2021年09月26日

表層から中層、深層へと多層化した筋は、順繰りにリリースするのが基本。

体の筋肉部のほとんどの部位は、
多層化>した筋の連なりにより構成されています。

ざっくりと多層を3つに分類して呼ぶとき、次の3つの呼び名を使っています。


1. 皮膚に近い場に位置する「表層筋

2. もうちょい奥に位置する「中層筋

3. 骨に密着する場に位置する「深層筋





たとえば、施術をするときに、私たち施術者が、
先ほどから同じ場所の患部ばかりにリリースに時間をかけることがあります。

それは最初に「表層筋」からすでにしこり化が始まっていれば、そちらをきれいにリリース。
もっとも表層筋部分に痛覚神経が多く分布しているため、痛みが強く感じられるのは「ここ」です。

十分に表層筋が緩んで来たら、
もうちょい奥にある「中層筋」のしこりが急に自己主張をし始め頭を出してきました。
今度はこちらをリリースします。
表層筋ほどではないが、痛覚神経に関する痛みが多少出るところです。ただ痛覚神経の量が半減以上しているので圧をかけられての不快さは少ないでしょう。

十分に中層筋が緩んで来たら、
骨に密着している「深層筋」の時として骨化と呼びたくなるほどの硬さに化け、
それは骨の硬さをしのぐ硬度となってしまったものという場合も散見されます。
そちらへのリリースに取り掛かります。
この部位は痛覚神経などはすでに量的に大幅に減っています。
この深層筋は、慢性化した筋の蓄積硬化が進めば、
骨の数倍の硬度となって岩石やコンクリートの状態です。
(骨って、実はグラスファイバー製の釣り竿のようにしなりがあって柔軟性に富んでいるんです)
だから一般の方もですが施術者でも深層筋のリリースに長けてなければ、
骨格構造体をどのような位置に骨があるかというありかがわからないと、
「これは骨でしょ」と誤認するはずです。
つまり、一般の方にはすでに見分けがつかないような深層筋が多数存在しているんですね。



ということです。

同じ個所を解いて見えても、筋肉が多層化した別個の筋肉へとリリースのては手早く移っているのです。

ただ、、、いくら解いても、解いても、解いても、奥から蓄積された硬化した筋の凝りがあらわれると、
その繰り返しが5回ほどになると「何度解いても、また奥から出てきますね。。。また。。。 ^ー^;;;」というようなことを。
お客様に訴えかけることがあるのですが、それは施術者も人の子ですから、延々と奥から奥から出てくる凝りの行列に対してめげかけて、
そういったつらさを誰かに聞いてほしいときにでてくることが、まれにあります。
そんなことをいわれても、お客様としてはどうすることもできないのだとわかっているので、
いわなくてもいいのだが、、、と思いつつも、あまりに凝りの多層化が複雑かつ際限がないと申し訳ないことを言っているときがあります。




たとえとして、
首の前喉周辺部分をサンプルに取り上げてみていきましょう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

喉の多層化した筋の重なり.png


■表層筋
広頸筋

※ 甲状軟骨(のどぼとけ)・輪状軟骨・気管 を傷つけないように注意


■中層筋
顎二腹筋前腹
顎二腹筋後腹
胸鎖乳突筋



■深層筋
顎舌骨筋
舌骨
肩甲舌骨筋
胸骨舌骨筋

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


■ 深層、中層、表層からリリースできるわけではなく、表層⇒中層⇒深層と説き進めなければなりません


同じ喉の図ですが、深層、中層、表層ではまったく違う方向や太さや機能が異なるものが層状に重なり合っていますね。
その代表格の筋のみを抽出して下記に列記しました。
それぞれの層でまったく違った絵の様相が同じ場所の位置に重なって存在しています。
アプローチは表層が解けなければ中層に進めません。中層が解けなければ深層の状態がわかりません。

