私の知り合いが、いきなり高熱で休養をとることとなりました。
中国の五行説では、木・火・土・金・水が代表的ですが、様々な事象を五つに分類し性状をとらえて理解する考え方があります。
日本の季節は四季にわかれ、春・夏・秋・冬ですが、
春や秋は過ごしやすい時期ですが、夏や冬は厳しい環境下で耐えて生きるときです。
五行思想では、夏にもうちょっと変わった長夏が加わり、春・夏・長夏・秋・冬となります。
夏の厳しい暑さが過ぎてホッとした頃に、夏で獲たダメージの蓄積が秋にどっと負債を支払うごとき風邪をひくことで体に休養を与えて休めようとします。
そのようなことがありますが、今年の夏や長夏はあまりに暑すぎたため、秋になり休養を得ようとして体が風邪をひいて休みたいという人も増えているのではないでしょうか。
皆様も体調管理でつらい発熱をなさらないよう気をつけてくださいね。
話が変わりますが、
手に不調を背負う方がおられます。
器質的に問題があるというわけではなく、
使い方にミスがあることに気づかれずに使い続けたうえでの不調です。
テニス肘、腱鞘炎、五十肩から指先や肩や手首等のしびれや痛みなどその他、様々、
使い方に問題があるようなら手に不調感がでてまいります。
私どもの方では長時間にわたる指導をさせていただくまでの講習会を開く時間的余裕がありません。
ですから基本の基の前段階で知っておいてほしいこととして、
伸筋と屈筋の別や腱を使おう等のわかりやすいところをお客様の様子をみてお伝えします。
ですがもともと手の使い方の癖は、肩甲骨、鎖骨が静止させて肘や前腕を動かそうとしておられる。
そうした使い方をすれば、必ず不調になるんです。。。
鎖骨、肩甲骨、上腕骨、前腕骨の順で動かすべきところを、
鎖骨と肩甲骨をフリーズさせるどころか強固に引き上げつつ固めて前腕ばかりを使う。
そのようにしていれば鎖骨に凝りがこびりつくわけです。
たとえば鎖骨を停止させたまま腕を使う癖がすごい方の場合、
鎖骨の上を通る広頚筋という筋肉が鎖骨に癒着するのです。
そうした癒着が進むことでさらに鎖骨が使い勝手が悪くなり、
そこを使いたいという気にはならなくなってしまう。
それは鎖骨の上にある広頚筋が癒着したと同時に、
鎖骨下の鎖骨下筋も鎖骨と肋骨の付着点間で癒着して動けなくされているため、
動かそうとする気配がなくなっていくのです。
そのようなときに鎖骨部分のそれらの癒着を触られたら、強い痛みを感じてしまう。
この時点で、手がうまく使えない使い手となってしまい肩こりや手の痛み等が出る。
手の使い方の基礎ができていて理想のままであれば、鎖骨をゴシゴシされても無痛ですし、
なんかすっきりした気持ちよさを感じるだけなんです。
そのことを忘れずに自分が得た手の不調を感じて、どのようなパターンで動かしていれば不調になるか、
他の不調と言っている人たちの様子を観察してください。
そして手の使い方の基礎ができている鎖骨の凝りがない人の様子を具体的に観察してください。
そこを自分で観察する気持ちがある人は、必ずや改善が図られる人たちです。
その差異を認められたぶんだけ、使い方の再学習ができるようになってきます。
チャットGTP などで、使い方のノウハウがサクサク語ってもらえるかもしれない時代です。
ですがわかったつもり程度の意識変化では、すでに何十年もの間、何百回、何千回、何万回繰り返された慣れ親しんだ癖ある手の使い方を手放せるほど、人間は革新的な脳を持ち合わせてはいません。
先生からノウハウを得て研究の指針とすることはおすすめできることですが、
それもしょせん、他人の浅知恵と思ってください。
自分の身体について徹底して深い理解ができるのは自分だけですから。
先生も、今現在の自分自身が必要とした研究成果を部分披露しているだけに過ぎません。
私がいうことも、そういった類のことです。
自分自身で、まずは答えを拙速に得なくてもいいというスタンスで思考と観察を深めていきましょう。
そうしていく段階で、ポツッとひとこと言葉が出ると思います。
「あぁ、あの使い方してたら肩も壊れるもんだな。。。」と。
なんだかバカバカしいことを至極丁寧に三度三度繰り返して傷つけてたかなったんだ、
自らを傷つけるなんて、そんなことをするのはまっぴらごめん。
そんな気持ちがふつふつ湧いてきたとき、癖が一つ手放せます。
ただ癖って一つきりではなく、多数ありますし、それぞれ個性的で、自分しかないくせもあるし。
そういったものを一つずつ、丁寧に取り除くことができた分だけ、自由と快適さを手に入れるのです。
そうやってトラブルが起きた理由が腑に落ちたとき、
人ははじめて今まで保守的に繰り返し続けた手の使い方の癖を捨ててくれるでしょう。
ちなみに、足の使い方も手の使い方同様に癖が入り込んでいて、
腕では鎖骨が凝りのトラブルがでるように、足では鼠径部に凝りがはびこりますので。
鼠径部にトラブルのような凝りがあるときは、もっと足の使い方を改善できる余地があるということを表しています。
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