2024年01月16日

一人のお客様の身体の部分部分に虚実の分別があり、それにあったアプローチ。大事だよね〜

いま、イスクラ漢方のシャオガオさんのYouTubeチャンネルを通しで観て、
中医学を再学習中です。
初心者でもわかりやすく親しみやすいような解説で、
頭にすっとはいってきて記憶に残ります。
ありがたいですよね〜


で数ある中医学の用語ですが、よく四文字熟語ででてきます。
そんな用語のひとつに『同病異治』と『異病同治』があります。



■『同病異治』って?

おおざっぱな意味で言えば、
風邪を引いた二人の人がいたとします。
同じ風邪という病気ですが、それぞれの体質を考慮したら治療法が異なるときがあります。

または風邪を引いてすぐのときは病気の位置が表面にあれば、
代謝をあげて汗をかかせることで免疫力をあげて治せることがありますが、
風邪を引いてすぐに対処せずに病気の位置が身体の奥まで入り込めば、
汗をかいてもなおせませんから他の治療法により対処いたします。
風邪の初期は葛根湯で代謝を上げてウイルスや細菌が体内の奥まで入らる前に叩けます。
それで大事にならずに対処できます。
ですがそうしたタイミングを逸してしまいウイルス等が体内奥まで侵入すると
葛根湯では効かなくなり、別の処方になります。

それら同じ病気にも関わらず異なる治療対処をすることを『同病異治』といいます。


■『異病同治』って?

対して、異なる病気でも治療法が同じときがあります。
それを『異病同治』といいます。
表面上は異なる症状のときは、症状が違うんだから対処も違うはずだと考えますが、
それが『同じ証は同じ対処』をおこなうことがあるといった東洋医学的な見方をすれば、
2人の患者様がそれぞれ同じ証であるときに、同じ漢方の処方がなされることがあります。

たとえば異なる疾病でも、発病の病機が同じであれば同じ治療法を行うことを指す。
例えば気が体内で足らなくなることで血液の巡りが滞って身体の四肢が冷えたり、
女性が生理のときに血液の巡りが滞っているようなとき。
そのときは両症状とも体内の気が足らなくなったから起きたことですから、
そうした気虚という状態を改善するようハンドルをきれば症状がおさまるわけです。
このようなときが症状が違っていても、同じ漢方薬の処方を受けることになります。

中医学的な考えでは、
虚証という気血津液などが足りなくなるのもいけないことですし、
実証という気血津液が過剰となるのも体調を悪くする原因とする。
体全身をまんべんなく気血津液が行き届いて循環している状態が健康と観ています。


ほんとうに中医学って、奥深く興味がつきないですよね。


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『同病異治』と呼べるものではありませんが、
私どもが圧をかけるような施術をするときに
あるお客様の体質では、しっかりとした圧を深部までかけますが、
あるお客様の体質では、浅めの圧をさらっとかけるようにします。
それぞれの体質や体調等を観察してアプローチの方法も変えます。
誤解を受けていそうですが、
つねに強い圧をかけているのではありません。

そしてひとりのお客様の身体を詳細かつ細分化して観察すると、
身体の各部分ごとに虚実が分かれておられることもあります。
あるお客様はどちらかの先生から『虚証』といわれたといいます。
でも身体の過半数は虚証という気や血液が足らない状態としても、
部分的には上半身はちょうどいい気や血液が満たされていたり、
わずかな身体の一部の部分では過剰な気や血液があふれている。
多くの場合では虚と実の部分がまだら模様のようになっている。

そうしたときは身体のパーツごとに異なったアプローチをする必要があります。
だからひとりのお客様の施術を通しでおこなうときにも、
患部の部分が虚証と実証の違いから圧を変える必要が出てきます。

一辺倒な圧を押し着せるような施術をしていては改善が難しい。
体の部分ごとの虚実やその他の特徴を正確に把握して、
そのつど最適なアプローチを引き出して実行するのが施術の鍵です。

中医学も、筋膜リリースも、適切に部位や状況を見極めて分別し、
品質よく対応することが大事なんだなと思う次第です。
posted by スズキ at 16:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする