私の最重要な施術課題のひとつとして。
脊柱起立筋部分のリリースを、
プルパで効率的に行うことというものがあります。

実はこれが今までの施術クォリティをキープして、
なおかつ1時間の時短をかなえる秘策と考えています。
ここが計算上は可能と思われつつも、
脊柱起立筋の中の深層筋癒着部をどう読みとって、
どの手順でリリースを行えばいいのか。
そこへいたる資料は一切ないため
今までの経験知を元にした手探りとなります。
はっきり申し上げまして、相当に難しいです。
この、詰め将棋といえるような数手先を読み、
ぶれずに手順を突き進むこととなります。
ここは、一見すると思いつきや適当な加減でやっていそうに見えますが、
刺激を与える際の手数を増やしすぎると戻りが速まります。
刺激が多ければ脳内でどこに違和感があって、その違和感を解消しなければならないのか。
その違和感部分にも優先順位が3つ程度しか脳は感覚的に認識するゲートを開きません。
すると手数を少なくアプローチ深度を適正化させるということで、
一気にポイント部分を適正量の深さまで刺激を与えられないと
筋膜の層として深部に変化が起こりません。
それは私にとってみれば、
お客様ごとの状態によりますが、
解けるべきお客様のコンディションで、
意図したレベルの深部まで解けなければ負けたような気持ちになります。
それは、お客様の状態が想像以上に深刻であったか、
またはトリガーポイントを読み切れなかったか。
それらは皮膚の表層部をさわってもまったく見えてくる部位ではなくて、
プルパの先を充ててみて、その際に返りを感じてわかるところもあります。
起立筋の内部のようすが立った際の姿勢からどれだけつっかえ棒化したしこりが入っているのか、
そしてどの位置にどのような深さで入っているのか。
そこをめざとく読み切れるかどうかです。
なので、施術をする前の、お客様が階段を登る際の重心移動や左右のぶれなど、
見逃さずに私の頭の中にメモリーしております。
これは中医学の四診のうちの望診のひとつにもあたるのでしょう。
そこのプルパによる起立筋アプローチ。
その起立筋部分の深層への模索部分が不確定要素だったのですが、
初日と今日の二日間では落ち着いた成果がでております。
本当に難しい技ですが、
以前に培ったリリース手順のノウハウとして
いままでブロックを使った際のリリースができたという経験があります。
そのときのリリース体験を繰り返し積んできたため、
私の体や脳は、起立筋部分はゆるゆると解けるはずだと前向きになって読み切ろうとしてくれています。
これが、重要なんですよね。
ただそうとうに思考力や観察力、その場その場の読みが、
ハイペースでできるかどうかですね。
一日の施術後には、
肉体的な疲労もありますが、
脳の疲労もかなりのものです。
ご飯を食べたら、
気を失うように爆睡してます。
ただ起立筋の層が深いところまでしこり化が進んでいるお客様の場合、
その深部まで一気にアプローチを受けることとなりますから、
ゆるむ反面、痛みや不快感が出てきます
なんらリリースされずにお帰りいただくよりも、
少し痛みを感じても解けたほうがお客様自身としても目的達成がなされるとおっしゃっていただけますが。
とはいえ、もう少し痛み等の不快感を軽減させ、
ゆったりした気分で施術を受けていただけるようにしたいと考えています。
このプルパでのリリースは、
目の前で即座に結果が現れることなので、
ほんとうに気が抜ける瞬間がないですね。
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