2020年07月06日

ばね指のヒットマンを黙らせろ:『浅指屈筋と深指屈筋』

2か月ほど前、男性のお客様で
「【 ばね指 】の発痛が不快でつらい!」と訴えられた方がおられました。


仕事で工具をつかうとき、車の運転でハンドル操作をするとき、手を全体使ってモノを握ろうとするとき。
強い痛みも感じるといわれます。


痛みの場所は右手の中指、薬指。
そちらがばね指と診断されて医療機関で治療を受けたが改善せず、
すでに10年以上経過したといいます。

なかなか治らないというケースが多いようだと説明されて、
治癒はあきらめているといわれていました。



「ばね指」を引き起こす筋肉は、どこにあるの?


痛みが出ている箇所が障害を受けていると誤解されやすいようです。

一般の方は今回は「右手の中指と薬指の痛みが出ている箇所の組織」が炎症を持つ主たる筋肉と考えがちです。
それで痛い指に湿布を貼ったり、痛み止めの軟膏を塗るがいつまでたってもよくならない。
次にマッサージ院に行って、患部をごしごしと強めなマッサージをしてもらったら、
痛みが引くどころか、腫れ上がって10日間も眠れないほどだった。
そのような体験をした方がおられます。



なぜ、治そうとしたのにうまくいかなかったのでしょう?



こちらは対処の仕方が間違って迷宮に入りしたたため、
障害が増したケースです。



打撲して打ち付けられたか所の打撲痛を除いて
実際には痛みを発生させる引き金を引く筋肉は、
遠位の関連している筋肉や腱、靭帯などにあります。
時にその痛みは一本の筋肉の端から端にとどまらず、
関連筋をまたいでしまうような遠位な広がりを遂げることもあります。
たとえば経絡線伝いで、頭の頂点から足のつま先までという遠位まで痛みが飛ぶことさえあります。


ですがこれは筋筋膜系の障害が起きたときの特性として、
専門家の間では通常のものの見方です。



それは、わかりやすく考えればどのようなイメージでしょうか?


ばね指でたとえてみれば、下図のようなものでしょう。

トリガーポイント.jpg


引き金を引かなければ、所持した拳銃で傷つく者はいない。
ですがいったん拳銃の引き金を引かれたとき。
遠くまで玉が届いて傷害を負わせることができます。


ヒットマンが痛みが続くように連射してるんだから痛みが継続しているんです。

浅指屈筋部分のヒットマンがいる部分に筋膜の癒着ができたので、
そこから銃が乱射されて右手の中指や薬指が負傷し続けてます!


だったら、施術をする者がやることは決まってますね。

そうです。
泣きながら銃を連射し続けているヒットマンを止めよう!


ヒットマンの使命と悲しみ.jpg

それをやってかないと〜。


指先のばね指部分を痛み止めの湿布しても、
ヒットマンは乱射が続いてるのです。

指先の組織が障害を受けつづけていることに目を背けさせて、
一時的に薬で痛みを散らして軽減させても内部の状態悪化は止まりません。
特にばね指はヒットマンの乱射を早めに留めさせなければ、
確実に障害が指への蓄積していくことで細胞組織が壊れて慢性化してしまうのです。


筋膜の癒着を観る力をつけるには、
ヒットマンを見つけ出して、

「話を聞かせてください。
 そのうえで対処しますから銃を撃たないようにしてもらえませんか」


と問いかけます。
何をしてほしいかを詳しく聞かせてもらうのです。
その結果からもう銃を撃たなくていいように、
穏やかになれるよう導くということです。
それがスピーディーな対応なら優秀ですね。

単純にヒットマンを見つけだしたとき、
その者の「なぜ銃を乱射しているか?」を聞かず、
無理やりそのヒットマンをこん棒で殴打するようなことで殺すなら。

さらに複雑な事態が起こり、
さらに強力なヒットマンを招くことになる。
最悪に導かれるときもあるから、注意が必要ですね。




その「ヒットマンがなぜ撃たざるをえないか」という深みある探求が必要です。
ここに気を配っていることができるなら、
さらに好意的に受け入れられてほしい対応ができていて優秀です。

