2024年05月30日

大胸筋の深部のこりは、ときどきつらい体験を強いることとなります。。

一ヶ月ほど前、愛知県の方に住む鍼灸師の友だちから、
(おれは駄目だ、死ぬだろう)
というメッセージが届いた。

そこで病院で検査を受けたら心臓には問題なし。
本人はほんとうに苦しいが、
病院に行っても気のせいだからといわれて帰される。

その方の状態を見たことがある私には、
大胸筋の凝りがトリガー(引き金)で、
心臓疾患を得て苦しんだかのような痛みを感じたのだろうかと考えました。
これは筋膜リリースをするものには教科書的な知識ですが、
他の治療師の先生方では知らない方もおられるのでしょう。

心臓自体は正常でも心臓近くにある別の問題が痛みを作り出し、
それを心臓からでた痛みだと思いこむという仕組みです。

ただそれをその鍼灸師の友だちにいってもちょっとピンとこない感じのようです。
そんな簡単なところでこれほどの苦痛を被るわけないという思いからでしょうか。


大胸筋の硬化は、長時間何か本を読み続けたり、書いたり、パソコンで作業をしながら座っていてもダメージを蓄積する。
ストレス要因としてはそれで永続するため、
気づかぬうちにこうしたトラブルを背負う人がいます。

病院で見ていただいて心臓事態に問題がないということを明らかにしたのちに、
こんなに苦しいのに直していただけないと苦しんだなら、
大胸筋を適切な対処で緩めるような先生のところにいかれるのも一考でしょう。
ちなみに大胸筋の奥に小胸筋があります。
場合により小胸筋まで硬化ありのときは、
こちらも合わせたケアが必須です。

ちなみに大胸筋トラブルの場合、
経絡上の肺経の問題も重なり呼吸のしづらさが同時発生する特徴があります。


そして先週、彼が転居した祝にいくときに、施術をしてきました。
やはり彼には大胸筋のトラブルの認識がつたわらず、
そこの徹底したリリース、しておられなかったので。
すでに慢性化しすぎて大胸筋の付着点の骨化や肋骨の骨膜へと癒着があれば、
ただリリースと言われても教科書的なリリースでは、’
あまり役に立たないばかりではなく、
下手な施術をすれば肋骨部の骨折や大胸筋の筋を痛めるなどの
事故が発生する恐れがあります。
そんな場合は、そうした部位のリリースに長けた先生を頼るべきです。


身体の歪ませグセが強く慢性化した彼には、
いったんカンフル剤的な施術ではあったが、
何をすればいい状態になるのかは体験できたでしょう。
施術後の顔色が、そのことを物語っていたようです。
自己ケアのための参考にしてもらえればと願っております。
(彼には身体の使い方を学ばないと治りが悪いし治らない人だからね、
と以前から伝えて入るのですが^^;
習いに行くにもいい先生が見つからないのかなぁ)
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posted by スズキ at 04:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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