たとえば、左側の腰が張ってつらいと訴える方がいたとします。
腰は左右バランスよくあるはずなのに、左側だけ痛いんです。
こういった場合、
原因になる可能性の高いいくつかのチェックをしていきます。
頚椎のねじれ・傾斜・詰まりによる異常はないか?
仙骨のねじれ・傾斜による異常はないか?
などは欠かさずチェックしていくところ。
脊椎全体に影響を及ぼす変位がでた場合、
これら頚椎と仙骨に脊椎のバランスの乱れのカバーをさせているため、
これら2つの部位が整理されて整えられないかぎりバランス修正がしにくいから、
というのが理由です。
ただこれら頚椎と仙骨の異常は自分自身で正確に状態を把握することは難しいし、
仮に把握できたとしても調整作業は非常に繊細な見通しをたててなされるべきで、
そうした操作を自分で自分の身体にほどこすなんて私にはできません。
そこは必要的に他者による施術がなされたほうがいいところにあたりますが、
昨今では頚椎と仙骨の問題以上に散見される問題があります。
スマートフォンやタブレットなどを長時間手持ちして操ると、
それら機器を把持して動かさないように止め置く操作が必要です。
そのとき右利きなら左手で機器を持ち、右手でスクリーンを操作するような
【左手は固定、右手は動作】といった機能分化をおこなうのが多いようです。
それら機器を長時間操作し続ければ、
腕や肩の関節や肩甲骨・鎖骨が身体の前方へ移行したまま固着していく。
そうした状態は異常なる過緊張の状態が継続し組織の癒着が進行し固定したのです。
先程申しましたような【左手は固定、右手は動作】により、
左側の肩や腕は多少後方へ引き気味にして固定して癒着し、
右側の肩や肩甲骨は前方へ巻き込み気味に固定して癒着となります。
左右の腕の左が後方へ引き右が前方へ出すという状態により胸郭もそれに従い、
体幹特に腰椎がねじりまげられた状態に陥るでしょう。。
こうなると下部腰椎が仙骨の上にちょうどよくは収まりづらくなります。
するとまっすぐシャンとした姿勢はとりづらくて、だらけた姿勢が楽になる。
こうなると腰の腰椎椎間板部分が詰まってきて嫌なパキパキ音がでてきます。
そして腰が張ってしまう。特に左右のうち左手で機器を動かさないよう固定したため、
そちら側の腰はコリをこさえることで左手を動かさないよう補佐しだすでしょう。
つまりこの時点で左腰にコリが入り込む理由ができているのです。
こうした場合の対処法として、
様々なやり方があります。
そのうちの簡単な一つを紹介いたします。
柔軟性がある12〜13cmほどの高さを持つヨガブロックを2こ用意して、
それを肩幅に離して設置します。
(ヨガブロックがなければ、12cmほどのメディスンボールでもいいでしょう)
うつぶせ寝になり、そのヨガブロックの上に左右の肩を乗せてください。
そして10分とか20分、自身の身体上の歪みが形成された状態が改善するよう感じるまで、
静かに呼吸に意識を集めてください。
首は5分ごとに、左右曲げる方向を変えるといいでしょう。
徐々に肩と胸郭が正常な乖離をはじめるにしたがい、
先程まで曲げていた首に違和感があったものが軽減していきます。
それも体幹のねじれが解消へ向かっている印とみていただけます。
特に股関節部分の腸骨と大腿骨の関節の接合が浅い感じがする場合、
仙骨上の歪みにまで胸椎のねじれが達していますから、
この場合はこまめに日頃からこのエクササイズをなすべきでしょう。
胸郭のねじれによる歪みが解消されることで、
仙骨にかかっていた異常なストレスが軽減し呼吸の深さや思考の明瞭さ、
他にも様々な改善がみられるケースがあると報告を受けております。
特にいまは梅雨の時期。
血の流れが停滞します。
十分な血液の流れが稼げなければ、
いっきにバテやすいときでもあります。
ちょっとバテ気味だなという人の多くに仙骨のねじれをみてとることができ、
そこが軽視できない場合も。。。
そのようなケースでも、このセルフケア方法は改善の効果があるようです。
スマホやタブレットを使っている人。
特に長時間使っている人は、
あまり難しいことを考えず、騙されたと思って一度試してみてください。
2023年07月07日
書籍紹介『食生活と身体の退化』という生涯におよぶ衝撃
『食生活と身体の退化』
食生活と身体の退化―先住民の伝統食と近代食その身体への驚くべき影響
内容(「BOOK」データベースより)
現代文明と接触し食生活が「近代化」しはじめたとたん、先住民族の口腔や顎の構造がどんなに打撃を受け、劣化しはじめるか。―1930年代に世界各地で10数年にわたるフィールドワークをつみ重ね、その事実を明らかにして現代人の食生活に警鐘を鳴らしたウェストン・プライス博士の記念碑的「古典的名著」が、いま、読みやすい形で日本人に提供される。
