2024年09月19日

頭蓋骨内での水のトラブルで、頭は大きくはならないと思いますが。いかがなものでしょうか

「餅は餅屋」と言えることがあります。
私が映像で中医学関係の勉強をさせていただいているコンテンツに、
頭蓋骨にトラブルが生じていると、
「脳の中に水が溜まって頭が大きくなる」という表現があります。


頭蓋は、15種22個の骨から構成されています。
構成された骨たちは縫合で接しており、
それらの骨は接したギザギザした縫合を境に、
歯車のように噛み合い連動して動きます。

(頭蓋パーツ図)
GridArt_20240919_151447066~2.jpg

頭蓋骨の精密調整をするオステオパシーやカイロプラティックの先生方なら、
脳の中には第三の体液と呼ばれる(脳脊髄液)を熟知しておられます。
映像で解説しておられた先生もそのことはご存知でしょうが、
ここで新たな専門用語は避けてわかりやすさを取った比喩と考えます。

ただ頭蓋骨にトラブルが生じれば頭蓋骨縫合部が可動できず、
頭は固定されるというように私は考えています。

練習なされば律動的に流れる脳脊髄液を手指で触り状態を観ることができます。
正常な頭蓋骨では血液の流れのリズムよりちょっと遅めな液の脈動を感じます。
頭蓋骨縫合部が境に各頭蓋骨は、呼吸動作により伸長収縮回転が感じ取れます。
非常に僅かな可動域ですが、物理的な作動が現れております。


正常な稼働を持つ頭蓋骨であれば脳脊髄液が頭蓋骨が伸長してためてから、
ためた脳脊髄液は頭蓋骨が収縮するタイミングで硬膜の下の配管を通じて送り出す仕組みです。


異常な頭蓋骨では正常な頭蓋骨で起きていた伸長収縮や回転の動きの量が減り、
縫合の上にある筋組織癒着の進むことが原因で、縫合部の骨膜癒着も見えます。

そうした状態になると
「脳の中に水が溜まって頭が大きくなる」ことがそもそもしづらくなっています。
蝶形骨上に位置して脳脊髄液の液に浮く脳に対し、
脳を押しつぶす力を持った加圧をしだします。

脳をぐっと押しつぶすなんて・・・
想像すると怖いですよね


「脳の中に水が溜まって頭が大きくなる」ほうが、
まだマシのような気がしてきます。


脳は多くの血液を必要とする神経の集まりで、
脳を押しつぶす加圧はそうした血流を阻害するおそれがあります。
脳が押されても多少ならバッファになる幅もあるので神経質になりすぎないで
生命維持部分は大丈夫でしょう。

ですが私達施術をするものには、手の脈と首の頸動脈など同時に取ることで、
頭部に脳脊髄液が溢れているため頭部へ血流流入が制限される様子を調べて。
これは苦しむところもおありだろうかと感じるときもあります。

自己の個体としての生命維持装置は、
《延髄》など脳の奥に位置しています。
対して判断力、集中力、決断力、思考力等の《大脳皮質》は、
硬膜と軟膜の間にたまる脳脊髄液のすぐ脇に位置しており、
頭蓋骨トラブルで脳脊髄液が溜まりすぎると影響が出やすいようです。



なのでよくおしゃべりをさせていただくお客様には口を出すことがありますが、
頭蓋骨の前頭部の形状がよくなってきてる状態をみて、
大脳皮質の働きやすさが増したと感じて喜んで観ていることがあります。
するとお客様からも
「そういえば、決断力ついた気がします」という人も。
私自身も脳脊髄液が止まる頭蓋骨だった以前では、
どれほど生きづらさを感じていたことか。。。
過剰な表現じゃなく思い出すだけで涙ぐみます。
だから良かった〜と、
お客様の頭部の改善された変化を目の当たりにして感じられるわけです。




ただ脳脊髄液の流れを順調にしたいときに注意しなければならないのは、
頭蓋骨の稼働のみが改善されただけでは脳脊髄液が巡りには圧倒的力不足です。
必ず仙骨尾骨の動きとセットで考慮しなければなりません。
仙骨尾骨の正常な動きが起こせれば、
頭蓋骨の形状が独りでに良好になった例を数例観ています。

仙骨尾骨の側にトラブルがあればその時点で頭蓋骨側の調整をしても
頭蓋骨の調整された状態が長く維持しづらいという傾向があります。

それゆえに改善の手順として、
仙骨尾骨の正常な可動できる状態を整えることが優先されると私は考えています。
ただ仙骨尾骨の動きは足の使い方によりダメージをこさえられたものですし、
その使い方が根本的に改善できるものでないなら
本人がまた仙骨尾骨のトラブルを呼び戻します。




ですが最近お客様の仙骨尾骨周囲のリリースで感じることとして、
しっかりした臀筋群のリリースが、まずは第一にできてからだと。
徹底したリリースができたとき、
本当に腰椎下部の3番〜5番含め骨盤がしなやかに変わるのです。
骨盤全体が一般の方でもこのレベルにまで整うのか!?
そう驚きます。

バレエダンサーのプロの友人などを観ていたため、
彼らは特別な才能やレッスンのお陰で、その骨盤の状態を作り出すのだせたのだと。
だから彼らは別格。
一般の私を含め、そこまでは近づけないと思っていたんですが。

ですが、、、、そうでもなかったんです。

そのような骨盤周りの筋肉が仕上げられてからなら、
歩き方や立ち方の部分で大腰筋や腹部丹田という意識を受取しやすくなります。


この骨盤周囲の部分が整えられることは、
自律神経の状態や全身の体の支え方にも関わっていて大事な部分。
個人的に近い将来、
なんぞの理由で仙骨尾骨と特別に遠ざかっている日本人の多くの方々が、
そこを再度取り戻していただけるような方向で、
それを仕事として関わっていきたいと願っているところです。
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posted by スズキ at 15:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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