故人となられました医師安保徹先生が、他の方と共著された
粗食のすすめといった文庫本を読みました。
栄養が悪くては体は治らない。
そんなアタリマエのことだが、
実践的にどういった食事がいいのだろうか。
本書に、
医療機関では食事についての指導を積極的にすることがない理由を、
次のように説かれていました。
保険点数で食事指導を徹底してやったとしても、
保険点数では1000円もらえるかどうかです。
症状別に個別指導が必要な食事指導は手間がかかる。
算術として1000円じゃ見合わない。
病院経営が成り立たない。
だから結果として熱心に食事指導をしないんだというわけだそうです。
というわけで、病院では食事指導を熱心にしないのは、
各人に栄養を十分に考えてとることを不要だという理由ではありません。
医食同源と言えるような食事による体調管理について、
私どもが当然のように関心を持ち自衛的に学び実践することが求められていると考えるべきでしょう。
最近、中医学から派生して五行から薬膳をみていくと、
ますますそうした考えがでてくるこの頃です。