中医学の四診(問診・聞診・切診・望診)では、
体外に排泄された患者からの情報をチェックして状態を診ることがあります。
たとえば、(聞診(ぶんしん))では音を聞くことと、臭いをかぐことのふたつが主になります。
患者様の声という外に発せられるものを聞いてハリや艶や量やカスレなどで、それぞれ状態を見て取りますし、
患者様の口臭によって、おしっこや便の色やその他の様子をお伺いしてこういった状態だと見て取るのです。
それらは中医学を創造した数々の先人が観察データをうず高く蓄積した結果によりえられたものでもあり、
後続の者たちはその恩を感じざるを得ません。
このたび私ごとですが、 ^^;
急性の副鼻腔炎となったわけですが。
そうなると鼻からの排泄もあるのですが、「たん」からも原因はなにかがわかるわけです。
ちなみに中医診断では、たんは視覚を通して病態をみる方法の<望診(ぼうしん)>となります。
たんの色で考えられる主な原因ですが、つぎのようなものがあります。
黄色:ウイルス性感冒の治癒過程。慢性気管支炎や気管支喘息。
緑色または黄緑色:緑膿菌などの感染症や蓄膿症
褐色:気管支拡張症。肺結核。肺梗塞、肺がん。
錆色:肺炎球菌肺炎など感染による肺炎。
ピンク色:肺うっ血や心不全。
鮮紅色:多量の血液を含む。肺結核、肺がん。
白色透明:細菌意外の感染の可能性や、気管支炎、気管支喘息。
そして今回のわたしは急性の副鼻腔炎。
なので【緑色または黄緑色:緑膿菌などの感染症や蓄膿症】が現れていました。
自身ででてくる「たん」の色をみて状況を把握することができ、その量を見て状態を推し量ります。
ウイルスや菌に影響された結果が表現されている状態だという気づき。
他にも脈や腹部の状態や経絡の様子を診ることもしましたし、
自分の体質や状態をこころゆくまでチェックして情報を明瞭化する。
それを下地に現状を底上げする方向へ第一のステップを導くよう、
ひたすらにウイルスや細菌との戦い方を考えにふけりながら過ごす。
そして戦う。
独自の武器を試しては効果を検証し、さらに別の視点で底上げを試みる。
有効打を感じられることができるなら心配を取り除いてくれました。
もしもですが。
こういったことが起きる前に、すでに起きたときの準備ができていなかったら。。。
つまりこのときは中医診断を学んでいなければとなりますが、
原因がわからず不安が脳裏によぎってゆっくり休むことができなかったはずです。
そうなれば、悪夢のようなさらなる長期戦がみえてきて、ゆううつなときを過ごすことになるでしょう。
事が起きる前の冷静でいられるときに、十分な備えができていることが大事。
問題が起きたときからでは冷静に学習などできず、判断もままなりません。
それはつくづく思うところです。
「たん」の色もですが、このたびは別の診断でも細菌に絡んでいると中医診断が伝えてくれていました。
考えられる原因を調べて知ることができる知恵をあつめ遺してくれた中医学の体系を編纂してくれた先人に感謝です。
それを知るご縁をいただいたことは興奮気味に幸運だったと思っています。
また、、、余談続きですが、
ウイルス感染による発熱の時間帯と、細菌によるものと、違いがあるんです。
ウイルス感染は、14:00〜22:00
細菌感染は、 5:00〜12:00
ウイルス感染は午後から夜にかけて、細菌感染は早朝から昼にかけて発熱するんです。
この発熱する時間帯からも、ウイルス感染または細菌感染かがわかりますね。
運悪くウイルス感染と細菌感染の両方に感染すると一日中の発熱に襲われますから、
このときはウイルスと細菌に感染したか・・・と、ふたつともに対策を打つ気持ちで前向きに取り組むことが肝要です。
免疫対応もウイルス感染・細菌感染の違いが出てきます。
ウイルス感染では、ヘルパーT細胞・キラーT細胞・B細胞 などが活躍。
細菌感染では、マクロファージ・好中球・ナチュラルキラー細胞 などが活躍。
体の中で頑張ってくれてるんですね〜。
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