施術家の場合、さらに細分して筋を分類して、
それぞれの違った特徴を知り、
対処の研究をするのです。
そこでひとつ、非常な難題が持ち上がるわけで、
よかったらお話をおききください。
筋肉の分類として
「姿勢筋」と「位相筋」の筋の分類があります。
姿勢筋は、重力に対して立つための筋肉です。
位相筋は、空間内で身体を動かすための筋肉です。
姿勢筋は、反収縮の状態で長期間機能する。
姿勢筋は可動性や重い負荷に耐える力に限度があります。
場合により姿勢筋がその作業に使われたとしても、本来はそうすることには向かない筋肉構造です。
長時間にわたっての運動的健康が保てないのです。
そうすると、一時的にかまたは慢性的にバランスの悪い姿勢筋がなすべきではない作業を強いるとどうなるのか。
そうなると通常あるべき関節の位置に置けていない状態でささえることとなってしまい、
姿勢筋には多大な負荷が強いられることとなる。
そんな状況でちゃんとしたそのような負荷がかかって緊張短縮した筋をストレッチやマッサージ等のケアをせず放置したならば、
姿勢筋が短縮した収縮状態のままとなる。
こうしたときに実は、筋膜組織がその内部や周囲に余分で不健康な結合組織と化してしまう。
そうした悪化してしまった筋膜組織だが、そのような強化しすぎた姿勢筋による支持能力をもった筋膜が、
筋肉の活動をどんどんと制限していくことになります。
それはどういったイメージだろうかといえば、
全身タイツを着てもらったときに、そのタイツの一部をつまんで窮屈で着心地が悪くなるほど引っ張りまして、
そうした引き連れたままの状態にタイツを固定しちゃいます。
するとカラダが動かしづらくなるんですよ。
引き連れが関節部分に関係すれば曲げ伸ばしができないようになる。
そういったことが、まさに体内の筋膜組織により発生しているのです。
実は・・・
正確に言えば、このような流れで姿勢筋の誤用が筋膜緊張を強いて筋肉の活動を制限するといった状態を「筋膜の癒着」といっております。
姿勢筋はこのように筋緊張が起きた際に短縮するという傾向がある。
それに対し位相筋は?
位相筋とはときには強く素早い動きを生み出します。
パワフルに十分な力を外へと発揮できる特徴があるのだが、
それが可能となる時間は短い。
はげしいバスケットボールのボールをドリブルしながらダッシュなどは位相筋が使われているのです。
ただ位相筋はバテてしまいやすいんです。
疲れたら、その回復には時間が長く必要とされます。
過度に姿勢筋が使われれば先ほど述べたように緊張し短縮するのに対し、
位相筋が使われたときは特別なトレーニングをしていない限り使い過ぎたり誤って使われてしまうと筋が長くなって弱化するのです。
・・・・・えっ?
位相筋が使い過ぎたり誤って使われると、筋肉が長くなっちゃうんだって?!
それってたとえば猫背になっている人を観察していただくとわかりやすいでしょう。
猫背になると胸の前にある大胸筋は姿勢筋で筋緊張して短縮するが、
背側の菱形筋や僧帽筋は位相筋で筋の長さが長くなると同時に力が入らなくなって弱化する。
つまり姿勢筋の分類となる大胸筋は筋緊張となれば筋膜組織が緊縮したままになってしまう。
この場合は、緊縮した状態の筋膜を解くことが必要だということはご理解いただけるでしょう。
対して背中側の位相筋の分類となる菱形筋等の筋肉は筋肉が引き延ばされたまんまで筋力が弱いものとなってしまった。
この場合は、筋膜組織がどうすればいいのでしょうか?
緊張を解くという姿勢筋のリリースのしかたでいいのでしょうか?
それとも、、、?
実は背中側の位相筋をマッサージしても筋肉の緊張が解かれることがないわけです。
つまり背中側の位相筋の筋の伸び切って力がなくなった状態を通常のマッサージをしてみても効果が持続しないんです。
一時はマッサージ等の刺激を外から与えれば血行が上がってすっきりしたり気持ちよかったと思えるかもしれませんが、
弱って伸びてしまった筋は虚脱した筋組織なので力を失って活性しないもの。
ちょっとやそっと、マッサージをしても、10分もすれば血行がまた悪化してしまうことが多く、
姿勢筋でリリースした大胸筋ほど快適状態がキープできないんです。
そうなるとどうなるか?
残念ながら、早々にそのものは猫背に逆戻りとなりやすいわけなのです。。。
それって、悲しい。
じゃ、位相筋の弱化した伸びた虚脱筋を改善させる手は???
という質問をしていただけそうですね。
私も、そこ、よく考えました。
ランブルローラーでコロコロするのも初期段階での位相筋の弱化ならまだしも慢性化がしみこんだものは成果が上がりません。
かえってストレッチポールを背中の背骨のラインに上下に沿わせていたほうがいいようだ。
これもいいのだけれども、やっぱり慢性化している方は、実はストレッチポールに仰向けで寝るのもしんどくてきついんです。
じゃ、マッサージでより強くもみ込めばいいのかといえば、、、
それをしてみても、位相筋の弱化は活性化してくれないのです。
他にも何十パターンも試行して、結果、最良の成果を位相筋の弱化にあたえたのはというと。
それが{ベン石温熱器}だったんです。
すこし特殊な用い方をしなければ、位相筋の弱化を蘇らせるのは難しいんですが、
ベン石温熱器をもちいて、すこし特殊な圧法を繰り返したとき、
長いことずっと苦労してきた位相筋に活性化をなすことができたのです。
これがじつはボディワイズでの施術成果が、ベン石温熱器を使う前と使った後で大きな改善がお客様に現れてきて、
毎回の積み重ねる施術の成果が飛躍してきたのが理由なんですね。
お客様には専門的な話になりすぎると混乱させるため、
いつもざっくりと筋膜リリースといった雑ないいかたをしていましたが、
専門的な対策の必要性を「位相筋の筋の虚脱(長くなり弱まった状態)」の対処において研究してきました。
お客様の体が毎回、以前ではなかったほどの変化を見出せるようになり、
お客様の中なる力が目覚めるお手伝いができるようになってきたのです。
丸腰での位相筋の対処がつらいところだなぁとなっていたところが、
ベン石の石の潜在する施術に最適な力と温熱による位相筋の活性化、
その下地をもちいたうえで、人体内部のテンセグリティ状態を理想状態に導く私の見立てをもった、
ミリ単位以下の上下左右前後の骨や筋やその他組織の主なパーツの置き換えや書き換えと整えの丁寧さ。
そこがうまくかみ合うようにと工夫して作っていったオリジナルな施術なのです。
できることなら位相筋の改善の道具として、多くの方々にベン石を利用してほしいと思えてなりません。
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