施術をする先生方に、私がそうしなければ、対処的なことをするねと言われてしまうこともあるでしょう。

もう少し高めて感じたほうがいいということです。

それがなければいくらヒットマンを叩いても叩いても叩いても。
ゾンビのようにヒットマンがやってくることもあるのです。



私は感じるのです。

ヒットマンも、実際は私たちの敵ではない。
自分のカラダの状態を探求することが未熟ゆえに犯しがちなミスを修正してほしいと訴えている。


その思考の声を受け止めていけば新たな探求の成果を発見することがでてくるのです。


ヒットマンが去る.jpg

その発見をさせるのが目的で、目的が達成されたときに、
天使役でもあったと気づくこともでてきます。

サプライズするほど、体が生まれ変われるチャンスです。

そのような駆け引きを私たちはいくつもいくつも繰り返します。
カラダとの声なき対話をしています。




体内ではこのような会話が頻発しています!!!




と、、、私が勝手に考えることも付加して、
トリガーポイントのイメージをお伝えいたしました。 m__m



話を元のばね指に戻しましょう。


浅指屈筋と深指屈筋.jpg


浅指屈筋と深指屈筋を上図に描きました。

起始:
・深指屈筋は尺骨の内側面と背面の近位4分の3
尺骨鉤状突起の内側面。骨間膜の尺側半分。
・浅指屈筋・上腕頭:共同屈筋腱を通して上腕骨内側上顆
・浅指屈筋・尺骨頭:尺骨鉤状突起の内側面
・浅指屈筋・橈骨頭:橈骨の斜線

停止:
・深指屈筋:四指の末節骨底
・浅指屈筋:それぞれの腱は分岐して、深指屈筋の腱をつつみ、四指の中節骨側面に付着する


作用:
・両方:手首での手の屈曲
・深指屈筋:四指の末節骨の屈曲
・浅指屈筋:四指の中節骨と末節骨の屈曲

原因となる筋肉が腕の前腕の深部に位置する筋肉なので、
対処が浅部の筋肉のようにたやすいものではありません。




こちらのお客様のばね指は、以前の私ならばリリースが難しい状態です。
腕の筋肉が癒着が進む、それも過去10年さかのぼった癒着は筋膜が骨化して、
冷えがひどくなるよなダメージの蓄積があります。
腕の部位はずり圧ではリリース痛が強すぎて、その痛みを我慢してもらうにも限度があります。

前腕の肘の近くにヒットマンが連射してそうな部分が強固なようです。

ただすでに他の部位もひどく硬さがでているようです。


なので少しずつ緩めていきましょうと、時間をかけて痛みが過ぎない耐えられる範囲の上限を狙い、
患部を削るように緩めていきます。
カウンターストレインやマッスルエナジーテクニックなどで、
ある程度の緩みを持たせるような下準備をおこなうこともあります。
それで今回も、やってみました。
ただし10年もの経過があり硬化が進んでいたため、
痛みがなく解けるカウンターストレインのような手技では3度手技を繰り返しても焼け石に水。


それに浅指屈筋と深指屈筋は前腕の深部にあるため、
皮膚の直下に他の筋肉があり、それらが浅指屈筋と深指屈筋を覆い隠しているのです。
専門家でも丁寧に観ていかなければ解くのは難しい。


皮膚の直下の筋より奥に入った筋の対処は、
今の私も難易度が高いと感じることもしょっちゅうあります。



浅指屈筋と深指屈筋 深部.png


そして今回は前腕のヒットマンが連射していそうな場を私の指先で検討を付けて、
それから特別なベン石温熱器の使い方(2〜3つのベン石温熱器を用意して、ヒットマンを上下左右に温熱対応する)で
持続温熱対応をおこないます。

