2016年11月04日

< おもさに貞く > 体の左右差を減らしませんか?

立位姿勢では、上半身は重力により左右どちらかに傾斜している人が多いようです。

多くは右側の腸骨が前傾するようです。

理由は所々ありますが、
生理的な原因があります。
それは人体の重さの左右差にも関係があります。
腹部右側の肝臓の重さは常に左側の半身を2〜4キログラムも凌駕するため、
右の腸骨に強く下方に落としてしまわれるようにのしかかるような構造です。

そして右側腸骨が前傾すると、
自然に右側の腰部の反りが強くなり右膝裏側が少し曲がりだす。
すると右膝が左膝よりも曲がりやすい性状を保ちだしてしまう。

それで右脚の屈筋群が使われすぎるようになってしまう。
これで右利きの出来上がりですね。

そして同時にこの時点で、状態の軽度か重度の大小はありますが、
すでに器質的な状態といってしまいたくなるような
左右や前後の脊椎の側湾状態が作られていくのです。

このような考察を通してみていただければ、
右側の肝臓が腸骨にのしかかる感覚を弱めることができればな〜という発想。

それが生まれてきますね。

今日は、そのような対策のアイデア。

そのひとつを紹介しましょう。

上半身のぶらあげ_001.jpg

上図をごらんください。

立位にて骨盤から上半身を前傾させていきましょう。

その際に、
重力により自分の上半身が吊るし下げられている感覚を感じてください。

それは頭だけがつりさげられているわけじゃないですよ。

頭も首も、肩も腕も、そして胸部や内臓部分も。
それらすべてがつりさげられている。

そして筋肉の無駄な力を緩めてください。

徐々に首の頚椎が伸びていくでしょう。
背中もさらに長くなっていくでしょう。

脇も伸びて肋骨のつまりが消えていく。
上半身、すべてが、そっくりそのまま、
伸びやかに伸びていくのです。

そうです。
頭部が、振り子時計につるされた重りのような役割になり、
自身の脊椎を伸ばす役割を果たしてくれていることに気づいてください。

このさいの筋肉の硬直を緩めていきます。

筋肉の硬直が抜け切れないと左右差が感じられるかもしれません。
しばらくこの上半身を重力で引き伸ばしてくれる感覚を味わえば
その左右差の強さも、時期に弱まっていくことでしょう。
そうなるまで、繰り返し、このエクササイズをなさる必要がある人もおられるでしょう。

そしてやがて、上体を吊り下げているときには体の左右差がすっかりなくなった感じがしてくるでしょう。

上半身がつりさげられのびていく感覚と、
しばらくするともうこれ以上はのびなさそうだなという逆さ吊り状態を。

それを味わってください。

自分の感覚をフルに動員してどのような状況であるのかを観察しまくってください。


そして、
ここでゆっくりと上半身を立てていきます。

そのときに先程まで上半身をぶら下げていたときの吊り下げられた感覚の余韻が、
まだあるはずです。
その余韻に加えて、先程までの逆さ吊りをされたときの頭上方向へ吸い上げられるような感覚を、
実感を持って先ほどの上半身をぶら下げていたときの状態に今現在もいるというイメージを持ち、
その感覚を再現していってください。

脊椎が側弯したり詰まったりすれば興奮状態が強くなります。
脊椎がつまり縮んだ状態では交感神経が優位な状態となるので、
屈筋群が先行して動き始めるという癖がつけられていくでしょう。

それが
脊椎が伸びやかに伸びて胴体の上下のボリュームが増し、
つぶされたマッチ箱のような状態から正常化していくと
骨格の並びが順列的に理想位置に並ぶ構造となっていく。
胴体や首・頭部の立体感が表現できているようになると、
骨格の理想的なフレーム位置にいれば伸筋が操作しやすくなる。
無駄な筋肉の緊張を創って骨格の歪みの修正をする必要が減る。
その分だけ副交感神経へのスイッチをいれる権利も手にできる。

きれいに上半身が頭上に吊るしあげられたかのような感触です。

この状態を私たちは上体のぶらあげと呼んでいます。

イメージで重力方向設定することで、
脊柱起立筋等の伸筋群はそれに反応し、
あたかも上体を吊り下げているかのような状態を再現してくれる仕組みがあります。
それに体が気づけば、いいことが起きる。

私が、個人的に敬愛している野口体操の野口三千三先生。
彼は、

野口体操 おもさに貞く
という本を著しました。

おもさにきく感覚。それこそが力です。
それこそが動作や姿勢のすべてを成り立たせるキーになります。

posted by スズキ at 10:55| Comment(4) | TrackBack(0) | 体の使い方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。お邪魔します。ボディワイズさんの過去のブログには参考になるのが多いです。

今、私は臨床上すごく遭遇していて注目する骨盤の歪みが分かりやすく書いてありますね。

今日は寝たきりの方のベッドでの姿勢調整をしていました。色んなクッションを使って呼吸がしやすい状態に導き、緊張を落としていくのですが。

右腸骨が前傾、左後傾がほとんです。
しかも、左側に骨盤が上がっているのが、
定番です。

若い時は肝臓は正常ですが、高齢者になると、
薬の飲み過ぎなどでかなり肥大して重くなっている
様に感じます。歩ける人でほとんど右重心です。

100%改善はできませんが、1%とでも2%の
改善を目指して、この大きな歪みの修正方法を
考えてばかりいます。^^;
Posted by 山中 at 2018年05月10日 19:49
山中さん

