このたび、正規の施術予約を再開させていただき、ご新規のお客様がお見えになられました。
ここ2年以上、新規のお客様のご予約いただくことがなかったと、改めて感じました。
ありがとうございました!!
初回カウンセリングにて、
すでにお体の操作法について研究なさっておられるとお伺いしました。
人間は動物、動く生き物です。
動的な動き、または姿勢の固定のような静的な動き。
それらは筋肉や骨格を含め、うまくそれらの操作がかなえられることで、
ムリ・ムダ・ムラが削られていくようなシンプルかつ合理的な動きに支えられること。
「施術」には限界があり、
たとえどんな質の良い仕事をなさる先生であっても、
施術だけで身体の健康がかなえられるわけではない。
本人が気づいてか気づかぬかにかかわらず、
身体内部の操作をおこなうときの不変のルール以前に、
独自のルールに先行された体を固めるような動きに支配されるようであれば、
どうも、施術を受けても3歩進んで2歩下がるといった施術成果が目減りする。
理想は、施術により生じた変化が、いままでしづらい動きを可能にすることで、
期待する動きへと近づく変化がうまれることで、体内の歯車が順繰りに回るようなイメージで操作できたなら。
3歩進んで5歩改進がうまれるだろう。
たとえば、以前、フェルデンクライス・メソッドの先生をなさっておられる方が施術を受けてくれていたとき。
まさに、いままで体の変化を前進し続けてこられた力の援護射撃のように施術を使われて、
3歩施術で押し上げれば10歩改進した姿を見せていただくようなことがしょっちゅうでした。
そういったときに、
私も、「あぁ、やっぱり身体内部の機構を理解なさった上で、動き方が磨かれることこそ身体変化の王道だな」と感じました。
同時に、
「やっぱり専門でムーブメントについて集中して研究なさっておられる先生は、違うな!実にいいね!」
とも。
概念のようになって聞こえるかもしれませんが、
人の体の筋肉や骨を歯車に例えて考えてみましょう。
ナンバーを1〜4までふりました。
1の歯車がまわれば2が回るのです。
2が回るから3がまわります。
3が回ると4がまわります。
というように。
一見すると1が動けば4が動いて当たり前だとおもうかもしれませんね。
それがおこるときの必要な条件として「歯車がかみ合うこと」
歯車が外れているのでは、空回りするだけでしょう。
「歯車の回転が、ぶつからないこと」
たとえば、歯車1がモーターで回される方向と、歯車2がモーターで回される方向が、順繰りに力を渡して受けとる流れにあれば、
それらの歯車は回り続けるでしょう。
ですが歯車1がモーターで回される方向と、歯車2がモーターで回される方向が、一方の回転をブレーキをかけるような方向に回れば、
回転力は減じられるか止まる、または逆回転です。
運動のうまくいっている方々の特徴を拝見させていただくと、
歯車同士の動きが順繰りに力の流れをさまたげないような回転をしているんですね。
この状態は動きに明白な「連動が見受けられ」、のびやかな動きはつっかえるようなことはあまりないようです。
運動のうまくいっていない方々の特徴を拝見させていただくと、
歯車同士の動きが起こる前段階で、歯車の噛みあいを関節の入り具合と言い換えれば、
そのかみ合いが浅くなりかみ合って力をつなげて伝えることがしづらくなっているようです。
なので関節のしっかり収まるポジションを理解して、そのように設置するための工夫や意識って大事なんですね。
そして2つの歯車の回転方向がかみ合いながらも動きを止めるブレーキになる方向であれば、
そのときに「力んだ状態」が体内で作られるのです。
まさに、この後者の運動がうまくできてないっていうのは、かつての私でして。。。
いやはや、ほんとうに体質が悪くって虚弱だったと思ってたわけですが、
体内でうまいこと歯車がかみ合わず、かみ合っても歯車同士が連動し連携する流れなんてあるって、
想像だにしなかったものですから。
単に立つだけで力みが手足や腹筋や腰筋に、そして首にぐいぐいはいって、そうするだけで、
歯車同士をアクセルとブレーキを同時にぐいぐい踏みっぱなし。
自分ではそこに、これが普通でしょという感じしかなかったので、
