「ベン石」は古代中国の黄帝内経という医学分野で功績が高く、
現在も重要視され続けている書物にも用いられ方が紹介されております。
書物によれば、お灸を思い立ったことの始まりは、
ベン石を温めて患部を熱して邪気を祓ったとされております。
それがベン石を使った医療について、当時の医療でも広く教え伝えられたわけではなく、
一子相伝に近いものであったことと、
良質なベン石が当時のベン石の発掘場所から採掘できなくなってすたれたといいます。
そしてお灸の効果を求めるにはベン石をもちいずに、
現在のもぐさのような植物を焚くようになったとされています。
お灸をすえるのも、長めの時間が必要です。
短時間では熱が奥まで浸透しません。
■ 多種多様な進化を遂げるベン石温熱器たち
・私の利用しているベン石温熱器
そのひとつは、
ヘッド部分が大きく作られており
保熱性が高く長時間のホットストーンマッサージには最適です。
皮膚を持ち上げてごしごしスクラブする吸引器がついたモデル。
赤色LEDライトが患部を照らして血行促進。
そのほかに、小型で小回りの利く充電式ベン石温熱器も2機所有しています。
・私が持っていないが世の中に多数あるベン石温熱器たち
中国では様々な形状のベン石温熱器がでております。
たとえば、
温灸器のヘッド部分が凸とした突起がついているカッサ仕様のものや、
かと思えば、下写真のベン石温熱器は、ヘッド部分は完全な平な面で作られたフラット状態です。
温灸器のヘッドや握りてもスモールサイズで小回りが利くもの、
ヘッド部分が刃物の「なた」のような形状になったものまで。

他にも多数、工夫されたものが商品として発売されています。
ベン石が人体にとって良好な作用を及ぼすことは前提として、
その石をどのような加工をしたら各々の患部を効率よく対応し
成果を最大化できるかの視点で考案が深められた末の進化でしょう。
それはまるで、彫刻師が使う彫刻刀のように、
独自にこの部分の仕事のためにだけつくられた彫刻刀で彫り進めるという使い分けができるほどのラインナップです。
■ ベン石温熱器が列挙されているポータルサイトのURL
もしベン石温熱器の利用に興味がある方がおられれば、中国語のポータルショッピングサイトですが、
ベン石を使う本場の職人さんが利用するベン石の温熱機器が販売されているページをご覧ください。
参考になるかもしれません。
https://www.jd.com/xinghao/9192146413a6d1429155.html?sort_type=sort_totalsales15_desc&page=1
https://www.taobao.com/list/product/%E7%A0%AD%E7%81%B8%E4%BB%AA.htm
今も「ベン石」が人を癒し続けているし、
現在進行形でベン石温熱器も新たな工夫が足されて進化し続けています。
中国にはベン石温熱器を活用している多くのプロでマッサージをする方々もおられます。
そのことを、つい最近まで、私はまったく存じ上げませんでした。
私が、もし数年前からベン石温熱器を知って活用していれば、
どんなに多くのお客様に役立てていくことができただろうか!?
それに気づいたとき、愕然としました。
自分の内側にある財宝を発掘していくことも大事ですが、
自分の外側にある資源に気づけるような目が必要ですね。
つくづくそう感じました。。。
■ ベン石温熱器を利用する前提として持っておきたい書籍の紹介
人の力だからこそでできるところと、
ベン石温熱器という器具だからかなえられるところ。
いまはその二つをうまく引き出して、
具体的なケースに当てはめて対処法を練っています。
そのための勉強になる一冊をご紹介します。
日本のAmazonでは発売してませんから、
レアな一冊でしょう。

240ページのA4サイズの中国語の本です。
ベン石温熱器を使って「26の症状」と「18の健康増進(養生ケア)」のテキスト。
中国のベン石関係の本でも最新刊に近いもの。
取り上げられているのは代表的な症状や養生などですから、
多くのお客様に即戦力的に役立つ内容となっております。
書中の解説では、
CGで描かれた人体に、ベン石温熱器を使い刺激をいれるライン等が記してある。
温熱器をどこに置いてお灸のように熱を持続維持させて与える場所かも記してあります。
中国語がわからなくても、イラストを参考にすればかなりの部分は使えるでしょう。
■ 中医学基礎をみっちり勉強すれば、ベン石の使用が大きな成果をもたらします!
ただこの本の通りに施術をしたとしても、
中医学関係の基礎知識がなければ型通りのことでしか役立てられないと思います。
それは中医学を少しずつ勉強してきての感想です。
なので、こちらのほうを利用検討する方は、
中医学基礎を十分に理解なさった上で活用なさるといいでしょう。
たとえば中医学では、
熱を加えるべきところもあれば、
熱を捨てなければならない(つまり冷やすこと)ところもあります。
最低でも、そのときの様子を見てそこがわからずに温熱器を使えば、
成果が上がるどころか逆効果になりますから注意が必要です。
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