睡眠が人の健康や仕事への能力の発揮等の多方面に関わる影響があることはわかる。
ではこのお客様は【ちゃんと睡眠を取れているか?】
睡眠を取るには様々な要素があります。
心配事などによる心理的影響もあれば、
仕事による睡眠時間帯や長さの不規則さなど、各人の状況は異なるでしょう。
そこは私どもの施術では対処できないところ。
ですができることもあります!
背中の起立筋群が凝りで萎縮していると、
人は睡眠時に有効な休息をとれません。
起立筋群の凝りが重ければ、7時間寝てもすっきりした目覚めがありません。
私どもでは起立筋群の凝りの状態を観て軽重を読み改善を施すことはできます。
それは生き延びてきたご先祖様が体内で作り出した仕組みなのです。
自然界で、ヒグマやイノシシに襲われて起立筋をカチンコチンに緊張させ交感神経が優位に。
捕食動物に出くわしたとき逃げるか・戦うかという急激に力を発揮して対処するときのモードに身体が入ります。
瞳孔は開き、心臓はバクバクで大量の血液を攻防に必要な筋肉に血を送り込みます。
いわば蓄積した生命エネルギーを急速に消費させる状態です。
このときは内臓の消化器の機能は制限されて、
飲食したものを消化吸収できない状態にもある。
必死に逃げるために火事場の馬鹿力を発揮して逃げ切ることができてほっとした瞬間を迎えた。
そこで背中の総毛立った起立筋がいつもの状態へと戻ることができます。
ですが、すでに起立筋群の筋膜の癒着が進み、
脊椎骨の横突起から骨棘と化した靭帯部の異常な凝りが見える慢性の凝りが内在する方は、
起立筋を弛緩させてかまわない環境内にいても、そうはできません。
つねづね交感神経が優位に働き続けるスイッチが入り続けております。
やる気がないわけじゃなくて、安息がなく疲れが蓄積しているのです。
だとすると、仕事中に眠くとしょうがないとかあくびが出ちゃうとか。
こうして交感神経と副交感神経のオンオフのバランスが乱れていると。
副交感神経の深い睡眠を促し維持させる神経経路に
交感神経が優位なら入ることができないため、
睡眠の質が悪くなってしまうのですね。
私どもは、お客様の立位を観たファーストインプレッションで、
そのときの状態を把握しています。
そうした観察からえた情報が正しかったかどうかを確かめるため、
背中の起立筋や椎骨の棘突起を順次つらなりや硬さや温度などから
さらなる詳細チェックするよう触診していきます。
そうすることで、
ひとつの椎骨のずれに多数の病理的傾向を読み取ることができる。
たとえば【全脊椎の作用と性質】という姿勢均整術の本は、
その意味合いでは非常に秀逸なもので目を見張るほどです。
ひとつの椎骨が生命を統合するジグソーパズルの重要なピースであることに気付かされます。
複数の椎骨の位置が問題がでてくれば複合的な自律神経等の問題が内在しています。
そこからとお客様からの主訴をお伺いして兼ね合いを求め、
その回の施術を通しで組み立ててまいります。
骨格上の構造としてテンセグリティといわれる骨組みと軟部組織のつらなりにより、
人体は立体化されています。
構造物としての人体には構造耐力上強固な脊椎の並びにあるかどうかが過大であり、
構造耐力上で重力に負ける部分が慢性的な凝りが入る仕組みがあります。
つまり仙骨から頚椎へと連綿とした脊椎の連なりが構造耐力上の強度を決めており、
強度の強さが逸する脊椎の並びをしていたら、どこに凝りを設けて立っているのか。
それは構造力学上、常時どれほどのニューロン負担が蓄積しているかを分析すれば
見方がわかれば容易に言い当てることができるようになります。
一例的な見方として説明させてください。
下図を御覧ください。
頭骨のついたもっとも左図の構造上強度が高い脊椎となります。
それと比較して、脊椎の並びだけが描かれた8体の脊椎を観ていただければ、
