武蔵小山のアーケードを歩いていると、
街を歩けば歪みが誇張されて苦しまれているご高齢の方がおられます。
対して素敵な姿勢の高齢者かどうか疑わしい方も。
その違いはどこから?
たとえば
膀胱経と腎経を活かした身体を立てるためのグラウディング操作が
高齢前に叶えられる。
そうなるかどうかで、その後の健康上の明暗が分かれていきます。
高齢化は体内の骨や筋肉組織等を構成するコラーゲン生成力が
最高のときから比べて半分にも満たない状態に誰もがなります。
そうなったとき、体内に作り出した凝りも消えていきます。
高齢化が進みコラーゲン生成力が極限に落ちる手前に、
この膀胱経と腎経を活かしたグラウディングが身についた人は、
体内をコリで支えてくれていた部材さえも高齢化すると取り除かれ、
身体の拘束感が消滅して楽な姿勢に磨きがかかります。
合気道をなさる師範が、高齢となり格段に技が極まるのはこのためです。
対して身につかなかった人は、
身体の歪みがいっきに誇張される臨界点を迎えることとなります。。。
この二手の隔たりは、
人生を締めくくるまでの生活に開きをもたらすでしょう。
そうしたことで、私もそこは他人事じゃない。
必死に良質なグラウディングがかなうための謎解きをしております。
腎経と膀胱経の姿勢動作上の機能作用を体感的に理解するためには?
そういった視点で思考してみて。
最近、ひとりでシンプルな運動として、
赤ちゃんが四つん這いで動くときの
「はいはい」の練習をしています。
『いいおじさんがすることじゃない!!』
とおっしゃられるかもしれませんが、
私どもの身体は今も四脚操作に影響を受けているのです。
独自に身体操作を研究し続けた
フェルデンクライス・メソッドの創始者なども
動作研究のときに取り入れています。
他には四脚状態で人体を描くイラストで正経十二経絡を表現する絵をみると、
すんなり膀胱経と腎経の経絡線の走行から期待される機能が理解できます。
何をすればいいかの結論で、
理想的な「はいはい」ができれば、
膀胱経と腎経の本来の機能が取り戻せると仮説してトレーニングです。
真面目に5分もはいはいしてみると、
いきなり大腰筋が強くなった感じがしてきます。
はいはい自体が最良な大腰筋トレーニングになるんですね。
同時に施術をするときの力もスムースに
芯に届く圧が取り出せるようになりました。
他には全体的に筋肉のパワーが3割増になったかと。
それは以前は凝っていた部分が、
自動的に筋膜の癒着が剥がれて笑えるくらいゆるゆるに。
緩んだ筋肉は大きな収縮力を発揮できるので筋パワーが
いっきに増したというわけです。
(筋膜の凝りが急激に緩みだす背景に、
血液を凝り部分へあてがって溶かすことを優先し、
体全体の血流ルートが変わって眠くてだるい状態になります。
これは回復時の生理的反応ですから、
こういうときはジタバタせずに休めるだけ休むのが吉です)
ただ(膀胱経と腎経の筋肉の連鎖ライン)が張りが強烈で苦痛。
そうなった理由は、
本来は腎経も膀胱経も伸びやかに姿勢を正し立たせる機能をもつ経絡。
ですがそうした立位姿勢を正すこと以外に、
こともあろうか(身体を移動させるために使っていた←誤用動作)から
そうした誤用を終始気づかずしていたしっぺ返しです。
(はいはい)は、二足直立歩行をしたときに不都合がなければ、
しっぺ返しを体感することはないというリトマス試験紙となります。
こうした苦痛が消えた動きにはいはいができるように磨かれてから、
ようやく二足直立の理想形が表現できるしくみです。
脳内では今まで通り膀胱経と腎経を身体の移動に用いようとするが、
四脚状態ではそれは誤用であっての何者でもないと知らしめようと
膀胱経づたいの背中と腎経の脚部内側づたいを張らせつらく不快に。
そうやって、
この経絡の使い方を誤用してますよ、
という警報を鳴らしてくれています。
そうした誤用をしていることがわかっていても、
膀胱経と腎経という地面に両足をしっかり設置して
立派に骨を立てて支えるよう伸びやかな操作ができません。
これぞ、50年以上もの長年の誤用のなせる悪癖です。
やっちゃだめとわかっているのに、
無意識に動き出すと悪癖動作に持っていかれてしまう。
最近、お客様にエクササイズとして(はいはい)を勧めております。
でも私自身、ぜがひにでも、
自分なりの納得できるはいはいの正解の型にたどり着きたい。
太極拳の套路を練るような気持ちで取り組んでおります。
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