それは私のような施術をさせていただくものでもときおり起こることで、
自分では気づかないうちに体内の異常が進んでたというときもあります。
日頃から少しは健康に気づかっている。
多少不具合があっても、いずれ自然に消えるだろうと高を括るなら。
その自信は慢心を産み、省みることがおろそかにってしまう。
そうなれば、なおのことです。
そのような多少の不安があるとき、
お医者様に診ていただくことが基本です。
医師という他者の目を通し、自分を知る。
医学知識と医療知識を併せ持つ医師です。
適切な対処がきたいできるでしょう。
ただ私どもでは他にもそうした自分では自分の状態を観れていない方のすぐそばで、
日頃から愛情をもってそのお客様の様子を見て案じておられる方々の直感は重視します。
身体を患っておられるお客様のご家族など、ごく身近な方々の気づき、直感です。
観て触れて接している方の目で見て声を聴いて、臭いを嗅いで、動きをみて。
そのご家族が医療関係のお仕事をなさってはおられませんが、
不思議に状態の変動に気づくことがあるのです。
たとえば、だいぶ長い間、患者様を看病しているご家族が、
「今日は、看病しててなんだかいつもよりも小さく感じる・・・」
といわれるとき。
お迎えが近づいてきているというサインといいます。
反対に
「今日は、看病しててなんだかいつもよりも大きくなったと感じる・・・」
といわれるとき。
改善の兆しがでてきたサインといいます。
お医者様のなかには、医療知識がないものがかってなことを言うなとおっしゃられることがあると聞きます。
ですが施術をする者にとって、いつも身近で看病しておられる方々が、昨日と今日の差を汲み取って感じて、
そこで顔色(気色)や動作(動態)や姿勢(形体)などのプレゼンスの変化に愛あるゆえに状態の変化を直感で見分けます。
それはたとえはわるいですが、
散歩中の犬が、別の初見の犬を発見したときにする観察に通じます。
相手の犬の様子を遠くから全体的に眺めます。または望みます。
それから近づいて、細部を観て観察し、匂いを嗅ぐでしょう。
相手を舐めること(接触する)もあるかもしれません。
そのようにして興味を持った相手の情報を集めて、友達になります。
そんな初対面の犬同士がする本能的に成す情報収集を、
基本は相手に深い愛情と親しみを感じる人間同士もしているのです。
それゆえに、お身体の様子が気になるお客様のご家族がお見えになられたときは、
それとなく私どもは「最近、〇〇さんのお身体の様子って、ご家族のあなたから見て、どんな感じを受けますか?」
または「過去の〇〇さんのご様子はいかがでしたでしょうか?」などと話を振ることがあります。
これがまたありがたいことに、
本人に問診でお尋ねしてもでてこなかった私どもが聞きたかった情報が。
ポンポンとでてくることがしょっちゅう起こるのです。
本人にとっては、日々の自分の状態の微差にはあまり感じずに時を過ごしてしまうものですが、
ご家族には「おやぁ? なんだか〇〇は、今日は口調がもつれてるけどどうしたんだろうか」など、
接していていつもとは違った違和感を明晰に感じ取って異変に直感的に気づかれることがあります。
そういったこともあるので、ご家族と住まわれている方々は、
定期的に各自の状態の変化や変容が気になるようなことがあれば、
それを率直に指摘して語り合うような会話をすることを勧めます。
主観では見過ごす変異の様相も、
他者の目や耳や鼻などによる客観的情報の変化は見過ごされにくいのです。
そういった事の重要性を知っている施術者が施術を他の施術師に受けに行くときは
家族の者に自分の体の変化をうかがってきたのですが聞いてくれますか?という方もおられました。
私はその話の流れを聞いて「さすが、同業者だ」と感じました。
では独り暮らしの者はどうすればいい?
それは私には他人事じゃない課題ですが、
アップルウォッチの心電図や分子栄養学の検査など、
精度よく体内の裏にある情報が体表という表に現れるものをモニターできるデバイスや検査など。
そちらに投資するのが良策かなと、真剣に感じるところであります。
ただやっぱりご家族が直感で観ている家族のものの印象からえた情報には、
本人にして出てこなかった過去から時系列でも得られる重要情報が含まれております。
そこに現段階の心電図等の内容からでは見えてこない様子や要素が多分に含まれます。
悩ましいところです。
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