以下映像は、上記の『食生活と身体の退化』を書かれたアメリカ人歯科医が実際に伝統食を摂る者が住まう地へ訪れ、
そうした人々と関わってきた記録映像となります。
英語が苦手な私にもYouTube機能により和文翻訳したテロップがでるようにしていただくと、内容がわかりました。😅
https://youtu.be/nrrA_UmowUw
以下、個人的な話で恐縮いたします。
食生活について、
自身が急性副鼻腔炎におそわれて苦しんだ3年前以前は、
食生活が重要だという思いよりも、
食生活より手技療法で助かる人も多くいるので。。
自分は手技療法に研究を特化しようと考えていました。
ただし様々な漢方やそれらを構成する生薬、
そしてメディカルハーブなどは積極的に研究しており、
相当数の資料をかき集めていましたし自宅でそれらをできるだけ栽培を試みる。
そこ止まりだったように感じます。
いまから考えれば、甘かったと後悔するのですが。
体力を消耗する仕事をこなしたあとの自炊はかんたんにすませたい。
栄養不足による体調悪化は危惧されるものの、
食事をとるよりも疲れ切った体を横たえたかった。
私はいまの様式での施術は50代で卒業する考えでおります。
その研究時間もラストスパートという焦りもありまして。。。
野菜等の調理はドレッシングがかけられるもの、
他は冷凍食品やレトルト食品もいただいておりました。
それが3年前に急性副鼻腔炎になってあまりのつらさから、
食事大事、腸内細菌大事、発酵食品選択しなきゃとなった。
そのようななか、
私は歯医者通いを避けたくて歯を磨いているんですが、
どうしたことか歯が虫歯になるのです。
歯医者さんにいくと、磨き方を徹底指導を受け、私も磨けーっとがんばる。
素直にそのときの指導を思い出しつつ磨くんです。
でも虫歯になる。。。
根本的に私が虫歯になりやすい体質だからとあきらめるべきなのか?
トランプでジョーカーをつかまされたような残念な気持ちになるが、
虫歯にならないよう、できる範囲内をし続けていくしかありません。
そんなとき上掲した『食生活と身体の退化』という本を神保町にある農文教書店で見つけました。
手にした瞬間、
これ、適当なことを書いているとんでも本じゃないぞ。
本を手にした瞬間、強烈な分厚いオーラに感電した感じがしました。
ときどきはこうした不思議な感覚を通して反応が起こるものですが、
このときはぞっとするほどの力を感じたことを覚えています。
『伝統食』をとっていた方々と伝統食をやめて『文明食』といえるような食をとるものの差異が、
写真にて列挙されておりました。
伝統食をとる者たちのりりしい笑顔とは対処的に、
文明食をとるものたちの顎や歯並びがひどくなり
顎の異常は仙骨と腸骨の間にある仙腸関節に異常を同時にもたらすため起こる脚の全体に関わる異常が見受けられた。
写真から受けた衝撃に、
一瞬言葉が詰まる恐怖を感じたことを思い出します。
つまり『伝統食』を摂るものも『文明的な食』に食生活を変えると、
写真に映る文明食をとるものの体のようになってしまうと言うこと。
身体上にかかわる決定的な退化が加わるのだと、
アメリカ人歯科医が訴えている本でした。
私はその本を手にしたものの、
『でも、、今の自分じゃ伝統的な食を摂るべきとわかっても追求しきれないだろう』
そのような諦めの気持ちから、
それ以上の追求はおこないませんでした。
ところが、そのときいっしょに書店に同行した者にその本を見せたところ、
即効でその本の重要性を見抜き、完全読破の作業に取り掛かりました。
蒸し暑く息苦しさを覚える自室にこもる生活を数週間連続でつづけて、
完読のためその本には付箋紙が何十枚も貼られていた。
そのものは食のアドバイザーとして活躍する者で、農にも精通している。
その見地から読み解いた『食生活と身体の退化』の本に書かれた重要点を
昨日話して聞かせてくれました。
著者のプライス博士がどういった研究活動をしておられたかを教えられ、
人々へ健康への架け橋となる真実を伝えるために身を粉にして行動した崇高さに感銘いたしました。
プライス博士の研究成果やその人となりの話をお伺いすることで
私がこの本を手にした瞬間にエネルギー量が半端なさを感じた理由がわかりました。
同時にそうした稀有で貴重な本をスルーした私の愚かさを反省したことと、
完読してエッセンスを伝えてくれたことへの感謝した次第です。
上掲した本は都内図書館では蔵書として持っておられるところも多いようです。
私のよくつかう目黒区立図書館では予約10人待ちとなっておりました。
健康の本質を追求したいぞという方がおられましたらご一読ください。
栄養学的な理解も深まりますし、
どのような食品を選ぶべきかの参考にもなるはずです。