それぞれ仙骨を含めた前弯と後弯の湾曲するようすに違いがあることを確認できます。
単純に言えば、8体の並んだ椎骨だけの図のうち、
構造耐力上問題がある箇所を生む7体があり、
それぞれ構造上弱い箇所を凝りで補強するしか立位を維持する手立てがありません。
そうした物理的なものの見方で透視すれば、パターンが見えてくるのです。
ゆえに呼吸器に関わる横隔膜の上下動や胸骨の前後の動きを抑制する椎骨の並びのパターンが有り、
その場合には睡眠が深まると呼吸が浅くなる生理現象が起きますが、
そのときに息苦しさを覚えて反射的に深い脳波で疲れが取れるまでの入眠状態の維持がかなわず目覚めさせてしまう。
それが自然になされてしまって本人は無自覚です。
脳波がもっとも深まるときのわずかな時間に全身の筋肉を緩めるようなホルモンが脳より排出されますが、
結果として、そのホルモンがじゅうぶんに出ることができなくて骨格筋や靭帯など含め全体の軟部組織が
しっかりと緩んだ状態を味わうことができないままという日々が積み重ねられる。
すると十分な時間、寝てるし栄養を摂っている疲れが芯から抜けた気がしないし、
仕事中に気になるほどの眠気やあくびがでてしまう。
私どもは脊椎の並びや他の体表や体内からの情報を汲み取っていくことで
そうした状態なんだろうなと察しつつ施術をさせていただいております。
たまたま昨日のお客様は、
まさにこうした睡眠時状態が脊椎の変位より起きているパターンがあり、
仕事中のあくびや眠気に悩まれていると話していただきました。
脊椎変位の状況は本人もなんだか問題ありだろうと察してくれており、
「ぼくって、いままでのお客さんの中でどんぐらい起立筋が凝ってるの?相当だよね」
と言葉を投げかけていただくほど。
お客様のプライバシーから皆様に詳細はお伝えできませんが、
まさにこの並んだ図のなかの睡眠時状態がきびしい脊椎の前後の弯曲をしておられる。。。
睡眠時状態を得るためのお薬の服用の検討中とのことでしたが、
お客様自身、睡眠時状態を得るお薬には常用性があり、
辞めるときにきつい反応がきてやめられなくなるとご存知だったので思案中とのことでした。
上記に上げたイラストを御覧頂いてどのような問題があるかのポイントをお伝えしました。
左手側にあるような脊椎の並びになると起立筋がいつも緩みやすくなって不要な緊張もしないでいい。
そこにたどり着かれたらいかがでしょうか。
ということで、ぜひ、自宅で自分でもできることとして。
胸椎の肺に関する骨の並びの萎縮と仙骨の後屈部位に緩みを得てほしく、
ソフトタイプのほっとアンカを持っておられるそうだからそちらを利用して、
椎間板周囲の椎骨を並べるときに関係する冷え切った筋・靭帯・腱に熱を注ぐよう、
習慣づけてくださいとお願いをいたしました。
ちょうど左手図以外の脊椎の並びは椎骨を支えるテンセグリティに用いる軟部組織が
ゴム弾性をあまり持たない状態に陥っております。
そうしたものに置いては、ポイントを得て熱を箇所に注ぎ硬化した軟部組織を温めて動きを再生することは欠かせません。
またすでに数十年以上前から蓄積してきた起立筋群の深部まで病が沈殿したものは、
通常の手技療法を主体とした整体や筋膜リリースでは、患部が椎骨と肋骨の隙間の溝の隙間に入り込んでいるため、
効率的な対処ができません。
そこをこちらのお客様は対処可能にするよう新たに私が工夫したやり方を体験していただき、
「鈴木さん、前とはやり方がちがうね」と、
しっかり前回と今回の手技手法の違いを認識しておられる一言をいただきました。
前回の私の手技ではリリースできないエリアまで、今回、リリースできています。
そういった違いをしっかり観てくれて言葉をかけていただける。
うれしいですね〜。
施術者冥利に尽きます。
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