うれしかった話。
お客様の、膝内側靭帯の凝りを含めをベン石温熱器で熱と圧の刺激をいれてリリースしていたとき。
(※いままでもお客様の施術を幾度かさせていただいたときも、同様部位のリリースをおこなっていました)
でもそのときは、お客様の反応が違っていました。
お客様からの一声。
「あっ、おなかの大腰筋が、そこを刺激されたらひきつるーっ」
帰り際にも、今日は不思議だったとの感想を述べておられました。
これは{腎経の経絡伝いに、膝裏と大腰筋の2点を通る}ため、相互に関係しあう性質があるからです。
膝内側の腎経を通る気の流れを停滞させる凝りを刺激すると、
そのお客様特有の大腰筋内部の凝りを強めていたところのリリースに通じたのです。
膝内側が大腰筋を足のある方向へと強い牽引をおこなっていたのです。
それを緩めていけば大腰筋が自然に緩みをえます。
つまり大腰筋が凝っているから、その凝りめがけて大腰筋のみ緩めても不十分どころか、
この方の場合は、かえって大腰筋が他動的に施術者によって強制の緩みをあたえられれば、
かえって緩んだ大腰筋は膝の凝りによる強烈な牽引で、
膝の凝り方向へとさらに強くけん引されて正常な位置からずれて、そこで凝りがぶり返すのです。
そういった性質が同一経絡上の相互作用という問題でおこりますので、
こういった場合は必ず同時にその同一経絡上の筋肉の凝りが均衡した割合で解けた状態にします。
これ、施術上での状態をよくしつつ長くより良い状態へと導くための秘訣なんです。
こちらのお客様。
普段より大腰筋部分の凝りは感じておられました。
だったらこの大腰筋部分が主訴となり、こちらの部分のみを解けばいいかというとそうではなく、
大腰筋は腎経の経絡上の筋肉で他の腎経の経絡上にできている凝りや炎症などの問題のあるところを見つけだしていきます。
お客様にしてみれば、膝内側の部分は、私が触れるまでは痛くも痒くもない?・・・
膝内側の不調には自覚がないのですが、ここや後足首の内側の数点の腎経の経絡上が問題が出てきておられます。
そういうときはお客様が不調を訴えられていなかったとしても、より地面に近い部位の凝りが上方へと不調を上げるものです。
だからお客様からすると「別にそんなところを解かれなくてもいいんだけどなぁ」と思われるようなところのリリースを、
かえって主訴部分の10倍の気を使い手間をかけてといていきます。(これが施術の9割の時間に当てられています)
すると主訴の大腰筋を解く段階では、その部位の炎症が10分の1にといった減少が100%起こっています。
そうしたお客様が痛みが感じられない状態にしてから、主訴を解くようにすると、
不調だという炎症が強いところがとかれたとしても痛みが10分の1になっている。
そして腎経の経絡線上を流れる気がスムースに通過できるような良好さから、
自身の持つ身体調整能力が整えられてリバランスが順次進む形になります。
ということで。
腎経でつながった膝内側が解かれた瞬間、大腰筋の凝りがほどけていく!そんな影響があらわれ、
大腰筋が正常な位置に戻ることをお客様が内部感覚で感じ取っていただけたとですね。
これはこちらのお客様にとっていままではあまりなかった感受性が開けた状態でした。
このような体内に設置されているネットワークには、それぞれが機能があります。
たとえば腎経という経絡なら、俗に言われる「グラウンディング」といわれる、
地球に対してつり合いをもって立つために要となる経絡という特徴があります。
施術をする者として、グラウディングには気づきが多く、
概して次のようなことを見出している先生方も多いはずでしょう。
グラウンディングができて呼吸器が強ければ、
そのものの回復力は高く、
逆に、
グラウディングができずに呼吸が弱ければ、
そのものの回復は思わしくない。
その意味も含めて、グラウディングがなされるようなフィジカルが備わったお客様に、
拍手を送りたい気持ちでした。 ^-^
余談ですが12経絡、それぞれ不調があればどのような感情や性格上の影響が現れるかについて。
経絡関係の一般書では割愛されていますが、
それらは専門書ではとても詳細かつ緻密な裏付けを持って書き記されています。
心理的な占い以上に、ときとしてその人の性格や感情の傾向をしめすもの。
なので心理的アプローチで性格を変えようとしても難しかったものが、
経絡的な問題が解消されてそれが自然に変わったという場合も多々あります。
私もそのような場面をときおり目にしております。
もともと筋膜リリースの祖といえるライヒという方が、
感情のリリースに筋膜リリースをつかっていて効果を大きく表してきたというところから、
筋膜と筋肉の状態、そしてそれが経絡に深くかかわるというところを考察すれば、理解できるところもでてくるでしょう。
こころとからだ、メンタルとフィジカル。
それらの2つのわかれたかのような自分自身は、
つねに相互に影響しあう関係があります。
なのでメンタルが整えばフィジカルも整えられ、
フィジカルが整えばメンタルによい影響がくる。
そういった二手のアプローチがでてくるでしょう。
そういったとき、自分を改善するためのハンドルをメンタルとフィジカルどちかに主にするか。
それを決めることも重要な意味を持つことがあります。
ただ私の感覚では、このメンタルとフィジカルをどちらか一方を選ぶというより、
それぞれをうまい割合で織り交ぜて自己を見つめたほうがすすめられるでしょう。
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