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健康な人の正常な脈(平脈)って?
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以下の呪文のような四字熟語の羅列。
なんのこっちゃ、と思われそうです。
でもこれが健康な方の脈をあらわすものです。
・-----(平脈の形態)-----・
三部有脈、不遅不数、不浮不沈、不大不小、
従容和緩、柔和有力、節律一致、尺脈有根
● 三部有脈:脈を診るとき、寸関尺の位置に三本の指を当て、それらのすべての脈がしっかりあること
● 不遅不数:脈が遅すぎず速すぎず。(一呼吸4〜5---1分間 60〜90/分)
● 不浮不沈:脈を診るとき触れた指が、浅くも深くもなく。
● 不大不小:脈管が太すぎも細すぎもしない。
● 従容和緩:ゆったりとして緩和である。
● 柔和有力:柔和な中にも力がある。
● 節律一致:リズムが一定して乱れがない。
● 尺脈有根:尺寸で脈を診たとき強めに押して沈取しても十分に力がある。
自分の脈を診る挑戦をした方には、
いい指標になります。
●指標に基づく脈診シートをつくろう!
脈診項目はチェック項目が多く、
一般的に初学者は脈診用チェックシートを作成してマークしていきます。
{浮・中・沈}をサンプルにして挙げれば、
5 4 3 2 1
浮| | | | | |沈
のような表を作図して、
脈診でわかった情報を書き記します。
浅くも深くもなくてちょうどいい脈位であったとすれば、
下記のようにマークをつけます。
5 4 3 2 1
浮| | |◎| | |沈
同様に、他の 「不遅不数」や「不大不小」などの脈診でおこなうチェック項目も作表し記入します。
多少、作表のしかたが項目ごとに工夫が必要かもしれません。
まだブログでは、各脈診項目を説明しきれてないため、
脈位や脈拍のみを付けるだけでもよいでしょう。
またはマークの表示ごとに ◎ 〇 ● × などに意味を付けるなど試行錯誤が必要でしょう。
脈診チェックシートについては、
下記の本が参考になるでしょう。
複数名が脈診でチェックシートを付ければ、
それを互いに見比べ討論します。
脈診講師の正誤指導を受けるときも有効でしょう。
また日々の脈診記録をデータとして見える化できれば、
自身の脈の変遷から平脈を逸脱したときがいつからか、
など貴重な資料が手元に残ります。
その資料の活用法は、
たとえば、病が身の内側へ侵攻するにはどれくらい日数や時間がかかるか、
病理上、わかるものもあるため、
脈状悪化が起きた日がわかることで対処法が定まり適切化できるときもあるようです。
ただ、そこまで専門的な判断はいらないぞ!というときは、
以下の4項目を順序良くチェックすればいいでしょう。
■ 脈位は浅くも深くもなく、
■ 脈拍は速くも遅くもなく(一呼吸4〜5---1分間 60〜90/分)、
■ ゆったりと穏やかで、しかも力強い。
■ さらに、脈拍の律動が規則正しい。
※脈が、規則的または不規則に飛ばない状態のこと
他にも正常な脈象(平脈)の特徴をあらわす表現があります。
【 胃 】:脈位は浅くも深くもなく、脈拍は速くも遅くもなく、律動が規則正しい
【 神 】:ゆったりとしていて、しかも力強い
【 根 】:尺脈を沈取したとき十分力強い
病変をあらわす脈においても、この特徴が備わっているときは予後がいい。
回復に向かうことをしめしております。
そして、
「平脈」と呼ばれる健康な人の脈であらわれる象徴から外れると、
「病脈」と呼ばれる病変時にみられる脈といいます。
ただ「平脈」から外れたため「病脈」に見えても、
正常範囲の生理的変動内に留まることもあります。
専門的に脈診をなさる方は、これらに配慮しています。
項目的にあげれば、次のように。
(1)季節・気候
(2)地理的環境
(3)性別
(4)年齢
(5)体格
(6)精神情緒
(7)労逸
(8)飲食
(9)特殊な脈
(10)脈の個性
いくつかの項目を解説すると、
性別では、女性は男性より脈が弱くてやや速い傾向があります。
妊娠のときはさらに速まります。
「男左女右」といわれ、男性は陽の左脈が、女性は陰の右脈が、それぞれ強いといわれています。
年齢では、若いほど脈拍は速くなります。
体格では、背が高い人は脈が長く、背が低い人は短くなります。
やせた人は浮脈、肥満した人は沈脈になることが多いでしょう。
激しい運動をしたり長距離歩行では脈は多くなります。
施術始まりで脈診したとき「いつもよりこちらのお客様の脈が速いな」というとき、
急ぎ足でお越しいただいたかどうかを尋ねます。
スポーツマンは、脈が遅くなることがあります。
飲食後は、脈は速まり力強くなります。
空腹時は、脈は緩んで無力になります。
脈の個性では、脈が寸口を通らないで背側を走行する先天的な体質の方がいます。
こちらの方のときは寸口を触れても脈がとれません。
このときは左右の両腕がこのようであるケースと、片腕のみであるときがあり、
後者では寸口の脈が診れたほうを参考にして診れないほうを補います。
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