時には想像で深部の筋の状態を想定して解かざるをえないこともあります。
ですがそれは基本からずれた、トリッキーな対応で、見えてない場への対処リスクがぬぐえません。




■ 首のリリースの困難さ

首の前面にあたる喉の表層筋の広頸筋は、
一般の方が思いつくようなリリースでは無理がありますが、
表層近くに位置する筋肉であるため垂直圧をかける必要もなく表皮をひっかけてずり圧をかける手技でも安全に解けるでしょう。
(※ これもけっこうなテクニックが必要です)

表層筋の下に位置する中層や深層の筋が硬化が進めば、
すでにそれはリリースが困難な状態と考えたほうがいいのかもしれません。
活殺自在の武道でも、喉チャクラの影響でも、不用意な刺激は死に至る急所のひとつがこの場所で、
極端な話ですが不注意な圧をもって触るだけでも危険があると考えます。
私もどうにかこの部位に触れるようにリリースが進み始めたのは、
ひとつずつ具体的な課題の解決を重ねてきて解く前の5段階にわたる下準備や解き方の工夫を発揮してのことです。

なのでお客様自身が、喉の凝りの強烈なものをみつけられて不安がられているときでも、
不用意に触らないでくださいと、多少厳しい口調もつけて明言します。
それは過去、私のところへおいでいただく前のお客様や知人の施術者の経験から、
「手を出さなかったほうがよかったのに、、、」というシビアなことが生じていることを知っているからです。
それも手伝って、私が喉やその周囲をリリースするときにも、その事故のことをおもんばかって無理はできないが、
やはりこの部位にある癒着ほど質の悪いものはないといえることがわかるだけに、
有効だと私が判断できるほどのことまではできておらず非常にくやしいものでした。
かつては危険に足を運ばせないぎりぎりのところを極限まで感覚を研ぎ澄ませて見定めていた。
私自身、そうなると思わず息を止めたまま2分以上いることもおおく、
そのときに心身に刻まれた緊張は、どんなことをしても眠ることができなくなるような不眠原因になって苦しんだことがあります。
そこまでして解いたが、成果は中層筋の中程度にとどまり悔しい思いをしました。

カウンターストレイン等の患部への圧をかけないやり方でのオステオパシーの手技でのアプローチは考えられるものの、
さんざん私もそちらは試験してきたが、それで解けるようなものではなく、器質的な変位といえる癒着が物理的に進んだレベルでは多くの場合が歯が立たない。


そしてそれは上記に記した喉の前面だけではなく、首の側面にも言えることです。
頸動脈や経静脈、神経等が癒着が進むと位置ずれが激しく起きています。
それらの安全を確保しゆるめることも至難の業と言えることでしょう。
私もそちらのノウハウを着々と積んできてはいるものの、
正直に言えば、首に深層筋に至るまでの凝りを創らないようお願いしたいです。
それはお客様自身も、不快さを避けられることになりますし、
同時に首筋の表層や中層の上層辺りまでは解く施術の先生は私は知っておりますが、
そこから下は、私は存じ上げません。
相応に研究熱心にも、誰かがすでに頚部を深層筋レベルまで解けれるならばそれを真似たいと考えて、
ひたすらネットや知人の施術家に尋ねるなどしてまわりましたし、手技療法関係の本はほとんど目を通しています。
でも頚部の深層筋を解くようなノウハウは紹介されていることもなく、
タイ式マッサージではドクロマークが書かれていて、触らぬ神に祟りなしということで、
治療点であるというのはわかっていても、放置すべしとされています。

実質、施術ではあまりそこまで解かないのが一般的といえるのかもしれません。

なので、賢明さをもっておられるお客様は、
いままでに首の凝りをつくられたぶんはしかたのないこととして、それ以上に凝りを深部への侵入をさせてはなりません。
私のところには東北や近畿などからお客様がその首の部位のリリースを期待に足を幾度も運んでいただくことがあります。
それらの急所の凝りを一度でざっくりと取り切れればいいのですが、深層が骨化していてはそれが難しいことになります。
どうしてもしかたがないといった職業上の必要悪で首が凝り固まるときもありますが、
そういったときでも日々、その凝りを明日に持ち越さないように、就寝前のオイルマッサージなどを心がけるといいでしょう。



