屋上にささやかなハーブがいくつか植えられています。
台風10号が温帯低気圧に変わった今朝にみてみると、
それらハーブが、存分の天の恵みをいただいて一気に成長してました。
よもぎ、バコパ・モンニエリ、つぼくさ、ラベンダーミント。
よもぎは、よもぎクッションの材料としてもう少ししたら刈入れ。
バコパ・モンニエリやつぼくさといった健脳食は、
ウォッカベースのティンクチャーにする予定です。
ラベンダーミントは、お部屋やトイレの芳香材です。
人間は台風10号が怖くて嫌で仕方がなかったものの、
うちの植物はたのしくてうれしくてしかたがなかった。
そんな様子です。
話が変わりまして、
胸郭の可動に課題がおありのお客様の対応についての工夫。
胸郭の状態として拡張したまま固定しているパターンとなり、
呼吸器および循環機能に不調感があられるとおしゃられます。
胸郭の状態は強い深層筋の骨化状態がみうけられております。
このような場合、無理して肋骨(特に肋軟骨)を押圧すれば、
骨折は容易に起こり得ます。
もともと呼吸代謝が阻害されて血中酸素の量が低下しており、
血液粘度も高まり栄養を送り届ける力が鈍った城田ですから、
そうした場合は思わぬ弱い力で肋骨に当ててもトラブルの恐れがあります。
胸郭周りでも背面の胸椎と肋骨との間がほぞのようになり、
その部分への圧は通りづらくなっています。
かっさでこすってもだめ、指先や手のひらも入らなくて軟化できないまま。
無理して圧すれば胸椎の棘突起や肋軟骨が骨折やヒビが入るでしょう。
そうした場合、どのようなリリース法があるでしょうか?
先生ごとにやり方は変わると思います。
私の場合、背中の胸椎脇の起立筋といった箇所のリリースには、
以前は砭石温熱器を用いましたが、一方向へのベクトルではまったく深いところが解けないんですね。
砭石を温めているため、温熱作用を使うことでリリース深度はあがる。
それを観て、当初、なかなかいいと感じてみたものの
しばらくしないうちに不満があらわれてきます。
「もっと深く、しっかりと解けないかな・・・」
そのときに私が思い描いたアイデアは、
こういったほぞのような削り出しを彫刻で行うなら
丸刀ではなく三角刀を使います。
すると胸椎と肋骨との深部の形状がマッチするのです。
ですが通常の三角刀は、すでにV字の角度が一定で動かせず可変できません。
人間の胸骨と肋骨の隙間のほぞ部分のV字は、角度が首近くは浅くて腎臓裏手では深くなります。
だから胸椎と肋骨の間にある起立筋深部の凝りは、
既製品のV字角度が固定された三角刀のようなものでは理想的なリリース対応できかねるのです。
そこをカバーするにはどうすればいいか?
ここからは不用意に形だけ真似されて事故を起こされたら問題ですから詳細は伏せますが、
胸椎と肋骨の間にある起立筋深部の凝りを2方向から挟み込むベクトル合力で当てるのです。
2方向からの圧は合気柔術でつかう透明で芯に届く圧を生じさせた圧であることが必要です。
表層で力が消える圧では人体の奥には届きません。
そしてしっかりスパイクさせた力の合力点に解きたい凝り部分を設置してリリースをかける。
すると当社比ではございますが、
かつてなかったほどお客様の胸郭のリリースが起こります。
それには透明な力で圧を取ることでお客様へのリリース負担がリリース量に比較して大幅に減ることになります。
この手技は手や手のひらのみでできる操作ではありません。
そこで何をどう利用するか。
そしてお客様ごとに胸椎脇の起立筋の形状は違いますし、ひとりのお客様でも首近くと肋骨12番目の上で起立筋の形状も凝りの形態も形容も異なるのです。
そうした変化に即応した最適にフィットして当てていかない限り、
この部位の芯がリリースが起きることはありません。
胸郭全体からスケルトンの3次元像を脳内に構成し、
内部状態の読みを正確にしておこなう必要があります。
なので簡単に3分でチャチャチャってできる手技とかじゃないんです。
昨日のお客様がそのリリースがうまくいくことができました。
そのお客様がその部位を是が非でも解く課題が厳然としてあり続けておられた。
一般的に他のお客様では私もその部位を砭石を精密に工夫してつかって解いてました。
ですがそのレベルを遥かに超えた難題が控えておられたなかで、
相当な難易度の高さ施術箇所の凝りの形状や形態を体表情報やその他から読み込んで
昨日の手は非常にうまくいきました!
拡張したまま収縮期を持たなくなった強固な檻の如き胸郭から、
軽く押せばしなやかさが楽しめるアコーディオンになった感じ。
そちらのお客様がコロナ禍で気づかれた深部体温の深刻な課題が判明して以来、
片時も忘れず、このリリースの解法を得られるよう知恵を絞ってきたのですが。
(コロナ禍前からお見えになられていたお客様でしたが、
コロナ禍でおでこで体温を計る計測機器を通ると低すぎて計測不能で課題が判明)
解法を模索するなか、
進もうとしなければ一歩も前進できないし、
年齢的に放置すれば後退の反動も強く起こる。
ただ見た目以上に呼吸と循環機能に抑制され条件下に体組織が置かれた時間が長く、
無理して前進しすぎてはもっとも骨折等のリスクが高まる条件があっての手技です。
そのところでさまざまな変法ややり方を100も200もだしてバランスを取って
進行してまいりました。
「おや、どうやら動き出したわね。私の胸郭ちゃん」
お客様もホッとなさいましたでしょう。
私もあきらめないでやってこれてよかったとホッとしました。
お客様があきれつつもあきらめないでこちらの対応力の伸びをお待ちいただけたことに、
こころより感謝申し上げます。
ちなみにお客様、以前は私も信じづらい血圧上の数値でしたが、
いまは120ですって。申し分ないです。^^
血圧が理想で体中に血液を循環できるカラダっていいですよね。
ここのところ胸郭のリリースがしっかり深部へと届く段になり、
全身の筋肉の質が安定なさりました。
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