(ボディリーディング)といわれるようなノウハウがあります。
それは膨大なデータを蓄積し、経験則上より見出した場合もありますし、
筋肉系の経絡上の関係から見いだせるものもあります。
関連の知識が書かれた本もありますから、
同業の先生方は関心を持ってそれらを手にした方も多いことでしょう。
先日、お客様に立ち方をおつたえしていたとき。
現在は凛とした大黒柱の支えを活かし、骨組みを理想位置に置くことができたときに、
はじめて無意識に緊張させ続ける抗重力筋以外の筋緊張の無駄を抜けるものだと理解した方から。
「そういえば、昔は、だらっとした感じのカラダを歪めた姿勢が粋な感じだと思ってたわ」
といい、片足が前に出て骨組みをぐでっとした状態をつくってみせてくれました。
ラフな姿勢で写真に映るモデルさんたちにも観られるような立位姿勢で、
それなりに小粋なかっこよさで様になっています。
でも私どもボディリーディングが反射的に頭に浮かぶものは、
肩甲骨が外転した状態で{棘上筋}が硬直した分、
【不安、情緒的緊張、精神的疲労あり】と反射的に判断しています。

これは棘上筋が脳へのストレスの引き金になる性質を持つ筋肉だから起こることです。
左右どちらかの棘上筋が硬いだけでも脳内の血行が阻害されストレスが大きいのですが、
その両方の棘上筋が問題ありの状態ならば、
本人は気づかないうちに不安等の精神状態にいるのです。
悪姿勢により起きた棘上筋に起きた異常な緊張が引き起こす【不安、情緒的緊張、精神的疲労】。
これらは生理的に起きてしまう条件反射にも似た発生ですから、
こうしたこころの状態に陥っていたとしても原因が思い当たらないことも、まま、あるのです。
漠然とそう感じるという、そうした状態の低迷を感じられて居ればいいのですが、
そうした低迷が日常茶飯事で日々を送り根を張れば、
それが本来の自分だと勘違いしだす人もでてきます。
でも、もしもちょいだらっとした姿勢で肩甲骨が思わしくない位置に行くことで、
健康的な爽快な気分を感じづらくなるとわかっていたら、、、。
「そんな、損、したくないなぁ」って思うのでは?
それにこの棘上筋が問題ありで不安等の感情が湧きやすい人の特徴として、
いざというときに自分のもつリソースにアクセスできず、
多くが判断ミスを得てドツボにハマりやすいといいます。
自分の持っている知識が膨大にあるにも関わらず、
それらを鳥瞰して見にくい傾向があるようで、
そうしたところでも損しているようなのです。
不安の感情が常に煽られやすくて、
冷静に自分がしあわせになるための判断をする材料を見つける視野が狭まるためですね。
健康的な棘上筋が施術で仕上がるにつれ、
その人が本来持っている知能や情報が眼の前に並べられて、
それらを組み合わせていけばやっていけるといった工夫の面白さに関心が移ります。
そうなると棘上筋が問題で不安で動き出しが鈍かったところが消失して、
なにかと動きやすくなる。
そういった変化を感じるという方もでてくるようです。
背中で活躍する棘上筋というひとつの筋肉の変化で、
そこを深読みできるノウハウが蓄積されておれば見えてくるものがたくさんあります。
その他の筋肉にもこういった特徴を備えるものはございますし、
それを知りながら施術で調整を加えることに意義があると感じます。
やはり「なんとな〜く硬かったから解いたよ」といわれるよりも、
精一杯、その部分のリリースの意味をわかったところで、
琴線に触れるような改善を目指すというほうが施術成果がでます。