■ 病の入り込む位置により、表層では<太陽病>、深層へ進む度合いで<太陰病>となります
    (---では深層筋は、硬ければドンドン解けばいいっていうことなのか?---)


骨のそばを動脈が通るため、深層筋の硬化があれば血行不良がおこり「冷え、陰、虚」などと呼ばれる状態です。
皮膚の近くに位置する表層筋がかたまった状態は中医学では<太陽病>と呼ばれ、
この太という字が意味するものが{病の始まったところ}のはじまりを意味します。
対して深層位まで病が侵入した状態を<太陰病>といいこちらのほうが消化器の不調や体力衰し身体冷えなど深刻な症状となります。
なので深層筋までリリースを受けるというのは、そのような不調にある状態に対し、
効果的な改善をしめす場合もあります。

ですが<太陰病>では酸化した排泄できないまま体内に蓄積し続けた老廃物が多量に内在しています。
例えれば、ダムに汚水が大量に溜まったものを、少しずつ川に流して自然環境に影響がでないほどであれば対応できるが時間がかかります。
それを甘い考えで一気にダムの汚水を川に流せば、川に住む生物が死滅し取り戻せない状況に陥る。
それと似た結果が体内でしょうじてしまうわけです。
ですから深層筋をリリースしていく快適な変化をもたらすには、早さと正確さでどれほどの体内に蓄積された毒素を処理できるかを把握し、コントロールを加えなければなりません。
施術力でリリースする力が増せば増すほど、ここのたづなの開け閉めがシビアになってきます。
(※ すでに表皮近くに毒素があがってきた処理可能なもののみを流すのは比較的安全です)

いっきにそちらが浄化するような大工事をしては、身体を治すどころか崩壊へ陥るので一般の方は気を付ける必要があります。
たとえばそのような場合は、カッピングなどで徐々に体内に蓄積した酸化物質を出すようにしたり、
筋膜リリースが計画的になさることができている先生におせわになるなど、
自身の状態をしっかり観察し、分析ができ、そのデータをもとに計画的な対処ができなければならないでしょう。
そうなさらずに一気に体内に蓄積しつづけた酸化した廃棄物をどっと体内の循環に乗せるようなことをしては
体内ではそれほどまで多量な廃棄物を一気に正常に処理できないため、
自身の血の濁りといえるような酸化した血等になってねばついた状態へと体内の液が変えられるため、極端な体調不良に陥ることがあります。

それをときには{よかったですね〜、これは好転反応ですよ}といってはならないのですが、見分け方が体の変化と施術での体への介入の全体の流れから判断できなければ好転反応かどうかは位置づけをどう判断するかが難しいことでしょう。
なので体内の浄化を早めるほうがメリットがあると判断できたとき、「多少酷なくらい体内の毒素を処理したいから一時的に体調負担がでうる可能性があるがどういたしますか?」ということがあります。

体内の筋膜の炎症部位を自らの血による凝りの融解をさせるため、脳への血流を可能な限り絞るような治療脈がでっぱなし状態になると、眠気やだるさが一定期間続くことがあります。
そちらに対しては好転反応だといってもいいんじゃないかと考えます。それは順繰りに優先順位をもって、自らの身体の内部にある炎症の大小を判断してから癒着部の融解する部位へ明確に血流を増やす。そこが解けたら次点の患部に移り、それが解けたら次点にというコントロールがなされているからです。
そうやってい体の変化の量を、体が浄化できる分内に収めてくれる機能がついているのです。

それとは別な施術という他者により外的な刺激により変化作用を与えるときには、このような制御は施術者がおこなわなければなりません。
そのようなところが長い期間を経て得られた経験と実績がもたらす判断なのでしょう。
【関連する記事】
posted by スズキ at 08:32| Comment(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。