お世話になっております。

> 若い時は肝臓は正常ですが、高齢者になると、
> 薬の飲み過ぎなどでかなり肥大して重くなっている
> 様に感じます。歩ける人でほとんど右重心です

なるほど。

お薬の飲み過ぎというところから肝臓の肥大が起きて、
高齢者の右重心へと傾向が強いという模索は興味深いですね。



> 100%改善はできませんが、1%とでも2%の
> 改善を目指して、この大きな歪みの修正方法を
> 考えてばかりいます。^^;

自分自身へのアプローチは、
試行錯誤の上にイメージが決まれば、
それで身体状況がガラッと変わりますが、

それが山中さんのように、
患者様に対してのアプローチをしていくならば、
なかなか思うに任せない状況にもなる場面も出てくるでしょう。


山中さんにとって既知のことですが、
重心について簡単に考察すると。

腰椎を垂直に保つためのバランサー役として、
左右の大腰筋が効いてくれる必要性があります。


常に体の姿勢が変化しています。
だから重心は一定の部位に固定しているものではありませんから、
その変化に対応するための機敏に対応する臨機応変なバランサーとして脊椎を支える大腰筋等の力が必要なのです。
(もちろん大腰筋等ということで、大腰筋だけがバランサー役ではないので^-^そこをつっつくと、仙骨、尾骨、顎関節、、、など他のバランサーも絡んで説明するのに複雑になるので。割愛します!)



この左右の大腰筋がバランサーとしてのセンサー力を発揮するとき。

あたかも埋め込まれていない左右にぐらつき倒れやすい支柱を
二本のロープで立てようとするときのイメージをすると。
最低限、その2本のロープは、ぴーんと張りを持たせておいて両サイドから引っ張り続けることとなります。
このロープで機敏に垂直に支柱を立てるためのメリットは、
腰椎のような運動性を保ちながらも支柱としての役割を持つ構造体として、
支えるためのエネルギー消費コストがもっとも安価かつフレキシブルな状況変化に臨機応変に対応できるという特徴を備え持つことができると思います。



それがもしも、、、
2本かまたは1本のロープが、
だらっと張りがない状態。
それで支柱を支えられない状態であったとすれば。
支柱は少しでも傾斜すれば確実に倒れてしまいます。
結果として2本のロープで支柱を機敏に2つの別サイドから釣り合いをもたせ立てようとする仕事ができなくなれば、
結果として支柱を支える際に欲しかった傾斜を立て直すバランサーとしての運動性能を捨ててでも、支柱として支える方を取ります。
それが大腰筋の片側または両側を、ギブスのような固定筋としてつっかえ棒の役割に置き換えて、
どうにかやっていこうというミスった形での
動物としての生物的な繁栄を手放した仕事を大腰筋にさせだすと、
重心移動を手放してしまいます。


たとえばこれが右側に重心が移動したままになった
体内のバランサーとしてのセンサー機能が効きが悪くなった状態です。


・・・ということで、
大腰筋をロープに例えてみていくと、その張り続けること(伸張状態キープ)が、大事なんだろうと思います。

この張りの意味や機能が発揮する事前準備が必要になります。
そうできるにも、
腰部や大腰筋、それに臀筋などなどが事前に深層筋までリリースできていないと、
自身の体では大腰筋の伸長状態の気持ちよさが味わえず、
生来持っております力を発揮できないのです。。。



いろいろと手順を踏まなければ、
明確な結果がついてきづらいのかもしれないので、
理学療法士としての任務を果たす山中さんの
大変さに頭が下がります。

がんばってくださいね!!!


Posted by ボディワイズの鈴木 at 2018年05月13日 02:16
コメントありがとうございます。
大腰筋の話が出たんで、マニアックなトレーニング法を。

両膝を縄などで縛って、両足を密着するように
閉じます。その状態で仰臥位で寝る。

そして、骨盤を後傾させながら骨盤底筋を引き上げると、
大腰筋の前部線維が緊張します。

そして、骨盤を前傾しながら骨盤底筋群を
引き上げると後部線維が緊張します。

骨盤中間位だと前後線維が均等に緊張する。

もちろん、横隔膜も連動しますが、横隔膜の
後部の大腰筋と近いところのみ使う感じです。

骨盤底筋群は一つのハンモックではなく、
前後左右4つのブロックに分かれたハンモックに
なっており、それぞれが左右の大腰筋の
前部と後部の線維に関連しているみたいです。

このトレーニングをすると、体感の中心部分だけを使う感じになり、アウターマッスルが緩むんです。

上下に糸がピーンと張った感じになり、中心軸を
感じます。ディープフロントラインの活性ができるんでしょうね。

まっ、それを動作には生かすことはできませんが。。。^^;
Posted by 山中 at 2018年05月13日 15:51
山中さん

こんにちは。
再びコメント、+お教えいただき、
感謝です!!

インナーマッスルとしての大腰筋の存在を意識を増していくのにいいですね。

両膝を縛るというところも「正確性をあげる工夫」として、
ディープフロントラインの内転筋と大腰筋のひし形を綺麗に描いて感覚を逃さないようにできて。
興味深いです。

ありがとうございます。^-^
Posted by ボディワイズの鈴木 at 2018年05月15日 07:43
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