個人的なことでしたが、
自分なりの<手の内>を作ろうとして練習していました。
第一に小指側の<尺骨>を体幹方向へ引き寄せる。
次に人差し指側の<橈骨>を体幹から離れた方向へ押し出す。
最後に<上腕骨>を外旋させる。
この操作を手でおこないます。
慣れたら足へも応用を利かせます。
これを日に200回ほどおこなう。
すると手の操作の感覚は増したが、
体幹部を含めて手の筋肉全体を緊張させることばかりに意識が使われていった。
それにより腕の脱力が下手になっていったことが否めません。
なので、ここで修正を。
独自のやり方なので、あまり参考にならないかもしれませんが、書き記させてください。
まずは手の内のやり方と同様のことをなします。
右手の肘を伸ばして、下から45度くらいの高さ、体側の横の位置に置きます。
その状態で、小指側の尺骨を体幹方向に向かって引きつけます。すると多少、小指の第三関節から内側へ30度ほど曲がるかと思います。
次に、人差し指側の橈骨を体幹から離れた遠位方向へ引き離します。すると人差し指は向かう方向へと伸長します。それは肘の内側が上方へ向く力と腕と胸の付け根の前側が前に押し出される力により人差し指側の橈骨の伸長が叶えられます。そしてこのとき右腕は肩関節部をピボットとして動きの中心として、そこから先の腕部分が肩の高さまで自然に引き上げられているかもしれません。
その状態から上腕骨を外旋させ、肩甲骨の外側をより浮かせるような位置に移行させます。
ここまでは、通常の手の内の操作と同様で、それを少し詳しく書かせていただきました。
この状態の右肩甲骨部を含む右腕全体を、いったん、上方へと持ち上げてから脱力をさせたいのですが、
右腕を右腕の筋肉を使って挙上させるようにして持ち上げては脱力はむずかしいことに気づくはずです。
右側の腕を持ち上げるときのやり方は、左側の広背筋を収縮させて左側肋骨部を縮めさせていくことで執り行います。
左肩が下方に左側肋骨部や左腹の外腹斜筋が縮むにつれて、右肩は上方へと持ち上げられて行きます。
それは左右の手でシーソーをするようなイメージです。
右側を持ち上げたければ、左側を重くして下げると勝手に右側が上がるという感じですね。
※私がこの操作を初めてした頃は、左側肩甲骨の周囲の筋肉、特に左側前鋸筋と左側肋間筋が、イテテテっとなるほどつる感じでした。
ただ慣れれば問題なく稼働できるように変わりますので、心配せずトライしてください。
この状態で右手が上方に持ち上がったときには、右手先などが上方へ向かって吊り上げられた感じです。
息を吸う感じにすると持ち上がる操作がより自然に感じられるかもしれません。
そしてその右手を吊り上げているイメージの糸を、プツッと切って、手、前腕、上腕、肩、肩甲骨を共に一気に自由落下させるのです。
『ドサッ』という音が響く感じになるでしょう。
そのときは先程吸った息を一気に「はぁ!」と爆発的な短く力強い呼気を出すようになるかもしれません。
以上が右腕全体の脱力方法です。
それを左右を逆にして左腕もおこないます。
武術などをしておられる方は、この体幹の伸長と収縮を使った呼吸操作のなかに爆発勁(ばくはつけい:爆発的な力を一気に発する発力方法)にも近いものを感じる方がおられるかもしれません。
この、ドサッという脱力落下のスピードを操作することで、筋肉の収縮により力を外に発するときの、何倍もの速度で瞬間に到達する力が発せられるので、私は施術中にはこの操作で圧をかけることもあります。
筋力でグイグイ押すやり方では、患者様の皮膚抵抗でブロックされて効かないという事態もおこりますが、この脱力による発力では抵抗させる間合いを削ってきますから、押された瞬間に圧は芯に来て、皮膚抵抗を起こす皮膚表面をすり抜けています。
施術のときに、
普通の筋肉の収縮の力で与えられた力への抵抗の仕方は、人は本能的にどうやって防ぐかをしっているのですが、
この爆発勁のような寸勁かつ瞬時に芯にくる力の質には慣れていないので。
施術をするときに、私がそれとなく使うやり方です。
そちらを、ことさらにオーバーアクションで、
腕を持ち上げて吊り上げて、吊り下げて、急にその糸を切って自由落下させるというものに転用して、
腕の全体を脱力させるやり方として表したものです。
以上のやり方は、文章だけではわかりづらいかもしれませんが、
絵を描くのが複雑でうまく描けそうな気がしません。 ++:
なので。
もし、やってみたいがわかりづらい、デモみせてほしいという方がいたら、施術の前後でデモしますので。
気軽にお声がけしてください。
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