気づかぬうちに体力をすり減らす重労働を実際なしているわけで。
力みがはいる操作をするときに、身体内部には筋膜の癒着が生じるのです。
だから身体の奥にコリコリをたくさん作りだして、
消化器や呼吸器の不具合や、前後がつぶれた胸郭、
首の付け根が締め付けられている苦しみが抜けないのが日常茶飯事で慣れるしかないとあきらめる始末。
だからかもしれません。
当時の幼少時からの私の写真、ほぼないのです。
うつされそうになると、恥ずかしいから顔を手で覆っていただけの、シャイすぎるのが理由のたいはんですが、
きっと虚弱過ぎた身体に情けなさを感じて生きていたころだったのは確かで、その姿を残したくなかったのかもしれません。
無意識下での証拠隠滅をしようと試みていたのでしょうか。。。
それがたとえばだいぶん前の大学生時分に太極拳や合気道の教えを伺い学ばせていただく機会に恵まれ、
どうやら、使い方がからっきしわかってなかったと知って愕然としました。
空気椅子といえるような馬歩立ちという姿勢を、齢80歳超えてるんじゃないかというおじいちゃん、おばあちゃんが、
ふつーに微動だにせずなさっておられる横で、私はがくがくぷるぷると膝が砕けてしまうほど奮ってました。
その先輩たちを見ていい筋肉のような気はするが、決して筋骨隆々なんかじゃなく、年相応に見えるのです。
「あぁ、そうか、体力勝負なんじゃないんだ。だったらぼくにもどうにかなるかもしれない」
そんな思いで、片っ端から関連書を取り寄せて読みまくった記憶があります。
でもそれだけでは、虚弱な体が覚醒するなんて奇跡は起きませんでした。
疲れっぱなしの人生を送り続けてます。
ですが、施術をし始めてカラダが基礎的な運動の量と無駄な身体操作を削らねばやっていけない必死さと、
そして極めつけがここ10年以内ころになって、
合気柔術の先生に、筋どうしがぶつからない動き(力みのない動き)や
ひとつの筋操作をするときは、そこに集中し、その動作が終えてから次の筋操作に移行すること(熟練すれば一つの筋を動かしたら次の筋を動かすという操作が高速に行えるようになるため、外見上は一つの筋を動かして、動かしきれたら次の歯車を回すという手順をシンプルに遂行してなさるというのは見えないだけです)など、
実際に運動生理学上の知識を得た条件の上で実践してみました。
すると、見えたような気がしたんです。
ありありと体内に歯車が回転して連動してのびやかな作動をなす様子が。
そのイメージが描けた時点で、私の動きとカラダの状態は確実に変わってくれたと感じています。
不思議なことですが、うまく自分の内部で身体内部の操作が起き始めると、
対面するものの体の関節の位置や歯車の動きの正誤などを感覚的に感じ取ることができるようになるようです。
合気柔術のようなものでは、それがわかることで相手へ技をかけるための感知する力になりますし、
私のような施術をする者では、瞬時にお客様のアライメント(垂直に骨格が並んでおり全体が整合している状態)が通っているかどうか。
または通っていなかったとすれば、どの部位により大きな歯車の回転の誤操作が感じられるかなど、
服の上からでも察しがつくようになってくるのです。
施術家をしている武道家の先生も多くおられるのは、こういったことで活かされてるんだなと納得できたことがあります。
昨日のお客様は、今年いっぱい、健康のために集中する!と宣言なさっておられました。
なかなかおおざっぱな歯車の回転がどうだこうだといわれても、
抽象的過ぎてわかりづらいものとお察しします。
それに体の状態が一定量、自由度を取り戻せるまで進まなければ、
知識上理解している身体操作の要諦があってもそれが思うように体で表現はできません。
私が願うことですが、うまく施術による体の解放を下敷きにして、
そのうえで今まで学んでこられた身体操作のエッセンスを使っていかれることができれば、
きっと、今年中に健康力アップの階段をワンステップ、飛躍できるものとなればうれしいですね!
新規のお客様がお見えになられたことは、私自身にも新たな勉強の機会になりそうです。 ^-^
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