それは前腕の厚みが胴体や脚部、臀部などのような厚みある組織と比べれて薄くあり、
ベン石温熱器が3〜4センチ、3分以上加熱すれば皮膚を乗り越え熱が患部まで届いてしまう。
その計算をして緩ませてから、ベン石温熱器という炎症痛を抑えるベン石の力を活かしてのずり圧をかけていくのです。


そうすることで、以前で私が浅指屈筋と深指屈筋の部位を緩めればばね指は改善できると大事なのが分かっていても、
それに対する解決先が打てなかったところから抜け出していける。

新たな施術方法で、そのような明るい印象を持てた。

10年以上のキャリアをもつばね指は、
一度や二度でリリースが可能なはずはないが、
以前にマッサージ店で受けたゴリゴリした解かれ方が涙が止まらないほどいたさが指先に感じられたため。
私に、ばね指はあるが解かれるのは怖いといっていたのだが、


「これは暖かくて気持ちいい。指先のしびれが半分まで、今日で落ちました。
少しでも良くなっていくと明るい気持ちになれます。ありがとうございます!!」


とおっしゃっていただけました。

私も手ごたえを感じられたため、明るい気持ちで次のセッションのご依頼を受けさせていただけます。 ^-^
私も2年前は浅指屈筋と深指屈筋が問題があるとわかっていたとしても、
ホットストーンを用いる前であって、温熱器で対応する考えはなくて。
お客様に対して、かなり痛い思いをさせていました。
患部の発見はできているため改善はなされるものの、
激痛い個所は特には限界が手近なところに生まれるため。
改善を積むことで治癒のゴールにたどり着きたくとも、
2歩進んで1歩下がるを繰り返していたようです。

そこからは温熱対応が効いて抜け出せました。
私自身、うれしい限りです。^-^;



最後に。

筋・筋膜系の痛みの開放を期待してリリースを考えている一般の方へ。

患部にフィットした加熱して気持ちいい暖かさのホットストーンを使って
ヒットマンがいるトリガーポイント部分を15分ほど温めるのを繰り返してみてください。
それで被弾した発痛個所の苦痛が軽減したり、無痛になることもありますから。


筋・筋膜系の慢性痛があって対処を苦慮している方は、
ぜひ、施術院に出向いて自分のトリガーポイントの部分を教えてもらい一度試してください!




ちなみにばね指のお客様は、ホットストーンを通販で買って、
私が指示させていただいた前腕の肘から2センチほど離れた部分を、
上下左右と腕をぐるりと取り囲むように4つのホットストーンで加熱をすること、3週間。



こちらは自宅で私がアドバイスさせていただいた「自身でもこのような石を買って(石の販売しているショップを教えてました)ホットストーンのセルフワークをしてくれると、本当にうれしいんだけど。。。どうかな?」とお願いしてのこと。

彼は繰り返し繰り返し患部の浅指屈筋と深指屈筋を温めて、
患部周辺を治癒促進を図る立役者といえるヒートショックプロテインを出すまで丁寧にセルフ温熱対応をしてくれたのです。



先日、結果報告をいただきました。

「指のしびれがひどくてデスクワークがばね指のせいでできなかったけど、
それがもう、不快感が治まり、これならやっていけます。

モノやペンが利き手の右で握れないつらさを10年続けてきて、
一生続くとあきらめてたけど。
ほっとしました。」


という内容でした。


ばね指以外にも、骨間筋・虫様筋の硬化があって「ヘパーデン結節」という症状も出ていたので、
ペンが握れなくなっていたようです。


そこは浅指屈筋と深指屈筋と同様に骨間筋・虫様筋をホットストーンの温熱対応を用いて緩めてもらっていたのです。


よかったです!!!
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posted by スズキ at 12:30| Comment(0) | ホットストーン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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