昨日、本所一つ目の『江島杉山神社』へお参りへ。
ご祭神は、江ノ島の市杵島比売命(弁財天)と杉山和一総検校。
杉山総検校は江戸時代に徳川綱吉への鍼灸治療をなし、
そして目の不自由な方々へ鍼灸の技術を教える講習所を創った方です。
若かき杉山総検校が当時弟子入りした先生により
鍼灸師に向いていないといわれ里に帰された途中、
江ノ島にて修行をなさり弁財天のご加護をもって独自の鍼法を編み出したと言います。
鍼灸按摩に縁の深い神社で参道の石に鍼灸の先生方やその団体名が
はいったものが多く見受けられました。
こちらの神社の特徴として
社務所2階に鍼灸治療院があり、昨日は多くの患者さまが訪れておられました。
同様に2階に『鍼灸あん摩博物館』が併設されており見学させていただけます。
東洋医学を勉強なさっておられる方は一度足を運んでいただければと思います。
『鍼灸あん摩博物館』を見学させていただくとき、
社務所の方に見学希望の旨をお伝えください。
見学希望来訪者の記名をしていただき、
中に入る際にスリッパに履き替えます。
多くの鍼灸に関する価値ある資料が展示されておりまして、
手で触って経絡線と経穴の位置がわかる経絡人形。
点字で書かれた院内のごあんない冊子。
展示物解説を音声でしていただけるペンとシート。
徳川綱吉直筆の(大弁才天)というたくましい毛筆の額。
中国医学書に鍼灸治療道具など、他にも様々な展示物。
最近、経穴や経絡の勉強を再度学びなおしておりますが、
目のご不自由な杉山和一総検校さまなどの方々は、
本を開いてみたり映像で学ぶことができなかったのです。
または本の端がすり切れてしまうほど読み返された鍼灸の本の一冊の本が展示してあり、
そうした数々の努力の末に学びを深め治療をなさっておられた先生方の努力を感じ取ることができる場でした。
胆経などいくつかの経穴や経絡などを、
うまく覚えられないと嘆いていた私の努力のつたなさを感じています。
最後に、館の方が見学させていただく際に親切にしていただきました。
そのおこころにふれて、大変にありがたく感じました。