイントを得たとき。
そこばかり目が行くようになると、
真の課題が影に隠れて見えなくなる問題が現れる場合があるということです。


たとえば
「この症状の発生原因は80%が、これこれである。
 その場合は経験則から獲たエビデンスとしてこの型の技術を当てはめるのが最良の結果を生む」

そのような信念のもと、これを繰り返す信念の人となる。
するとある一定までは優れた成果をあげるのは目に見えていますし実感できるでしょう。
それが型の便利なところです。
ただそうなると、症状の発生原因となる80%以外の20%以下が主因である人の場合うまくないのです。
得てして少数派の発生原因は数十から数百も考えうるものであり、
バラエティに飛んだもののことが多い。
お客様は、実に厄介な推理ドラマの主人公となります。
お客様の現在から過去に遡る生活環境から運動パターンを知ることも大事ですし、
健康診断をなさった検査結果があればそちらをつぶさにチェックさせていただくことも大事です。

そこを見ず、同じ型を繰り返す。
そこで改善できる上限頭打ちが起こる。

臨床上では経験則上の見立てで対処して一定の成果がでるも頭打ちがみえたならば、
経験で獲た経験則上の見方は除外要項となります。
きっぱりと経験は邪魔と打ち捨てることが重要です。
経験にすがりつけば優れた四診で獲た視点で別の発生原因を探索す邪魔となります。
経験で得た型を捨てて先に進むことをせず、同様な足踏みをし続ければ、
誤判断をしているに等しい。
それでは手技でダメージを与え続け、
負の蓄積がでる恐れもふくらみます。


そういったことから、
どんな施術の書などの型を学ぶときも、
またはYouTubeでこれさえやっておけばいい的なものの主張にも、
盲信することはしません。
ましてや自分が得た経験値ほど自信が甚大過ぎる傾向があります。
ときとして経験ほど素直に患部を見る感覚を奪うものはありません。
そこがわかってくると、施術者自身の見立ても参考条項として必須ですが、
お客様が自己の体感で獲ている情報に素直に耳を傾けだすようになります。

「現状、お体、どんな気づきがありますか?痛みは?他には不具合は?」
と粘り強く繰り返し聞き出そうとします。
初期症状が急性期の方は型通りでほぼ施術が対処できます。
型があって施術者的には思考が省けて楽ができるケースですね。
実際の感覚では、施術者として大変に感じるのは思考の部分です。

脳内でお客様から直接得た情報を箇条配列し、グルーピングして、
見えづらい部分の内部状況を見つけ出します。
2手先を観て手をだすようにしないと、
施術の仕上がりが凸凹で汚くなります。
そうなると筋肉が連鎖する筋膜の連なりがしなやかさを欠きます。
あとでまとまりや収集がつかないことをすると、数日も持ちませんし、
それではお客様自身が自分の血液の代謝や気の正常な巡りにより、
自律神経系の問題箇所の修復作業が数週間も継続しておこりません。
体のバランスを整えた形で施術終わりを迎えることは、
私の取って継続して状態維持と改善サイクルにのせる目的で気遣っているポイントです。
直感的にだけ施術をするから思考は必要がないと言い切る人もいます。
ただ私はさらにその下の奥に隠れた部分の層も観ていこうと目論んでいるのです。
そしてこれが型に決めて落とし込めないような複雑な対処が、、、、
毎回のセッションであらわれてくるものでもあります。

ちょっと横道に話がそれてしまいました。。。
申し訳ありません。



お客様の身体の状態が重篤さが深刻な場合は、体内の筋膜の歪みが錯綜しており、
同時に感覚神経系の麻痺が進んでいますから、
伺った状態を推測しうることも2層3層と複層的にトラブル層が折り重なっています。
そのため芯の現状でのあり様は、お客様の口から聞き出せる確率は低くなります。
ですが全身の気血が巡りだして滞りが減少していたり局所的になっているお客様は、
的確に主因となる患部を事細かく正確に私に伝えてくれます。
そうした場所は、型を越えた少数派症状の発生原因が100%となります。
施術が継続セッションとなるお客様のとき、
毎回そうした自己の体感上の不調原因と感じられる箇所が局所限定が精密になってきます。

そうなってくると、80%はこれで対処できる型などもちいた対処ができないため、
いままで獲た型を越えた施術対処をその場で考案して構築構成することが必要です。
この施術対応をするとき、合気柔術による技のかける用法が私の手技のベースです。
ここの合気柔術においては型を磨くというのは、正解。
ここで器用かつ精密に力のベクトルや量、そして圧の質を無段階に変えてしまえる
合気柔術ベースの手がつくれていなければ、現状の施術成果は8割は削がれている。
そう考えると、経験は邪魔と、ざっくりとしたいいえることは、限定的なんですね。
はい。
posted by スズキ at 04:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック