浅草神社の掲示板に、川柳教室、巫女舞教室、こどもの歌舞伎教室のチラシが貼ってありました。
月一回程度のものですが、
コロナ禍が全盛のときには見られなかった教室の生徒募集です。
こんなところでも楽しいゴールデンウィーク、With コロナを感じたこの頃です。
ということで、整体を学ぶ教室では最初に教えられる必須な基礎をひとつ。
動きや姿勢を判断するツールには基本面の把握があります。
矢状面(しじょうめん):体を左右に分ける面。
前額(冠状)面:体を前後に分ける面。
横断(水平)面:体を上下に横断して分ける面。
たとえば、矢状面。
矢状面で、左右を真ん中で分けた面は、特別に正中矢状面と呼ばれます。
ですが矢状面自体は線引きのしかたにより無限に存在するわけです。
左の外側の矢状面とか、正中に近い右側の矢状面などと、いう具合ですね。
それは同様、前額面でも横断面でも正中面はひとつだけ設けられて特別な扱いをしますが、
線引きのしかたにより無限に存在するというのは変わりありません。
これは座標軸で観察するようなものとも言えております。
特に施術では( X、Y、Z )という数値設定を仮に設定して人体上の起点を作ることで、
たとえば、Aさんの姿勢の特徴を把握するときに、
矢状面は左重心極端な側方、前額面は前で特に頭部が前方、横断面は骨盤部や肩部が斜して写っている。
などのように気づいた点を基本面に紐づけて整理してみていきます。
お客様に直接数値上の変化をお伝えすることはないのですが、
かならず数値化するようにしております。
※ 私の個人的な傾向ですが pやmm ではなく、寸や尺のほうで測っています。
人体を観察する基準として、
基本面を念頭において当てはめ考慮しない直感の見立ては、施術前と施術後の変化の基準があいまいとなります。
すると内部で起きた変化の「微差」を見過ごします。
この基準点となる基本面を複数、お客様の身体に描いていきます。
それには重要な点がいくつもあって、それらの点と点を結び絵を私の脳内に描いた結果が透過した骨格位置が見える絵が現れたり、
臓器の位置が見えて来たり、といったようにみえてきます。
でもさ、鈴木さん。
触ってみたらわかる手を持ってるんだったら、別に基本面なんて見なくてもいいんじゃない?
と同業の先生に突っ込まれたことがあります。
たぶんこちらの先生の方が多くの先生方の感想だと思います。
矢状面を10本引いて、前額面を10本引いて、横断面を10本引いて、、、とかいうのは、
けっこうやっていて脳がパンパンになるほど集中力が必要ですから脳疲労の原因になるし、
そこまでしなくても、ある程度は人体を把握するという面においては可能です。
ですが基本面を使うのは一定の立位姿勢ばかりではなく、
手を挙上したときに手の向きはどちらに向くかという点で、手のみに矢状面をつかって屈曲位置の状態を見分けることもできますよね。
一見するとわずかだけ矢状面の向きが違うと読めれば、その方の肘関節の位置の補正が必要だとわかりますし、
運動の様子を観察するときにも、基本面を胴体だけではなく手足や首頭部につけて、それを表現することができます。
こういった運動によるダイナミックな体動変化こそしっかり精密なメジャーをもちいて観察しなければ、
一瞬にして身体の誤用が内に隠れている点を発見して、どの程度のそれが矢状面上の腕の補正が必要かなどと言葉がでてきません。
自身の身体についてなら何となくこれぐらいというのもいいでしょう。
でも、武井壮さんならそんな曖昧なことはしないだろうと思いますし、
ましてや他者の身体をみてどうしてほしいかを伝えたいならなおさら曖昧な表現は混乱させるだけで結果を残せないでしょう。
そのようなときに互いに矢状面、前額面、横断面のようにそれぞれの向きをどうやってもちいるかの表現が容易にできるなら、
いう側も的確な内容が伝えられますし、受け取る側もやってみた結果がでて腑に落ちます。
なので実は施術を習う者以外でも、身体の操作を精妙になさりたいかたは、自己動作の良し悪しを判断するときのツールとしても使えますし、
たとえばゴルファーのプロの身体操作を連続写真で読むときにも、四肢などでどう基本面が変わるかを分析し認知して見えてくると、
そのゴルファーの傾向が見えるようです。
またそうやって基本面での正確な把握が認識できるまで分析をすると、不思議なことですが、動きのコピーがだいぶんしやすくなってきます。
おそらく脳内のミラーニューロンも、基本面というとらえどころがしっかりと認識できてくると、より正確で迷いなく動きのコピーができるんでしょうか。
それはもちろんバレエなどのダンスでも、同様です。
あと、、、
余談ですが。
今の時代、写真があればリアリティあるフォトリアリスティックな
3Dモデルをパソコン上で描いてくようなことができるように!?
私自身、まだ、写真一枚でなんでこんなのが描けるのかって、
理解が追い付いてません。 ^-^;
Photorealistic Monocular 3D Reconstruction of Humans Wearing Clothing - CVPR 2022
なんだか便利な時代になってきましたね
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