ですから骨格筋になんらかの位置のずれがあったとしても、
骨の位置を確認して骨へ筋の付着点を探ればいいわけです。
それでだいたいのどのような状態異常をあらわしているかが読み解くことができます。
ですが筋肉の一種として、骨格筋以外に『腹部内にある内臓』もそれぞれが軟部組織に属するものです。
腹部の内臓も筋肉のかたまりとして仕切られた一区画となるコンパートメントと観てとることができます。
ですが臓器は骨格筋とは位置決めの様子が、異なるところがあります。
たとえば胃ならだいたい左腹部の肋骨直下の位置にいるのだろうと、
おおよそ基準とされるような位置はあります。
ですが胃に異常があれば胃の位置が変わり、熱、水分、硬さなどにも変化が現れます。
骨格筋に癒着がだいぶ進んで来ておれば、それらがリリースされるときによくあらわれる現象があります。
腹部から『ぐるぐるぐるっ』や『ぎゅーぅいん』ほか『ごぼごぼごぼっ』などと音が聞こえると、
手や足、または腰や頸などの凝って内臓の位置ずれを生じさせている関連筋を連鎖して牽引して臓器のずれの解放がおきたことを知り、
そこから筋膜の癒着が解放されたことがわかるのです。
そんなような開放するときの音を目印とするときには、
単純な位置方向への加圧をするだけでは起こらずに、
マイオファッシャルリリースの技法として接触する手や点を特別な方向へとローリングするようにしたり、
マッスルエナジーテクニックの技法をつかうなどして
効果的な筋膜部位のリリースを誘発させるといったテクニックがあり適宜使っていきます。
ただすでに内臓が、その臓器の周囲の筋や骨または臓器同士の癒着がすすみ固着レベルまで進む場合があります。
そうなると骨格筋とは異なったコンタクトのしかたで内臓をリリースする目的課題として注意を払いながら対応してまいります。
そして昨日の施術では。
すでに骨格筋上の表層と中層が多くリリースが進んだ状態が安定し、
そして十分な代謝が促進されるような運動もおこなわれている模様。
骨格筋の硬さが厳しかったときから腹部の硬さが気になってはいて、
適宜負担がかからない程度の加療をしてきました。
ですが内臓は経筋上の牽引問題で、
手足の表層中層筋膜の硬化があれば必ず内臓へとプレッシャーや引き連れのような不具合が表されます。
そういった手足の表層中層が容易に硬化が現れるような状態のまま臓器の癒着を解きすぎると、
かえってそのものの体調に極端な一部の部分リリースをされたことによる不調が現れてきます。
そういった心配もないだろうと観察できるほど、
本人の手足の表層中層などが施術前に立位で姿勢と筋の状態をチェックするときに良好でした。
本人的には右の肩の背部方向が不調だといわれますが、
その部位が問題ありというわけでもなく、
座業の仕事上で座っているときに体をねじる状態を強いたところから生じた骨盤部などの左右のアンバランスが肩にきたもののようです。
ついつい独自の座業のときの座り方があみ出されていき、その状態で{fix!}しちゃうんですよね。
でもそうした{FIX!(固定)}した状態は無意識にしていることが多く、
本人的にはそうしていることに気づいていない場合があるようです。
そんな場合には左右の座骨の接触が安定的に椅子にかからなくなるため、
そのようなときのカンタンな補正方法として内転筋を意識した座り方を試していただくようお願いしたところ、
「やってみます!」とのこと。 ^−^)
ありがとう!です。
そして臓器がだいぶ下垂した状態で恥骨上端や腸骨の脇といった骨盤の内側に対しての癒着があります。
基本はこちらのお客様の骨盤の前傾が改善できるような大型の木製かっさボードをを使った腸骨の位置の改善ができたため、
その部分をほどいていくのも現状ならお客様に対して大きくリリースされたときに起きる不具合もなく、
いい状態の落としどころへと着地してくれるようです。
そちらを確認することができたため、かなり時間をかけて腹部のリリースをがんばりました。
腹部の表層筋の腹直筋の付着点および臍を中心とした不具合ある硬さやしこりを探索しての大型の木製かっさボードを使う
深部への押圧はしない用法での臓器のあるべきように位置を改善させるようなリリースを中心に進めていきました。
一度できれいにリリースができるようなやさしい腹部の凝りではございませんでしたから、
幾度か、同様なリリースをする必要もあります。
ですが私ども施術をする者には、
「内臓は最大のコアの筋群であり、内臓が赤ちゃんのようにしなやかであればそれで全身コンディションは最高!」
という内臓こそコア中のコアという中心部に位置する大切な一軍であるという意識があります。
この部分のリリースに手がだせるようになったことで、
私としては、かなりうれしく感じられた施術となりました。 ^-^
多謝です!
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