これは、とてもとても施術家としては常識的な知識です。
右肩のコンディションを見て、肝臓等の問題を知ること。
それは、あまり難しいことではない。
ですがどうしても利き腕が右腕となると、
右腕を使いすぎて休めずに筋膜の硬化が肩や腕や肘や手首や、、、多くに蓄積していったり。
そうなると右肩が上に持ち上がっていく。
肩甲骨の位置、鎖骨の位置、そして上部肋骨の位置や右首の筋肉など、
様々な胸郭を作り出す構造体としての問題が入り込んでしまうのが常です。
それにもうひとつ大きい注意点とすると、
右側の手の脇の締まりの甘さがあれば、
それ自体、右肩関節がずれてはまっておらず、
肝臓や胆のうにも悪影響がそれだけででます。
鎖骨と肩甲骨の真ん中ほどに横隔神経という神経が通っております。
そして右横隔神経は、上記の右腕に関わる状態の悪化をモロに被ることとなるのです。
そこからぬけだしていかねばなりませんよね。
右肩部分がすんなりと落ちて首から手が伸び、
手の自然な重さを感じて首が長くなっていく。
もし右肩が問題が含まれていて肝臓や胆のうに問題があるならば、
右肩を深く緩めることはダイレクトな効きを感じるかもしれません。
ただすでに症状という形で発症している際には、
他の臓器も同時に傷んでいる場合が多くなっております。
つまり悪影響が出る状態が少なくとも半年以上継続され慢性化したとき。
徐々に問題の含みが多岐にわたってしまうのです。
たとえばそれぞれの臓器同士が癒着が進んでいく。
それは骨盤の前傾や左右屈による臓器全体の下垂により、
顕著に現れているでしょう。
そうなると単に右横隔神経をアプローチしても、
恒常的には肝臓や胆のうの状態をよくはできません。
先んじて右肩に関連する筋膜を徹底緩めること。
そして起立筋や右臀部の筋硬化という体幹を緩め、
右大腿部のショートレッグ状態を解消することです。
つまりそれらのお膳立ての調整作業を
末梢神経へのアプローチをすると同時にするか、
その前にまとめてそのお膳立てをするかが必須となります。
私の母のように、85歳という高齢女性になると、
すでにかなり個性的な身体動作をしておられて。
その理想とはいえない運動神経によりアシンメトリーかつ重力線に沿わないようこさえられた筋骨格系の状態。
それにかかる負担部位の癖を抜かないと、
腹腔自体が全体的に狭く圧迫されていて、
となりあった内臓部の癒着は進みますし、
癒着された時点で血液やガスやリンパ液などが新鮮なものが供給されづらくなり、
古く酸化したネバネバな毒素を含んだものがその場に居続けるようになります。
それを抱え続けていては、
いくら横隔神経を突っついてみても、、、
正直にいえば、思ったほどの成果がでません。
なので先にまとめて骨格上の構造を変えるため、
骨格筋をゆるゆるゆるとした状態へと書き換えます。
そこを先行してから出なければ、
成果が出る以前に定点的に一部の部分だけがいきなり機能を発揮されることによる負担に耐えられなくなりますから。
十分に状態をモニターしつつ、施術の進行をしていかなければなりません。
施術中に横隔神経など肝臓等に関係する神経部位を緩めるとき。
問題ある箇所をソフトなタッチで、いつのまにやら調整していきます。
神経系へのアプローチは、力が入りすぎると神経にダメージがくるのですが、
ぶっとい神経部分はちょっとだけコリッとさせてヒヤッ、びっくりした!となりますが。
それは別段大きな支障が起きるような尖った庄をかけることはしませんから問題ありません。
神経のラインがあまりにも硬化が進んでいるときに
軽くその神経ラインの上をまたぐように指先の柔らかく膨らんだ肉球部分でローリングをかけているだけなのです。
それだけでも、神経がつっぱらかってしまっているときには「びくっ!」と反応してしまうものですが、
刺激自体は押し込む方向ではなくローリングしたり、軽く固定牽引で伸びるかどうかをチェックしているだけです。
実は末梢神経系のアプローチの興味深いところですが、
そのような神経の太く束ねられた部分をアプローチをするよりも、
その神経の束から分枝した細い神経部位へのアプローチの方が効果が出ることが多いのです。
それでは今日は、
85年働き続けた母の骨格筋の歪みの根っこも徐々に修正が板についてきましたから。
以下の私が所有している本を病床に持っていき、
繊細な右横隔神経や右腕等に関係する肝臓等への神経的アプローチをしてこようと考えております。
末梢神経マニピュレーション 単行本 – 2010/3
ジャン・ピエール・バラル (著), アラン・クロアビエ (著), リベル (翻訳)
とにかく、私自身ができることのベストを尽くします。
母が、今、生きていて「楽だわぁ」と感じてくれることをメインに、
あまり施術での負担や不安を抱かないような構成で進めようと考えています。
また、私の知り合いの同業者の先生より、
腰椎周囲の硬化した筋肉部位を、
まさに赤ちゃんほどの柔らかさにすれば体温が数度上げられて、
がんなどの進行を食い止めたりできるようだという情報をいただいております。
そこを中心に1.7キロのプルパとかっさ役の法具等を動員してトライしてみます!
M先生、ありがとうございます!
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